Chapter 1
1 アハシユエロスすなはち 印度 よりエテオピヤまで 百 二十七 州 を 治 めたるアハシユエロスの 世
2 アハシユエロス 王 シユシヤンの 城 にてその 國 の 祚 に 坐 しをりける 当時
3 その 治世 の 第 三 年 にその 牧伯等 および 臣僕 等 のために 酒宴 を 設 けたり ペルシヤとメデアの 武士 および 貴 族 と 諸 州 の 牧伯等 その 前 にありき
4 時 に 王 その 盛 なる 國 の 富有 とその 大 なる 威光 の 榮 を 示 して 衆多 の 日 をわたり 百 八十 日 に 及 びぬ
5 これらの 日 のをはりし 時 王 また 王 の 宮 の 園 の 庭 にてシユシヤンに 居 る 大 小 のすべての 民 のために 七日 の 間 酒宴 を 設 けたり
6 白 緑 靑 の 帳幔 ありて 細布 と 紫色 の 紐 にて 銀 の 環 および 蝋石 の 柱 に 繋 がるまた 牀榻 は 金 銀 にして 赤 白 黄 黑 の 蝋石 の 上 に 居 らる
7 金 の 酒盃 にて 酒 を 賜 ふその 酒盃 は 此 と 彼 おのおの 異 なり 王 の 用 ゐる 酒 をたまふこと 夥 だし 王 の 富有 に 適 へり
8 その 飮 むことは 法 にかなひて 誰 も 強 ることを 爲 ず 其 は 王 人 として 各々 おのれの 好 むごとく 爲 しむべしとその 宮内 のすべての 有司 に 命 じたればなり
9 后 ワシテもまたアハシユエロス 王 に 屬 する 王 宮 の 内 にて 婦女 のために 酒宴 をまうけたり
10 第七日 にアハシユエロス 王 酒 のために 心 樂 み 王 の 前 に 事 ふる七 人 の 侍從 メホマン、ビスタ、ハルボナ、ビグタ、アバグタ、セタルおよびカルカスに 命 じ
11 后 ワシテをして 后 の 冠冕 をかぶりて 王 の 前 に 來 らしめよと 言 り 是 は 彼 觀 に 美 しければその 美麗 を 民等 と 牧伯等 に 見 さんとてなりき
12 しかるに 后 ワシテ 侍從 が 傳 へし 王 の 命 に 從 ひて 來 ることを 肯 はざりしかば 王 おほいに 憤 ほりて 震怒 その 衷 に 燃 ゆ
13 是 において 王 時 を 知 る 智者 にむかひて 言 ふ(王 はすべて 法律 と 審理 に 明 かなる 者 にむかひて 是 の 如 くするを 常 とせり
14 時 に 彼 の 次 にをりし 者 はペルシヤおよびメデアの七 人 の 牧伯 カルシナ、セタル、アデマタ、タルシシ、メレス、マルセナ、メムカンなりき 是 みな 王 の 面 を 見 る 者 にして 國 の 第一 に 位 せり)
15 后 ワシテ、アハシユエロス 王 が 侍從 をもて 傳 へし 命 を 爲 ざれば 法律 にしたがひて 如何 に 彼 になすべきや
16 メムカン 王 と 牧伯 たちの 前 に 答 へて 曰 ふ 后 ワシテは 唯 王 にむかひて 惡 き 事 をなしたる 而已 ならず 一切 の 牧伯 たちおよびアハシユエロス 王 の 各 州 のもろもろの 民 にむかひてもまた 之 を 爲 るなり
17 后 のこの 事 あまねく 一切 の 婦女 に 聞 えて 彼 らつひにその 夫 を 藐 め 觀 て 言 ん アハシユエロス 王 后 ワシテに 己 のまへに 來 れと 命 じたりしに 來 らざりしと
18 而 して 后 の 此 所行 を 聞 るペルシヤとメデアの 諸 夫人 もまた 今日 王 のすべての 牧伯等 に 是 のごとく 言 ん 然 すれば 必 らず 藐視 と 忿怒 多 く 起 るべし
19 王 もし 之 を 善 としたまはばワシテは 此 後 ふたたびアハシユエロス 王 の 前 に 來 るべからずといふ 王 命 を 下 し 之 をペルシヤとメデアの 律法 の 中 に 書 いれて 更 ること 無 らしめ 而 してその 后 の 位 を 彼 に 勝 れる 他 の 者 に 與 へたまへ
20 王 の 下 したまはん 御詔 この 大 なる 御 國 に 徧 ねく 聞 えわたる 時 は 妻 たる 者 ことごとくその 夫 を 大小 となく 共 に 敬 まふべしと
21 王 と 牧伯等 この 言 を 善 としければ 王 メムカンの 言 のごとく 爲 たり
22 かくて 王 の 諸 州 に 徧 ねく 書 をおくりもろもろの 州 にその 文字 にしたがひて 書 おくりもろもろの 民 にその 言語 にしたがひて 書 おくり 凡 て 男子 たる 者 はその 家 の 主 となるべくまたおのれの 民 の 言 を 用 ひてものいふべしと 諭 しぬ
