Chapter 1
1 ああ、むかしは、民 の 満 ちみちていたこの 都、国々 の 民 のうちで 大 いなる 者 であったこの 町、今 は 寂 しいさまで 座 し、やもめのようになった。もろもろの 町 のうちで 女王 であった 者、今 は 奴隷 となった。
2 これは 夜 もすがらいたく 泣 き 悲 しみ、そのほおには 涙 が 流 れている。そのすべての 愛 する 者 のうちには、これを 慰 める 者 はひとりもなく、そのすべての 友 はこれにそむいて、その 敵 となった。
3 ユダは 悩 みのゆえに、また 激 しい 苦役 のゆえに、のがれて 行 って、もろもろの 国民 のうちに 住 んでいるが、安息 を 得 ず、これを 追 う 者 がみな 追 いついてみると、悩 みのうちにあった。
4 シオンの 道 は 祭 に 上 ってくる 者 のないために 悲 しみ、その 門 はことごとく 荒 れ、その 祭司 たちは 嘆 き、そのおとめたちは 引 かれて 行 き、シオンはみずからいたく 苦 しむ。
5 そのあだはかしらとなり、その 敵 は 栄 えている。そのとがが 多 いので、主 がこれを 悩 まされたからである。その 幼 な 子 たちは 捕 われて、あだの 前 に 行 った。
6 シオンの 娘 の 栄華 はことごとく 彼女 を 離 れ 去 り、その 君 たちは 牧草 を 得 ない、しかのようになり、自分 を 追 う 者 の 前 に 力 なく 逃 げ 去 った。
7 エルサレムはその 悩 みと 苦 しみの 日 に、昔 から 持 っていたもろもろの 宝 を 思 い 出 す。その 民 があだの 手 に 陥 り、だれもこれを 助 ける 者 のない 時、あだはこれを 見 て、その 滅 びをあざ 笑 った。
8 エルサレムは、はなはだしく 罪 を 犯 したので、汚 れたものとなった。これを 尊 んだ 者 も 皆 その 裸 を 見 たので、これを 卑 しめる。これもまたみずから 嘆 き、顔 をそむける。
9 その 汚 れはその 衣 のすそにあり、これはその 終 りを 思 わなかった。それゆえ、これは 驚 くばかりに 落 ちぶれ、これを 慰 める 者 はひとりもない。「主 よ、わが 悩 みを 顧 みてください、敵 は 勝 ち 誇 っていますから」。
10 敵 は 手 を 伸 べて、その 財宝 をことごとく 奪 った。あなたがさきに 異邦人 らはあなたの 公会 に、はいってはならないと 命 じられたのに、彼 らがその 聖所 にはいるのをシオンは 見 た。
11 その 民 はみな 嘆 いて 食物 を 求 め、その 命 をささえるために、財宝 を 食物 にかえた。「主 よ、みそなわして、わたしの 卑 しめられるのを 顧 みてください」。
12 「すべて 道行 く 人 よ、あなたがたはなんとも 思 わないのか。主 がその 激 しい 怒 りの 日 にわたしを 悩 まして、わたしにくだされた 苦 しみのような 苦 しみが、また 世 にあるだろうか、尋 ねて 見 よ。
13 主 は 上 から 火 を 送 り、それをわが 骨 にくだし、網 を 張 ってわが 足 を 捕 え、わたしを 引 き 返 させ、ひねもす 心 わびしく、かつ 病 み 衰 えさせられた。
14 わたしのとがは、つかねられて、一つのくびきとせられ、主 のみ 手 により 固 く 締 められて、わたしの 首 におかれ、わたしの 力 を 衰 えさせられた。主 はわたしを、立 ちむかい 得 ざる 者 の 手 に 渡 された。
15 主 はわたしのうちにあるすべての 勇士 を 無視 し、聖 会 を 召集 して、わたしを 攻 め、わが 若 き 人々 を 打 ち 滅 ぼされた。主 は 酒 ぶねを 踏 むように、ユダの 娘 なるおとめを 踏 みつけられた。
16 このために、わたしは 泣 き 悲 しみ、わたしの 目 は 涙 であふれる。わたしを 慰 める 者、わたしを 勇気 づける 者 がわたしから 遠 く 離 れたからである。わが 子 らは 敵 が 勝 ったために、わびしい 者 となった」。
