Chapter 1
1 ヨシユアの 死 にたるのちイスラエルの 子孫 ヱホバに 問 ひていひけるはわれらの 中 孰 か 先 に 攻 め 登 りてカナン 人 と 戰 ふべきや
2 ヱホバいひたまひけるはユダ 上 るべし 視 よ 我 此 國 を 其 の 手 に 付 すと
3 ユダその 兄弟 シメオンに 言 けるは 我 と 共 にわが 領地 にのぼりてカナン 人 と 戰 へわれもまた 偕 に 汝 の 領地 に 往 べしとここにおいてシメオンかれとともにゆけり
4 ユダすなはち 上 りゆきけるにヱホバその 手 にカナン 人 とペリジ 人 とを 付 したまひたればベゼクにて 彼 ら一 萬人 を 殺 し
5 またベゼクにおいてアドニベゼクにゆき 逢 ひこれと 戰 ひてカナン 人 とペリジ 人 を 殺 せり
6 しかるにアドニベゼク 逃 れ 去 りしかばそのあとを 追 ひてこれを 執 へその 手 足 の 巨擘 を 斫 りはなちたれば
7 アドニベゼクいひけるは七十 人 の 王 たちかつてその 手 足 の 巨擘 を 斫 られて 我 が 食几 のしたに 屑 を 拾 へり 神 わが 曾 て 行 ひしところをもてわれに 報 いたまへるなりと 衆 之 を 曳 てエルサレムに 至 りしが 其處 にしねり
8 ユダの 子孫 エルサレムを 攻 めてこれを 取 り 刃 をもてこれを 撃 ち 邑 に 火 をかけたり
9 かくてのちユダの 子孫 山 と 南方 の 方 および 平地 に 住 めるカナン 人 と 戰 はんとて 下 りしが
10 ユダまづヘブロンに 住 るカナン 人 を 攻 めてセシヤイ、アヒマンおよびタルマイを 殺 せり〔ヘブロンの 舊 の 名 はキリアテアルバなり〕
11 またそこより 進 みてデビルに 住 るものを 攻 む〔デビルの 舊 の 名 はキリアテセペルなり〕
12 時 にカレブいひけるはキリアテセペルをうちてこれを 取 るものにはわが 女 アクサをあたへて 妻 となさんと
13 カレブの 舍弟 ケナズの 子 オテニエルこれを 取 ければすなはちその 女 アクサをこれが 妻 にあたふ
14 アクサ 往 くときおのれの 父 に 田圃 を 求 めんことを 夫 にすすめたりしがつひにアクサ 驢馬 より 下 りければカレブこれは 何事 ぞやといふに
15 答 へけるはわれに 惠賜 をあたへよなんぢ 南 の 地 をわれにあたへたればねがはくは 源泉 をもわれにあたへよとここにおいてカレブ 上 の 源泉 と 下 の 源泉 とをこれにあたふ
16 モーセの 外舅 ケニの 子孫 ユダの 子孫 と 偕 に 棕櫚 の 邑 よりアラドの 南 なるユダの 野 にのぼり 來 りて 民 のうちに 住居 せり
17 茲 にユダその 兄弟 シメオンとともに 往 きてゼバテに 住 るカナン 人 を 撃 ちて 盡 くこれを 滅 ぼせり 是 をもてその 邑 の 名 をホルマと 呼 ぶ
18 ユダまたガザと 其 の 境 アシケロンとその 境 およびエクロンとその 境 を 取 り
19 ヱホバ、ユダとともに 在 したればかれつひに 山地 を 手 に 入 れたりしが 谷 に 住 る 民 は 鐵 の 戰車 をもちたるが 故 にこれを 逐出 すこと 能 はざりき
20 衆 モーセのかつていひし 如 くヘブロンをカレブに 與 ふカレブそのところよりアナクの三 人 の 子 をおひ 出 せり
21 ベニヤミンの 子孫 はエルサレムに 住 るエブス 人 を 追 出 さざりしりかばエブス 人 は 今日 に 至 るまでベニヤミンの 子孫 とともにエルサレムに 住 ふ
22 茲 にヨセフの 族 またベテルをさして 攻 め 上 るヱホバこれと 偕 に 在 しき
23 ヨセフの 族 すなはちベテルを 窺察 しむ〔此 邑 の 舊 の 名 はルズなり〕
24 その 間者 邑 より 人 の 出來 るを 見 てこれにいひけるは 請 ふわれらに 邑 の 入 口 を 示 せさらば 汝 に 恩慈 を 施 さんと
25 彼 邑 の 入 口 を 示 したればすなはち 刃 をもて 邑 を 撃 てり 然 ど 彼 の 人 と 其 家族 をばみな 縱 ち 遣 りぬ
26 その 人 ヘテ 人 の 地 にゆき 邑 を 建 てルズと 名 けたり 今日 にいたるまでこれを 其 名 となす
27 マナセはベテシヤンとその 村里 の 民 タアナクとその 村里 の 民 ドルとその 村里 の 民 イプレアムとその 村里 の 民 メギドンとその 村里 の 民 を 逐 ひ 出 さざりきカナン 人 はなほその 地 に 住 ひ 居 る
28 イスラエルはその 強 なりしときカナン 人 をして 貢 を 納 れしめたりしが 之 を 全 く 追 ひいだすことは 爲 ざりき
29 エフライムはゲゼルに 住 るカナン 人 を 逐 ひいださざりきカナン 人 はゲゼルにおいてかれらのうちに 住 み 居 たり
30 ゼブルンはまたキテロンの 民 およびナハラルの 民 を 逐 ひいださざりきカナン 人 かれらのうちに 住 みて 貢 ををさむるものとなりぬ
31 アセルはアツコの 民 およびシドン、アヘラブ、アクジブ、ヘルバ、アピク、レホブの 民 を 逐 ひ 出 さざりき
32 アセル 人 は 其 地 の 民 なるカナン 人 のうちに 住 み 居 たりそはこれを 逐 ひ 出 さざりしゆゑなり
33 ナフタリはベテシメシの 民 およびベテアナテの 民 を 逐 ひ 出 さずその 地 の 民 なるカナン 人 のうちに 住 み 居 たりベテシメシとベテアナテの 民 はつひにかれらに 貢 を 納 むるものとなりぬ
34 アモリ 人 ダンの 子孫 を 山 におひこみ 谷 に 下 ることを 得 させざりき
35 アモリ 人 はなほヘレス 山 アヤロン、シヤラビムに 住 ひ 居 りしがヨセフの 家 の 手力 勝 りたれば 終 に 貢 を 納 むるものとなりぬ
36 アモリ 人 の 界 はアクラビムの 阪 よりセラを 經 て 上 に 至 れり
Chapter 2
1 ヱホバの 使者 ギルガルよりボキムに 上 りていひけるは 我 汝等 をエジプトより 上 らしめわが 汝 らの 先祖 に 誓 ひたる 地 に 携 へ 來 れりまた 我 いひけらくわれ 汝 らと 締 べる 契約 を 絶 てやぶることあらじ
2 汝 らはこの 國 の 民 と 契約 を 締 ぶべからずかれらの 祭壇 を 毀 つべしとしかるに 汝 らはわが 聲 に 從 はざりき 汝 ら 如何 なれば 斯 ることをなせしや
3 我 またいひけらくわれ 汝 らの 前 より 彼 らを 追 ふべからずかれら 反 て 汝等 の 肋 を 刺 す 荊棘 とならんまた 彼 らの 神々 は 汝等 の 罟 となるべし
4 ヱホバの 使 これらの 言 をイスラエルのすべての 子孫 に 語 しかば 民 聲 をあげて 哭 ぬ
5 故 に 其所 の 名 をボキム(哭者)と 呼 ぶかれら 彼所 にてヱホバに 祭物 を 獻 げたり
6 ヨシユア 民 を 去 しめたればイスラエルの 子孫 おのおのその 領地 におもむきて 地 を 獲 たり
7 ヨシユアの 世 にありし 間 またヨシユアより 後 に 生 きのこりたる 長老 等 の 世 にありしあひだ 民 はヱホバに 事 へたりこの 長老 等 はヱホバのかつてイスラエルのために 成 したまひし 諸 の 大 なる 行爲 を 見 しものなり
8 ヱホバの 僕 ヌンの 子 ヨシユア百 十歳 にて 死 り
9 衆人 エフライムの 山 のテムナテヘレスにあるかれらの 產業 の 地 においてガアシ 山 の 北 にこれを 葬 れり
10 かくてまたその 時代 のものことごとくその 先祖 のもとにあつめられその 後 に 至 りて 他 の 時代 おこりしが 是 はヱホバを 識 ずまたそのイスラエルのために 爲 したまひし 行爲 をも 識 ざりき
11 イスラエルの 子孫 ヱホバのまへに 惡 きことを 作 してバアリムにつかへ
12 かつてエジプトの 地 よりかれらを 出 したまひしその 先祖 の 神 ヱホバを 棄 てて 他 の 神 すなはちその 四周 なる 國民 の 神 にしたがひ 之 に 跪 づきてヱホバの 怒 を 惹起 せり
13 即 ちかれらヱホバをすててバアルとアシタロテに 事 へたれば
14 ヱホバはげしくイスラエルを 怒 りたまひ 掠 むるものの 手 にわたして 之 を 掠 めしめかつ 四周 なるもろもろの 敵 の 手 にこれを 賣 たまひしかばかれらふたたびその 敵 の 前 に 立 つことを 得 ざりき
15 かれらいづこに 往 くもヱホバの 手 これに 災 をなしぬ 是 はヱホバのいひたまひしごとくヱホバのこれに 誓 ひたまひしごとしここにおいてかれら 惱 むこと 甚 だしかりしが
16 ヱホバ 士師 を 立 てたまひたればかれらこれを 掠 むるものの 手 よりすくひ 出 したり
17 然 るにかれらその 士師 にもしたがはず 反 りて 他 の 神 を 慕 て 之 と 淫 をおこなひ 之 に 跪 き 先祖 がヱホバの 命令 に 從 がひて 歩 みたることろの 道 を 頓 に 離 れ 去 りてその 如 くには 行 はざりき
18 かれらのためにヱホバ 士師 を 立 てたまひし 時 に 方 りてはヱホバつねにその 士師 とともに 在 しその 士師 の 世 に 在 る 間 はヱホバかれらを 敵 の 手 よりすくひ 出 したまへり 此 はかれらおのれを 虐 げくるしむるものありしを 呻 きかなしめるによりてヱホバ 之 を 哀 れみたまひたればなり
19 されどその 士師 の 死 しのちまた 戻 きて 先祖 よりも 甚 だしく 邪曲 を 行 ひ 他 の 神 にしたがひてこれに 事 へ 之 に 跪 きておのれの 行爲 を 息 めずその 頑固 なる 路 を 離 れざりき
20 是 をもてヱホバはげしくイスラエルをいかりていひたまはく 此 民 はわがかつてその 列祖 に 命 じたる 契約 を 犯 し 吾 聲 に 從 がはざるがゆゑに
21 我 もまたいまよりはヨシユアがその 死 しときに 存 しおけるいづれの 國民 をもかれらのまへより 逐 ひはらはざるべし
22 此 は 我 イスラエルがその 先祖 の 守 りしごとくヱホバの 道 を 守 りてこれに 歩 むやいなやを 試 みんがためなりと
23 ヱホバはこれらの 國民 を 逐 はらふことを 速 にせずして 之 を 遺 しおきてヨシユアの 手 に 付 したまはざりしなり
Chapter 3
1 ヱホバが 凡 てカナンの 諸 の 戰爭 を 知 ざるイスラエルの 者 どもをこころみんとて 遺 しおきたまへる 國民 は 左 のごとし
2 〔こはただイスラエルの 代々 の 子孫 特 にいまだ 戰爭 を 知 ざるものにこれををしへ 知 らしめんがためなり〕
3 即 ちペリシテ 人 の五 人 の 伯 すべてのカナン 人 シドン 人 およびレバノン 山 に 住 みてバアルヘルモンの 山 よりハマテに 入 るところまでを 占 めたるヒビ 人 是 なり
4 これらをもてイスラエルをこころみかれらがヱホバのモーセによりてその 先祖 に 命 じたまひし 命令 に 遵 ふや 否 を 可知 りしなり
5 イスラエルの 子孫 はカナン 人 ヘテ 人 アモリ 人
6 ペリジ 人 ヒビ 人 エブス 人 のうちに 住 みかれらの 女 を 妻 に 娶 りまたおのれの 女 をかれらの 子 に 與 へかつかれらの 神 に 事 へたり
7 斯 くイスラエルの 子孫 ヱホバのまへに 惡 をおこなひ 己 れの 神 なるヱホバをわすれてバアリムおよびアシラに 事 へたり
8 是 においてヱホバはげしくイスラエルを 怒 りてこれをメソポタミヤの 王 クシヤンリシヤタイムの 手 に 賣 り 付 したまひしかばイスラエルの 子孫 はおよそ八 年 のあひだクシヤンリシヤタイムにつかへたり
9 茲 にイスラエルの 子孫 ヱホバによばはりしかばヱホバはイスラエルの 子孫 の 爲 にひとりの 救者 を 起 して 之 を 救 はしめ 給 ふすなはちカレブの 舍弟 ケナズの 子 オテニエル 是 なり
10 ヱホバの 靈 オテニエルにのぞみたれば 彼 イスラエルを 治 め 戰 ひに 出 づヱホバ、メソポタミヤの 王 クシヤンリシヤタイムをその 手 に 付 したまひたればオテニエルの 手 クシヤンリシヤタイムに 勝 ことを 得 たり
11 かくて 國 は四十 年 のあひだ 太平 なりきケナズの 子 オテニエルつひに 死 り
12 イスラエルの 子孫 復 ヱホバの 眼 のまへに 惡 をおこなふヱホバかれらがヱホバのまへに 惡 をおこなふによりてモアブの 王 エグロンをつよくなしてイスラエルに 敵 せしめたまへり
13 エグロンすなはちアンモンおよびアマレクの 子孫 を 招 き 聚 め 往 きてイスラエルを 撃 ち 椶櫚 の 邑 を 取 り
14 ここにおいてイスラエルの 子孫 は十八 年 のあひだモアブの 王 エグロンに 事 へたりしが
15 イスラエルの 子孫 ヱホバに 呼 はりけるときヱホバかれらの 爲 に 一個 の 救者 を 起 したまふすなはちベニヤミン 人 ゲラの 子 なる 左手利捷 のエホデ 是 なりイスラエルの 子孫 かれを 以 てモアブの 王 エグロンに 餽物 せり
16 エホデ 長 一キユビトなる 兩刃 の 劍 を 作 らせこれを 衣 のしたに 右 の 股 のあたりにおび
17 餽物 を 齎 してモアブの 王 エグロンのもとに 詣 るエグロンは 甚 だ 肥 たる 人 なりき
18 さて 餽物 を 獻 ぐることをはりしかば 彼 餽物 を 負 ひ 來 りしものをかへし 去 らしめ
19 自 らはギルガルの 傍 なる 石像 の 在 る 所 より 引 き 回 していひけるは 王 よ 我 爾 に 告 ぐべき 密事 ありと 王 人拂 を 命 じたればその 旁 に 立 つものみな 出 で 去 りぬ
20 エホデすなはち 王 のところに 入 來 れり 時 に 王 はひとり 上 なる 涼殿 に 坐 し 居 たりしがエホデ 我 神 の 命 に 由 りて 爾 に 傳 ふべきことありといひければ 王 すなはち 座 より 起 に
21 エホデ 左 の 手 を 出 し 右 の 股 より 劍 を 取 りてその 腹 を 刺 せり
22 抦 もまた 刃 とともに 入 りたりしが 脂肉 刃 を 塞 ぎて 之 を 腹 より 拔 き 出 すことあたはずその 鋒鋩 うしろに 出 づ
23 エホデすなはち 廊 をとほりてその 後 に 樓 の 戸 を 閉 てこれを 鎖 せり
24 その 出 でしのち 王 の 僕 來 りて 樓 の 戸 の 鎖 したるを 見 いひけるは 王 はかならず 涼殿 の 間 に 足 を 蔽 ひ 居 るならんと
25 僕 ども 耻 るまでに 俟居 たれど 王 樓 の 戸 をひらかざれば 鑰 をとりて 之 を 開 き 見 るにその 君 は 地 に 仆 れて 死 をる