Chapter 2
1 これらの 事 の 後 アハシユエロス 王 忿怒 とけてワシテおよび 彼 が 爲 たる 所 またその 彼 にむかひて 議 定 めしところの 事 を 憶 ひおこせり
2 ここに 王 の 前 に 事 ふる 僕 等 いひけるは 請 ふ 美 しき 少 き 處女等 を 王 のために 尋 もとめん
3 願 はくは 王 御 國 の 各 州 において 官吏 を 擇 び 之 をして 美 はしき 處女 をことごとくシユシヤンの 城 に 集 めしめ 婦人 を 管理 る 王 の 侍從 ヘガイの 手 にわたして 婦人 の 局 に 入 らしめ 而 して 潔淨 の 物 をこれに 與 へたまへ
4 斯 して 王 の 御 意 に 適 ふ 女子 を 取 りワシテに 代 りて 后 とならしめたまへと 王 この 事 を 善 として 然 なしぬ
5 茲 にシユシヤンの 城 に 一人 のユダヤ 人 ありその 名 をモルデカイと 曰 ひキシの 曾孫 シメイの 孫 ヤイルの 子 にしてベニヤミン 人 なり
6 かれはバビロンの 王 ネブカデネザルが 擄 へゆきしユダのヱコニヤとともに 擄 はれ 往 る 俘囚 の 中 にありてヱサレムより 移 されたる 者 なり
7 かれその 叔父 の 女 ハダツサすなはちエステルを 養 ひ 育 てたり 是 は 父 も 母 もなかりければなり この 女子 顔 貌 勝 れてうるはしかりしがその 父母 の 死 たる 後 モルデカイこれを 取 ておのれの 女 となせるなり
8 王 の 命令 と 詔言 の 聞 え 傳 はり 衆多 の 女子 シユシヤンの 城 にあつめられてヘガイの 手 にわたされし 時 エステルも 亦 王 の 家 に 携 へられてゆき 婦人 を 管理 るヘガイの 手 に 交 されしが
9 この 女子 ヘガイの 意 にかなひて 之 が 惠 を 受 たり 即 はちヘガイすみやかに 之 に 潔淨 の 物 およびその 分 を 與 へまた 王 の 家 の 中 より七 人 の 侍女 を 擧 てこれに 附 そはしめ 彼 とその 侍女 等 を 婦人 の 局 の 中 なる 最 も 佳 き 處 に 移 しぬ
10 エステルはおのれの 民 をもおのれの 宗族 をも 顯 はさざりき 其 はモルデカイこれを 顯 はすなかれと 彼 に 言 ふくめたればなり
11 またモルデカイはエステルの 模樣 およびその 如何 になれるかを 知 んため 日々 に 婦人 の 局 の 庭 の 前 をあゆめり
12 女子 はおのおの 婦人 の 則 にしたがひて十二ヶ 月 を 經 しかる 後 順番 にいりてアハシユエロス 王 にいたる 是 その 潔淨 の 日 を 終 るはかくのごとくなるが 故 なり 即 ち 沒薬 の 油 を 用 ふること六ヶ 月 また 各種 の 薫物 および 婦人 の 潔淨 ごとにあつる 物 等 を 用 ふること六ヶ 月
13 女子 の 王 にいたるは 是 のごとしその 婦人 の 局 より 出 て 王 の 家 にゆく 時 には 凡 てその 望 む 物 をことごとく 與 へらる
14 而 して 夕 に 往 き 朝 におよびて 婦人 の 第 二の 局 に 還 り 妃嬪 をつかさどる 王 の 侍從 シヤシガスの 手 に 屬 す 王 これを 喜 こびて 名 をさして 召 すにあらざれば 重 ねて 王 にいたることなし
15 ここにモルデカイの 叔父 アビハイルの 女 すなはちモルデカイが 取 ておのれの 女 となしたるエステル 入 て 王 にいたるべき 順番 にあたりけるが 彼 は 婦人 をつかさどる 王 の 侍從 ヘガイが 言 きかせたる 事 の 外 には 何 をももとめざりき エステルは 凡 て 彼 を 見 る 者 によろこばれたり
16 かくエステルは 王 の 家 に 召 いれられてアハシユエロス 王 にいたれり 是 その 治世 の 第 七 年 十 月 即 ちテベテの 月 なり
17 王 一切 の 婦人 に 超 てエステルを 愛 しければエステルはすべての 處女 にまさりて 王 の 前 に 恩寵 と 厚情 を 得 たり 王 つひに 后 の 冕 をかれの 首 に 戴 かせ 彼 をしてワシテにかはりて 后 とならしむ
18 ここにおいて 王 おほいなる 酒宴 を 設 けてそのもろもろの 牧伯 と 臣僕 を 饗 す これをエステルの 酒宴 と 稱 ふまた 諸 州 に 租税 をゆるし 王 の 富有 にかなひて 物 を 賜 ふ
19 再度 處女 の 集 められし 時 モルデカイは 王 の 門 に 坐 しをりぬ