17 シオンは 手 を 伸 ばしても、これを 慰 める 者 はひとりもない。ヤコブについては、主 は 命 じて、その 周囲 の 者 を、これがあだとせられた。エルサレムは 彼 らの 中 にあって、汚 れた 物 のようになった。
18 「主 は 正 しい、わたしは、み 言葉 にそむいた。すべての 民 よ、聞 け、わが 苦 しみを 顧 みよ。わがおとめらも、わが 若人 らも 捕 われて 行 った。
19 わたしはわが 愛 する 者 を 呼 んだが、彼 らはわたしを 欺 いた。わが 祭司 および 長老 たちは、その 命 をささえようと、食物 を 求 めている 間 に、町 のうちで 息 絶 えた。
20 主 よ、顧 みてください、わたしは 悩 み、わがはらわたはわきかえり、わが 心臓 はわたしの 内 に 転倒 しています。わたしは、はなはだしくそむいたからです。外 にはつるぎがあって、わが 子 を 奪 い、家 の 内 には 死 のようなものがある。
21 わたしがどんなに 嘆 くかを 聞 いてください。わたしを 慰 める 者 はひとりもなく、敵 はみなわたしの 悩 みを 聞 いて、あなたがこれをなされたのを 喜 んだ。あなたがさきに 告 げ 知 らせたその 日 をきたらせ、彼 らをも、わたしのようにしてください。
22 彼 らの 悪 をことごとくあなたの 前 にあらわし、さきにわがもろもろのとがのために、わたしに 行 われたように、彼 らにも 行 ってください。わが 嘆 きは 多 く、わが 心 は 弱 りはてているからです」。
Chapter 2
1 ああ、主 は 怒 りを 起 し、黒雲 をもってシオンの 娘 をおおわれた。主 はイスラエルの 栄光 を 天 から 地 に 投 げ 落 し、その 怒 りの 日 に、おのれの 足 台 を 心 にとめられなかった。
2 主 はヤコブのすべてのすまいを 滅 ぼして、あわれまず、その 怒 りによって、ユダの 娘 のとりでをこわし、これを 地 に 倒 して、その 国 とそのつかさたちをはずかしめられた。
3 主 は 激 しい 怒 りをもって、イスラエルのすべての 力 を 断 ち、敵 の 前 で、おのれの 右 の 手 を 引 きもどし、周囲 を 焼 きつくす 燃 える 火 のように、ヤコブを 焼 かれた。
4 主 は 敵 のように 弓 を 張 り、あだのように 右 の 手 を 伸 べて 立 ち、シオンの 娘 の 天幕 におるわれわれの 目 に 誇 る 者 を、ことごとく 殺 し、火 のようにその 怒 りを 注 がれた。
5 主 は 敵 のようになって、イスラエルを 滅 ぼし、そのすべての 宮殿 を 滅 ぼし、そのとりでをこわし、ユダの 娘 の 上 に 憂 いと 悲 しみとを 増 し 加 えられた。
6 主 は 園 の 小屋 のようにおのれの 幕屋 を 倒 し、その 祭 の 場所 をこわされた。主 は 祭 と 安息日 とをシオンに 忘 れさせ、激 しい 怒 りによって、王 と 祭司 とを 捨 てられた。
7 主 はその 祭壇 を 忌 み、その 聖所 をきらって、もろもろの 宮殿 の 石 がきを 敵 の 手 に 渡 された。彼 らは 祭 の 日 のように、主 の 宮 で 声 をあげた。
8 主 はシオンの 娘 の 城壁 を 破壊 しようと 思 い 定 めて、なわを 張 り、打 ちこわして、その 手 をひかず、城壁 と 石 がきとを 悲 しませられた。これらは 共 に 衰 える。
9 その 門 は 地 にうずもれ、主 はその 貫 の 木 をこわし 砕 かれた。その 王 と 君 たちはもろもろの 国民 の 中 におり、もはや 律法 はなく、またその 預言者 は 主 から 幻 を 得 ない。
10 シオンの 娘 の 長老 たちは 地 に 座 して 黙 し、頭 にちりをかぶり、身 に 荒布 をまとった。エルサレムのおとめたちはこうべを 地 にたれた。
11 わが 目 は 涙 のためにつぶれ、わがはらわたはわきかえり、わが 肝 はわが 民 の 娘 の 滅 びのために、地 に 注 ぎ 出 される。幼 な 子 や 乳 のみ 子 が 町 のちまたに 息 も 絶 えようとしているからである。