26 エホデは 彼等 の 猶豫 ふ 間 に 逃 れて 石像 の 在 るところを 過 りセイラテに 遁 げゆけり
27 かれ 旣 に 至 りエフライムの 山 に 箛 を 吹 きければイスラエルの 子孫 これとともに 山 より 下 るエホデこれを 導 けり
28 かれ 人衆 にいひけるは 我 に 續 て 來 れヱホバ 汝等 の 敵 モアブ 人 を 汝等 の 手 に 付 したまふなりここにおいてかれらエホデにしたがひて 下 りモアブにおもむくところのヨルダンの 津 を 取 りて一 人 も 渡 ることを 允 さざりき
29 そのとき 彼 らモアブ 人 およそ一 萬人 を 殺 せり 是 皆 肥太 たる 勇士 なりそのうち 一人 も 脱 れたるものなし
30 モアブはその 日 イスラエルの 手 に 服 せり 而 して 國 は八十 年 の 間 太平 なりき
31 エホデの 後 にアナテの 子 シヤムガルといふものあり 牛 の 策 を 以 てペリシテ 人 六百 人 を 殺 せり 此人 もまたイスラエルを 救 へり
Chapter 4
1 エホデの 死 たるのちイスラエルの 子孫 復 ヱホバの 目前 に 惡 を 行 しかば
2 ヱホバ、ハゾルにて 世 を 治 むるカナンの 王 ヤビンの 手 に 之 を 賣 たまふヤビンの 軍勢 の 長 はシセラといふ 彼 異邦人 のハロセテに 住居 り
3 鐵 の 戰車 九百 輌 を 有 居 て二十 年 の 間 イスラエルの 子孫 を 甚 だしく 虐 げしかばイスラエルの 子孫 ヱホバに 呼 はれり
4 當時 ラピドテの 妻 なる 預言者 デボラ、イスラエルの 士師 なりき
5 彼 エフライムの 山 のラマとベテルの 間 に 在 るデボラの 棕櫚 の 樹 の 下 に 坐 せりイスラエルの 子孫 はその 許 に 上 りて 審判 を 受 く
6 デボラ 人 をつかはしてケデシ、ナフタリよりアビノアムの 子 バラクを 招 きこれにいひけるはイスラエルの 神 ヱホバ 汝 に 斯 く 命 じたまふにあらずやいはく 汝 ナフタリの 子孫 とゼブルンの 子孫 とを一 萬人 ひきゐゆきてタボル 山 におもむけ
7 我 ヤビンの 軍勢 の 長 シセラおよびその 戰車 とその 群衆 とをキシオン 河 に 引 き 寄 せて 汝 のもとに 至 らせ 之 を 汝 の 手 に 付 すべし
8 バラク 之 にいひけるは 汝 もし 我 とともにゆかば 我 往 べし 然 ど 汝 もし 我 とともに 行 ずば 我 行 ざるべし
9 デボラいひけるは 我 かならず 汝 とともに 往 くべし 然 ど 汝 は 今 往 くところの 途 にては 榮譽 を 得 ることなからんヱホバ 婦人 の 手 にシセラを 賣 りたまふべければなりとデボラすなはち 起 ちてバラクと 共 にケデシに 往 けり
10 バラク、ゼブルンとナフタリをケデシに 招 き一 萬人 を 從 へて 上 るデボラもまた 之 とともに 上 れり
11 ここにケニ 人 ヘベルといふ 者 あり 彼 はモーセの 外舅 ホバブの 裔 なるがケニを 離 れてケデシの 邊 なるザアナイムの 橡 の 樹 のかたはらにその 天 幕 を 張 り 居 たり
12 衆 アビノアムの 子 バラクがタボル 山 に 上 れるよしをシセラに 告 げたりければ
13 シセラそのすべての 戰車 すなはち 鐵 の 戰車 九百 輌 およびおのれとともに 在 るすべての 民 を 異邦人 のハロセテよりキシオン 河 に 招 き 集 へたり
14 デボラ、バラクにいひけるは 起 よ 是 ヱホバがシセラを 汝 の 手 に 付 したまふ 日 なりヱホバ 汝 に 先 き 立 ちて 出 でたまひしにあらずやとバラクすなはち一 萬人 をしたがへてタボル 山 より 下 る
15 ヱホバ 刃 をもてシセラとその 諸 の 戰車 およびその 全軍 をバラクの 前 に 打敗 りたまひたればシセラ 戰車 より 飛 び 下 り 徒歩 になりて 遁 れ 走 れり
16 バラク 戰車 と 軍勢 とを 追 ひ 撃 て 異邦人 のハロセテに 至 れりシセラの 軍勢 は 悉 く 刃 にたふれて 殘 れるもの 一人 もなかりしが
17 シセラは 徒歩 にて 奔 りケニ 人 ヘベルの 妻 ヤエルの 天 幕 に 來 れり 是 はハゾルの 王 ヤビンとケニ 人 ヘベルの 家 とは 互 ひに 睦 じかりしゆゑなり
18 ヤエル 出來 りてシセラを 迎 へ 之 にいひけるは 來 れわが 主 よ 入 り 來 れ 怖 るるなかれとシセラその 天 幕 に 入 たればヤエル 被 をもてこれを 覆 へり
19 シセラ 之 にいひけるはねがはくは 少 しの 水 をわれに 飮 ませよ 我 渇 けりとヤエルすなはち 乳嚢 を 啓 きて 之 に 飮 ませまた 之 を 覆 へり
20 シセラまた 之 にいひけるは 天 幕 の 門邊 に 立 て 居 れもし 人 來 り 汝 にとふて 誰 かここに 居 るやといはば 否 と 答 ふべしと
21 彼 疲 れて 熟睡 せしかばヘベルの 妻 ヤエル 天 幕 の 釘子 を 取 り 手 に 鎚 を 携 へてそのかたはらに 忍 び 寄 り 鬢 のあたりに 釘子 をうちこみて 地 に 刺 し 通 したればシセラすなはち 死 たり
22 バラク、シセラを 追 ひ 來 りしときヤエル 之 を 出 むかへていひけるは 來 れ 我 汝 の 索 るところの 人 を 示 さんとかれそのところに 入 て 見 にシセラ 鬢 のあたりに 釘子 うたれて 死 たふれをる
23 その 日 に 神 カナンの 王 ヤビンをイスラエルの 子孫 のまへに 打敗 りたまへり
24 かくてイスラエルの 子孫 の 手 ますます 強 くなりてカナンの 王 ヤビンに 勝 ちつひにカナンの 王 ヤビンを 亡 ぼすに 至 れり
Chapter 5
1 その 日 デボラとアビノアムの 子 バラク 謳 ひていはく
2 イスラエルの 首長 みちびきをなし 民 また 好 んで 出 でたればヱホバを 頌美 よ
3 もろもろの 王 よ 聽 けもろもろの 伯 よ 耳 をかたぶけよ 我 はそのヱホバに 謳 はん 我 はイスラエルの 神 ヱホバを 讚 へん
4 ああヱホバよ 汝 セイルより 出 でエドムの 野 より 進 みたまひしとき 地 震 ひ 天 また 滴 りて 雲水 を 滴 らせたり
5 もろもろの 山 はヱホバのまへに 撼動 ぎ 彼 のシナイもイスラエルの 神 ヱホバのまへに 撼動 げり
6 アナテの 子 シヤムガルのときまたヤエルの 時 には 大路 は 通行 る 者 なく 途 行 く 人 は 徑 を 歩 み
7 イスラエルの 村莊 には 住者 なく 住 む 者 あらずなりけるがつひに 我 デボラ 起 れり 我 起 りてイスラエルに 母 となる
8 人々 新 しき 神 を 選 みければ 戰鬪 門 におよべりイスラエルの四 萬人 のうちに 盾 或 は 鎗 の 見 しことあらんや
9 吾 が 心 は 民 のうちに 好 んでいでたるイスラエルの 有司 等 に 傾 けり 汝 らヱホバを 頌美 よ
10 しろき 驢馬 に 乗 るもの 毛氈 に 坐 するものおよび 路 歩 む 人 よ 汝 ら 謳 ふべし
11 矢叫 の 聲 に 遠 かり 水 汲 むところにおいてヱホバの 義 しき 所爲 をとなへそのイスラエルを 治理 めたまふ 義 しき 所爲 を 唱 へよその 時 ヱホバの 民 は 門 に 下 れり
12 興 よ 起 よデボラ 興 よ 起 よ 歌 を 謳 ふべし 起 てよバラク 汝 の 俘虜 を 擄 きたれアビノアムの 子 よ
13 其時 民 の 首長 等 の 殘餘者 くだり 來 るヱホバ 勇士 の 中 にいまして 我 にくだりたまふ
14 エフライムより 出 る 者 ありその 根 アマレクにありベニヤミン 汝 のあとにつきて 汝 の 民 の 中 にありマキルよりは 牧伯 下 りゼブルンよりは 采配 を 執 るものいたる
15 イッサカルの 伯 たちはデボラとともに 居 るイッサカルはバラクとおなじく 足 の 進 みて 平地 に 至 るルベンの 河邊 にて 大 に 心 にはかる 事 あり
16 何故 に 汝 は 圈 のうちに 止 まりて 羊 の 群 に 笛 吹 くを 聽 くやルベンの 河邊 にて 大 に 心 に 考 ふることあり
17 ギレアデはヨルダンの 彼方 に 臥 し 居 る 何故 にダンは 舟 のかたはらに 止 まりしやアセルは 濱邊 に 坐 してその 港 に 臥 し 居 る
18 ゼブルンは 生命 を 捐 て 死 を 冒 せる 民 なり 野 の 高 きところに 居 るナフタリまた 是 の 如 し
19 もろもろの 王 來 りて 戰 へる 時 にカナンのもろもろの 王 メギドンの 水 の 邊 においてタアナクに 戰 へり 彼 ら 一片 の 貨幣 をも 獲 ざりき
20 天 よりこれを 攻 るものありもろもろの 星 其 の 道 を 離 れてシセラを 攻 む
21 キシオンの 河 之 を 押 し 流 しぬ 是 彼 の 古 への 河 キシオンの 河 なりわが 靈魂 よ 汝 ますます 勇 みて 進 め
22 その 時 馬 の 蹄 は 強 きももの 馳 に 馳 るに 由 りて 地 を 踏 鳴 せり
23 ヱホバの 使 いひけるはメロズを 詛 ふべし 汝 ら 重 ね 重 ねその 民 を 詛 ふべきなり 彼等 來 りてヱホバを 助 けずヱホバを 助 けて 猛者 を 攻 めざればなり
24 ケニ 人 ヘベルの 妻 ヤエルは 婦女 のうちの 最 も 頌 むべき 者 なり 彼 は 天 幕 に 居 る 婦女 のうち 最 も 頌 むべきものなり
25 シセラ 水 を 乞 ふにヤエル 乳 を 與 ふ 即 ち 貴 き 盤 に 乳 の 油 を 盛 てささぐ
26 ヤエル 釘子 に 手 をかけ 右 の 手 に 重 き 椎 をとりてシセラを 打 ちその 頭 を 碎 きその 鬢 のあたりをうちて 貫 ぬく
27 シセラ、ヤエルの 足 の 間 に 屈 みて 仆 れ 偃 しその 足 のあはひに 屈 みて 仆 れその 屈 みたる 所 にて 仆 れ 亡 ぬ
28 シセラの 母 窓 より 望 み 格子 のうちより 叫 びて 言 ふ 彼 が 車 のきたること 何 て 遲 きや 彼 が 馬 の 歩 何 てはかどらざるやと
29 その 賢 き 侍女 こたへをなす(母 また 獨語 して 斯 いへり)
30 かれら 獲 ものしてこれを 分 たざらんや 人 ごとに 一人 二人 の 女子 を 獲 んシセラの 獲 るものは 彩 る 衣 ならんその 獲 る 者 は 彩 る 衣 にして 文繍 を 施 せる 者 ならん 即 ち 彩 りて 兩面 に 文繍 をほどこせる 衣 をえてその 頸 にまとはんと
31 ヱホバよ 汝 の 敵 みな 是 のごとくに 亡 びよかしまたヱホバを 愛 するものは 日 の 眞盛 に 昇 るが 如 くなれよかし とかくて 後 國 は四十 年 のあひだ 太平 なりき
Chapter 6
1 イスラエルの 子孫 またヱホバの 目 のまへに 惡 を 行 ひたればヱホバ七 年 の 間 之 をミデアン 人 の 手 に 付 したまふ
2 ミデアン 人 の 手 イスラエルにかてりイスラエルの 子孫 はミデアン 人 の 故 をもて 山 にある 窟 と 洞穴 と 要害 とをおのれのために 造 れり
3 イスラエル 人 蒔種 してありける 時 しもミデアン 人 アマレキ 人 及 び 東方 の 民 上 り 來 りて 押 寄 せ
4 イスラエル 人 に 向 ひて 陣 を 取 り 地 の 產物 を 荒 してガザにまで 至 りイスラエルのうちに 生命 を 維 ぐべき 物 を 遺 さず 羊 も 牛 も 驢馬 も 遺 ざりき
5 夫 この 衆人 は 家畜 と 天 幕 を 携 へ 上 り 蝗蟲 の 如 くに 數多 く 來 れりその 人 と 駱駝 は 數 ふるに 勝 ず 彼 ら 國 を 荒 さんとて 入 きたる
6 かかりしかばイスラエルはミデアン 人 のために 大 いに 衰 へイスラエルの 子孫 ヱホバに 呼 れり
7 イスラエルの 子孫 ミデアン 人 の 故 をもてヱホバに 呼 はりしかば
8 ヱホバひとりの 預言者 をイスラエルの 子孫 に 遣 りて 言 しめたまひけるはイスラエルの 神 ヱホバ 斯 くいひたまふ 我 かつて 汝 らをエジプトより 上 らせ 汝 らを 奴隸 たるの 家 より 出 し
9 エジプト 人 の 手 およびすべて 汝 らを 虐 ぐるものの 手 より 汝 らを 拯 ひいだし 汝 らの 前 より 彼 らを 追 ひはらひてその 邦土 を 汝 らに 與 へたり
10 我 また 汝 らに 言 り 我 は 汝 らの 神 ヱホバなり 汝 らが 住 ひ 居 るアモリ 人 の 國 の 神 を 懼 るるなかれとしかるに 汝 らは 我 が 聲 に 從 はざりき
11 茲 にヱホバの 使者 來 りてアビエゼル 人 ヨアシの 所有 なるオフラの 橡 の 樹 のしたに 坐 す 時 にヨアシの 子 ギデオン、ミデアン 人 に 奪 はれざらんために 酒榨 のなかに 麥 を 打 ち 居 たりしが
12 ヱホバの 使 之 に 現 れて 剛勇 丈夫 よヱホバ 汝 とともに 在 すといひたれば
13 ギデオン 之 にいひけるはああ 吾 が 主 よヱホバ 我 らと 偕 にいまさばなどてこれらのことわれらの 上 に 及 びたるやわれらの 先祖 がヱホバは 我 らをエジプトより 上 らしめたまひしにあらずやといひて 我 らに 告 たりしその 諸 の 不思議 なる 行爲 は 何處 にあるや 今 はヱホバわれらを 棄 てミデアン 人 の 手 に 付 したまへり
14 ヱホバ 之 を 顧 みていひたまひけるは 汝 此 汝 の 力 をもて 行 きミデアン 人 の 手 よりイスラエルを 拯 ひいだすべし 我 汝 を 遣 すにあらずや
15 ギデオン 之 にいひけるはああ 主 よ 我 何 をもてかイスラエルを 拯 ふべき 視 よわが 家 はマナセのうちの 最 も 弱 きもの 我 はまた 父 の 家 の 最 も 卑賤 きものなり
16 ヱホバ 之 にいひたまひけるは 我 かならず 汝 とともに 在 ん 汝 は 一人 を 撃 がごとくにミデアン 人 を 撃 つことを 得 ん
17 ギデオン 之 にいひけるは 我 もし 汝 のまへに 恩 を 蒙 るならば 請 ふ 我 と 語 る 者 の 汝 なる 證據 を 見 せたまへ
18 ねがはくは 我 復 び 汝 に 來 りわが 祭物 をたづさへて 之 を 汝 のまへに 供 ふるまでここを 去 たまふなかれ 彼 いひたまひけるは 我 汝 の 還 るまで 待 つべし
19 ギデオンすなはち 往 て 山羊 の 羔 を 調 へ 粉 一エパをもて 無酵 パンをつくり 肉 を 筺 にいれ 羹 を 壺 に 盛 り 橡樹 の 下 にもち 出 て 之 を 供 へたれば
20 神 の 使 之 にいひたまひけるは 肉 と 無酵 パンをとりて 此 巖 のうへに 置 き 之 に 羹 を 斟 げとすなはちそのごとくに 行 ふ