20 エステルはモルデカイがかれに 言 ふくめたる 如 くして 未 だおのれの 宗族 をもおのれの 民 をも 顯 はさざりき エステルはモルデカイの 言語 にしたがふことその 彼 に 養 なひ 育 てられし 時 と 異 ならざりき
21 當時 モルデカイ 王 の 門 に 坐 し 居 ける 時 王 の 侍從 にて 戸 を 守 る 者 の 中 ビグタンおよびテレシの二 人 怨 むる 事 ありてアハシユエロス 王 を 弑 せんともとめたりしが
22 その 事 モルデカイに 知 れければモルデカイこれを 后 エステルに 告 げエステルまたモルデカイの 名 をもてこれを 王 に 告 げたり
23 ここにおいて 此事 をしらべさせしにその 然 ること 顯 はれければ 彼 ら 二人 は 木 にかけられその 事 は 王 の 前 なる 日誌 の 書 にかきしるさる
Chapter 3
1 これらの 事 の 後 アハシユエロス 王 アガグ 人 ハンメダタの 子 ハマンを 貴 びこれを 高 くして 己 とともにある 一切 の 牧伯 の 上 にその 席 を 定 めしむ
2 王 の 門 にある 主 の 諸 臣 みな 跪 づきてハマンを 拝 せり 是 は 王 斯 かれになすことを 命 じたればなり 然 れどもモルデカイは 跪 まづかず 又 これを 拝 せざりき
3 ここをもて 王 の 門 にある 王 の 諸臣 モデカイにむかひて 言 ふ 汝 いかなれば 王 の 命 に 背 くやと
4 かれらモルデカイに 日々 かく 言 ふといへども 聽 ざりければその 事 の 爲 をふさるべきか 否 を 見 んとてハマンにこれを 告 たり 其 はモルデカイおのれのユダヤ 人 なることを 語 りたればなり
5 ハマン、モルデカイの 跪 づかずまた 己 を 拝 せざるを 見 たれば ハマン 忿怒 にたへざりしが
6 ただモルデカイ 一人 を 殺 すは 事 小 さしと 思 へり 彼 らモルデカイの 屬 する 民 をハマンに 顯 はしければハマンはアハシユエロスの 國 の 中 にある 一切 のユダヤ 人 すなはちモルデカイの 屬 する 民 をことごとく 殺 さんと 謀 れり
7 アハシユエロス 王 の十二 年 正月 即 ちニサンの 月 にハマンの 前 にて十二 月 すなはちアダルの 月 まで 一日 一日 のため 一月 一月 のためにプルを 投 しむプルは 即 ち 籤 なり
8 ハマンかくてアハシユエロス 王 に 言 けるは 御 國 の 各 州 にある 諸民 の 中 に 散 されて 別 れ 別 れになりをる 一 の 民 ありその 律法 は 一切 の 民 と 異 り また 王 の 法律 を 守 らずこの 故 にこれを 容 しおくは 王 の 益 にあらず
9 王 もしこれを 善 としたまはば 願 くは 彼 らを 滅 ぼせと 書 くだしたまへ さらば 我 王 の 事 をつかさどる 者等 の 手 に 銀 一 萬 タラントを 秤 り 交 して 王 の 府庫 に 入 しめん
10 王 すなはち 指環 をその 手 より 取 はづしアガグ 人 ハンメダタの 子 ハマンすなはちユダヤ 人 の 敵 たる 者 に 交 し
11 しかしてハマンに 言 けるはその 銀 はなんぢに 與 ふ その 民 もまた 汝 にあたふれば 汝 に 善 と 見 ゆるごとく 爲 よ
12 ここにおいて 正月 の十三 日 に 王 の 書記 官 を 召 あつめ 王 に 屬 する 州 牧 各 州 の 方伯 およびもろもろの 民 の 牧伯 にハマンが 命 ぜんとする 所 をことごとく 書 しるさしむ 即 ちもろもろの 州 におくるものは 其 文字 をもちひ もろもろの 民 におくるものはその 言語 をもちひ おのおのアハシユエロス 王 の 名 をもてこれを 書 き 王 の 指環 をもてこれに 印 したり
13 しかして 驛卒 をもて 書 を 王 の 諸 州 におくり十二 月 すなはちアダルの 月 の十三 日 において一 日 の 内 に 一切 のユダヤ 人 を 若 き 者 老 たる 者 小兒 婦人 の 差別 なくことごとく 滅 ぼし 殺 し 絶 しかつその 所有物 を 奪 ふべしと 諭 しぬ
14 この 詔旨 を 諸 州 に 傳 へてかの 日 のために 準備 をなさしめんとてその 書 る 物 の 寫本 を 一切 の 民 に 開 きて 示 せり
15 驛卒 王 の 命 によりて 急 ぎて 出 ゆきぬ この 詔書 はシユシヤンの 城 に 於 て 出 されたり かくて 王 とハマンは 坐 して 酒 飮 ゐたりしがシユシヤンの 邑 は 惑 ひわづらへり