12 彼 らが、傷 ついた 者 のように 町 のちまたで 息 も 絶 えようとするとき、その 母 のふところにその 命 を 注 ぎ 出 そうとするとき、母 にむかって、「パンとぶどう 酒 とはどこにありますか」と 叫 ぶ。
13 エルサレムの 娘 よ、わたしは 何 をあなたに 言 い、何 にあなたを 比 べることができようか。シオンの 娘 なるおとめよ、わたしは 何 をもってあなたになぞらえて、あなたを 慰 めることができようか。あなたの 破 れは 海 のように 大 きい、だれがあなたをいやすことができようか。
14 あなたの 預言者 たちはあなたのために 人 を 欺 く 偽 りの 幻 を 見 た。彼 らはあなたの 不義 をあらわして 捕 われを 免 れさせようとはせず、あなたのために 人 を 迷 わす 偽 りの 託宣 を 見 た。
15 すべて 道行 く 人 は、あなたにむかって 手 を 打 ち、エルサレムの 娘 にむかって、あざ 笑 い、かつ 頭 を 振 って 言 う、「麗 しさのきわみ、全 地 の 喜 びととなえられた 町 はこれなのか」と。
16 あなたのもろもろの 敵 は、あなたをののしり、あざ 笑 い、歯 がみして 言 う、「われわれはこれを 滅 ぼした、ああ、これはわれわれが 望 んだ 日 だ、今 われわれはこれにあい、これを 見 た」と。
17 主 はその 計画 されたことを 行 い、警告 されたことをなし 遂 げ、いにしえから 命 じておかれたように、滅 ぼして、あわれむことをせず、あなたについて 敵 を 喜 ばせ、あなたのあだの 力 を 高 められた。
18 シオンの 娘 よ、声 高 らかに 主 に 呼 ばわれ、夜 も 昼 も 川 のように 涙 を 流 せ。みずから 安 んじることをせず、あなたのひとみを 休 ませるな。
19 夜、初更 に 起 きて 叫 べ。主 の 前 にあなたの 心 を 水 のように 注 ぎ 出 せ。町 のかどで、飢 えて 息 も 絶 えようとする 幼 な 子 の 命 のために、主 にむかって 両手 をあげよ。
20 主 よ、みそなわして、顧 みてください。あなたはだれにむかってこのように 行 われたのですか。女 は 自分 の 産 んだ 子、その 大事 に 育 てた 幼 な 子 を 食 べるでしょうか。祭司 と 預言者 が 主 の 聖所 で 殺 されていいでしょうか。
21 老 いも 若 きも、ちまたのちりに 伏 し、わがおとめも、若人 も、つるぎで 倒 されてしまった。あなたは、その 怒 りの 日 にこれを 殺 し、これをほふって、あわれむことをされなかった。
22 あなたは、わたしの 恐 れるものを、祭 の 日 のように 四方 から 呼 び 集 められた。主 の 怒 りの 日 には、のがれた 者 も 残 った 者 もなかった。わたしが、いだき 育 てた 者 をわたしの 敵 は 滅 ぼし 尽 した。
Chapter 3
1 わたしは 彼 の 怒 りのむちによって、悩 みにあった 人 である。
2 彼 はわたしをかり 立 てて、光 のない 暗 い 中 を 歩 かせ、
3 まことにその 手 をしばしばかえて、ひねもすわたしを 攻 められた。
4 彼 はわが 肉 と 皮 を 衰 えさせ、わが 骨 を 砕 き、
5 苦 しみと 悩 みをもって、わたしを 囲 み、わたしを 閉 じこめ、
6 遠 い 昔 に 死 んだ 者 のように、暗 い 所 に 住 まわせられた。
7 彼 はわたしのまわりに、かきをめぐらして、出 ることのできないようにし、重 い 鎖 でわたしをつながれた。
8 わたしは 叫 んで 助 けを 求 めたが、彼 はわたしの 祈 をしりぞけ、
9 切 り 石 をもって、わたしの 行 く 道 をふさぎ、わたしの 道筋 を 曲 げられた。
10 彼 はわたしに 対 して 待 ち 伏 せするくまのように、潜 み 隠 れるししのように、
11 わが 道 を 離 れさせ、わたしを 引 き 裂 いて、見 るかげもないみじめな 者 とし、
