Chapter 1
1 爰 にダビデ 王 年邁 みて 老 い 寝衣 を 衣 するも 温 らざりければ
2 其 臣僕 等 彼 にいひけるは 王 わが 主 のために 一人 の 若 き 處女 を 求 めしめて 之 をして 王 のまへにたちて 王 の 左右 となり 汝 の 懐 に 臥 て 王 わが 主 を 暖 めしめんと
3 彼等 乃 ちイスラエルの 四方 の 境 に 美 き 童女 を 求 めてシユナミ 人 アビシヤグを 得 て 之 を 王 に 携 きたれり
4 此 童女 甚 だ 美 くして 王 の 左右 となり 王 に 事 たり 然 ど 王 之 と 交 はらざりき
5 時 にハギテの 子 アドニヤ 自 ら 高 くし 我 は 王 とならんと 言 て 己 のために 戰車 と 騎兵 および 自己 のまへに 驅 る 者 五十 人 を 備 へたり
6 其 父 は 彼 が 生 れてより 已來 汝 何故 に 然 するやと 言 てかれを 痛 しめし 事 なかりきアドニヤも 亦 容貌 の 甚 だ 美 き 者 にてアブサロムの 次 に 生 れたり
7 彼 ゼルヤの 子 ヨアブおよび 祭司 アビヤタルと 商議 ひしかば 彼等 之 に 從 ひゆきて 助 けたり
8 されど 祭司 ザドクとヱホヤダの 子 ベナヤと 預言者 ナタンおよびシメイとレイならびにダビデに 屬 したる 勇士 はアドニヤに 與 せざりき
9 アドニヤ、エンロゲルの 近邊 なるゾヘレテの 石 の 傍 にて 羊 と 牛 と 肥 畜 を 宰 りて 王 の 子 なる 己 の 兄弟 および 王 の 臣僕 なるユダの 人 を 盡 く 請 けり
10 されども 預言者 ナタンとベナヤと 勇士 とおのれの 兄弟 ソロモンとをば 招 かざりき
11 爰 にナタン、ソロモンの 母 バテシバに 語 りていひけるは 汝 ハギテの 子 アドニヤが 王 となれるを 聞 ざるかしかるにわれらの 主 ダビデはこれを 知 ざるなり
12 されば 請 ふ 來 れ 我 汝 に 計 を 授 て 汝 をして 己 の 生命 と 汝 の 子 ソロモンの 生命 を 救 しめん
13 汝 往 てダビデ 王 の 所 に 入 り 之 にいへ 王 わが 主 よ 汝 は 婢 に 誓 ひて 汝 の 子 ソロモンは 我 に 継 で 王 となりわが 位 に 坐 せんといひたまひしにあらずや 然 にアドニヤ 何故 に 王 となれるやと
14 われまた 汝 が 尚 其處 にて 王 と 語 ふ 時 に 汝 に 次 て 入 り 汝 の 言 を 證 すべしと
15 是 においてバテシバ 寝室 に 入 りて 王 の 所 にいたるに 王 は 甚 だ 老 てシユナミ 人 アビシヤグ 王 に 事 へ 居 たり
16 バテシバ 躬 を 鞠 め 王 を 拝 す 王 いふ 何 なるや
17 かれ 王 にいひけるはわが 主 汝 は 汝 の 神 ヱホバを 指 て 婢 に 汝 の 子 ソロモンは 我 に 継 で 王 となりわが 位 に 坐 せんと 誓 ひたまへり
18 しかるに 視 よ 今 アドニヤ 王 となれり 而 て 王 わが 主 汝 は 知 たまはず
19 彼 は 牛 と 肥 畜 と 羊 を 饒 く 宰 りて 王 の 諸子 および 祭司 アビヤタルと 軍 の 長 ヨアブを 招 けりされど 汝 の 僕 ソロモンをば 招 かざりき
20 汝 王 わが 主 よイスラエルの 目 皆 汝 に 注 ぎ 汝 が 彼等 に 誰 が 汝 に 継 で 王 わが 主 の 位 に 坐 すべきを 告 るを 望 む
21 王 わが 主 の 其 父祖 と 共 に 寝 たまはん 時 に 我 とわが 子 ソロモンは 罪人 と 見做 さるるにいたらんと
22 バテシバ 尚 王 と 語 ふうちに 視 よ 預言者 ナタンも 亦 入 きたりければ
23 人々 王 に 告 て 預言者 ナタン 此 にありと 曰 ふ 彼 王 のまへに 入 り 地 に 伏 て 王 を 拝 せり
24 しかしてナタンいひけるは 王 わが 主 汝 はアドニヤ 我 に 継 で 王 となりわが 位 に 坐 すべしといひたまひしや
25 彼 は 今日 下 りて 牛 と 肥 畜 と 羊 を 饒 く 宰 りて 王 の 諸子 と 軍 の 長 等 と 祭司 アビヤタルを 招 けりしかして 彼等 はアドニヤのまへに 飮 食 してアドニヤ 王 壽 かれと 言 ふ