Chapter 4
1 モルデカイ 凡 てこの 爲 れたる 事 を 知 しかばモルデカイ 衣服 を 裂 き 麻布 を 纒 ひ 灰 をかぶり 邑 の 中 に 行 て 大 に 哭 き 痛 く 號 び
2 王 の 門 の 前 までも 斯 して 來 れり 其 は 麻布 をまとふては 王 の 門 の 内 に 入 ること 能 はざればなり
3 すべて 王 の 命 とその 詔書 と 到 れる 諸 州 にてはユダヤ 人 の 中 におほいなる 哀 みあり 斷食 哭泣 號呼 おこれり また 麻布 をまとふて 灰 の 上 に 坐 する 者 おほかりき
4 ここにエステルの 侍女 およびその 侍從 等 きたりてこれを 告 ければ 后 はなはだしく 憂 ひ 衣服 をおくり 之 をモルデカイにきせてその 麻布 を 脱 しめんとしたりしがうけざりき
5 ここをもてエステルは 王 の 侍從 の 一人 すなはち 王 の 命 じて 己 に 侍 らしむるハタクといふ 者 を 召 しモルデカイの 許 に 往 きてその 何事 なるか 何故 なるかを 知 きたれと 命 ぜり
6 ハタクいでて 王 の 門 の 前 なる 邑 の 廣 場 にをるモルデカイにいたりしに
7 モルデカイおのれの 遇 たるところを 具 にこれに 語 りかつハマンがユダヤ 人 を 滅 ぼす 事 のために 王 の 府庫 に 秤 りいれんと 約 したる 銀 の 額 を 告 げ
8 またその 彼等 をほろぼさしむるためにシユシヤンにおいて 書 て 與 へられし 詔書 の 寫本 を 彼 にわたし 之 をエステルに 見 せかつ 解 あかし また 彼 に 王 の 許 にゆきてその 民 のためにこれに 矜恤 を 請 ひその 前 に 願 ふことを 爲 べしと 言 つたへよと 言 り
9 ハタクかへり 來 りてモルデカイの 言詞 をエステルに 告 ければ
10 エステル、ハタクに 命 じモルデカイに 言 をつたへしむ 云 く
11 王 の 諸 臣 がよび 王 の 諸 州 の 民 みな 知 る 男 にもあれ 女 にもあれ 凡 て 召 れずして 内 庭 に 入 て 王 にいたる 者 は 必 ず 殺 さるべき 一 の 法律 あり されど 王 これに 金圭 を 伸 れば 生 るを 得 べし かくて 我 此 三十 日 は 王 にいたるべき 召 をかうむらざるなり
12 エステルの 言 をモルデカイに 告 げけるに
13 モルデカイ 命 じてエステルに 答 へしめて 曰 く 汝 王 の 家 にあれば 一切 のユダヤ 人 の 如 くならずして 免 かるべしと 心 に 思 ふなかれ
14 なんぢ 若 この 時 にあたりて 默 して 言 ずば 他 の 處 よりして 助援 と 拯救 ユダヤ 人 に 興 らんされど 汝 どなんぢの 父 の 家 は 亡 ぶべし 汝 が 后 の 位 を 得 たるは 此 のごとき 時 のためなりしやも 知 るべからず
15 エステルまたモルデカイに 答 へしめて 曰 く
16 なんぢ 往 きシユシヤンにをるユダヤ 人 をことごとく 集 めてわがために 斷食 せよ 三日 の 間 夜 晝 とも 食 ふことも 飮 むこともするなかれ 我 とわが 侍女 等 もおなじく 斷食 せん しかして 我 法律 にそむく 事 なれども 王 にいたらん 我 もし 死 べくば 死 べし
17 ここにおいてモルデカイ 往 てエステルが 凡 ておのれに 命 じたるごとく 行 なへり
Chapter 5
1 第三日 にエステル 后 の 服 を 着 王 の 家 の 内 庭 にいり 王 の 家 にむかひて 立 つ 王 は 王 宮 の 玉 座 に 坐 して 王 宮 の 戸口 にむかひをりしが
2 王 后 エステルが 庭 にたちをるを 見 てこれに 恩 をくはへ 其 手 にある 金圭 をエステルの 方 に 伸 しければエステルすすみよりてその 圭 の 頭 にさはれり
3 王 かれに 言 けるは 后 エステルなんぢ 何 をもとむるやなんぢの 願意 は 何 なるや 國 の 半分 にいたるとも 汝 にあたふべし
4 エステルいひけるは 王 もし 善 としたまはば 願 くは 今日 わが 王 のために 設 けたる 酒宴 に 王 とハマンと 臨 みたまへ
5 ここに 於 て 王 ハマンを 急 がしめてエステルの 言 るごとくならしめよと 命 じ 王 とハマンやがてエステルが 設 けたる 酒宴 に 臨 めり