21 ヱホバの 使 手 にもてる 杖 の 末端 を 出 して 肉 と 無酵 パンに 觸 れたりしかば 巖 より 火 燃 えあがり 肉 と 無酵 パンを 燒 き 盡 せりかくてヱホバの 使 去 てその 目 に 見 ずなりぬ
22 ギデオン 是 において 彼 がヱホバの 使者 なりしを 覺 りギデオンいひけるはああ 神 ヱホバよ 我 面 を 合 せてヱホバの 使者 を 見 たれば 將 如何 せん
23 ヱホバ 之 にいひたまひけるは 心安 かれ 怖 るる 勿 れ 汝 死 ぬることあらじ
24 ここにおいてギデオン 彼所 にヱホバのために 祭壇 を 築 き 之 をヱホバシヤロムと 名 けたり 是 は 今日 に 至 るまでアビエゼル 人 のオフラに 存 る
25 其 夜 ヱホバ、ギデオンにいひ 給 ひけるは 汝 の 父 の 少 き 牡牛 および七 歳 なる 第 二の 牛 を 取 り 汝 の 父 のもてるバアルの 祭壇 を 毀 ち 其 上 なるアシラの 像 を 斫 り 仆 し
26 汝 の 神 ヱホバのためにこの 堡砦 の 頂 において 次序 をただしくし 祭壇 を 築 き 第 二の 牛 を 取 りて 汝 が 斫 り 倒 せるアシラの 木 をもて 燔祭 を 供 ぐべし
27 ギデオンすなはちその 僕 十 人 を 携 へてヱホバのいひたまひしごとく 行 へりされど 父 の 家 のものどもおよび 邑 の 人 を 怖 れたれば 晝 之 をなすことを 得 ず 夜 に 入 りて 之 を 爲 り
28 邑 の 衆 朝 興出 て 視 にバアルの 祭壇 は 摧 け 其 の 上 なるアシラの 像 は 斫仆 されて 居 り 新 に 築 る 祭壇 に 第 二の 牛 の 供 へてありしかば
29 たがひに 此 は 誰 が 所爲 ぞやと 言 ひつつ 尋 ね 問 ひけるに 此 はヨアシの 子 ギデオンの 所爲 なりといふものありたれば
30 邑 の 人々 ヨアシにむかひ 汝 の 子 を 曳 き 出 して 死 なしめよそは 彼 バアルの 祭壇 を 摧 き 其 上 に 在 しアシラの 像 を 斫仆 したればなりといふ
31 ヨアシおのれの 周圍 に 立 るすべてのものにいひけるは 汝 らはバアルの 爲 に 爭論 ふや 汝 らは 之 を 救 んとするや 之 が 爲 に 爭論 ふ 者 は 朝 の 中 に 死 べしバアルもし 神 ならば 人 其 祭壇 を 摧 きたれば 自 ら 爭論 ふ 可 なりと
32 是 をもて 人衆 ギデオンその 祭壇 を 摧 きたればバアル 自 ら 之 といひあらそはんといひて 此 日 かれをヱルバアル(バアルいひあらそはん)と 呼 なせり
33 茲 にミデアン 人 アマレク 人 および 東方 の 民 相 集 まりて 河 を 濟 りヱズレルの 谷 に 陣 を 取 しが
34 ヱホバの 靈 ギデオンに 臨 みてギデオン 箛 を 吹 たればアビエゼル 人 集 りて 之 に 從 ふ
35 ギデオン 徧 くマナセに 使者 を 遣 りしかばマナセ 人 また 集 りて 之 に 從 ふ 彼 またアセル、ゼブルン 及 びナフタリに 使者 を 遣 りしにその 人々 も 上 りて 之 を 迎 ふ
36 ギデオン 神 にいひけるは 汝 かつていひたまひしごとくわが 手 をもてイスラエルを 救 はんとしたまはば
37 視 よ 我 一箇 の 羊 の 毛 を 禾塲 におかん 露 もし 羊毛 にのみおきて 地 はすべて 燥 きをらば 我 之 れによりて 汝 がかつて 言 たまひし 如 く 吾 が 手 をもてイスラエルを 救 ひたまふを 知 んと
38 すなはち 斯 ありぬ 彼 明 る 朝 早 く 興 きいで 羊毛 をかき 寄 てその 毛 より 露 を 搾 りしに 鉢 に 滿 つるほどの 水 いできたる
39 ギデオン 神 にいひけるは 我 にむかひて 怒 を 發 したまふなかれ 我 をしていま 一回 いはしめたまへねがはくは 我 をして 羊 の 毛 をもていま 一回 試 さしめたまへねがはくは 羊毛 のみを 燥 して 地 には 悉 く 露 あらしめたまへと
40 その 夜 神 かくの 如 くに 爲 したまふすなはち 羊毛 のみ 燥 きて 地 には 凡 て 露 ありき
Chapter 7
1 斯 てヱルバアルと 呼 るるギデオンおよび 之 とともにあるすべての 民 朝 夙 に 興 きいでてハロデの 井 のほとりに 陣 を 取 るミデアン 人 の 陣 はかれらの 北 の 方 にあたりモレの 山 に 沿 ひ 谷 のうちにありき
2 ヱホバ、ギデオンにいひたまひけるは 汝 とともに 在 る 民 は 餘 りに 多 ければ 我 その 手 にミデアン 人 を 付 さじおそらくはイスラエル 我 に 向 ひ 自 ら 誇 りていはん 我 わが 手 をもて 己 を 救 へりと
3 されば 民 の 耳 に 告示 していふべし 誰 にても 懼 れ 慄 くものはギレアデ 山 より 歸 り 去 るべしとここにおいて 民 のかへりしもの二 萬 二千 人 あり 殘 しものは一 萬人 なりき
4 ヱホバまたギデオンにいひたまひけるは 民 なほ 多 し 之 を 導 きて 水際 に 下 れ 我 かしこにて 汝 のために 彼 らを 試 みんおほよそ 我 が 汝 に 告 て 此人 は 汝 とともに 行 くべしといはんものはすなはち 汝 とともに 行 くべしまたおほよそ 我 汝 に 告 て 此人 は 汝 とともに 行 くべからずといはんものはすなはち 行 くべからざるなり
5 ギデオン 民 をみちびきて 水際 に 下 りしにヱホバ 之 にいひたまひけるはおほよそ 犬 の 餂 るがごとくその 舌 をもて 水 を 餂 るものは 汝 之 を 別 けおくべしまたおほよそ 其 の 膝 を 折 り 屈 みて 水 を 飮 むものをも 然 すべしと
6 手 を 口 にあてて 水 を 餂 しものの 數 は三百 人 なり 餘 の 民 は 盡 くその 膝 を 折 り 屈 みて 水 を 飮 り
7 ヱホバ、ギデオンにいひたまひけるは 我 水 を 餂 たる三百 人 の 者 をもて 汝 らを 救 ひミデアン 人 を 汝 の 手 に 付 さん 餘 の 民 はおのおの 其所 に 歸 るべしと
8 ここにおいて 彼 ら 民 の 兵粮 とその 箛 を 手 にうけとれりギデオンすなはちすべてのイスラエル 人 を 各自 その 天 幕 に 歸 らせ 彼 の三百 人 を 留 めおけり 時 にミデアン 人 の 陣 はその 下 の 谷 のなかにありき
9 その 夜 ヱホバ、ギデオンにいひたまはく 起 よ 下 りて 敵 陣 に 入 るべし 我 之 を 汝 の 手 に 付 すなり
10 されど 汝 もし 下 ることを 怖 れなば 汝 の 僕 フラを 伴 ひ 陣 所 に 下 りて
11 彼 らのいふ 所 を 聞 べし 然 せば 汝 の 手 強 くなりて 汝 敵 陣 にくだることを 得 んとギデオンすなはち 僕 フラとともに 下 りて 陣 中 にある 隊伍 のほとりに 至 るに
12 ミデアン 人 アマレク 人 およびすべて 東方 の 民 は 蝗蟲 のごとくに 數衆 く 谷 のうちに 堰 しをりその 駱駝 は 濱 の 砂 の 多 きがごとくにして 數 ふるに 勝 ず
13 ギデオン 其處 に 至 りしに 或 人 その 伴侶 に 夢 を 語 りて 居 りすなはちいふ 我 夢 を 見 たりしが 夢 に 大 麥 のパンひとつミデアンの 陣 中 に 轉 びいりて 天 幕 に 至 り 之 をうち 仆 し 覆 したれば 天 幕 倒 れ 臥 り
14 其 の 伴侶 答 へていふ 是 イスラエルの 人 ヨアシの 子 ギデオンの 劍 に 外 ならず 神 ミデアンとすべての 陣 營 を 之 が 手 に 付 したまふなりと
15 ギデオン 夢 の 説話 とその 解釋 を 聞 しかば 拜 をなしてイスラエルの 陣 所 にかへりいひけるは 起 よヱホバ 汝 らの 手 にミデアンの 陣 をわたしたまふと
16 かくて三百 人 を 三隊 にわかち 手 に 手 に 箛 および 空瓶 を 取 せその 瓶 のなかに 燈火 をおかしめ
17 これにいひけるは 我 を 視 てわが 爲 すところにならへ 我 が 敵 陣 の 邊 に 至 らんときに 爲 すごとく 汝 らも 爲 すべし
18 我 およびわれとともに 在 るものすべて 箛 を 吹 ば 汝 らもまたすべて 陣 營 の 四方 にて 箛 を 吹 き 此 ヱホバのためなりギデオンのためなりといへと
19 而 してギデオンおよび 之 とともなる百 人 中更 の 初 に 陣 營 の 邊 に 至 るにをりしも 番兵 を 更代 たるときなりければ 箛 を 吹 き 手 に 携 へたる 瓶 をうちくだけり
20 即 ち 三隊 の 兵隊 箛 を 吹 き 瓶 をうちくだき 左 の 手 には 燈火 を 執 り 右 の 手 には 箛 をもちて 之 を 吹 きヱホバの 劍 ギデオンの 劍 なるぞと 叫 べり
21 かくておのおのその 持場 に 立 ち 陣 營 を 取 り 圍 みたれば 敵 軍 みな 走 り 叫 びてにげゆけり
22 三百 人 のもの 箛 を 吹 くにあたりヱホバ 敵軍 をしてみなたがひに 同士撃 せしめたまひければ 敵軍 にげはしりてゼレラのベテシツダ、アベルメホラの 境 およびタバテに 至 る
23 イスラエルの 人々 すなはちナフタリ、アセルおよびマナセ 中 より 集 ひ 來 りてミデアン 人 を 追撃 り
24 ギデオン 使者 をあまねくエフライムの 山 に 遣 していはせけるは 下 りてミデアン 人 を 攻 めベタバラにいたる 渡口 およびヨルダンを 遮斷 るべしと 是 においてエフライムの 人 盡 く 集 ひ 來 りてベタバラにいたる 渡口 およびヨルダンを 取 り
25 ミデアン 人 の 君主 オレブとゼエブの 二人 を 俘 へてオレブをばオレブ 砦 の 上 に 殺 しゼエブをばゼエブの 酒搾 のほとりに 殺 しまたミデアン 人 を 追撃 ちオレブとゼエブの 首 を 携 へてヨルダンの 彼方 よりギデオンの 許 にいたる
Chapter 8
1 エフライムの 人々 ギデオンにむかひ 汝 ミデアン 人 と 戰 はんとて 往 る 時 われらを 召 ざりしが 斯 ることを 我 らになすは 何故 ぞといひていたく 之 を 詰 りたり
2 ギデオン 之 にいひけるは 今 吾 が 成 るところは 汝 らのなせる 所 に 比 ぶべけんやエフライムの 拾 ひ 得 し 遺餘 の 葡萄 はアビエゼルの 收穫 し 葡萄 にも 勝 れるならずや
3 神 はミデアンの 群伯 オレブとゼエブを 汝等 の 手 に 付 したまへりわが 成 えたるところは 汝 らの 成 る 所 に 比 ぶべけんやとギデオン 此 の 語 をのべしかば 彼 らの 憤 解 たり
4 ギデオン 自己 に 從 がへる三百 人 とともにヨルダンに 至 りて 之 を 濟 り 疲 れながらも 仍 追撃 しけるが
5 遂 にスコテの 人々 に 言 けるは 願 くは 我 にしたがへる 民 に 食 を 與 へよ 彼等 疲 れをるに 我 ミデアンの 王 ゼバとザルムンナを 追行 なりと
6 スコテの 群伯 等 いひけるはゼバとザルムンナの 手 すでに 汝 の 手 のうちに 在 るや 我 らなんぞ 汝 の 軍勢 に 食 を 與 ふべけんや
7 ギデオンいひけるは 然 らばヱホバの 吾 が 手 にゼバをザルムンナを 付 したまふときに 我 野 の 荊 と 棘 とをもて 汝 の 肉 を 打 つべしと
8 かくて 其所 よりペヌエルにのぼりおなじことを 彼 らにのべたるにペヌエルの 人 もスコテの 人 の 答 へしごとくに 答 へしかば
9 またペヌエルの 人 につげていひけるは 我 平康 に 歸 るときに 此 の 城樓 を 毀 つべしと
10 偖 ゼバとザルムンナはその 軍勢 おほよそ一 萬 五千 人 をひきゐてカルコルに 居 る 是 皆 東方 の 人 の 全軍 の 中 の 生 殘 れるものなり 戰死 せし 者 は 劍 を 拔 ところのもの十二 萬人 ありき
11 ギデオンすなはちノバとヨグベバの 東 にて 天 幕 にすめるものの 路 より 上 りて 敵軍 の 慮 りなく 居 るを 撃 り
12 ここにおいてゼバとザルムンナにげ 走 りたればギデオン 之 を 追撃 ちミデアンの 二人 の 王 ゼバとザルムンナを 生捕 て 悉 くその 軍勢 を 敗 れり
13 斯 てヨアシの 子 ギデオン、ヘレシの 阪 よりして 戰陣 よりかへり
14 スコテの 人 の 少壯者 一人 を 執 へて 之 に 尋 ねたれば 即 ちスコテの 群伯 およびその 長老 等 七十七 人 をこれがために 書 き 録 せり
15 ギデオン、スコテの 人 の 所 に 詣 りていひけるは 汝 らが 曾 て 我 を 罵 りゼバとザルムンナの 手 すでに 汝 の 手 のうちにあるや 我 ら 何 ぞ 汝 の 疲 れたる 人 に 食 をあたふべけんやと 言 たりしそのゼバとザルムンナを 見 よと
16 すなはちその 邑 の 長老 等 を 執 へ 野 の 荊 と 棘 を 取 り 之 をもちてスコテの 人 を 懲 し
17 またペヌヘルの 城樓 を 毀 ちて 邑 の 人 を 殺 せり
18 かくてギデオン、ゼバとザルムンナにいひけるは 汝 らがタボルにて 殺 せしものは 如何 なるものなりしや 答 へていふ 彼 らは 汝 に 似 てみな 王 子 の 如 くに 見 えたり
19 ギデオンいひけるは 彼 らは 我 が 兄弟 我 が 母 の 子 なりヱホバは 活 く 汝 らもし 彼 らを 生 し 置 たらば 我 汝 らを 殺 すまじきをと
20 すなはちその 長子 ヱテルに 起 て 彼 らを 殺 せといひたりしが 彼 の 少者 は 年 尚 わかかりしかば 懼 れて 劍 を 拔 ざりき
21 ここにおいてゼバとザルムンナいひけるは 汝 みづから 起 て 我 らを 撃 よ 人 の 如何 によりてその 力量 異 る 者 なりとギデオンすなはち 起 てゼバとザルムンナを 殺 しその 駱駝 の 頸 にかけたる 半 月 の 飾 を 取 り
22 茲 にイスラエルの 衆 ギデオンにいひけるは 汝 ミデアンの 手 より 我 らを 救 ひたれば 汝 と 汝 の 子 及 び 汝 の 孫 我 らを 治 めよ
23 ギデオン 之 にいひけるは 我 汝 らを 治 むることをせじまた 我 が 子 も 汝 らを 治 むべからずヱホバ 汝 らを 治 めたまふべし
24 ギデオンまた 之 にいひけるは 我 汝 らにひとつの 願 ふべきことあり 汝 らおのおの 掠取 の 環 を 我 にあたへよと 是 は 彼 らイシマエル 人 なるをもて 金 の 環 を 着 けたるに 由 る
25 衆 答 へけるは 我 ら 悦 んで 之 を 與 へんとて 衣 を 布 きおのおの 掠取 の 環 を 其 うちに 投 げいれたり