26 されど 汝 の 僕 なる 我 と 祭司 ザドクとヱホヤダの 子 ベナヤと 汝 の 僕 ソロモンとは 彼 請 かざるなり
27 此事 は 王 わが 主 の 爲 たまふ 所 なるかしかるに 汝 誰 が 汝 に 継 で 王 わが 主 の 位 に 坐 すべきを 僕 に 知 せたまはざるなりと
28 ダビデ 王 答 ていふバテシバをわが 許 に 召 せと 彼 乃 ち 王 のまへに 入 て 王 のまへにたつに
29 王 誓 ひていひけるはわが 生命 を 諸 の 艱難 の 中 に 救 ひたまひしヱホバは 活 く
30 我 イスラエルの 神 ヱホバを 指 て 誓 ひて 汝 の 子 ソロモン 我 に 継 で 王 となり 我 に 代 りてわが 位 に 坐 すべしといひしごとくに 我 今日 爲 すべしと
31 是 においてバテシバ 躬 を 鞠 め 地 に 伏 て 王 を 拝 し 願 くはわが 主 ダビデ 王 長久 に 生 ながらへたまへといふ
32 ダビデ 王 いひけるはわが 許 に 祭司 ザドクと 預言者 ナタンおよびヱホヤダの 子 ベナヤを 召 と 彼等 乃 ち 王 のまへに 來 る
33 王 彼等 にいひけるは 汝等 の 主 の 臣僕 を 伴 ひわが 子 ソロモンをわが 身 の 騾 に 乗 せ 彼 をギホンに 導 き 下 り
34 彼處 にて 祭司 ザドクと 預言者 ナタンは 彼 に 膏 をそそぎてイスラエルの 上 に 王 と 爲 すべししかして 汝 ら 喇叭 を 吹 てソロモン 王 壽 かれと 言 へ
35 かくして 汝 ら 彼 に 隨 ひて 上 り 來 るべし 彼 は 來 りてわが 位 に 坐 し 我 に 代 りて 王 となるべし 我 彼 を 立 てイスラエルとユダの 上 に 主君 となせりと
36 ヱホヤダの 子 ベナヤ 王 に 對 へていひけるはアメンねがはくは 王 わが 主 の 神 ヱホバ 然 言 たまはんことを
37 ねがはくはヱホバ 王 わが 主 とともに 在 せしごとくソロモンとともに 在 してその 位 をわが 主 ダビデ 王 の 位 よりも 大 ならしめたまはんことを
38 斯 て 祭司 ザドクと 預言者 ナタンおよびヱホヤダの 子 ベナヤ 並 にケレテ 人 とペレテ 人 下 りソロモンをダビデ 王 の 騾 に 乗 せて 之 をギホンに 導 きいたれり
39 しかして 祭司 ザドク 幕屋 の 中 より 膏 の 角 を 取 てソロモンに 膏 そそげりかくて 喇叭 を 吹 きならし
40 民 みなソロモン 王 壽 かれと 言 り 民 みなかれに 隨 ひ 上 りて 笛 を 吹 き 大 に 喜 祝 ひ 地 はかれらの 聲 にて 裂 たり
41 アドニヤおよび 彼 とともに 居 たる 賓客 其 食 を 終 たる 時 に 皆 これを 聞 りヨアブ 喇叭 の 聲 を 聞 ていひけるは 城邑 の 中 の 聲音 何 ぞ 喧囂 やと
42 彼 が 言 をる 間 に 視 よ 祭司 アビヤタルの 子 ヨナタン 來 るアドニヤ 彼 にいひけるは 入 よ 汝 は 勇 ある 人 なり 嘉 音 を 持 きたれるならん
43 ヨナタン 答 へてアドニヤにいひけるは 誠 にわが 主 ダビデ 王 ソロモンを 王 となしたまへり
44 王 祭司 ザドクと 預言者 ナタンおよびヱホヤダの 子 ベナヤ 並 にケレテ 人 とペレテ 人 をソロモンとともに 遣 したまふ 即 ち 彼等 はソロモンを 王 の 騾 に 乗 せてゆき
45 祭司 ザドクと 預言 者 ナタン、ギホンにて 彼 に 膏 をそそぎて 王 となせり 而 して 彼等 其處 より 歓 て 上 るが 故 に 城邑 は 諠囂 し 汝 らが 聞 る 聲音 は 是 なり
46 又 ソロモン 國 の 位 に 坐 し
47 且 王 の 臣僕 來 りてわれらの 主 ダビデ 王 に 祝 を 陳 て 願 くは 汝 の 神 ソロモンの 名 を 汝 の 名 よりも 美 し 其 位 を 汝 の 位 よりも 大 たらしめたまへと 言 りしかして 王 は 牀 の 上 にて 拝 せり
48 王 また 斯 いへりイスラエルの 神 ヱホバはほむべきかなヱホバ 今日 わが 位 に 坐 する 者 を 與 たまひてわが 目 亦 これを 見 るなりと
49 アドニヤとともにある 賓客 皆 驚愕 き 起 て 各 其 途 に 去 りゆけり
50 茲 にアドニヤ、ソロモンの 面 を 恐 れ 起 て 往 き 壇 の 角 を 執 へたり