6 酒宴 の 時 王 またエステルに 言 けるは 汝 の 所求 は 何 なるやかならずゆるさるべし なんぢの 願意 は 何 なるや 國 の 半分 にいたるとも 成就 らるべし
7 エステル 言 けるは 我 が 所求 わが 願意 は 是 なり
8 われもし 王 の 目 の 前 に 恩 を 得 王 もしわが 所求 をゆるしわが 願意 を 成就 しむることを 善 としたまはば 願 くは 王 とハマンまたわが 設 けんとする 酒宴 に 臨 みたまへ われ 明日 王 の 宣 まへる 言 にしたがはん
9 かくてハマンはその 日 よろこび 心 たのしみて 出 きたりけるがハマン、モルデカイが 王 の 門 に 居 て 己 にむかひて 起 もあがらず 身動 もせざるを 見 しかば 痛 くモルデカイを 怒 れり
10 されどもハマン 耐 忍 びて 家 にかへりその 朋友 等 および 妻 ゼレシをまねき 來 らしめ
11 而 してハマンその 富 の 榮耀 とその 子 の 衆多 ことと 凡 て 王 の 己 を 貴 とびし 事 また 己 をたかくして 王 の 牧伯 および 臣僕 の 上 にあらしむることを 之 に 語 れり
12 しかしてハマンまた 言 けらく 后 エステル 酒宴 を 設 けたりしが 我 のほかは 何人 をも 王 とともに 之 に 臨 ましめず 明日 もまた 我 は 王 とともに 后 に 招 かれをるなり
13 然 れどユダヤ 人 モルデカイが 王 の 門 に 坐 しをるを 見 る 間 は 是 らの 事 も 快樂 からず
14 時 にその 妻 ゼレシとその 一切 の 朋友 かれに 言 けるは 請 ふ 高 五十キユビトの 木 を 立 しめ 明日 の 朝 モルデカイをその 上 に 懸 んことを 王 に 奏 せ 而 して 王 とともに 樂 しみてその 酒宴 におもむけとハマンこの 事 を 善 としてその 木 を 立 しめたり
Chapter 6
1 その 夜 王 ねむること 能 はざりければ 命 じて 日々 の 事 を 記 せる 記録 の 書 を 持 きたらしめ 王 の 前 にこれを 讀 しめけるに
2 モルデカイ 曾 て 王 の 侍從 の 二人 戸 を 守 る 者 なるビグタンとテレシがアハシユエロス 王 を 殺 さんと 謀 れるを 告 たりと 記 せるに 遇 ふ
3 王 すなはち 言 けるは 之 がために 何 の 榮譽 と 爵位 をモルデカイにあたへしや 王 に 事 ふる 臣僕 等 こたへて 何 をも 彼 にあたへしこと 無 しといへり
4 ここにおいて 王 誰 ぞ 庭 にあるやと 問 ふ この 時 ハマンは 己 がモルデカイのために 設 けたる 木 にモルデカイを 懸 ることを 王 に 奏 せんとして 已 に 王 の 家 の 外 庭 に 來 りて 居 る
5 王 の 臣僕 等 王 につげてハマン 庭 に 立 をると 言 ければ 王 かれをして 入 來 らしめよと 言 ふ
6 ハマンやがて 入 きたりしに 王 かれにいひけるは 王 の 尊 とばんと 欲 する 人 には 如何 になさば 善 らんかとハマン 心 におもひけるは 王 の 尊 ばんとずる 者 は 我 にあらずして 誰 ぞやと
7 ハマンすなはち 王 にいひけるは 王 の 尊 ばんと 欲 する 人 のためには
8 王 の 着 たまへる 衣服 を 携 さへ 來 らしめかつ 王 の 乗 たまへる 馬 即 ちその 頭 に 王 の 冠冕 を 戴 ける 馬 をひき 來 らしめ
9 これを 王 の 最 も 貴 とき 一人 の 牧伯 の 手 にわたし 王 の 尊 ばんとする 人 に 其 衣服 を 衣 せしめこれを 馬 にのせて 邑 の 街衢 をみちびき 通 り 王 の 尊 とばんと 欲 する 人 には 是 のごとくなすべしと 呼 はらしむべし
10 王 ハマンに 言 けるは 急 ぎなんぢが 言 しごとくその 衣服 と 馬 とを 取 り 王 の 門 に 坐 するユダヤ 人 モルデカイに 斯 なせよ なんぢが 言 しところを 一 も 缺 こと 無 らしめよ
11 ここにおいてハマン 衣服 と 馬 とを 取 りモルデカイにその 衣服 を 着 せ 彼 をして 邑 の 街衢 を 乗 とほらしめその 前 に 呼 はりて 云 ふ 王 の 尊 ばんと 欲 する 人 には 是 のごとくなすべしと
12 かくてモルデカイは 王 の 門 にかへりたりしがハマンは 愁 へなやみ 首 をおほふておのれの 家 にはしりゆき