26 ギデオンが 求 め 得 たる 金 の 環 の 重量 は 金 一千七百シケルなり 外 に 半 月 の 飾 および 耳 環 とミデアンの 王 たちの 着 たる 紫 のころもおよび 駱駝 の 頸 にかけたる 鏈 などもありき
27 ギデオン 之 をもて 一箇 のエポデを 造 り 之 をおのれの 郷里 オフラに 藏 むイスラエルみなこれを 慕 ひてこれと 淫 をおこなふこの 物 ギデオンと 其 家 を 陷 るる 罟 となりぬ
28 ミデアン 人 は 是 の 如 くイスラエルの 子孫 に 攻 ふせられてふたたびその 頭 を 擡 ることを 得 ざりきかくて 國 はギデオンの 世 にある 中 四十 年 の 間 平穩 にてありき
29 ヨアシの 子 ヱルバアル 往 ておのれの 家 に 住 り
30 ギデオンは 妻 を 多 く 有 ちたれば 其 身 より 出 たる 子 七十 人 ありき
31 シケムに 居 しその 妾 またひとりの 子 を 產 たれば 之 をアビメレクと 名 けたり
32 ヨアシの 子 ギデオン 妙齡 に 邁 みて 死 にアビエゼル 人 のオフラに 在 るその 父 ヨアシの 墓 に 葬 られたり
33 ギデオンの 死 るに 及 びてイスラエルの 子孫 復 ひるがへりてバアルを 慕 ひて 之 と 淫 をおこなひバアルベリテをおのれの 神 と 爲 り
34 イスラエルの 子孫 その 四周 のもろもろの 敵 の 手 よりおのれを 救 ひ 出 したまひし 神 ヱホバを 記憶 えず
35 またヱルバアルといふギデオンがイスラエルになせし 諸 の 善行 にしたがひて 彼 の 家 を 厚 く 待 ふことをせざりき
Chapter 9
1 ヱルバアルの 子 アビメレク、シケムに 往 きその 母 の 兄弟 のもとに 至 りて 彼 らおよびすべて 其 母 の 父 の 家 の 一族 に 語 りて 云 ひけるは
2 ねがはくはシケムのすべての 民 の 耳 に 斯 く 告 よヱルバアルのすべての 子 七十 人 して 汝 らを 治 むると 一人 して 汝 らを 治 むると 孰 れか 汝 らのためによきやまた 我 は 汝 らの 骨 肉 なるを 記 えよと
3 その 母 の 兄弟 アビメレクのことにつきて 此 等 の 言 をことごとくシケムの 人々 の 耳 に 語 りしに 是 はわれらの 兄弟 なりといひて 心 をアビメレクに 傾 むけ
4 バアルベリテの 社 より 銀 七十をとりて 之 に 與 ふアビメレクこれをもて 遊蕩 にして 輕躁 なる 者等 を 傭 ひておのれに 從 はせ
5 オフラに 在 る 父 の 家 に 往 きてヱルバアルの 子 なるその 兄弟 七十 人 を一つの 石 の 上 に 殺 せり 但 しヱルバアルの 季 の 子 ヨタムは 身 を 潜 めしに 由 て 遺 されたり
6 ここにおいてシケムのすべての 民 およびミロの 諸 の 人 集 り 往 てシケムの 碑 の 旁 なる 橡樹 の 邊 にてアビメレクを 立 て 王 となしけるが
7 ヨタムにかくと 告 るものありければ 往 てゲリジム 山 の 巓 に 立 ち 聲 を 揚 て 號 びかれらにいひけるはシケムの 民 よ 我 に 聽 よ 神 また 汝 らに 聽 たまはん
8 樹木 出 ておのれのうへに 王 を 立 んとし 橄欖 の 樹 に 汝 われらの 王 となれよといひけるに
9 橄欖 の 樹 之 にいふ 我 いかで 人 の 我 に 取 て 神 と 人 とを 崇 むるところのそのわが 油 を 棄 て 往 て 樹木 の 上 に 戰 ぐべけんやと
10 樹木 また 無花果樹 に 汝 來 りて 我 らの 王 となれといひけるに
11 無花果樹 之 にいひけらく 我 いかでわが 甜美 とわが 善 き 果 を 棄 て 往 きて 樹木 の 上 に 戰 ぐべけんやと
12 樹木 また 葡萄 の 樹 に 汝 來 りて 我 らの 王 となれよといふに
13 葡萄 の 樹 之 にいひけるは 我 いかで 神 と 人 を 悦 こばしむるわが 葡萄 酒 を 棄 て 往 て 樹木 の 上 に 戰 ぐべけんやと
14 ここにおいてすべての 樹木 荊 に 汝 來 りて 我 らの 王 となれよといひければ
15 荊 樹木 にいふ 汝 らまことに 我 を 立 て 汝 らの 王 と 爲 さば 來 りて 我 が 庇蔭 に 托 れ 然 せずば 荊 より 火 出 てレバノンの 香柏 を 燒 き 殫 すべしと
16 抑 汝 らがアビメレクを 立 て 王 となせしは 眞實 と 誠意 をもて 爲 しことなるや 汝等 はヱルバアルと 其 家 を 善 く 待 ひかれの 手 のなせし 所 に 循 ひて 之 にむくいしや
17 夫 わが 父 は 汝 らのため 戰 ひ 生命 を 惜 まずして 汝 らをミデアンの 手 より 救 ひ 出 したるに
18 汝 ら 今日 おこりてわが 父 の 家 を 攻 めその 子 七十 人 を一つの 石 の 上 に 殺 しその 侍妾 の 子 アビメレクは 汝 らの 兄弟 なるをもて 之 を 立 てシケムの 民 の 王 となせり
19 汝 らが 今日 ヱルバアルとその 家 になせしこと 眞實 と 誠意 をもてなせし 者 ならば 汝 らアビメレクのために 悦 べ 彼 も 汝 らのために 悦 ぶべし
20 若 し 然 らずばアビメレクより 火 いでてシケムの 民 とミロの 家 を 燬 つくさんまたシケムの 民 とミロの 家 よりも 火 いでてアビメレクを 燬 つくすべしと
21 かくてヨタム 走 り 遁 れてベエルに 往 きその 兄弟 アビメレクの 面 を 避 て 彼所 に 住 めり
22 アビメレク三 年 の 間 イスラエルを 治 めたりしが
23 神 アビメレクとシケムの 民 のあひだに 惡 鬼 をおくりたまひたればシケムの 民 アビメレクを 欺 くにいたる
24 是 ヱルバアルの七十 人 の 子 が 受 たる 殘忍 と 彼 らの 血 のこれを 殺 せしその 兄弟 アビメレクおよび 彼 の 手 に 力 をそへてその 兄弟 を 殺 さしめたるシケムの 人々 に 報 い 來 るなり
25 シケムの 人 伏 兵 を 山 の 巓 に 置 て 彼 を 窺 はしめ 其 途 を 經 て 傍 を 過 る 者 を 凡 て 褫 しめたり 或 人 之 をアビメレクに 告 ぐ
26 ここにエベデの 子 ガアル 其 の 兄弟 とともにシケムに 越 ゆきたりしかばシケムの 民 かれを 恃 めり
27 民 田野 に 出 て 葡萄 を 收穫 れこれを 踐 み 絞 りて 祭禮 をなしその 神 の 社 に 入 り 食 ひかつ 飮 みてアビメレクを 詛 ふ
28 エベデの 子 ガアルいひけるはアビメレクは 如何 なるものシケムは 如何 なるものなればか 我 ら 彼 に 從 ふべき 彼 はヱルバアルの 子 に 非 ずやゼブルその 輔佐 なるにあらずやむしろシケムの 父 ハモルの 一族 に 事 ふべし 我 らなんぞ 彼 に 事 ふべけんや
29 嗚呼 此 の 民 を 吾 が 手 に 屬 しむるものもがな 然 ば 我 アビメレクを 除 かんと 而 してガアル、アビメレクに 汝 の 軍勢 を 益 て 出 きたれよと 言 り
30 邑 の 宰 ゼブル、エベデの 子 ガアルの 言 をききて 怒 を 發 し
31 私 かに 使者 をアビメレクに 遣 りていひけるはエベデの 子 ガアル 及 びその 兄弟 シケムに 來 り 邑 をさわがして 汝 に 敵 せしめんとす
32 然 ば 汝 及 び 汝 と 共 なる 民 夜 の 中 に 興 て 野 に 身 を 伏 よ
33 而 て 朝 に 至 り 日 の 昇 る 時 汝 夙 く 興出 て 邑 に 攻 かかれガアル 及 び 之 とともなる 民 出 て 汝 に 當 らん 汝 機 を 見 てこれに 事 をなすべし
34 アビメレクおよび 之 とともなるすべての 民 夜 の 中 に 興出 て 四隊 に 分 れ 身 を 伏 てシケムを 伺 ふ
35 エベデの 子 ガアル 出 て 邑 の 門 の 口 に 立 るにアビメレク 及 び 之 とともなる 民 その 伏 たるところより 起 りしかば
36 ガアル 民 を 見 てゼブルにいひけるは 視 よ 民 山 の 峰々 より 下 るとゼブル 之 に 答 へて 汝 山 の 影 を 見 て 人 と 做 すのみといふ
37 ガアルふたたび 語 りていひけるは 視 よ 民 地 の 高處 より 下 りまた 一隊 は 法術士 の 橡樹 の 途 より 來 ると
38 ゼブル 之 にいひけるは 汝 がかつてアビメレクは 何 者 なればか 我 ら 之 に 事 ふべきといひしその 汝 の 口 今 いづこに 在 るや 是 汝 が 侮 りたる 民 にあらずや 今 乞 ふ 出 て 之 と 戰 へよと
39 ここにおいてガアル、シケム 人 を 率 ゐ 往 てアビメレクと 戰 ひしが
40 アビメレク 之 を 追 くづしたればガアル 其 まへより 逃 走 れりかくて 殺 されて 斃 るるもの 多 くして 邑 の 門 の 口 までに 及 ぶ
41 かくてアビメレクはアルマに 居 しがゼブルはガアルおよびその 兄弟 等 を 逐 いだしてシケムに 居 ることを 得 ざらしむ
42 あくる 日 民 田畑 に 出 しに 人 之 をアビメレクに 告 げしかば
43 アビメレクおのれの 民 を 率 ゐてこれを 三隊 に 分 ち 野 に 埋伏 して 伺 ふに 民 邑 より 出來 りたればすなはち 起 りて 之 を 撃 り
44 アビメレクおよび 之 とともに 在 る 隊 の 者 は 襲 ひゆきて 邑 の 門 の 入 口 に 立 ち 餘 の 二隊 は 野 に 在 るすべてのものをおそふて 之 を 殺 せり
45 アビメレク 其 日 終日 邑 を 攻 めつひに 邑 を 取 りてそのうちの 民 を 殺 し 邑 を 破却 ちて 鹽 を 撒布 ぬ
46 シケムの 櫓 の 人 みな 之 を 聞 てベリテ 神 の 廟 の 塔 に 入 たりしが
47 シケムの 櫓 の 人 のことごとく 集 れるよしアビメレクに 聞 えければ
48 アビメレク 己 とともなる 民 をことごとく 率 ゐてザルモン 山 に 上 りアビメレク 手 に 斧 を 取 り 木 の 枝 を 斫落 し 之 をおのれの 肩 に 載 せ 偕 に 居 る 民 にむかひて 汝 ら 吾 が 爲 ところを 見 る 急 ぎてわがごとく 爲 せよといひしかば
49 民 もまた 皆 おのおのその 枝 を 斫 りおとしアビメレクに 從 ひて 枝 を 塔 に 倚 せかけ 塔 に 火 をかけて 彼等 を 攻 むここにおいてシケムの 櫓 の 人 もまた 悉 く 死 り 男女 およそ一千 人 なりき
50 茲 にアビメレク、テベツに 赴 きテベツに 對 て 陣 を 張 て 之 を 取 しが
51 邑 のなかに 一 の 堅固 なる 櫓 ありてすべての 男女 および 邑 の 民 みな 其所 に 遁 れ 往 き 後 を 鎖 して 櫓 の 頂 に 上 りたれば
52 アビメレクすなはち 櫓 のもとに 押 寄 て 之 を 攻 め 櫓 の 口 に 近 きて 火 をもて 之 を 焚 んとせしに
53 一人 の 婦 アビメレクの 頭 に 磨石 の 上層石 を 投 げてその 腦骨 を 碎 けり
54 アビメレクおのれの 武器 を 執 る 少者 を 急 ぎ 召 て 之 にいひけるは 汝 の 劍 を 拔 て 我 を 殺 せおそらくは 人 吾 をさして 婦 に 殺 されたりといはんと 其 少者 之 を 刺 し 通 したればすなはち 死 り
55 イスラエルの 人々 はアビメレクの 死 たるを 見 ておのおのおのれの 處 に 歸 り 去 りぬ
56 神 はアビメレクがその七十 人 の 兄弟 を 殺 しておのれの 父 になしたる 惡 に 斯 く 報 いたまへり
57 またシケムの 民 のすべての 惡 き 事 をも 神 は 彼等 の 頭 に 報 いたまへりすなはちヱルバアルの 子 ヨタムの 詛 彼 らの 上 に 及 べるなり
Chapter 10
1 アビメレクの 後 イッサカルの 人 にてドドの 子 なるプワの 子 トラ 起 りてイスラエルを 救 ふ 彼 エフライムの 山 のシヤミルに 住 み
2 二十三 年 の 間 イスラエルを 審判 しがつひに 死 てシヤミルに 葬 らる
3 彼 の 後 にギレアデ 人 ヤイル 起 りて二十二 年 の 間 イスラエルを 審判 たり
4 彼 に 子 三十 人 ありて三十の 驢馬 に 乗 る 彼等 三十の 邑 を 有 りギレアデの 地 において 今日 までヤイルの 村 ととなふるものすなはち 是 なり
5 ヤイル 死 てカモンに 葬 らる
6 イスラエルの 子孫 ふたたびヱホバの 目 のまへに 惡 を 爲 しバアルとアシタロテ 及 びスリヤの 神 シドンの 神 モアブの 神 アンモンの 子孫 の 神 ペリシテ 人 の 神 に 事 へヱホバを 棄 て 之 に 事 へざりき
7 ヱホバ 烈 しくイスラエルを 怒 りて 之 をペリシテ 人 及 びアンモンの 子孫 の 手 に 賣付 したまへり
8 其 年 に 彼 らイスラエルの 子孫 を 虐 げ 難 せりヨルダンの 彼方 においてギレアデにあるところのアモリ 人 の 地 に 居 るイスラエルの 子孫 十八 年 の 間 斯 せられたりき
9 アンモンの 子孫 またユダとベニヤミンとエフライムの 族 とを 攻 んとてヨルダンを 渡 りしかばイスラエル 太 く 苦 めり
10 ここにおいてイスラエルの 子孫 ヱホバに 呼 りていひけるは 我 らおのれの 神 を 棄 てバアルに 事 へて 汝 に 罪 を 犯 したりと
11 ヱホバ、イスラエルの 子孫 にいひたまひけるは 我 かつてエジプト 人 アモリ 人 アンモンの 子孫 ペリシテ 人 より 汝 らを 救 ひ 出 せしにあらずや
12 又 シドン 人 アマレク 人 及 びマオン 人 の 汝 らを 困 しめしとき 汝 ら 我 に 呼 りしかば 我 汝 らを 彼 らの 手 より 救 ひ 出 せり
13 然 るに 汝 ら 我 を 棄 て 他 の 神 に 事 ふれば 我 かさねて 汝 らを 救 はざるべし
14 汝 らが 擇 める 神 々に 往 て 呼 れ 汝 らの 艱難 のときに 之 をして 汝 らを 救 はしめよ
15 イスラエルの 子孫 ヱホバに 言 けるは 我 ら 罪 を 犯 せりすべて 汝 の 目 に 善 と 見 るところを 我 らになしたまへねがはくは 唯 今日 我 らを 救 ひたまへと
16 而 して 民 おのれの 中 より 異 なる 神々 を 取 除 きてヱホバに 事 へたりヱホバの 心 イスラエルの 艱難 を 見 るに 忍 びずなりぬ
17 茲 にアンモンの 子孫 集 てギレアデに 陣 を 取 りしがイスラエルの 子孫 は 聚 りてミヅパに 陣 を 取 り
18 時 に 民 ギレアデの 群伯 たがひにいひけるは 誰 かアンモンの 子孫 に 打 ちむかひて 戰 を 始 むべき 人 ぞ 其人 をギレアデのすべての 民 の 首 となすべしと