51 或 人 ソロモンに 告 ていふアドニヤ、ソロモン 王 を 畏 る 彼 壇 の 角 を 執 て 願 くはソロモン 王 今日 我 に 劍 をもて 僕 を 殺 じと 誓 ひ 給 へと 言 たりと
52 ソロモンいひけるは 彼 もし 善 人 となるならば 其 髮 の 毛 一 すぢも 地 におちざるべし 然 ど 彼 の 中 に 惡 の 見 るあらば 死 しむべしと
53 ソロモン 王 乃 ち 人 を 遣 て 彼 を 壇 より 携 下 らしむ 彼 來 りてソロモン 王 を 拝 しければソロモン 彼 に 汝 の 家 に 往 といへり
Chapter 2
1 ダビデ 死 ぬる 日 近 よりければ 其 子 ソロモンに 命 じていふ
2 我 は 世人 の 皆 往 く 途 に 往 んとす 汝 は 強 く 丈夫 のごとく 爲 れ
3 汝 の 神 ヱホバの 職守 を 守 り 其 道 に 歩行 み 其 法憲 と 其 誡命 と 其 律例 と 其 證言 とをモーセの 律法 に 録 されたるごとく 守 るべし 然 らば 汝 凡 て 汝 の 爲 ところと 凡 て 汝 の 向 ふところにて 榮 ゆべし
4 又 ヱホバは 其 甞 に 我 の 事 に 付 て 語 りて 若 汝 の 子等 其 道 を 愼 み 心 を 盡 し 精神 を 盡 して 眞實 をもて 吾 前 に 歩 ばイスラエルの 位 に 上 る 人 汝 に 缺 ることなかるべしと 言 たまひし 言 を 堅 したまはん
5 又 汝 はゼルヤの 子 ヨアブが 我 に 爲 たる 事 即 ち 彼 がイスラエルの 二人 の 軍 の 長 ネルの 子 アブネルとヱテルの 子 アマサに 爲 たる 事 を 知 る 彼 此 二人 を 切 殺 し 太平 の 時 に 戰 の 血 を 流 し 戰 の 血 を 己 の 腰 の 周圍 の 帶 と 其 足 の 履 に 染 たり
6 故 に 汝 の 智慧 にしたがひて 事 を 爲 し 其 白髮 を 安然 に 墓 に 下 らしむるなかれ
7 但 しギレアデ 人 バルジライの 子等 には 恩惠 を 施 こし 彼等 をして 汝 の 席 にて 食 ふ 者 の 中 にあらしめよ 彼等 はわが 汝 の 兄弟 アブサロムの 面 を 避 て 逃 し 時 我 に 就 たるなり
8 視 よ 又 バホリムのベニヤミン 人 ゲラの 子 シメイ 汝 とともに 在 り 彼 はわがマナハイムに 往 し 時 勵 しき 詛 言 をもて 我 を 詛 へり 然 ども 彼 ヨルダンに 下 りて 我 を 迎 へたれば 我 ヱホバを 指 て 誓 ひて 我 劍 をもて 汝 を 殺 さじといへり
9 然 りといへども 彼 を 辜 なき 者 とする 勿 れ 汝 は 智慧 ある 人 なれば 彼 に 爲 べき 事 を 知 るなり 血 を 流 して 其 白髮 を 墓 に 下 すべしと
10 斯 てダビデは 其 父祖 と 偕 に 寝 りてダビデの 城 に 葬 らる
11 ダビデのイスラエルに 王 たりし 日 は四十 年 なりき 即 ちヘブロンにて 王 たりし 事 七 年 エルサレムにて 王 たりし 事 三十三 年
12 ソロモン 其 父 ダビデの 位 に 坐 し 其 國 は 堅固 く 定 まりぬ
13 爰 にハギテの 子 アドニヤ、ソロモンの 母 バテシバの 所 に 來 りければバテシバいひけるは 汝 は 平穩 なる 事 のために 來 るや 彼 いふ 平穩 たる 事 のためなり
14 彼 又 いふ 我 は 汝 に 言 さんとする 事 ありとバテシバいふ 言 されよ
15 かれいひけるは 汝 の 知 ごとく 國 は 我 の 有 にしてイスラエル 皆 其 面 を 我 に 向 て 王 となさんと 爲 りしかるに 國 は 轉 てわが 兄弟 の 有 となれり 其 彼 の 有 となれるはヱホバより 出 たるなり
16 今 我 一 の 願 を 汝 に 求 む 請 ふわが 面 を 黜 くるなかれバテシバかれにいひけるは 言 されよ
17 彼 いひけるは 請 ふソロモン 王 に 言 て 彼 をしてシエナミ 人 アビシヤグを 我 に 與 て 妻 となさしめよ 彼 は 汝 の 面 を 黜 けざるべければなり
18 バテシバいふ 善 し 我 汝 のために 王 に 言 んと
19 かくてバテシバ、アドニヤのために 言 とてソロモン 王 の 許 に 至 りければ 王 起 てかれを 迎 へ 彼 を 拝 して 其 位 に 坐 なほり 王 母 のために 座 を 設 けしむ 乃 ち 其 右 に 坐 せり