12 その 弓 を 張 って、わたしを 矢 の 的 のようにされた。
13 彼 はその 箙 の 矢 をわたしの 心臓 に 打 ち 込 まれた。
14 わたしはすべての 民 の 物笑 いとなり、ひねもす 彼 らの 歌 となった。
15 彼 はわたしを 苦 い 物 で 飽 かせ、にがよもぎをわたしに 飲 ませられた。
16 彼 は 小石 をもって、わたしの 歯 を 砕 き、灰 の 中 にわたしをころがされた。
17 わが 魂 は 平和 を 失 い、わたしは 幸福 を 忘 れた。
18 そこでわたしは 言 った、「わが 栄 えはうせ 去 り、わたしが 主 に 望 むところのものもうせ 去 った」と。
19 どうか、わが 悩 みと 苦 しみ、にがよもぎと 胆汁 とを 心 に 留 めてください。
20 わが 魂 は 絶 えずこれを 思 って、わがうちにうなだれる。
21 しかし、わたしはこの 事 を 心 に 思 い 起 す。それゆえ、わたしは 望 みをいだく。
22 主 のいつくしみは 絶 えることがなく、そのあわれみは 尽 きることがない。
23 これは 朝 ごとに 新 しく、あなたの 真実 は 大 きい。
24 わが 魂 は 言 う、「主 はわたしの 受 くべき 分 である、それゆえ、わたしは 彼 を 待 ち 望 む」と。
25 主 はおのれを 待 ち 望 む 者 と、おのれを 尋 ね 求 める 者 にむかって 恵 みふかい。
26 主 の 救 を 静 かに 待 ち 望 むことは、良 いことである。
27 人 が 若 い 時 にくびきを 負 うことは、良 いことである。
28 主 がこれを 負 わせられるとき、ひとりすわって 黙 しているがよい。
29 口 をちりにつけよ、あるいはなお 望 みがあるであろう。
30 おのれを 撃 つ 者 にほおを 向 け、満 ち 足 りるまでに、はずかしめを 受 けよ。
31 主 はとこしえにこのような 人 を 捨 てられないからである。
32 彼 は 悩 みを 与 えられるが、そのいつくしみが 豊 かなので、またあわれみをたれられる。
33 彼 は 心 から 人 の 子 を 苦 しめ 悩 ますことをされないからである。
34 地 のすべての 捕 われ 人 を 足 の 下 に 踏 みにじり、
35 いと 高 き 者 の 前 に 人 の 公義 をまげ、
36 人 の 訴 えをくつがえすことは、主 のよみせられないことである。
37 主 が 命 じられたのでなければ、だれが 命 じて、その 事 の 成 ったことがあるか。
38 災 もさいわいも、いと 高 き 者 の 口 から 出 るではないか。
39 生 ける 人 はどうしてつぶやかねばならないのか、人 は 自分 の 罪 の 罰 せられるのを、つぶやくことができようか。
40 われわれは、自分 の 行 いを 調 べ、かつ 省 みて、主 に 帰 ろう。
41 われわれは 天 にいます 神 にむかって、手 と 共 に 心 をもあげよう。
42 「わたしたちは 罪 を 犯 し、そむきました、あなたはおゆるしになりませんでした。
43 あなたは 怒 りをもってご 自分 をおおい、わたしたちを 追 い 攻 め、殺 して、あわれまず、
44 また 雲 をもってご 自分 をおおい、祈 を 通 じないようにし、
45 もろもろの 民 の 中 に、わたしたちをちりあくたとなさいました。
46 敵 はみなわたしたちをののしり、
47 恐 れと 落 し 穴 と、荒廃 と 滅亡 とが、わたしたちに 臨 みました。
48 わが 民 の 娘 の 滅 びによって、わたしの 目 には 涙 の 川 が 流 れています。
49 わが 目 は 絶 えず 涙 を 注 ぎ 出 して、やむことなく、
50 主 が 天 から 見 おろして、顧 みられる 時 にまで 及 ぶでしょう。
51 わが 目 はわが 町 のすべての 娘 の 最期 のゆえに、わたしを 痛 ませます。
52 ゆえなくわたしに 敵 する 者 どもによって、わたしは 鳥 のように 追 われました。