Chapter 11
1 ギレアデ 人 ヱフタはたけき 勇士 にして 妓婦 の 子 なりギレアデ、ヱフタをうましめしなり
2 ギレアデの 妻 子等 をうみしが 妻 の 子等 成長 におよびてヱフタをおひいだしてこれにいひけるは 汝 は 他 の 婦 の 子 なればわれらが 父 の 家 を 嗣 べきにあらずと
3 ヱフタ 其 の 兄弟 の 許 より 逃 さりてトブの 地 に 住 けるに 遊蕩者 ヱフタのもとに 集 ひ 來 りて 之 とともに 出 ることをなせり
4 程 經 てのちアンモンの 子孫 イスラエルとたたかふに 至 りしが
5 アンモンの 子孫 のイスラエルとたたかへるときにギレアデの 長老 等 ゆきてヱフタをトブの 地 より 携來 らんとし
6 ヱフタにいひけるは 汝 來 りて 吾 らの 大將 となれ 我 らアンモンの 子孫 とたたかはん
7 ヱフタ、ギレアデの 長老 等 にいひけるは 汝 らは 我 を 惡 みてわが 父 の 家 より 逐 いだしたるにあらずやしかるに 今 汝 らが 艱 める 時 に 至 りて 何 ぞ 我 に 來 るや
8 ギレアデの 長老 等 ヱフタにこたへけるは 其 がために 我 ら 今 汝 にかへる 汝 われらとともにゆきてアンモンの 子孫 とたたかはばすべて 我等 ギレアデにすめるものの 首領 となすべしと
9 ヱフタ、ギレアデの 長老 等 にいひけるは 汝 らもし 我 をたづさへかへりてアンモンの 子孫 とたたかはしめんにヱホバ 之 を 我 に 付 したまはば 我 は 汝 らの 首 となるべし
10 ギレアデの 長老 等 ヱフタにいひけるはヱホバ 汝 と 我 との 間 の 證者 たり 我 ら 誓 つて 汝 の 言 のごとくになすべし
11 是 に 於 てヱフタ、ギレアデの 長老 等 とともに 往 くに 民 之 を 立 ておのれの 首領 となし 大將 となせりヱフタ 即 ちミヅパにおいてヱホバのまへにこの 言 をことごとく 陳 たり
12 かくてヱフタ、アンモンの 子孫 の 王 に 使者 をつかはしていひけるは 汝 と 我 の 間 に 何事 ありてか 汝 われに 攻 めきたりてわが 地 に 戰 はんとする
13 アンモンの 子孫 の 王 ヱフタの 使者 に 答 へけるはむかしイスラエル、エジプトより 上 りきたりし 時 にアルノンよりヤボクにいたりヨルダンに 至 るまで 吾 が 土地 を 奪 ひしが 故 なり 然 ば 今 穩便 に 之 を 復 すべし
14 ヱフタまた 使者 をアンモンの 子孫 の 王 に 遣 りて 之 にいはせけるは
15 ヱフタ 斯 いへりイスラエルはモアブの 地 を 取 ずまたアンモンの 子孫 の 地 をも 取 ざりしなり
16 夫 イスラエルはエジプトより 上 りきたれる 時 に 曠野 を 經 て 紅海 に 到 りカデシに 來 れり
17 而 してイスラエル 使者 をエドムの 王 に 遣 して 言 けるはねがはくは 我 をして 汝 の 土地 を 經過 しめよと 然 るにエドムの 王 之 をうけがはずまたおなじく 人 をモアブの 王 に 遣 したれども 是 もうべなはざりしかばイスラエルはカデシに 留 まりしが
18 遂 にイスラエル 曠野 を 經 てエドムの 地 およびモアブの 地 を 繞 りモアブの 地 の 東 の 方 に 出 てアルノンの 彼方 に 陣 を 取 り 然 どモアブの 界 には 入 らざりきアルノンはモアブの 界 なればなり
19 かくてイスラエル、ヘシボンに 王 たりしアモリ 人 の 王 シホンに 使者 を 遣 せりすなはちイスラエル 之 にいひけらくねがはくは 我 らをして 汝 の 土地 を 經過 てわがところにいたらしめよと
20 然 るにシホン、イスラエルを 信 ぜずしてその 界 をとほらしめずかへつてそのすべての 民 を 集 めてヤハヅに 陣 しイスラエルとたたかひしが
21 イスラエルの 神 ヱホバ、シホンとそのすべての 民 をイスラエルの 手 に 付 したまひたればイスラエル 之 を 撃 敗 りてその 土地 にすめるアモリ 人 の 地 を 悉 く 手 に 入 れ
22 アルノンよりヤボクに 至 るまでまた 曠野 よりヨルダンに 至 るまですべてアモリ 人 の 土地 を 手 に 入 たり
23 斯 のごとくイスラエルの 神 ヱホバは 其 の 民 イスラエルのまへよりアモリ 人 を 逐 しりぞけたまひしに 汝 なほ 之 を 取 んとする 乎
24 汝 は 汝 の 神 ケモシが 汝 に 取 しむるものを 取 ざらんやわれらは 我 らの 神 ヱホバが 我 らに 取 しむる 物 を 取 ん
25 汝 は 誠 にモアブの 王 チツポルの 子 バラクにまされる 處 ありとするかバラク 曾 てイスラエルとあらそひしことありや 曾 て 之 とたたかひしことありや
26 イスラエルがヘシボンとその 村里 アロエルとその 村里 およびアルノンの 岸 に 沿 ひたるすべての 邑々 に 住 ること三百 年 なりしに 汝 などてかその 間 に 之 を 回復 さざりしや
27 我 は 汝 に 罪 を 犯 せしことなきに 汝 はわれとたたかひて 我 に 害 をくはへんとす 願 くは 審判 をなしたまふヱホバ 今日 イスラエルの 子孫 とアンモンの 子孫 との 間 を 鞫 きたまへと
28 しかれどもアンモンの 子孫 の 王 はヱフタのいひつかはせる 言 を 聽 いれざりき
29 ここにヱホバの 靈 ヱフタに 臨 みしかばヱフタすなはちギレアデおよびマナセを 經過 りギレアデのミヅパにいたりギレアデのミヅパよりすすみてアンモンの 子孫 に 向 ふ
30 ヱフタ、ヱホバに 誓願 を 立 ていひけるは 汝 誠 にアンモンの 子孫 をわが 手 に 付 したまはば
31 我 がアンモンの 子孫 の 所 より 安然 かに 歸 らんときに 我 家 の 戸 より 出 きたりて 我 を 迎 ふるもの 必 ずヱホバの 所有 となるべし 我 之 を 燔祭 となしてささげんと
32 ヱフタすなはちアンモンの 子孫 の 所 に 進 みゆきて 之 と 戰 ひしにヱホバかれらをその 手 に 付 したまひしかば
33 アロエルよりミンニテにまで 至 りこれが二十の 邑 を 打敗 りてアベルケラミムにいたり 甚 だ 多 の 人 をころせりかくアンモンの 子孫 はイスラエルの 子孫 に 攻伏 られたり
34 かくてヱフタ、ミヅパに 來 りておのが 家 にいたるに 其 女 鼓 を 執 り 舞 ひ 踊 りて 之 を 出 で 迎 ふ 是 彼 が 獨子 にて 其 のほかには 男子 もなくまた 女子 も 有 ざりき
35 ヱフタ 之 を 視 てその 衣 を 裂 ていひけるはああ 吾 が 女 よ 汝 實 に 我 を 傷 しむ 汝 は 我 を 惱 すものなり 其 は 我 ヱホバにむかひて 口 を 開 きしによりて 改 むることあたはざればなり
36 女 之 にいひけるはわが 父 よ 汝 ヱホバにむかひて 口 をひらきたれば 汝 の 口 より 言 出 せしごとく 我 になせよ 其 はヱホバ 汝 のために 汝 の 敵 なるアンモンの 子孫 に 仇 を 復 したまひたればなり
37 女 またその 父 にいひけるはねがはくは 此事 をわれに 允 せすなはち 二月 の 間 我 をゆるし 我 をしてわが 友等 とともに 往 て 山 にくだりてわが 處女 たることを 歎 かしめよと
38 ヱフタすなはち 往 けといひて 之 を 二月 のあひだ 出 し 遣 ぬ 女 その 友等 とともに 往 き 山 の 上 にておのれの 處女 たるを 歎 きしが
39 二月 滿 てその 父 に 歸 り 來 りたれば 父 その 誓 ひし 誓願 のごとくに 之 に 行 へり 女 は 終 に 男 を 知 ことなかりき
40 是 よりして 年々 にイスラエルの 女子 等 往 て 年 に 四日 ほどギレアデ 人 ヱフタの 女 のために 哀哭 ことをなす 是 イスラエルの 規矩 となれり
Chapter 12
1 エフライムの 人々 つどひて 北 にゆきヱフタにいひけるは 汝 何故 に 往 きてアンモンの 子孫 と 戰 ひながらわれらをまねきて 汝 とともに 行 せざりしや 我 ら 火 をもて 汝 の 家 を 汝 とともに 焚 くべしと
2 ヱフタ 之 にいひけるは 我 とわが 民 の 曾 てアンモンの 子孫 と 大 に 爭 ひしときに 我 汝 らをよびしに 汝 らかれらの 手 より 我 を 救 ふことをせざりき
3 我 汝 らが 我 を 救 はざるを 見 たればわが 命 をかけてアンモンの 子孫 の 所 に 攻 ゆきしにヱホバかれらを 我 が 手 に 付 したまへり 然 ば 汝 らなんぞ 今日 我 が 許 に 上 り 來 りて 我 とたたかはんとするやと
4 ヱフタここにおいてギレアデの 人 をことごとくつどへてエフライムとたたかひしがギレアデの 人々 エフライムを 撃破 れり 是 はエフライム 汝 らギレアデ 人 はエフライムの 逃亡者 にしてエフライムとマナセの 中 にをるなりと 言 しに 由 る
5 而 してギレアデ 人 エフライムにおもむくところのヨルダンの 津 をとりきりしがエフライム 人 の 逃 れ 來 る 者 ありて 我 を 渡 らせよといへばギレアデの 人 之 に 汝 はエフライム 人 なるかと 問 ひ 彼 もし 然 らずと 言 ときは
6 また 之 に 請 ふシボレテといへといふに 彼 その 音 を 正 しくいひ 得 ずしてセボレテと 言 ばすなはち 之 を 引 捕 へてヨルダンの 津 に 屠 せりその 時 にエフライム 人 のたふれし 者 四 萬 二千 人 なりき
7 ヱフタ六 年 のあひだイスラエルを 審 きたりギレアデ 人 ヱフタつひに 死 てギレアデのある 邑 に 葬 むらる
8 彼 の 後 にベテレヘムのイブザン、イスラエルを 審 きたり
9 彼 に三十 人 の 男子 ありまた三十 人 の 女子 ありしがこれをば 外 に 嫁 がしめてその 子息 等 のために三十 人 の 女 を 外 より 娶 れり 彼 七 年 のあひだイスラエルを 審 きたり
10 イブザンつひに 死 てベテレヘムに 葬 むらる
11 彼 の 後 にゼブルン 人 エロン、イスラエルを 審 きたりゼブルン 人 エロン十 年 のあひだイスラエルを 審 きたり
12 ゼブルン 人 エロンつひに 死 てゼブルンの 地 のアヤロンに 葬 むらる
13 彼 の 後 にピラトン 人 ヒレルの 子 アブドン、イスラエルを 審 きたり
14 彼 に四十 人 の 男子 および三十 人 の 孫 ありて七十の 驢馬 に 乗 る 彼 八 年 のあひだイスラエルを 審 けり
15 ピラトン 人 ヒレルの 子 アブドンつひに 死 てエフライムの 地 のピラトンに 葬 むらる 是 はアマレク 人 の 山 にあり
Chapter 13
1 イスラエルの 子孫 またヱホバのまへにて 惡 を 行 ひしかばヱホバこれを四十 年 の 間 ペリシテ 人 の 手 にわたしたまへり
2 ここにダン 人 の 族 にて 名 をマノアとよべるゾラ 人 あり 其 の 妻 は 石婦 にして 子 を 生 みしことなし
3 ヱホバの 使 その 女 に 現 れて 之 にいひけるは 汝 は 石婦 にして 子 を 生 しことあらず 然 ど 汝 孕 みて 子 をうまん
4 されば 汝 つつしみて 葡萄 酒 および 濃 き 酒 を 飮 むことなかれまたすべて 穢 たるものを 食 ふなかれ
5 視 よ 汝 孕 みて 子 を 產 ん 其 の 頭 には 剃刀 をあつべからずその 兒 は 胎 を 出 るよりして 神 のナザレ 人〔神 に 身 を 獻 げし 者〕たるべし 彼 ペリシテ 人 の 手 よりイスラエルを 拯 ひ 始 めんと
6 その 婦人 來 りて 夫 に 告 て 曰 けるは 神 の 人 我 にのぞめりその 容貌 は 神 の 使 の 容貌 のごとくにして 甚 おそろしかりしが 我 其 のいづれより 來 れるやを 問 ず 彼 また 其 の 名 を 我 に 告 ざりき
7 彼 我 にいひけるは 視 よ 汝 孕 みて 子 を 產 まん 然 ば 葡萄 酒 および 濃 き 酒 を 飮 むなかれまたすべてけがれたるものを 食 ふなかれその 兒 は 胎 を 出 るより 其 の 死 る 日 まで 神 のナザレ 人 たるべしと
8 マノア、ヱホバにこひ 求 めていひけるはああわが 主 よ 汝 がさきに 遣 はしたまひし 神 の 人 をふたたび 我 らにのぞませ 之 をして 我 らがその 產 るる 兒 になすべき 事 を 敎 へしめたまへ
9 神 マノアの 聲 をききいれたまひて 神 の 使者 婦人 の 田野 に 坐 しをる 時 に 復 之 にのぞめり 時 に 夫 マノアは 共 にをらざりき
10 是 において 婦 いそぎ 走 りて 夫 に 告 て 之 にいひけるは 先 頃 我 にのぞみし 人 また 我 に 現 はれたりと
11 マノアすなはち 起 て 妻 のあとに 付 て 行 き 其人 のもとに 至 りて 之 に 汝 はかつて 此 婦 に 語言 し 人 なるかといふに 然 りとこたふ
12 マノアいひけるは 汝 の 言 のごとく 成 ん 時 は 其 兒 の 養育方 および 之 になすべき 事 は 如何
13 ヱホバの 使者 マノアにいひけるはわがさきに 婦 に 言 しところのことどもは 婦 之 をつつしむべきなり
14 すなはち 葡萄樹 よりいづる 者 は 凡 て 食 ふべからず 葡萄 酒 と 濃 き 酒 を 飮 ずまたすべて 穢 たるものを 食 ふべからずすべてわが 彼 に 命 じたることどもを 彼 守 るべきなり
15 マノア、ヱホバの 使者 にいひけるは 請 我 らをして 汝 を 款留 しめ 汝 のまへに 山羊羔 を 備 へしめよ
16 ヱホバの 使者 マノアにいひける 汝 我 を 款留 るも 我 は 汝 の 食物 をくらはじまた 汝 燔祭 をそなへんとならばヱホバにこれをそなふべしとマノアは 彼 がヱホバの 使者 なるを 知 ざりしなり
17 マノア、ヱホバの 使者 にいひけるは 汝 の 名 はなにぞ 汝 の 言 の 效驗 あらんときは 我 ら 汝 を 崇 ん
18 ヱホバの 使者 之 にいひけるは 我 が 名 は 不思議 なり 汝 何故 に 之 をたづぬるやと
19 マノア 山羊羔 と 素祭物 とをとり 磐 のうへにて 之 をヱホバにささぐ 使者 すなはち 不思議 なる 事 をなせりマノアとその 妻 之 を 視 る
20 すなはち 火燄 壇 より 天 にあがれるときヱホバの 使者 壇 の 火燄 のうちにありて 昇 れりマノアと 其 の 妻 これを 視 をりて 地 にひれふせり
21 ヱホバの 使者 そののち 重 ねてマノアと 其 の 妻 に 現 はれざりきマノアつひに 彼 がヱホバの 使者 たりしを 暁 れり
22 茲 にマノアその 妻 にむかひ 我 ら 神 を 視 たれば 必 ず 死 ぬるならんといふに