13 しかしてハマンおのが 遇 る 事 をことごとくその 妻 ゼレシとその 朋友 等 に 告 げるにその 智者 等 およびその 妻 ゼレシかれに 言 けるは 彼 のモルデカイすなはちなんぢがその 前 に 敗 れはじめたる 者 もしユダヤ 人 ならば 汝 これに 勝 ことを 得 じ 必 らずその 前 にやぶれんと
14 かれら 尚 ハマンとものいひをる 間 に 王 の 侍從 きたりてハマンをうながしエステルが 設 けたる 酒宴 にのぞましむ
Chapter 7
1 王 またハマンとともに 后 エステルと 酒宴 せんとて 來 れり
2 この 第 二の 酒宴 の 日 に 王 またエステルに 言 けるは 后 エステルよなんぢのもとめは 何 なるや かならず 許 さるべし 汝 のねがひは 何 なるや 國 の 半分 にいたるとも 成就 らるべし
3 后 エステルこたへて 言 けるは 王 よ 我 もし 王 の 御 目 の 前 に 恩 を 得 王 もし 善 と 見 たまはばわがもとめにしたがりこわが 生命 をわれに 賜 へ またわが 願 にしたがひてわが 民 を 我 に 賜 へ
4 我 とわが 民 は 賣 れて 滅 ぼされ 殺 され 絶 されんとす 我 らもし 奴婢 に 賣 れたるならんには 我 默 してはべらん 敵人 は 王 の 損害 を 償 なふ 事 能 はざるなり
5 アハシユエロス 王 后 エステルにこたへて 言 けるは 之 をなさんと 心 にたくめる 者 は 誰 また 何處 にをるや
6 エステルいひけるはその 敵 その 仇人 は 即 ちこの 惡 きハマンなりと 是 によりてハマンは 王 と 后 の 前 にありて 懼 れたり
7 王 怒 り 酒宴 の 席 をたちて 宮殿 の 園 に 往 きければハマンたちあがりて 后 エステルに 生命 を 乞 り 其 はかれ 王 のおのれに 禍災 をなさんと 決 めしを 見 たればなり
8 王 宮殿 の 園 より 歸 りて 酒宴 の 場 にいたりしにエステルのをる 牀榻 の 上 にハマン 俯伏 ゐたれば 王 いひけるは 彼 はまた 家 の 内 にてわが 前 に 后 を 辱 しめんとするかと 此 ことば 王 の 口 より 出 るや 人々 ハマンの 面 をおほへり
9 時 に 王 の 前 にある 一人 の 侍從 ハルボナいひけるは 王 の 爲 に 善 き 事 を 言 たりしかのモルデカイを 懸 んとてハマンが 作 りたる五十キユビトの 木 ハマンの 家 に 立 をるなりと 王 いひけるは 彼 をその 上 に 懸 よ
10 人々 ハマンを 其 モルデカイをかけんとて 設 けし 木 の 上 に 懸 たり 王 の 震怒 つひに 解 く
Chapter 8
1 その 日 アハシユエロス 王 ユダヤ 人 の 敵 ハマンの 家 を 后 エステルに 賜 ふ モダカイもまた 王 の 前 に 來 れり 是 はエステル 彼 が 己 と 何 なる 係 りなるかを 告 たればなり
2 王 ハマンより 取 かへせし 己 の 指 環 をはづしてモルデカイに 與 ふ 而 してエステル、モルデカイをしてハマンの 家 をつかさどらしむ
3 エステルふたたび 王 の 前 に 奏 してその 足下 にひれふしアガグ 人 ハマンがユダヤ 人 を 害 せんと 謀 りしその 謀計 を 除 かんことを 涙 ながらに 乞 求 めたり
4 王 エステルにむかひて 金圭 を 伸 ければエステル 起 て 王 の 前 に 立 ち
5 言 けるは 王 もし 之 を 善 としたまひ 我 もし 王 の 前 に 恩 を 得 この 事 もし 王 に 正 と 見 え 我 もし 御 目 にかなひたらば アガグ 人 ハンメダタの 子 ハマンが 王 の 諸州 にあるユダヤ 人 をほろぼさんと 謀 りて 書 おくりたる 書 をとりけすべき 旨 を 書 くだしたまへ
6 われ 豈 わが 民 に 臨 まんとする 禍害 を 見 るに 忍 びんや 豈 わが 宗族 のほろぶるを 見 るにしのびんや
7 アハシユエロス 王 后 エステルとユダヤ 人 モルデカイにいひけるはハマン、ユダヤ 人 を 殺 さんとしたれば 我 すでにハマンの 家 をエステルに 與 へまたハマンを 木 にかけたり
8 なんぢらも 亦 おのれの 好 むごとく 王 の 名 をもて 書 をつくり 王 の 指 環 をもてこれに 印 してユダヤ 人 につたへよ 王 の 名 をもて 書 き 王 の 指 環 をもて 印 したる 書 は 誰 もとりけすこと 能 はざればなり