20 しかしてバテシバいひけるは 我 一 の 細小 き 願 を 汝 に 求 むわが 面 を 黜 くるなかれ 王 かれにいひけるは 母 上 よ 求 めたまへ 我 汝 の 面 を 黜 けざるなり
21 彼 いひけるは 請 ふシユナミ 人 アビシヤグをアドニヤに 與 て 妻 となさしめよ
22 ソロモン 王 答 て 其 母 にいひけるは 何 ぞアドニヤのためにシユナミ 人 アビシヤグを 求 めらるるや 彼 のために 國 をも 求 められよ 彼 は 我 の 兄 なればなり 彼 と 祭司 アビヤタルとゼルヤの 子 ヨアブのために 求 められよと
23 ソロモン 王 乃 ちヱホバを 指 て 誓 ひていふ 神 我 に 斯 なし 又 重 ねて 斯 なしたまへアドニヤは 其 身 の 生命 を 喪 はんとて 此 言 を 言 いだせり
24 我 を 立 てわが 父 ダビデの 位 に 上 しめ 其 約 せしごとく 我 に 家 を 建 たまひしヱホバは 生 くアドニヤは 今日 戮 さるべしと
25 ソロモン 王 ヱホヤダの 子 ベナヤを 遣 はしければ 彼 アドニヤを 撃 て 死 しめたり
26 王 また 祭司 アビヤタルにいひけるは 汝 の 故 田 アナトテにいたれ 汝 は 死 に 當 る 者 なれども 嚮 にわが 父 ダビデのまへに 神 ヱホバの 櫃 を 舁 き 又 凡 てわが 父 の 艱難 を 受 たる 處 にて 汝 も 艱難 を 受 たれば 我 今日 は 汝 を 戮 さじと
27 ソロモン、アビヤタルを 逐 いだしてヱホバの 祭司 たらしめざりき 斯 ヱホバがシロにてエリの 家 につきて 言 たまひし 言 應 たり
28 爰 に 其 風聞 ヨアブに 達 りければヨアブ、ヱホバの 幕屋 に 遁 れて 壇 の 角 を 執 たり 其 はヨアブは 轉 てアブサロムには 隨 はざりしかどもアドニヤに 隨 ひたればなり
29 ヨアブがヱホバの 幕屋 に 遁 れて 壇 の 傍 に 居 ることソロモンに 聞 えければソロモン、ヱホヤダの 子 ベナヤを 遣 はしいひけるは 往 て 彼 を 撃 てと
30 ベナヤ 乃 ちヱホバの 幕屋 にいたり 彼 にいひけるは 王 斯 言 ふ 出 來 れ 彼 いひけるは 否 我 は 此 に 死 んとベナヤ 反 て 王 に 告 てヨアブ 斯 言 ひ 斯 我 に 答 へたりと 言 ふ
31 王 ベナヤにいひけるは 彼 が 言 ふごとく 爲 し 彼 を 撃 て 葬 りヨアブが 故 なくして 流 したる 血 を 我 とわが 父 の 家 より 除 去 べし
32 又 ヱホバはヨアブの 血 を 其 身 の 首 に 歸 したまふべし 其 は 彼 は 己 よりも 義 く 且 善 りし 二 の 人 を 撃 ち 劍 をもてこれを 殺 したればなり 即 ちイスラエルの 軍 の 長 ネルの 子 アブネルとユダの 軍 の 長 ヱテルの 子 アマサを 殺 せり 然 るに 吾 父 ダビデは 與 り 知 ざりき
33 されば 彼等 の 血 は 長久 にヨアブの 首 と 其 苗裔 の 首 に 皈 すべし 然 どダビデと 其 苗裔 と 其 家 と 其 位 にはヱホバよりの 平安 永久 にあるべし
34 ヱホヤダの 子 ベナヤすなはち 上 りて 彼 を 撃 ち 彼 を 殺 せり 彼 は 野 にある 己 の 家 に 葬 らる
35 王 乃 ちヱホヤダの 子 ベナヤをヨアブに 代 て 軍 の 長 となせり 王 また 祭司 ザドクをしてアビヤタルに 代 しめたり
36 又 王 人 を 遣 てシメイを 召 て 之 に 曰 けるはエルサレムに 於 て 汝 の 爲 に 家 を 建 て 其處 に 住 み 其處 より 此 にも 彼 にも 出 るなかれ
37 汝 が 出 てキデロン 川 を 濟 る 日 には 汝 確 に 知 れ 汝 必 ず 戮 さるべし 汝 の 血 は 汝 の 首 に 歸 せん
38 シメイ 王 にいひけるは 此 言 は 善 し 王 わが 主 の 言 たまへるごとく 僕 然 なすべしと 斯 シメイ 日 久 しくエルサレムに 住 り
39 三 年 の 後 シメイの 二人 の 僕 ガテの 王 マアカの 子 アキシの 所 に 逃 されり 人々 シメイに 告 ていふ 視 よ 汝 の 僕 はガテにありと
40 シメイ 乃 ち 起 て 其 驢馬 に 鞍 置 きガテに 往 てアキシに 至 り 其 僕 を 尋 ねたり 即 ちシメイ 往 て 其 僕 をガテより 携 來 りしが