53 彼 らは 生 きているわたしを 穴 の 中 に 投 げ 入 れ、わたしの 上 に 石 を 投 げつけました。
54 水 はわたしの 頭 の 上 にあふれ、わたしは『断 ち 滅 ぼされた』と 言 いました。
55 主 よ、わたしは 深 い 穴 からみ 名 を 呼 びました。
56 あなたはわが 声 を 聞 かれました、『わが 嘆 きと 叫 びに 耳 をふさがないでください』。
57 わたしがあなたに 呼 ばわったとき、あなたは 近寄 って、『恐 れるな』と 言 われました。
58 主 よ、あなたはわが 訴 えを 取 りあげて、わたしの 命 をあがなわれました。
59 主 よ、あなたはわたしがこうむった 不義 をごらんになりました。わたしの 訴 えをおさばきください。
60 あなたはわたしに 対 する 彼 らの 報復 と、陰謀 とを、ことごとくごらんになりました。
61 主 よ、あなたはわたしに 対 する 彼 らのそしりと、陰謀 とを、ことごとく 聞 かれました。
62 立 ってわたしに 逆 らう 者 どものくちびると、その 思 いは、ひねもすわたしを 攻 めています。
63 どうか、彼 らのすわるをも、立 つをも、みそなわしてください。わたしは 彼 らの 歌 となっています。
64 主 よ、彼 らの 手 のわざにしたがって、彼 らに 報 い、
65 彼 らの 心 をかたくなにし、あなたののろいを 彼 らに 注 いでください。
66 主 よ、怒 りをもって 彼 らを 追 い、天 が 下 から 彼 らを 滅 ぼしてください」。
Chapter 4
1 ああ、黄金 は 光 を 失 い、純金 は 色 を 変 じ、聖所 の 石 はすべてのちまたのかどに 投 げ 捨 てられた。
2 ああ、精 金 にも 比 すべきシオンのいとし 子 らは、陶器 師 の 手 のわざである 土 の 器 のようにみなされる。
3 山犬 さえも 乳 ぶさをたれて、その 子 に 乳 を 飲 ませる。ところが、わが 民 の 娘 は、荒野 のだちょうのように 無慈悲 になった。
4 乳 のみ 子 の 舌 はかわいて、上 あごに、ひたとつき、幼 な 子 らはパンを 求 めても、これに 与 える 者 がない。
5 うまい 物 を 食 べていた 者 は、落 ちぶれて、ちまたにおり、紫 の 着物 で 育 てられた 者 も、今 は 灰 だまりの 上 に 伏 している。
6 わが 民 の 娘 のうけた 懲 しめは、ソドムの 罰 よりも 大 きかった。ソドムは 昔、人 の 手 によらないで、またたくまに 滅 ぼされたのだ。
7 わが 民 の 君 たちは 雪 よりも 清 らかに、乳 よりも 白 く、そのからだは、さんごよりも 赤 く、その 姿 の 美 しさはサファイヤのようであった。
8 今 はその 顔 はすすよりも 黒 く、町 の 中 にいても 人 に 知 られず、その 皮膚 は 縮 んで 骨 につき、かわいて 枯 れ 木 のようになった。
9 つるぎで 殺 される 者 は、飢 えて 死 ぬ 者 よりもさいわいである。彼 らは 田畑 の 産物 の 欠乏 によって、刺 された 者 のように 衰 え 行 くからである。
10 わが 民 の 娘 の 滅 びる 時 には 情深 い 女 たちさえも、手 ずから 自分 の 子 どもを 煮 て、それを 食物 とした。
11 主 はその 憤 りをことごとく 漏 らし、激 しい 怒 りをそそぎ、シオンに 火 を 燃 やして、その 礎 までも 焼 き 払 われた。
12 地 の 王 たちも、世 の 民 らもみな、エルサレムの 門 に、あだや 敵 が、討 ち 入 ろうとは 信 じなかった。
13 これはその 預言者 たちの 罪 のため、その 祭司 たちの 不義 のためであった。彼 らは 義人 の 血 をその 町 の 中 に 流 した 者 である。
14 彼 らは 盲人 のように、ちまたにさまよい、血 で 汚 れている。だれもその 衣 にさわることができない。