9 ここをもてその 時 また 王 の 書記 官 を 召 あつむ 是 三 月 すなはちシワンの 月 の二十三 日 なりきしかして 印度 よりエテオピアまでの 百 二十七 州 のユダヤ 人 州 牧 諸州 の 方伯 牧伯等 にモルデカイが 命 ぜんとするところを 盡 く 書 しるさしむ 即 ちもろもろの 州 におくるものはその 文字 をもちひ 諸 の 民 におくるものはその 言語 をもちひて 書 おくりユダヤ 人 におくるものはその 文字 と 言語 をもちふ
10 かれアハシユエロス 王 の 名 をもてこれをかき 王 の 指 環 をもてこれに 印 し 驛卒 をして 御 厩 にてそだてたる 逸 足 の 御 用 馬 にのりてその 書 をおくりつたへしむ
11 その 中 に 云 ふ 王 すべての 邑 にあるユダヤ 人 に 許 す 彼 らあひ 集 まり 立 ておのれの 生命 を 保護 しおのれを 襲 ふ 諸國 諸州 の 一切 の 兵 民 をその 妻 子 もろともにほろぼし 殺 し 絶 し 且 その 所有物 を 奪 ふべし
12 アハシユエロス 王 の 諸州 において十二 月 すなはちアダルの 月 の十三 日 一 日 の 内 かくのごとくするを 許 さる
13 この 詔旨 を 諸州 につたへんがためまたユダヤ 人 をしてかの 日 のために 準備 してその 敵 に 仇 をかへさしめんがためにその 書 る 物 の 寫本 を 一切 の 民 に 開 きて 示 せり
14 驛卒 逸 足 の 御 用 馬 にのり 王 の 命 によりて 急 がせられせきたてられて 出 ゆけりこの 詔書 はシユシヤンの 城 において 出 されたり
15 かくてモルデカイは 藍 と 白 の 朝服 を 着 大 なる 金 の 冠 を 戴 き 紫色 の 細布 の 外衣 をまとひて 王 の 前 よりいできたれり シユシヤンの 邑 中 聲 をあげて 喜 びぬ
16 ユダヤ 人 には 光輝 あり 喜悦 あり 快樂 あり 尊榮 ありき
17 いづれの 州 にても 何 の 邑 にても 凡 て 王 の 命令 と 詔書 のいたるところにてはユダヤ 人 よろこぴ 樂 しみ 酒宴 をひらきて 此 日 を 吉 日 となせりしかして 國 の 民 おほくユダヤ 人 となれり 是 はユダヤ 人 を 畏 るる 心 おこりたればなり
Chapter 9
1 十二 月 すなはちアダルの 月 の十三 日 王 の 命令 と 詔書 のおこなはるべき 時 いよいよ 近 づける 時 すなはちユダヤ 人 の 敵 ユダヤ 人 を 打 伏 んとまちかまへたりしに 却 てユダヤ 人 おのれを 惡 む 者 を 打 ふする 事 となりける 其 日 に
2 ユダヤ 人 アハシユエロス 王 の 各 州 にある 己 の 邑々 に 相 あつまりおのれを 害 せんとする 者 どもを 殺 さんとせり 誰 も 彼 らに 敵 ることを 得 る 者 なかりき 其 は 一切 の 民 ユダヤ 人 を 畏 れたればなり
3 諸州 の 牧伯 州牧 方伯 など 凡 て 王 の 事 を 辨 理 ふ 者 は 皆 ユダヤ 人 をたすけたり 是 モルデカイを 畏 るるによりてたり
4 モルデカイは 王 の 家 にて 大 なる 者 となりその 名 各 州 にきこえわたれり 斯 その 人 モルデカイはますます 大 になりゆきぬ
5 ユダヤ 人 すなはち 刀刃 をもてその 一切 の 敵 を 撃 て 殺 し 滅 ぼしおのれを 惡 む 者 を 意 のままに 爲 したり
6 ユダヤ 人 またシユシヤンの 城 においても五 百 人 を 殺 しほろぼせり
7 パルシヤンダタ、ダルポン、アスパタ
8 ポラタ、アダリヤ、アリダタ
9 パルマシタ、アリサイ、アリダイ、ワエザタ
10 これらの 者 すなはちハンメダタの 子 ユダヤ 人 の 敵 たるハマンの十 人 の 子 をも 彼 ら 殺 せりされどその 所有物 には 手 をかけざりき
11 シユシヤンの 城 の 内 にて 殺 されし 者 の 數 をその 日 王 にまうしあげければ
12 王 きさきエステルにいひけるはユダヤ 人 シユシヤンの 城 の 内 にて五 百 人 を 殺 しまたハマンの十 人 の 子 をころせり 王 のその 餘 の 諸州 においては 幾何 なりしぞや 汝 また 何 か 求 むるところあるやかならず 許 さるべし 尚 何 かねがふところあるや 必 らず 成就 らるべし
13 エステルいひけるは 王 もし 之 を 善 としたまはば 願 くはシユシヤンにあるユダヤ 人 に 允 して 明日 も 今日 の 詔旨 のごとくなさしめ 且 ハマンの十 人 の 子 を 木 に 懸 しめたまへ
14 王 かく 爲 せと 命 じシユシヤンにおいて 詔旨 を 出 せりマンの十 人 の 子 は 木 に 懸 らる