41 シメイのエルサレムよりガテにゆきて 歸 しことソロモンに 聞 えければ
42 王 人 を 遣 てシメイを 召 て 之 にいひけるは 我 汝 をしてヱホバを 指 て 誓 しめ 且 汝 を 戒 めて 汝 確 に 知 れ 汝 が 出 て 此彼 に 歩 く 日 には 汝 必 ず 戮 さるべしと 言 しにあらずや 又 汝 は 我 に 我 聞 る 言葉 は 善 しといへり
43 しかるに 汝 なんぞヱホバの 誓 とわが 汝 に 命 じたる 命令 を 守 ざりしや
44 王 又 シメイにいひけるは 汝 は 凡 て 汝 の 心 の 知 る 諸 の 惡 即 ち 汝 がわが 父 ダビデに 爲 たる 所 を 知 るヱホバ 汝 の 惡 を 汝 の 首 に 歸 したまふ
45 されどソロモン 王 は 福祉 を 蒙 らんまたダビデの 位 は 永久 にヱホバのまへに 固 く 立 べしと
46 王 ヱホヤダの 子 ベナヤに 命 じければ 彼 出 てシメイを 撃 ちて 死 しめたりしかして 國 はソロモンの 手 に 固 く 立 り
Chapter 3
1 ソロモン、エジプトの 王 パロと 縁 を 結 びパロの 女 を 娶 て 之 を 携 來 り 自己 の 家 とヱホバの 家 とエルサレムの 周圍 の 石垣 を 建築 ことを 終 るまでダビデの 城 に 置 り
2 當時 までヱホバの 名 のために 建 たる 家 なかりければ 民 は 崇邱 にて 祭 を 爲 り
3 ソロモン、ヱホバを 愛 し 其 父 ダビデの 法憲 に 歩 めり 但 し 彼 は 崇邱 にて 祭 を 爲 し 香 を 焚 り
4 爰 に 王 ギベオンに 往 て 其處 に 祭 を 爲 んとせり 其 は 彼處 は 大 なる 崇邱 なればなり 即 ちソロモン 一 千 の 燔祭 を 其 壇 に 献 たり
5 ギベオンにてヱホバ 夜 の 夢 にソロモンに 顯 れたまへり 神 いひたまひけるは 我 何 を 汝 に 與 ふべきか 汝 求 めよ
6 ソロモンいひけるは 汝 は 汝 の 僕 わが 父 ダビデが 誠實 と 公義 と 正心 を 以 て 汝 と 共 に 汝 の 前 に 歩 みしに 囚 て 大 なる 恩惠 を 彼 に 示 したまへり 又 汝 彼 のために 此 大 なる 恩惠 を 存 て 今日 のごとくかれの 位 に 坐 する 子 を 彼 に 賜 へり
7 わが 神 ヱホバ 汝 は 僕 をして 我 父 ダビデに 代 て 王 とならしめたまへり 而 るに 我 は 小 き 子 にして 出 入 することを 知 ず
8 且 僕 は 汝 の 選 みたまひし 汝 の 民 の 中 にあり 即 ち 大 なる 民 にて 其 數 衆 くして 數 ふることも 書 すことも 能 はざる 者 なり
9 是故 に 聽 き 別 る 心 を 僕 に 與 へて 汝 の 民 を 鞫 しめ 我 をして 善 惡 を 辨別 ることを 得 さしめたまへ 誰 か 汝 の 此 夥多 き 民 を 鞫 くことを 得 んと
10 ソロモン 此事 を 求 めければ 其 言 主 の 心 にかなへり
11 是 において 神 かれにいひたまひけるは 汝 此事 を 求 めて 己 の 爲 に 長壽 を 求 めず 又 己 のために 富有 をも 求 めず 又 己 の 敵 の 生命 をも 求 めずして 惟 訟 を 聽 き 別 る 才智 を 求 めたるに 因 て
12 視 よ 我 汝 の 言 に 循 ひて 爲 り 我 汝 に 賢明 く 聡慧 き 心 を 與 ふれば 汝 の 先 には 汝 の 如 き 者 なく 汝 の 後 にも 汝 の 如 き 者 興 らざるべし
13 我 亦 汝 の 求 めざる 者 即 ち 富 と 貴 とをも 汝 に 與 ふれば 汝 の 生 の 涯 王等 の 中 に 汝 の 如 き 者 あらざるべし
14 又 汝 若 汝 の 父 ダビデの 歩 し 如 く 吾道 に 歩 みてわが 法憲 と 命令 を 守 らば 我 汝 の 日 を 長 うせんと
15 ソロモン 目 寤 て 視 るに 夢 なりき 斯 てソロモン、エルサレムに 至 りヱホバの 契約 の 櫃 の 前 に 立 ち 燔祭 を 献 げ 酬恩祭 を 爲 して 其 諸 の 臣僕 に 饗宴 を 爲 り
16 爰 に 娼妓 なる 二人 の 婦 王 の 所 に 來 りて 其 前 に 立 ちしが