15 人々 は 彼 らにむかって、「去 れよ、けがらわしい」、「去 れよ、去 れよ、さわるな」と 叫 んだので、彼 らは 逃 げ 去 って 放浪者 となったが、異邦人 の 中 でも 人々 は「もうわれわれのうちに 宿 ってはならない」と 言 った。
16 主 はみずから 彼 らを 散 らして、再 び 彼 らを 顧 みず、祭司 を 尊 ばず、長老 をいたわられなかった。
17 われわれの 目 は、むなしく 助 けを 待 ち 望 んで 疲 れ 衰 えた。われわれは 待 ち 望 んだが、救 を 与 え 得 ない 国 びとを 待 ち 望 んだ。
18 人々 がわれわれの 歩 みをうかがうので、われわれは 自分 の 町 の 中 をも、歩 くことができなかった。われわれの 終 りは 近 づいた、日 は 尽 きた。われわれの 終 りが 来 たからである。
19 われわれを 追 う 者 は 空 のはげたかよりも 速 く、彼 らは 山 でわれわれを 追 い 立 て、野 でわれわれを 待 ち 伏 せる。
20 われわれが 鼻 の 息 とたのんだ 者、主 に 油 そそがれた 者 は、彼 らの 落 し 穴 で 捕 えられた。彼 はわれわれが「異邦人 の 中 でもその 陰 に 生 きるであろう」と 思 った 者 である。
21 ウズの 地 に 住 むエドムの 娘 よ、喜 び 楽 しめ、あなたにもまた 杯 がめぐって 行 く、あなたも 酔 って 裸 になる。
22 シオンの 娘 よ、あなたの 不義 の 罰 は 終 った。主 は 重 ねてあなたを 捕 え 移 されない。エドムの 娘 よ、主 はあなたの 不義 を 罰 し、あなたの 罪 をあらわされる。
Chapter 5
1 主 よ、われわれに 臨 んだ 事 を 覚 えてください。われわれのはずかしめを 顧 みてください。
2 われわれの 嗣 業 は 他国 の 人 に 移 り、家 は 異邦人 のものとなった。
3 われわれはみなしごとなって 父 はなく、母 はやもめにひとしい。
4 われわれは 金 を 出 して 水 を 飲 み、価 を 払 って、たきぎを 獲 なければならない。
5 われわれは 首 にくびきをかけられて 追 い 使 われ、疲 れても 休 むことができない。
6 われわれは 足 りるだけの 食物 を 獲 るために、エジプトおよびアッスリヤに 手 をさし 伸 べた。
7 われわれの 先祖 は 罪 を 犯 して、すでに 世 になく、われわれはその 不義 の 責 めを 負 っている。
8 奴隷 であった 者 がわれわれを 治 めるが、われわれをその 手 から 救 い 出 す 者 がない。
9 われわれは 荒野 のつるぎのゆえに、おのが 命 をかけて 食物 を 獲 る。
10 われわれの 皮膚 は 飢餓 の 激 しい 熱 のために、炉 のように 熱 い。
11 女 たちはシオンで 犯 され、おとめたちはユダの 町々 で 汚 された。
12 君 たる 者 も 彼 らの 手 でつるされ、長老 たちも 尊 ばれず、
13 若者 たちは、ひきうすをになわせられ、わらべたちは、たきぎを 負 って、よろめき、
14 長老 たちは 門 に 集 まることをやめ、若者 たちはその 音楽 を 廃 した。
15 われわれの 心 の 喜 びはやみ、踊 りは 悲 しみに 変 り、
16 われわれの 冠 はこうべから 落 ちた。わざわいなるかな、われわれは 罪 を 犯 したからである。
17 このために、われわれの 心 は 衰 え、これらの 事 のために、われわれの 目 はくらくなった。
18 シオンの 山 は 荒 れはて、山犬 がその 上 を 歩 いているからである。
19 しかし 主 よ、あなたはとこしえに 統 べ 治 められる。あなたの、み 位 は 世々 絶 えることがない。
20 なぜ、あなたはわれわれをながく 忘 れ、われわれを 久 しく 捨 ておかれるのですか。
21 主 よ、あなたに 帰 らせてください、われわれは 帰 ります。われわれの 日 を 新 たにして、いにしえの 日 のようにしてください。
22 あなたは 全 くわれわれを 捨 てられたのですか、はなはだしく 怒 っていられるのですか。