15 アダルの 月 の十四 日 にシユシヤンのユダヤ 人 また 集 まりシユシヤンの 内 にて三 百 人 をころせり 然 れどもその 所有物 には 手 をかけざりき
16 王 の 諸州 にあるその 餘 のユダヤ 人 もまた 相 あつまり 立 ておのれの 生命 を 保護 しその 敵 に 勝 て 安 んじおのれを 惡 む 者 七 萬 五 千 人 をころせり 然 れどもその 所有 には 手 をかけざりき
17 アダルの 月 の十三 日 にこの 事 をおこなひ十四 日 にやすみてその 日 に 酒宴 をなして 喜 こべり
18 されどシユシヤンにをるユダヤ 人 はその十三 日 と十四 日 とにあひ 集 まり十五 日 にやすみてその 日 に 酒宴 をなして 喜 こべり
19 これによりて 村々 のユダヤ 人 すなはち 石垣 なき 邑々 にすめる 者 はアダルの 月 の十四 日 をもて 喜樂 の 日 酒宴 の 日 吉日 となして 互 に 物 をやりとりす
20 モルデカイこれらの 事 を 書 しるしてアハシユエロス 王 の 諸州 にをるユダヤ 人 に 遠 きにも 近 きにも 書 をおくり
21 アダルの 月 の十四 日 と十五 日 を 年々 にいはふことを 命 じ
22 この 兩 の 日 にユダヤ 人 その 敵 に 勝 て 休 みこの 月 は 彼 のために 憂愁 より 喜樂 にかはり 悲哀 より 吉日 にかはりたれば 是 らの 日 に 酒宴 をなして 喜 びたがひに 物 をやりとりし 貧 しき 者 に 施與 をなすべしと 諭 しぬ
23 ここをもてユダヤ 人 はその 已 にはじめたるごとくモルデカイがかれらに 書 おくりしごとく 行 なひつづけたり
24 アガグ 人 ハンメダタの 子 ハマンすなはちすべてのユダヤ 人 の 敵 たる 者 ユダヤ 人 を 滅 ぼさんと 謀 りプルすなはち 籤 を 投 てこれを 滅 ぼし 絶 さんとしたりしが
25 その 事 王 の 前 に 明 かになりし 時 王 書 をおくりて 命 じハマンがユダヤ 人 を 害 せんとはかりしその 惡 き 謀計 をしてハマンのかうべに 歸 らしめ 彼 とその 子等 を 木 に 懸 しめたり
26 このゆゑに 此 兩 の 日 をそのプルの 名 にしたがひてプリムとなづけたり 斯 りしかばこの 書 のすべての 詞 によりこの 事 につきて 見 たるところ 己 の 遇 たるところに 依 て
27 ユダヤ 人 あひ 定 め 年々 その 書 るところにしたがひその 定 めたる 時 にしたがひてこの 兩 の 日 をまもり 己 とおのれの 子孫 および 凡 て 已 につらなる 者 これを 行 ひつづけて 廢 すること 無 く
28 この 兩 の 日 をもて 代々 家々 州々 邑々 において 必 ず 記念 てまもるべき 者 となしこれらのプリムの 日 をしてユダヤ 人 の 中 に 廢 せらるること 無 らしめまたこの 記念 をしてその 子孫 の 中 に 絶 ること 無 らしむ
29 かくてアビハイルの 女 なる 后 エステルとユダヤ 人 モルデカイおほいなる 力 をもて 此 プリムの 第 二の 書 を 書 おくりてこれを 堅 うす
30 すなはちモルデカイ、アハシユエロスの 國 の 百 二十七 州 にある 一切 のユダヤ 人 に 平和 と 眞實 の 言語 をもて 書 をおくり
31 斷食 と 悲哀 のことにつきてプリムのこれらの 日 を 堅 うしてその 定 めたる 時 を 守 らしむすなはちユダヤ 人 モルデカイと 后 エステルが 曾 てかれらに 命 じたるごとくまたユダヤ 人 等 が 曾 てみづから 己 のためおよびおのれの 子孫 のために 定 めたるがごとし
32 エステルの 語 プリムにかかはる 是等 の 事 をかたうせり 是 は 書 にしるされたり
Chapter 10
1 アハシユエロス 王 國土 および 海 の 島々 に 貢 をたてまつらしむ
2 アハシユエロス 王 が 權勢 と 能力 をもて 爲 たる 一切 の 事業 および 彼 がモルデカイを 高 くして 大 いなる 者 とならしめたる 事 の 委 き 話 はメデアとペルシヤの 列王 の 日誌 の 書 に 記 さるるにあらずや
3 ユダヤ 人 モルデカイはアハシユエロス 王 に 次 ぐ 者 となりユダヤ 人 の 中 にありて 大 なる 者 にしてその 衆多 の 兄弟 によろこばれたり 彼 はその 民 の 福祉 をもとめその 一切 の 宗族 に 平和 の 言 をのべたりき