17 一人 の 婦 いひけるはわが 主 よ 我 と 此 婦 は 一 の 家 に 住 む 我 此 婦 と 偕 に 家 にありて 子 を 生 り
18 しかるにわが 生 し 後 第三日 に 此 婦 もまた 生 りしかして 我儕 偕 にありき 家 には 他人 の 我 らと 偕 に 居 りし 者 なし 家 には 只 我儕 二人 のみ
19 然 るに 此 婦 其 子 の 上 に 臥 たるによりて 夜 の 中 に 其 子 死 たれば
20 中夜 に 起 て 婢 の 眠 れる 間 にわが 子 をわれの 側 より 取 りて 之 を 己 の 懐 に 臥 しめ 己 の 死 たる 子 をわが 懐 に 臥 しめたり
21 朝 に 及 びて 我 わが 子 に 乳 を 飮 せんとて 興 て 見 るに 死 ゐたり 我 朝 にいたりて 其 を 熟 く 視 たるに 其 はわが 生 るわが 子 にはあらざりしと
22 今 一人 の 婦 いふ 否 活 るはわが 子 死 るは 汝 の 子 なりと 此 婦 いふ 否 死 るは 汝 の 子 活 るはわが 子 なりと 彼等 斯 王 のまへに 論 り
23 時 に 王 いひけるは 一人 は 此 活 るはわが 子 死 るは 汝 の 子 なりと 言 ひ 又 一人 は 否 死 るは 汝 の 子 活 るはわが 子 なりといふと
24 王 乃 ち 劍 を 我 に 持 來 れといひければ 劍 を 王 の 前 に 持 來 れり
25 王 いひけるは 活 る 子 を 二 に 分 て 其 半 を 此 に 半 を 彼 に 與 へよと
26 時 に 其 活 子 の 母 なる 婦人 心 其 子 のために 焚 がごとくなりて 王 に 言 していひけるは 請 ふわが 主 よ 活 る 子 を 彼 に 與 へたまへ 必 ず 殺 したまふなかれと 然 ども 他 の 一人 は 是 を 我 のにも 汝 のにもならしめず 判 たせよと 言 り
27 王 答 ていひけるは 活 子 を 彼 に 與 へよ 必 ず 殺 すなかれ 彼 は 其 母 なるなりと
28 イスラエル 皆 王 の 審理 し 所 の 判決 を 聞 て 王 を 畏 れたり 其 は 神 の 智慧 の 彼 の 中 にありて 審理 を 爲 しむるを 見 たればなり
Chapter 4
1 ソロモン 王 はイスラエルの 全地 に 王 たり
2 其 有 る 群卿 は 左 の 如 しザドクの 子 アザリヤは 相 國
3 シシヤの 子 エリホレフとアヒヤは 書記 官 アヒルデの 子 ヨシヤパテは 史 官
4 ヱホヤダの 子 ベナヤは 軍 の 長 ザドクとアビヤタルは 祭司
5 ナタンの 子 アザリヤは 代 官 の 長 ナタンの 子 ザブデは 大臣 にして 王 の 友 たり
6 アヒシヤルは 宮内 卿 アブダの 子 アドニラムは 徴募 長 なり
7 ソロモン 又 イスラエルの 全地 に十二の 代 官 を 置 り 其 人々 王 と 其 家 のために 食物 を 備 へたり 即 ち 各 一 年 に 一月 宛 食物 を 備 へたり
8 其 名 左 のごとしエフライムの 山地 にはベンホル
9 マカヅとシヤラビムとベテシメシとエロンベテハナンにはベンデケル
10 アルポテにはベンヘセデありシヨコとヘベルの 全地 とは 彼 擔任 り
11 ドルの 高 地 の 全 部 にはベンアヒナダブあり 彼 はソロモンの 女 タパテを 妻 とせり
12 アルヒデの 子 バアナはタアナクとメギドとヱズレルの 下 にザルタナの 邊 にあるベテシヤンの 全地 とを 擔任 てベテシヤンよりアベルメホラにいたりヨクネアムの 外 にまで 及 ぶ
13 ギレアデのラモテにはベンゲベルあり 彼 はギレアデにあるマナセの 子 ヤイルの 諸村 を 擔任 ち 又 バシヤンなるアルゴブの 地 にある 石垣 と 銅 の 關 を 有 る 大 なる 城 六十を 擔任 り
14 イドの 子 アヒナダブはマハナイムを 擔任 り
15 ナフタリにはアヒマアズあり 彼 もソロモンの 女 バスマテを 妻 に 娶 れり
16 アセルとアロテにはホシヤイの 子 バアナあり
17 イツサカルにはパルアの 子 ヨシヤパテあり
18 ベニヤミンにはエラの 子 シメイあり
19 アモリ 人 の 王 シホンの 地 およびバシヤンの 王 オグの 地 なるギレアデの 地 にはウリの 子 ゲベルあり 其 地 にありし 代 官 は 唯 彼 一人 のみ