23 其 の 妻 之 にいひけるはヱホバもし 我 らを 殺 さんとおもひたまはばわれらの 手 より 燔祭 及 び 素祭 をうけたまはざりしならんまたこれらの 諸 のことを 我 らに 示 すことをなしこたびのごとく 我 らに 斯 ることを 告 たまはざりしなるべしと
24 かくて 婦 子 を 產 てその 名 をサムソンと 呼 べりその 子 育 ち 行 くヱホバこれを 惠 みたまふ
25 ヱホバの 靈 ゾラとエシタオルのあひだなるマハネダンにて 始 て 感動 す
Chapter 14
1 サムソン、テムナテに 下 り、ペリシテ 人 の 女 にてテムナテに 住 る 一人 の 婦 を 見
2 歸 り 上 りておのが 父母 に 語 ていひけるは 我 ペリシテ 人 の 女 にてテムナテに 住 るひとりの 婦 を 見 たりされば 今 之 をめとりてわが 妻 とせよと
3 その 父母 之 にいひけるは 汝 ゆきて 割禮 を 受 けざるペリシテ 人 のうちより 妻 を 迎 んとするは 汝 が 兄弟 等 の 女 のうちもしくはわがすべての 民 のうちに 婦女 無 が 故 なるかとしかるにサムソン 父 にむかひ 彼 婦 わがこころに 適 へば 之 をわがために 娶 れと 言 り
4 その 父母 はこの 事 のヱホバより 出 しなるを 知 ざりきサムソンはペリシテ 人 を 攻 んと 釁 をうかがひしなりそは 其 のころペリシテ 人 イスラエルを 轄 め 居 たればなり
5 サムソン 父母 とともにテムナテに 下 りてテムナテの 葡萄園 にいたるに 稚 き 獅子 咆哮 りて 彼 に 向 ひしが
6 ヱホバの 靈 彼 にのぞみたれば 山羊羔 を 裂 がごとくに 之 を 裂 たりしが 手 には 何 の 武器 も 持 ざりきされどサムソンはその 爲 せしことを 父 にも 母 にも 告 ずしてありぬ
7 サムソンつひに 下 りて 婦 とうちかたらひしが 婦 その 心 にかなへり
8 かくて 日 を 經 て 後 サムソンかれを 娶 らんとて 立 かへりしが 身 を 轉 して 彼 の 獅子 の 屍 を 見 るに 獅子 の 體 に 蜂 の 群 と 蜜 とありければ
9 すなはちその 蜜 を 手 にとりて 歩 みつつ 食 ひ 父母 の 許 にいたりて 之 を 與 へけるに 彼 ら 之 を 食 へりされど 獅子 の 體 よりその 蜜 を 取 來 れることをば 彼 らにかたらざりき
10 斯 て 其 の 父 下 りて 婦 のもとに 至 りしかばサムソン 少年 の 習例 にしたがひてそこに 饗宴 をまうけたるに
11 サムソンを 見 て三十 人 の 者 をつれ 來 りて 之 が 伴侶 とならしむ
12 サムソンかれらにいひけるは 我 汝 らにひとつの 隱語 をかけん 汝 ら 七日 の 筵宴 の 内 に 之 を 解 てあきらかに 之 を 我 に 告 なば 我 汝 らに 裏衣 三十と 衣 三十 襲 をあたふべし
13 然 どもし 之 をわれに 告 得 ずば 汝 ら 我 に 裏衣 三十と 衣 三十 襲 を 與 ふべしと 彼等 之 にいひけるは 汝 の 隱語 をかけて 我 らに 聽 しめよ
14 サムソン 之 にいひけるは 食 ふ 者 より 食物 出 で 強 き 者 より 甘 き 物 出 でたりと 彼 ら 三日 の 中 に 之 を 解 ことあたはざりしかば
15 第七日 にいたりてサムソンの 妻 にいひけるは 汝 の 夫 を 説 すすめて 隱語 を 我 らに 明 さしめよ 然 せずば 火 をもて 汝 と 汝 の 父 の 家 を 焚 ん 汝 らはわれらの 物 をとらんとてわれらを 招 けるなるか 然 るにあらずやと
16 是 においてサムソンの 妻 サムソンのまへに 泣 ていひけるは 汝 はわれを 惡 む 而巳 われを 愛 せざるなり 汝 わが 民 の 子孫 に 隱語 をかけて 之 をわれに 説 あかさずとサムソン 之 にいふ 我 これをわが 父 や 母 にも 説 あかさざればいかで 汝 に 説 あかすべけんやと
17 婦 七日 の 筵宴 のあひだ 彼 のまへに 泣 き 居 りしが 第七日 に 至 りてサムソンつひに 之 を 彼 に 説 あかせり 其 は 太 く 強 たればなり 婦 すなはち 隱語 をおのが 民 の 子孫 に 明 せり
18 是 において 第七日 に 及 びて 日 の 沒 るまへに 邑 の 人々 サムソンにいひけるは 何 ものか 蜜 よりあまからん 何 ものか 獅子 より 強 からんとサムソン 之 にいひけるは 汝 らわが 牝犢 をもて 耕 さざりしならばわが 隱語 を 解 得 ざるなりと
19 茲 にヱホバの 靈 サムソンに 臨 みしかばサムソン、アシケロンに 下 りてかしこの 者 三十 人 を 殺 しその 物 を 奪 ひ 彼 の 隱語 を 解 し 者等 にその 衣服 を 與 へはげしく 怒 りて 其 父 の 家 にかへり 上 れり
20 サムソンの 妻 はサムソンの 友 となり 居 たるその 伴侶 の 妻 となりぬ
Chapter 15
1 日 を 經 てのち 麥秋 の 時 にサムソン 山羊羔 をたづさへて 妻 のもとを 訪 ていひけるは 我 室 に 入 てわが 妻 に 會 んと 然 るに 妻 の 父 其 の 入 ことをゆるさず
2 其 父 すなはちいひけるはわれまことに 汝 は 彼 の 婦 を 嫌 ひたりと 意 ひしがゆゑに 彼 を 汝 の 伴侶 たりし 者 に 與 へたり 彼 が 妹 は 彼 よりも 善 にあらずやねがはくは 彼 に 代 て 之 を 汝 のものとせよ
3 サムソン 彼 らにいひけるは 今回 はわれペリシテ 人 に 害 を 加 ふるとも 彼 らに 對 して 罪 なかるべしと
4 サムソンすなはち 往 て 山 犬 三百をとらへ 火炬 をとり 尾 と 尾 をあはせてその 二 つの 尾 の 間 に 一 つの 火炬 を 結 ひつけ
5 火炬 に 火 をつけてペリシテ 人 のいまだ 刈 ざる 麥 のなかにこれを 放 ち 入 れその 束 ね 積 たるものといまだ 刈 ざるものを 焚 き 橄欖 の 園 にまで 及 ぼせり
6 ペリシテ 人 いひけるは 是 は 誰 の 行爲 なるやこたへて 言 ふテムナテ 人 の 婿 サムソンなりそは 彼 サムソンの 妻 をとりて 其 伴侶 なりし 者 に 與 へたればなりとここにおいてペリシテ 人 上 りきたりて 彼 の 婦 とその 父 とを 火 にて 燒 きうしなへり
7 サムソンかれらに 言 ふ 汝 ら 斯 おこなへば 我 汝 らに 仇 をむくはでは 止 じと
8 すなはち 脛 に 腿 に 彼 らを 撃 て 大 いに 之 を 殺 せりかくてサムソンは 下 りてエタムの 巖間 に 居 る
9 ここにおいてペリシテ 人 上 り 來 りてユダに 陣 を 取 りレヒに 布 き 備 へたれば
10 ユダの 人々 いひけるは 汝 ら 何 の 故 にわれらに 攻 めのぼりたるやとかれらこたへけるはサムソンをしばりて 彼 がわれらに 爲 しごとくかれに 爲 んとてのぼれるなりと
11 是 をもてユダの 人 三千 人 エタムの 巖間 にくだりてサムソンにいふ 汝 ペリシテ 人 はわれらを 轄 るものなるを 知 らざるや 汝 などてかわれらに 斯 る 事 をなせしやサムソンかれらにいひけるは 我 は 彼 らが 我 に 爲 しごとく 彼 らに 爲 しなりと
12 かれらまたサムソンにいひけるは 我 らは 汝 をしばりてペリシテ 人 の 手 にわたさんとて 下 りきたれりサムソンかれらにいひけるは 汝 らの 自 われを 害 すまじきことを 我 に 誓 へ
13 彼 ら 之 にかたりていふいなわれらはただ 汝 を 縛 りいましめてペリシテ 人 の 手 にわたさんのみわれらは 必 らず 汝 を 殺 さざるべしとすなはち 二條 の 新 しき 索 をもてかれをいましめて 巖 より 之 を 携 かへれり
14 サムソン、レヒにいたれるときペリシテ 人 聲 を 揚 てかれに 近 づきしが 時 しもヱホバの 靈 彼 にのぞみたればその 腕 にかかれる 索 は 火 に 焚 たる 麻 のごとくになりて 手 のいましめ 解 はなれたり
15 サムソンすなはち 驢馬 のあたらしき 腮骨 ひとつを 見 出 し 手 をのべて 之 を 取 り 其 をもて一千 人 を 殺 し
16 而 して 言 ふ 驢馬 の 腮骨 をもて 山 をきづき 山 をつくる 驢馬 の 腮骨 をもて 我 一千 人 を 撃 殺 せりと
17 かく 言終 りてその 手 より 腮骨 をうちすて 其處 をラマテレヒと 名 けたり
18 時 に 彼 渇 をおぼゆること 甚 だしかりしかばヱホバによばはりていふ 汝 のしもべの 手 をもて 汝 この 大 なる 拯 をほどこしたまへるにわれ 今 渇 きて 死 に 割禮 を 受 けざるものの 手 におちいらんとすと
19 ここにおいて 神 レヒに 在 るくぼめる 所 を 裂 きたまひしかば 水 そこより 流 れいでしがサムソン 之 を 飮 たれば 精 神 舊 に 返 りてふたたび 爽 になりぬ 故 に 其 名 をエンハッコレ(呼 はれるものの 泉)と 呼 ぶ 是 今日 にいたるまでレヒに 在 り
20 サムソンはペリシテ 人 の 治世 の 時 に二十 年 イスラエルをさばけり
Chapter 16
1 サムソン、ガザに 往 きかしこにて 一人 の 妓 を 見 てそれの 處 に 入 しに
2 サムソンここに 來 れりとガザ 人 につぐるものありければすなはち 之 を 取 り 圍 みよもすがら 邑 の 門 に 埋伏 し 詰朝 におよび 夜 の 明 たる 時 に 之 をころすべしといひてよもすがら 靜 まりかへりて 居 る
3 サムソン 夜半 までいね 夜半 にいたりて 興 き 邑 の 門 の 扉 とふたつの 柱 に 手 をかけて 楗 もろともに 之 をひきぬき 肩 に 載 てヘブロンの 向 ひなる 山 の 巓 に 負 のぼれり
4 こののちサムソン、ソレクの 谷 に 居 る 名 はデリラと 言 ふ 婦人 を 愛 す
5 ペリシテ 人 の 群伯 その 婦 のもとに 上 り 來 て 之 にいひけるは 汝 サムソンを 説 すすめてその 大 いなる 力 は 何 に 在 るかまたわれら 如何 にせば 之 に 勝 て 之 を 縛 りくるしむるを 得 べきかを 見 出 せ 然 すればわれらおのおの 銀 千百 枚 づつをなんぢに 與 ふべし
6 ここにおいてデリラ、サムソンにいひけるは 汝 の 大 なる 力 は 何 にあるかまた 如何 せば 汝 を 縛 りて 苦 むることを 得 るや 請 ふ 之 をわれにつげよ
7 サムソン 之 にいひけるは 人 もし 乾 きしことなき 七條 の 新 しき 繩 をもてわれを 縛 るときはわれ 弱 くなりて 別 の 人 のごとくならんと
8 ここに 於 てペリシテ 人 の 群伯 乾 きしことなき 七條 の 新 しき 繩 を 婦 にもち 來 りければ 婦 之 を 以 てサムソンをしばりしが
9 かねて 室 のうちに 人 しのび 居 て 己 とともにありたれば 斯 してサムソンにむかひサムソンよペリシテ 人 汝 に 及 ぶと 言 にサムソンすなはちその 索 を 絶 りあたかも 麻 絲 の 火 にあひて 斷 るるがごとし 斯 其 の 力 の 原由 知 れざりき
10 デリラ、サムソンにいひけるは 視 よ 汝 われを 欺 きてわれに 謊 を 告 たり 請 ふ 何 をもてせば 汝 を 縛 ることをうるや 今 我 に 告 よ
11 彼 之 にいひけるはもし 人 用 ひたることなき 新 しき 索 をもてわれを 縛 りいましめなばわれ 弱 くなりて 別 の 人 のごとくならんと
12 是 をもてデリラあたらしき 索 をとり 其 をもて 彼 を 縛 りしかして 彼 にいふサムソンよペリシテ 人 汝 におよぶと 時 に 室 のうちに 人 しのび 居 たりしがサムソン 絲 の 如 くにその 索 を 腕 より 絶 おとせり
13 デリラ、サムソンにいひけるに 今 までは 汝 われを 欺 きて 我 に 謊 をつげたるが 何 をもてせば 汝 をしばることをうるやわれに 告 よと 彼 之 にいひけるは 汝 もしわが 髮毛 七繚 を 機 の 緯線 とともに 織 ばすなはち 可 しと
14 婦 すなはち 釘 をもて 之 をとめおきて 彼 にいひけるはサムソンよペリシテ 人 汝 におよぶとサムソンすなはちその 寢 をさまし 織機 の 釘 と 緯線 とを 曳拔 り
15 婦 ここにおいてサムソンにいひけるは 汝 の 心 われに 居 ざるに 汝 いかでわれを 愛 すといふや 汝 すでに 三次 われをあざむきて 汝 が 大 なる 力 の 何 にあるかをわれに 告 ずと
16 日々 にその 言 をもて 之 にせまりうながして 彼 の 心 を 死 るばかりに 苦 ませたれば
17 彼 つひにその 心 をことごとく 打 明 して 之 にいひけるはわが 頭 にはいまだかつて 剃刀 を 當 しことあらずそはわれ 母 の 胎 を 出 るよりして 神 のナザレ 人 たればなりもしわれ 髮 をそりおとされなばわが 力 われをはなれわれは 弱 くなりて 別 の 人 のごとくならんと
18 デリラ、サムソンがことごとく 其 のこころを 明 したるを 見 人 をつかはしてペリシテ 人 の 群伯 を 召 ていひけるはサムソンことごとくその 心 をわれに 明 したれば 今 ひとたび 上 り 來 るべしとここにおいてペリシテ 人 の 群伯 かの 銀 を 携 へて 婦 のもとにいたる
19 婦 おのが 膝 のうへにサムソンをねむらせ 人 をよびてその 頭髮 七繚 をきりおとさしめ 之 を 苦 めはじめたるにその 力 すでにうせさりてあり
20 婦 ここにおいてサムソンよペリシテ 人 汝 におよぶといひければ 彼 睡眠 をさましていひけるはわれ 毎 のごとく 出 て 身 を 振 はさんと 彼 はヱホバのおのれをはなれたまひしを 覺 らざりき
21 ペリシテ 人 すなはち 彼 を 執 へ 眼 を 抉 りて 之 をガザにひき 下 り 銅 の 鏈 をもて 之 を 繋 げりかくてサムソンは 囚獄 のうちに 磨 を 挽居 たりしが
22 その 髮 の 毛 剃 りおとされてのち 復 長 はじめたり
23 茲 にペリシテ 人 の 群伯 共 にあつまりてその 神 ダゴンに 大 なる 祭物 をささげて 祝 をなさんとしすなはち 言 ふわれらの 神 はわれらの 敵 サムソンをわれらの 手 に 付 したりと
24 民 サムソンを 見 ておのれの 神 をほめたたへて 言 ふわれらの 神 はわれらの 敵 たる 者 われらの 地 を 荒 せしものわれらを 數多 殺 せしものをわれらの 手 に 付 したりと
25 その 心 に 喜 びていひけるはサムソンを 召 てわれらのために 戲技 をなさしめよとて 囚獄 よりサムソンを 召 いだせしかばサムソン 之 がために 戲技 をなせり 彼等 サムソンを 柱 の 間 に 立 しめしに
26 サムソンおのが 手 をひきをる 少者 にいひけるはわれをはなして 此 家 の 倚 て 立 ところの 柱 をさぐりて 之 に 倚 しめよと
27 その 家 には 男女 充 ちペリシテ 人 の 群伯 もまたみな 其處 に 居 る 又 屋蓋 のうへには三千ばかりの 男女 をりてサムソンの 戲技 をなすを 觀 てありき
28 時 にサムソン、ヱホバに 呼 はりいひけるはああ 主 ヱホバよねがはくは 我 を 記念 えたまへ 嗚呼 神 よ 願 くは 唯 今 一度 われを 強 くしてわがふたつの 眼 のひとつのためにだにもペリシテ 人 に 仇 をむくいしめたまへと
29 サムソンすなはちその 家 の 倚 てたつところの 兩箇 の 中柱 のひとつを 右 の 手 ひとつを 左 の 手 にかかへて 身 をこれによせたりしが
30 サムソン 我 はペリシテ 人 とともに 死 なんといひて 力 をきはめて 身 をかがめたれば 家 はそのなかに 居 る 群伯 とすべての 民 のうへに 倒 れたりかくサムソンが 死 るときに 殺 せしものは 生 けるときに 殺 せし 者 よりもおほかりき
31 こののちサムソンの 兄弟 およびその 父 の 家族 ことごとく 下 りて 之 を 取 り 携 へのぼりてゾラとエシタオルのあひだなる 其 の 父 マノアの 墓 にはうむれりサムソンがイスラエルをさばきしは二十 年 なりき
Chapter 17
1 ここにエフライムの 山 の 人 にて 名 をミカとよべるものありしが
2 その 母 に 言 けるは 汝 かつてその千百 枚 の 銀 を 取 れしことを 吾 が 聞 ところにて 詛 ひて 語 りしが 視 よその 銀 はわが 手 に 在 り 我 之 を 取 るなりと 母 すなはちわが 子 よねがはくはヱホバ 汝 に 祝福 をたまへと 言 り
3 彼 千百 枚 の 銀 をその 母 にかへせしかば 母 いひけらくわれわが 子 のためにひとつの 像 を 雕 みひとつの 像 を 鑄 んためにその 銀 をわが 手 よりヱホバに 納 む 然 ばわれ 今 之 を 汝 にかへすべしと
4 ミカその 銀 を 母 にかへせしかば 母 その 銀 二百 枚 をとりて 之 を 鑄物師 にあたへてひとつの 像 をきざませひとつの 像 を 鑄 させたり 其 像 はミカの 家 に 在 り
5 このミカといふ 人 神 の 殿 をもちをりエポデおよびテラピムを 造 りひとりの 子 を 立 ておのが 祭司 となせり
6 此 ときにはイスラエルに 王 なかりければ 人々 おのれの 目 に 是 とみゆることをおこなへり
7 ここにひとりの 少者 ありてベテレヘムユダに 於 てユダの 族 の 中 にをる 彼 はレビ 人 にしてかしこに 寓居 るなり
8 この 人 居 べきところをたづねてその 邑 ベテレヘムユダを 去 しが 遂 に 旅 してエフライムの 山 にゆきてミカの 家 にいたりしに
9 ミカ 之 にいひけるは 汝 いづこよ 來 れるやと 彼 之 にいふ 我 はベテレヘムユダのレビ 人 なるが 居 べきところをたづねに 往 くものなり
10 ミカ 之 に 言 けるは 汝 われと 偕 に 居 りわがために 父 とも 祭司 ともなれよ 然 ばわれ 年 に 銀 十 枚 および 衣服 食物 を 汝 にあたへんとレビ 人 すなはち 入 しが
11 レビ 人 つひにその 人 と 偕 に 居 んことを 肯 ふ 是 においてその 少者 はかれの 子 の 一人 のごとくなりぬ
12 ミカ、レビ 人 なるこの 少者 をたてて 祭司 となしたればすなはちミカの 家 に 居 る
13 ミカここにおいて 言 ふ 今 われ 知 るヱホバわれに 恩惠 をたまはんそはこのレビ 人 われの 祭司 となればなり
Chapter 18
1 當時 イスラエルには 王 なかりしがダン 人 の 支派 其 頃 住 むべき 地 を 求 めたり 是 は 彼 らイスラエルの 支派 の 中 にありて 其 日 まで 未 だ 產業 の 地 を 得 ざりしが 故 なり
2 ダンの 子孫 すなはちゾラとエシタオルよりして 自己 の 族 の 勇者 五 人 を 遣 はしその 境 を 出 て 土地 を 窺 ひ 探 らしむ 即 ち 彼等 に 言 ふ 往 て 土地 を 探 れと 彼等 エフライムの 山 にいたりミカの 家 につきて 其處 に 宿 れり
3 かれらミカの 家 の 傍 にある 時 レビ 人 なる 少者 の 聲 を 聞認 たれば 身 をめぐらして 其處 にいりて 之 に 言 ふ 誰 が 汝 を 此 に 携 きたりしや 汝 此處 にて 何 をなすや 此 に 何 の 用 あるや
4 其人 かれらに 言 けるはミカ 斯々 我 を 待 ひ 我 を 雇 ひて 我 その 祭司 となれりと
5 彼等 これに 言 ふ 請 ふ 神 に 問 ひ 我等 が 往 ところの 途 に 利逹 あるや 否 を 我等 にしらしめよ
6 その 祭司 かれらに 言 けるは 安 んじて 往 よ 汝 らが 往 ところの 途 はヱホバの 前 にあるなりと
7 是 に 於 て五 人 の 者 往 てライシに 至 り 其處 に 住 る 人民 を 視 るに 顧慮 なく 住 ひをり 其 安穩 にして 安固 なることシドン 人 のごとし 此 國 には 政權 を 握 りて 人 を 煩 はす 者 絶 てあらず 其 シドン 人 と 隔 たること 遠 くまた 他 の 人民 と 交 ることなし
8 斯 て 彼等 ゾラとエシタオルに 返 りてその 兄弟 等 にいたるに 兄弟 等 如何 なりしやと 彼等 に 問 ければ
9 答 て 言 ふ 起 よ 彼等 の 所 に 攻 のぼらん 我等 その 地 を 見 るに 甚 だ 善 し 汝等 は 安 んじをるなり 進 みいたりてその 地 を 取 ることを 怠 るなかれ
10 汝等 往 ば 安固 なる 人民 の 所 に 至 らんその 地 は 堅横 ともに 廣 し 神 これを 汝 らの 手 に 與 へたまふなり 此處 には 世 にある 物 一箇 も 缺 ることあらず
11 是 に 於 てダン 人 の 族 の 者 六百 人 武器 を 帶 てゾラとエシタオルより 出 ゆき
12 上 りてユダのキリヤテヤリムに 陣 を 張 り 是 をもてその 處 をマハネダンと 名 けしがその 名 今日 に 存 る 是 はキリヤテヤリムの 後 にあり
13 彼等 其處 よりエフライム 山 に 進 みミカの 家 に 至 りけるに
14 夫 のライシの 國 を 窺 ひに 往 たりし五 人 の 者 その 兄弟 等 に 告 て 言 けるは 是等 の 家 にはエポデ、テラピムおよび 雕 める 像 と 鑄 たる 像 あるを 汝等 知 や 然 ば 汝 ら 今 その 爲 べきことを 考 へよと
15 乃 ち 其方 に 身 をめぐらして 夫 のレビ 人 の 少者 の 家 なるミカの 家 に 至 りてその 安否 を 問 けるが
16 武器 を 帶 たる六百 人 のダンの 子孫 は 門 の 入 口 に 立 り
17 夫 の 土地 を 窺 ひに 往 たりし五 人 の 者 上 りて 其處 にいりその 雕 める 像 とエポデとテラピムおよび 鑄 たる 像 を 取 けるが 祭司 は 武器 を 帶 たる六百 人 の 者 とともに 門 の 入 口 に 立 ゐたり
18 此 人々 ミカの 家 にいりて 其 雕 める 像 とエポデとテラピムと 鑄 たる 像 とを 取 しかば 祭司 かれらに 汝 ら 何 をなすやと 言 ふに
19 彼等 これに 言 けるは 汝 默 せよ 汝 手 を 口 にあてて 我 らとともに 來 り 我 らの 父 とも 祭司 ともなれよかし 一人 の 家 の 祭司 たるとイスラエルの 一 の 支派 一 の 族 の 祭司 たるとは 何 か 好 や
20 祭司 すなはち 心 に 悦 びてエポデとテラピムと 雕 める 像 とを 取 て 民 の 中 に 入 る
21 斯 てかれら 身 をめぐらしその 子女 と 家畜 と 財寳 を 前 にたてて 進 みしが
22 ミカの 家 を 遙 かに 離 れし 時 ミカの 家 に 近 きところの 家 の 人々 呼 はり 集 てダンの 子孫 に 追 ひつき
23 ダンの 子孫 を 呼 たれば 彼等 回顧 てミカに 言 ふ 汝 何事 ありて 集 りしや
24 かれら 言 けるは 汝 らはわが 造 れる 神々 および 祭司 を 奪 ひさりたれば 我 尚 何 かあらん 然 るに 汝等 何 ぞ 我 にむかひて 何事 ぞやと 言 や
25 ダンの 子孫 かれに 言 けるは 汝 の 聲 を 我 らの 中 に 聞 えしむるなかれ 恐 くは 心 の 荒 き 人々 汝 に 撃 かかるありて 汝 おのれの 生命 と 家族 の 生命 とを 失 ふにいたらんと
26 而 してダンの 子孫 進 みゆきけるがミカは 彼 らが 己 よりも 強 きを 見 て 身 をめぐらして 家 に 返 れり
27 彼等 ミカが 造 りし 者 とその 有 し 祭司 をとりてライシにおもむき 平穩 にして 安樂 なる 民 の 所 にいたり 刃 をもて 之 を 撃 ち 火 をもてその 邑 を 燬 たりしが
28 其 シドンと 隔 たること 遠 きが 上 に 他 の 人民 と 交際 ざりしによりて 之 を 救 ふ 者 なかりきその 邑 はベテレホブの 邊 の 谷 にあり 彼 ら 邑 を 建 なほして 其處 に 住 み
29 イスラエルの 生 たるその 先祖 ダンの 名 にしたがひて 其 邑 の 名 をダンと 名 けたりその 邑 の 名 は 本 はライシなりき
30 斯 てダンの 子孫 その 雕 める 像 を 安置 りモーセの 子 なるゲルシヨムの 子 ヨナタンとその 子孫 ダンの 支派 の 祭司 となりて 國 の 奪 はるる 時 にまでおよべり
31 神 の 家 のシロにありし 間 恒 に 彼等 はミカが 造 りしかの 雕 める 像 を 安置 おきぬ
Chapter 19
1 其 頃 イスラエルに 王 なかりし 時 にあたりてエフライムの 山 の 奧 に 一人 のレビ 人 寄寓 をりベテレヘムユダより 一人 の 婦人 をとりて 妾 となしたるに
2 その 妾 彼 に 背 きて 姦淫 を 爲 し 去 てベテレヘムユダなるその 父 の 家 にかへり 其所 に 四月 といふ 日 をおくれり
3 是 に 於 てその 夫 彼 をなだめて 携 かへらんとてその 僕 と 二頭 の 驢馬 をしたがへ 起 てかれの 後 をしたひゆきければその 父 の 家 に 之 を 導 きいたりしに 女 の 父 これを 見 て 之 に 遇 ことを 悦 こべり
4 而 してその 女 の 父 なる 外舅 彼 をひきとめたれば 則 ち 三日 これと 共 に 居 り 皆 食飮 して 其所 に 宿 りしが
5 四日 におよびて 朝 早 く 起 あがり 彼 たちて 去 んとしければ 女 の 父 その 婿 に 言 ふ 少許 の 食物 をもて 汝 の 心 を 強 くして 然 る 後 に 去 れよと
6 二人 すなはち 坐 りて 共 に 食飮 しけるが 女 の 父 その 人 にいひけるは 請 ふ 幸 に 今 一夜 を 明 し 汝 の 心 を 樂 ましめよと
7 其人 起 て 去 んとしけるに 外舅 これを 強 たれば 遂 に 復 其所 に 宿 り
8 五日 におよびて 朝 はやく 起 いでて 去 んとしたるに 女 の 父 これに 言 けるは 請 ふ 汝 の 心 を 強 くせよと 是 をもて 日 の 昃 るまでとどまりて 共 に 食 をなしけるが
9 其人 つひに 妾 および 僕 とともに 去 んとて 起 あがりければ 女 の 父 彼 に 言 ふ 視 よ 今 は 日 暮 なんとす 請 ふ 今 一夜 を 明 されよ 視 よ 日 昃 たり 汝 此 にやどりて 汝 の 心 をたのしませ 明日 蚤 く 起 て 出 たち 汝 の 家 にいたれよと
10 然 るに 其人 止宿 ることを 肯 はずして 起 て 去 りヱブスの 對面 に 至 れり 是 はエルサレムなり 鞍 おける 二 の 驢馬 彼 とともにあり 妾 も 彼 とともなりき
11 彼 らヱブスの 近傍 にをる 時 日 はや 沒 んとしければ 僕 その 主人 にいひけるは 請 ふ 來 れ 我等 身 をめぐらしてヱブス 人 の 此 邑 にいりて 其所 に 宿 らんと
12 その 主人 これに 言 けるは 我等 は 彼所 に 身 をめぐらしてイスラエルの 子孫 の 邑 ならざる 外國 の 人 の 邑 にいるべからずギベアに 進 みゆかんと
13 すなはちその 僕 にいひけるは 來 れ 我 らギベアかラマか 是等 の 處 の 一 に 就 て 止宿 んと
14 皆 すすみ 往 きけるがベニヤミンのギベアの 近邊 にて 日 暮 たれば
15 ギベアにゆきて 宿 らんとて 其所 に 身 をめぐらし 入 て 邑 の 衢 に 坐 しけるに 誰 も 彼 を 家 に 接 て 宿 らしむる 者 なかりき
16 時 に 一人 の 老人 日 暮 に 田野 の 働作 をやめて 歸 りきたる 此人 はエフライム 山 の 者 にしてギベアに 寄寓 れるなり 但 し 此處 の 人 はベニヤミン 人 なり
17 彼 目 をあげて 旅人 の 邑 の 衢 にをるを 見 たり 老人 すなはちいひけるは 汝 は 何所 にゆくなるや 何所 より 來 れるやと
18 その 人 これにいひけるは 我 らはベテレヘムユダよりエフライム 山 の 奧 におもむく 者 なり 我 は 彼所 の 者 にて 旣 にベテレヘムユダにゆき 今 ヱホバの 室 に 詣 らんとするなるが 誰 もわれを 家 に 接 ものあらず
19 然 ど 驢馬 の 藁 も 飼蒭 もあり 又 我 と 汝 の 婢 および 僕 等 とともなる 少者 の 用 ふべき 食物 も 酒 も 在 て 何 も 事缺 るところなし
20 老人 いひけるは 願 くは 汝 安 かれ 汝 が 需 むる 者 は 我 そなへん 唯 衢 に 宿 るなかれと
21 かれをその 家 に 携 れ 驢馬 に 飼 ふ 彼 らすなはち 足 をあらひて 食飮 せしが
22 その 心 を 樂 ませをる 時 にあたりて 邑 の 人々 の 邪 なる 者 その 家 をとりかこみ 戸 を 打 たたきて 家 の 主人 なる 老人 に 言 ふ 汝 の 家 にきたれる 人 をひき 出 せ 我 らこれを 犯 さんと
23 是 に 於 て 家 の 主人 なる 人 かれらの 所 にいでゆきてこれに 言 けるは 否 わが 兄弟 よ 惡 をなす 勿 れ 此人 すでにわが 家 にいりたればこの 愚 なる 事 をなすなかれ
24 我 が 處女 なる 女 と 此人 の 妾 とあるにより 我 これを 今 つれいだすべければ 汝 らかれらを 辱 しめ 汝等 の 好 むところをこれに 爲 せ 唯 この 人 には 斯 る 愚 なる 事 を 爲 すなかれと