20 ユダとイスラエルの 人 は 多 くして 濱 の 沙 の 多 きがごとくなりしが 飮 食 して 樂 めり
21 ソロモンは 河 よりペリシテ 人 の 地 にいたるまでとエジプトの 境 に 及 ぶまでの 諸國 を 治 めたれば 皆 禮物 を 餽 りてソロモンの 一 生 の 間 事 へたり
22 偖 ソロモンの 一 日 の 食物 は 細 麺 三十 石 粗 麺 六十 石
23 肥 牛 十 牧場 の 牛 二十 羊 一 百 其 外 に 牡 鹿 羚羊 小鹿 および 肥 たる 禽 あり
24 其 はソロモン 河 の 此方 をテフサよりガザまで 盡 く 治 めたればなり 即 ち 河 の 此方 の 諸王 を 悉 く 統治 たり 彼 は 四方 の 臣僕 より 平安 を 得 たりき
25 ソロモンの 一 生 の 間 ユダとイスラエルはダンよりベエルシバに 至 るまで 安然 に 各 其 葡萄樹 の 下 と 無花果 樹 の 下 に 住 り
26 ソロモン 戰車 の 馬 の 厩 四千 騎兵 一 萬 二 千 を 有 り
27 彼 代 官 等 各 其 月 にソロモン 王 のためおよび 總 てソロモン 王 の 席 に 來 る 者 の 爲 に 食 を 備 へて 缺 るとこるなからしめたり
28 又 彼等 各 其 職 に 循 ひて 馬 および 疾 足 の 馬 に 食 する 大 麥 と 蒭蕘 を 其 馬 の 在 る 處 に 携 へ 來 れり
29 神 ソロモンに 智慧 と 聰明 を 甚 だ 多 く 賜 ひ 又 廣大 き 心 を 賜 ふ 海濱 の 沙 のごとし
30 ソロモンの 智慧 は 東洋 の 人々 の 智慧 とエジプトの 諸 の 智慧 よりも 大 なりき
31 彼 は 凡 の 人 よりも 賢 くエズラ 人 エタンよりも 又 マホルの 子 なるヘマンとカルコルおよびダルダよりも 賢 くして 其 名 四方 の 諸國 に 聞 えたり
32 彼 箴言 三千を 説 り 又 其 詩歌 は一 千 五 首 あり
33 彼 又 草木 の 事 を 論 じてレバノンの 香柏 より 墻 に 生 る 苔 に 迄 及 べり 彼 亦 獣 と 鳥 と 匐行 物 と 魚 の 事 を 論 じたり
34 諸 の 國 の 人々 ソロモンの 智慧 を 聽 んとて 來 り 天 下 の 諸 の 王 ソロモンの 智慧 を 聞 及 びて 人 を 遣 はせり
Chapter 5
1 ツロの 王 ヒラム、ソロモンの 膏 そそがれて 其 父 にかはりて 王 となりしを 聞 て 其 臣僕 をソロモンに 遣 せりヒラムは 恒 にダビデを 愛 したる 者 なりければなり
2 是 に 於 てソロモン、ヒラムに 言遣 はしけるは
3 汝 の 知 ごとく 我 父 ダビデは 其 周圍 にありし 戰爭 に 因 て 其 神 ヱホバの 名 のために 家 を 建 ること 能 はずしてヱホバが 彼等 を 其 足 の 跖 の 下 に 置 またふを 待 り
4 然 るに 今 わが 神 ヱホバ 我 に 四方 の 太平 を 賜 ひて 敵 もなく 殃 もなければ
5 我 はヱホバのわが 父 ダビデに 語 てわが 汝 の 代 に 汝 の 位 に 上 しむる 汝 の 子 其人 はわが 名 のために 家 を 建 べしと 言 たまひしに 循 ひてわが 神 ヱホバの 名 のために 家 を 建 んとす
6 されば 汝 命 じてわがためにレバノンより 香柏 を 砍 出 さしめよわが 僕 汝 の 僕 と 共 にあるべし 又 我 は 凡 て 汝 の 言 ふごとく 汝 の 僕 の 賃 銀 を 汝 に 付 すべし 其 は 汝 の 知 ごとく 我儕 の 中 にはシドン 人 の 如 く 木 を 砍 に 巧 みなる 人 なければなりと
7 ヒラム、ソロモンの 言 を 聞 て 大 に 喜 び 言 けるは 今日 ヱホバに 稱譽 あれヱホバ、ダビデに 此 夥多 しき 民 を 治 むる 賢 き 子 を 與 たまへりと
8 かくてヒラム、ソロモンに 言遣 りけるは 我 汝 が 言 ひ 遣 したる 所 の 事 を 聽 り 我 香柏 の 材木 と 松 樹 の 材木 とに 付 ては 凡 て 汝 の 望 むごとく 爲 すべし
9 わが 僕 レバノンより 海 に 持 下 らんしかして 我 これを 海 より 桴 にくみて 汝 が 我 に 言 ひ 遣 す 處 におくり 其處 にて 之 をくづすべし 汝 之 を 受 よ 又 汝 はわが 家 のために 食物 を 與 へてわが 望 を 成 せと