25 然 るにその 人々 これを 聽 いれざるにより 其人 その 妾 をとりてこれを 彼 らの 所 にいだしやりければすなはちこれを 犯 して 朝 にいたるまで 終夜 これを 辱 しめ 日 のいづる 頃 にいたりて 釋 てり
26 是 をもて 婦 黎明 にきたりてその 夫 のをる 彼 人 の 家 の 門 に 仆 れ 夜 のあくるまで 其處 に 臥 をる
27 その 主 朝 におよびておきいで 家 の 戸 をひらきて 出 去 んとせしがその 妾 の 婦 の 家 の 門 にたふれをりて 手 を 閾 の 上 におくを 見 ければ
28 これにむかひ 起 よ 我 ら 出 往 んと 言 たれども 何 の 答 もあらざりき 是 によりてその 人 これを 驢馬 にのせたちて 己 の 所 におもむきしが
29 家 にいたるにおよびて 刀 をとり 其 妾 を 執 へて 骨 ぐるみこれを十二 分 にたちわりて 之 をイスラエルの 四方 の 境 におくりければ
30 之 を 見 る 者 皆 いふイスラエルの 子孫 がエジプトの 地 より 出 のぼりし 日 より 今日 にいたるまで 斯 のごとき 事 は 行 はれしことなく 見 えしことなし 思 をめぐらし 相 議 りて 言 ふことをせよ
Chapter 20
1 是 に 於 てイスラエルの 子孫 ダンよりベエルシバにいたりギレアデの 地 にいたるまで 皆 出 きたり 其 會衆 一人 のごとくにしてミヅパに 於 てヱホバの 前 に 集 り
2 衆民 の 長 たる 者 すなはちイスラエルの 諸 の 支派 の 長 等 みづから 神 の 民 の 集會 に 出 づ 劍 をぬくところの 歩兵 四十 萬人 ありき
3 ベニヤミンの 子孫 はイスラエルの 子孫 がミヅパにのぼれることを 聞 り 斯 てイスラエルの 子孫 此 惡事 の 樣 を 語 れと 言 ければ
4 彼 殺 されし 婦 の 夫 なるレビの 人 こたへていふ 我 わが 妾 とともにベニヤミンのギベアに 宿 らんとて 往 たるに
5 ギベアの 人 起 りたちて 我 をせめ 夜 の 間 に 我 がをる 家 をとりかこみて 我 を 殺 さんと 企 て 遂 にわが 妾 を 辱 しめてこれを 死 しめたれば
6 我 わが 妾 をとらへてこれをたちわり 是 をイスラエルの 產業 なる 全地 に 遣 れり 是 は 彼 らイスラエルにおいて 淫事 をなし 愚 なる 事 をなしたればなり
7 汝等 は 皆 イスラエルの 子孫 なり 今 汝 らの 意見 と 思考 をのべよ
8 民 みな 一人 のごとくに 起 ていひけるは 我 らは 誰 もおのれの 天 幕 にゆかずまた 誰 もおのれの 家 におもむかじ
9 我 らがギベアになさんところの 事 は 是 なりすなはち 鬮 にしたがひて 之 を 攻 ん
10 我 らイスラエルの 諸 の 支派 の 中 に 於 て百 人 より十 人 千 人 より百 人 萬人 より千 人 を 取 りて 民 の 糧食 を 執 せ 之 をしてベニヤミンのギベアにいたり 彼 らがイスラエルにおこなひたるその 愚 なる 事 にしたがひて 事 をなさしむべしと
11 斯 イスラエルの 人々 皆 あつまりて 此 邑 を 攻 んとせしが 其 相 結 べること 一人 のごとくなりき
12 イスラエルの 諸 の 支派 遍 く 人 をベニヤミンの 支派 の 中 に 遣 して 言 しめけるは 汝 らの 中 に 此 惡事 のおこなはれしは 何事 ぞや
13 然 ばギベアにをるかの 邪 なる 人々 をわたせ 我 らこれを 誅 して 惡 をイスラエルに 絶 べしと 然 るにベニヤミンの 子孫 はその 兄弟 なるイスラエルの 子孫 の 言 を 聽 いれざりき
14 却 てベニヤミンの 子孫 は 邑々 よりギベアにあつまりて 出 てイスラエルの 子孫 と 戰 はんとす
15 その 時 邑々 より 出 たるベニヤミンの 子孫 を 數 ふるに 劍 をぬく 所 の 人 二 萬 六 千 あり 外 にまたギベアの 居民 ありて 之 をかぞふるに 精 兵 七百 人 ありき
16 この 諸 の 民 の 中 に 左手利 の 精 兵 七百 人 あり 皆 能 く 投石器 をもて 石 を 投 るに 毫末 もたがふことなし
17 イスラエルの 人 を 數 ふるにベニヤミンを 除 きて 劍 をぬくところの 者 四十 萬人 ありき 是 みな 軍人 なり
18 爰 にイスラエルの 子孫 起 あがりてベテルにのぼり 神 に 問 て 我等 の 中 孰 か 最初 にのぼりてベニヤミンの 子孫 と 戰 ふべきやと 言 ふにヱホバ、ユダ 最初 にと 言 たまふ
19 イスラエルの 子孫 すなはち 朝 おきてギベアにむかひて 陣 をとりけるが
20 イスラエルの 人々 ベニヤミンと 戰 はんとて 出 でゆきイスラエルの 人々 行伍 をたててギベアにて 彼 らと 戰 はんとしければ
21 ベニヤミンの 子孫 ギベアより 進 みいで 其 日 イスラエル 人 二 萬 二 千 を 地 に 撃 仆 せり
22 然 るにイスラエルの 民 の 人々 みづから 奮 ひその 初 の 日 に 行伍 をたてし 所 にまた 行伍 をたてたり
23 而 してイスラエルの 子孫 上 りゆきてヱホバの 前 に 夕 暮 まで 哭 きヱホバに 問 て 言 ふ 我 復 進 みよりて 吾 兄弟 なるベニヤミンの 子孫 とたたかふべきやとヱホバ 彼 に 攻 のぼれと 言 たまへり
24 是 に 於 てイスラエルの 子孫 次 の 日 またベニヤミンの 子孫 の 所 に 攻 よするに
25 ベニヤミンまた 次 の 日 ギベアより 進 みて 之 にいであい 再 びイスラエルの 子孫 一 萬 八 千人 を 地 に 撃 仆 せり 是 みな 劍 をぬくところの 者 なりき
26 斯在 しかばイスラエルの 子孫 と 民 みな 上 りてベテルにいたりて 哭 き 其處 にてヱホバの 前 に 坐 りその 日 の 夕 暮 まで 食 を 斷 ち 燔祭 と 酬恩祭 をヱホバの 前 に 獻 げ
27 而 してイスラエルの 子孫 ヱホバにとへり(その 頃 は 神 の 契約 の 櫃 彼處 にありて
28 アロンの 子 エレアザルの 子 なるピネハス 當時 これに 事 へたり)即 ち 言 けるは 我 またも 出 てわが 兄弟 なるベニヤミンの 子孫 とたたかふべきや 或 は 息 べきやヱホバ 言 たまふ 上 れよ 明日 はわれ 汝 の 手 にかれらを 付 すべしと
29 イスラエル 是 に 於 てギベアの 周圍 に 伏 兵 を 置 き
30 而 してイスラエルの 子孫 三日 目 にまたベニヤミンの 子孫 の 所 に 攻 のぼり 前 のごとくにギベアにむかひて 行伍 をたてたれば
31 ベニヤミンの 子孫 民 に 出 あひしが 遂 に 邑 より 誘出 されたり 彼等 始 は 民 を 撃 ち 大路 にて 前 のごとくイスラエルの 人 三 十 人 許 を 殺 せりその 大路 は 一筋 はベテルにいたり 一筋 は 野 のギベアに 至 る
32 ベニヤミンの 子孫 すなはち 言 ふ 彼 らは 初 のごとく 我 らに 撃破 らると 然 るにイスラエルの 人 は 云 ふ 我等 逃 て 彼 らを 邑 より 大路 に 誘 き 出 さんと
33 イスラエルの 人々 みなその 所 を 起 て 去 りバアルタマルに 行伍 をたてたり 而 して 伏 兵 その 處 より 即 ちギベアの 野原 より 起 れり
34 イスラエルの 全 軍 の 中 より 選拔 たる 兵 一 萬 來 りてギベアを 襲 ひ 其 戰鬪 はげしかりしがベニヤミン 人 は 葘害 の 己 にのぞむを 知 ざりき
35 ヱホバ、イスラエルのまへにベニヤミンを 撃 敗 りたまひしかばイスラエルの 子孫 その 日 ベニヤミン 人 二 萬 五 千 一百 人 を 殺 せり 是 みな 劍 をぬくところの 者 なり
36 ベニヤミンの 子孫 すなはち 己 の 撃 敗 らるるを 見 たり 偖 イスラエルの 人々 そのギベアにむかひて 設 たる 所 の 伏 兵 を 恃 てベニヤミン 人 を 避 て 退 きけるが
37 伏 兵 急 ぎてギベアに 突 いり 伏 兵 進 みて 刃 をもて 邑 を 盡 く 撃 り
38 イスラエルの 人々 とその 伏 兵 との 間 に 定 めたる 合 圖 は 邑 より 大 なる 黑烟 をあげんとの 事 なりき
39 イスラエルの 人々 戰陣 より 引 き 退 ぞくベニヤミン 初 が 程 はイスラエルの 人々 を 撃 ちて三 千 人 許 を 殺 し 乃 ち 言 ふ 彼等 はまことに 最初 の 戰 のごとく 我等 に 撃 やぶらると
40 然 るに 火焔 烟 の 柱 なして 邑 より 上 りはじめしかばベニヤミン 人 後 を 見 かへりしに 邑 は 皆 烟 となりて 空 にのぼる
41 時 にイスラエルの 人々 ふりかへりしかばベニヤミンの 人々 葘害 のおのれに 迫 るを 見 て 狼狽 へ
42 イスラエルの 人々 の 前 より 身 をめぐらして 野 の 途 におもむきけるが 戰鬪 これに 追 せまりて 遂 にその 邑々 よりいでたる 者 どもその 中 に 戰死 す
43 イスラエルの 人 すなはちベニヤミン 人 をとりまきて 之 を 追 うち 容易 くこれを 踏 たふして 東 の 方 ギベアの 對面 にまでおよべり
44 ベニヤミンの 仆 るる 者 一 萬 八 千 人 是 みな 勇士 なり
45 茲 に 彼等 身 をめぐらして 野 の 方 ににげリンモンの 磐 にいたれりイスラエルの 人 大路 にて 彼等 五 千 人 を 伐 とり 尚 もこれを 追 うちてギドムにいたりその二 千 人 を 殺 せり
46 是 をもて 其 日 ベニヤミンの 仆 れし 者 は 劍 をぬくところの 人 あはせて二 萬 五 千 なりき 是 みな 勇士 なり
47 但 六 百 人 の 者 身 をめぐらして 野 の 方 にのがれリンモンの 磐 にいたりて 四月 があひだリンモンの 磐 にをる
48 是 に 於 てイスラエルの 人々 また 身 をかへしてベニヤミンの 子孫 をせめ 刃 をもて 邑 の 人 より 畜 にいたるまで 凡 て 目 にあたる 者 を 撃 ち 亦 その 至 るところの 邑々 に 火 をかけたり
Chapter 21
1 イスラエルの 人々 曾 てミヅパにて 誓 ひ 曰 けるは 我等 の 中 一人 もその 女 をベニヤミンの 妻 にあたふる 者 あるべからずと
2 茲 に 民 ベテルに 至 り 彼處 にて 夕 暮 まで 神 の 前 に 坐 り 聲 を 放 ちて 痛 く 哭 き
3 言 けるはイスラエルの 神 ヱホバよなんぞイスラエルに 斯 ること 起 り 今日 イスラエルに 一 の 支派 の 缺 るにいたりしやと
4 而 して 翌日 民 蚤 に 起 て 其處 に 壇 を 築 き 燔祭 と 酬恩祭 をささげたり
5 茲 にイスラエルの 子孫 いひけるはイスラエルの 支派 の 中 に 誰 か 會衆 とともに 上 りてヱホバにいたらざる 者 あらんと 其 は 彼 らミヅパに 來 りてヱホバにいたらざる 者 の 事 につきて 大 なる 誓 をたてて 其人 をばかならず 死 しむべしと 言 たればなり
6 イスラエルの 子孫 すなはち 其 兄弟 ベニヤミンの 事 を 憫然 におもひて 言 ふ 今日 イスラエルに 一 の 支派 絶 ゆ
7 我等 ヱホバをさして 我 らの 女 をかれらの 妻 にあたへじと 誓 ひたれば 彼 の 遺 る 者等 に 妻 をめとらしめんには 如何 にすべきや
8 又 言 ふイスラエルの 支派 の 中 孰 の 者 かミヅパにのぼりてヱホバにいたらざると 而 して 視 るにヤベシギレアデよりは 一人 も 陣 營 にきたり 集會 に 臨 める 者 なし
9 即 ち 民 をかぞふるにヤベシギレアデの 居民 は 一人 も 其處 にをらざりき
10 是 に 於 て 會衆 勇士 一 萬 二 千 を 彼處 に 遣 し 之 に 命 じて 言 ふ 往 て 刃 をもてヤベシギレアデの 居民 を 撃 て 婦女兒女 をも 餘 すなかれ
11 汝 ら 斯 おこなふべし 即 ち 汝等 男人 および 男 と 寢 たる 婦人 をば 悉 く 滅 し 盡 すべしと
12 彼等 ヤベシギレアデの 居民 の 中 にて四 百 人 の 若 き 處女 を 獲 たり 是 は 未 だ 男 と 寢 て 男 しりしことあらざる 者 なり 彼 らすなはち 之 をシロの 陣 營 に 曳 きたる 是 はカナンの 地 にあり
13 斯 て 全 會衆 人 をやりてリンモンの 磐 にをるベニヤミン 人 と 語 はしめ 和睦 をこれに 宣 しめたれば
14 ベニヤミンすなはち 其時 に 歸 りきたれり 是 において 彼 らヤベシギレアデの 婦人 の 中 より 生 しおきたるところの 女子 を 之 にあたへけるが 尚 足 ざりき
15 ヱホバ、イスラエルの 支派 の 中 に 缺 を 生 ぜしめたまひしに 因 て 民 ベニヤミンの 事 を 憫然 におもへり
16 會衆 の 長老 等 いひけるはベニヤミンの 婦女 絶 たれば 彼 の 遺 れる 者等 に 妻 をめとらせんには 如何 すべきや
17 又 言 けるはベニヤミンの 中 の 逃 れたる 者等 に 產業 あらしめん 然 らばイスラエルに 一 の 支派 の 消 ることなかるべし
18 然 ながら 我等 は 我等 の 女子 を 彼 らの 妻 にあたふべからず 其 はイスラエルの 子孫 誓 をなしベニヤミンに 妻 を 與 ふる 者 は 詛 はれんと 言 たればなりと
19 而 して 言 ふ 歳々 シロにヱホバの 祭 ありと 其 處 はベテルの 北 にあたりてベテルよりシケムにのぼるところの 大路 の 東 レバナの 南 にあり
20 是 に 於 てかれらベニヤミンの 子孫 に 命 じて 言 ふ 汝 らゆきて 葡萄園 に 伏 して 窺 ひ
21 若 シロの 女 等 舞 をどらんと 出 きたらば 葡萄園 より 出 でシロの 女 の 中 より 各人 妻 を 執 てベニヤミンの 地 に 往 け
22 若 その 父 あるひは 兄弟 來 りて 我 らに 愬 へなば 我 らこれに 言 ふべし 請 ふ 幸 に 彼 らを 我 らに 取 せよ 我等 戰爭 の 時 に 皆 ことごとくその 妻 をとりしにあらざればなり 汝等 今 かれらに 與 へしにあらざれば 汝等 は 罪 なしと
23 ベニヤミンの 子孫 すなはちかく 行 なひその 踊 れる 者等 を 執 へてその 中 より 己 の 數 にしたがひて 妻 を 取 り 往 てその 地 にかへり 邑々 を 建 なほして 其處 に 住 り
24 斯 てイスラエルの 子孫 その 時 に 其處 を 去 て 各人 その 支派 に 往 きその 族 にいたれり 即 ち 其處 より 出 て 各人 その 地 にいたりぬ
25 當時 はイスラエルに 王 なかりしかば 各人 その 目 に 善 と 見 るところを 爲 り