10 斯 てヒラムはソロモンに 其 凡 て 望 むごとく 香柏 の 材木 と 松 の 材木 を 與 へたり
11 又 ソロモンはヒラムに 其 家 の 食物 として 小麥 二 萬 石 を 與 へまた 清 油 二十 石 をあたへたり 斯 ソロモン 年々 ヒラムに 與 へたり
12 ヱホバ 其 言 たまひしごとくソロモンに 智慧 を 賜 へりまたヒラムとソロモンの 間 睦 しくして 二人 偕 に 契約 を 結 べり
13 爰 にソロモン 王 イスラエルの 全地 に 徴 募 人 を 興 せり 其 徴 募 人 の 數 は三 萬人 なり
14 ソロモンかれらを 一月 交代 に一 萬人 づつレバノンに 遣 せり 即 ち 彼等 は 一月 レバノンに 二月 家 にありアドニラムは 徴 募 人 の 督者 なりき
15 ソロモン 負載 者 七 萬人 山 に 於 て 石 を 砍 る 者 八 萬人 あり
16 外 に 又 其 工事 の 長 なる 官吏 三 千 三 百 人 ありて 工事 に 作 く 民 を 統 たり
17 かくて 王 命 じて 大 なる 石 貴 き 石 を 鑿 出 さしめ 琢 石 を 以 て 家 の 基礎 を 築 かしむ
18 ソロモンの 建築者 とヒラムの 建築者 およびゲバル 人 之 を 砍 り 斯 彼等 材木 と 石 を 家 を 建 るに 備 へたり
Chapter 6
1 イスラエルの 子孫 のエジプトの 地 を 出 たる 後 四 百 八十 年 ソロモンのイスラエルに 王 たる 第 四 年 ジフの 月 即 ち二 月 にソロモン、ヱホバのために 家 を 建 ることを 始 めたり
2 ソロモン 王 のヱホバの 爲 に 建 たる 家 は 長 六十キユビト 濶 二十キユビト 高 三十キユビトなり
3 家 の 拝殿 の 廊 は 家 の 濶 に 循 ひて 長 二十キユビト 家 の 前 の 其 濶 十キユビトなり
4 彼 家 に 造 り 附 の 格子 ある 窻 を 施 たり
5 又 家 の 墻壁 に 附 て 四周 に 連接 屋 を 建 て 家 の 墻壁 即 ち 拝殿 と 神殿 の 墻壁 の 周圍 に 環 らせり 又 四周 に 旁 房 を 造 れり
6 下層 の 連接 屋 は 濶 五キユビト 中層 のは 濶 六キユビトを 第三層 のは 濶 七キユビトなり 即 ち 家 の 外 に 階級 を 造 り 環 らして 何 者 をも 家 の 墻壁 に挿 入 ざらしむ
7 家 は 建 る 時 に 鑿石 所 にて 鑿 り 預備 たる 石 にて 造 りたれば 造 れる 間 に 家 の 中 には 鎚 も 鑿 も 其 外 の 鐵 器 も 聞 えざりき
8 中層 の 旁 房 の 戸 は 家 の 右 の 方 にあり 螺 旋梯 より 中層 の 房 にのぼり 中層 の 房 より 第三層 の 房 にいたるべし
9 斯 彼 家 を 建 終 り 香柏 の 橡 と 板 をもて 家 を 葺 り
10 又 家 に 附 て五キユビトの 高 たる 連接 屋 を 建 環 し 香柏 をもて 家 に 交接 たり
11 爰 にヱホバの 言 ソロモンに 臨 みて 曰 く
12 汝 今 此 家 を 建 つ 若 し 汝 わが 法憲 に 歩 みわが 律例 を 行 ひわが 諸 の 誡命 を 守 りて 之 にしたがひて 歩 まばわれはが 汝 の 父 ダビデに 言 し 語 を 汝 に 固 うすべし
13 我 イスラエルの 子孫 の 中 に 住 わが 民 イスラエルを 棄 ざるべし
14 斯 ソロモン 家 を 建 終 れり
15 彼 香柏 の 板 を 以 て 家 の 墻壁 の 裏面 を 作 れり 即 ち 家 の 牀板 より 頂格 の 墻壁 まで 木 をもて 其 裏面 をはりまた 松 の 板 をもて 家 の 牀板 をはれり
16 又 家 の 奧 に二十キユビトの 室 を 牀板 より 墻壁 まで 香柏 をもて 造 れり 即 ち 家 の 内 に 至 聖所 なる 神殿 を 造 れり
17 家 即 ち 前 にある 拝殿 は四十キユビトなり
18 家 の 内 の 香柏 は 瓠 と 咲 る 花 を 雕刻 める 者 なり 皆 香柏 にして 石 は 見 えざりき
19 神殿 は 彼 其處 にヱホバの 契約 の 櫃 を 置 んとて 家 の 内 の 中 に 設 けたり
20 神殿 の 内 は 長 二十キユビト 濶 二十キユビト 高 二十キユビトなり 純金 をもて 之 を 蔽 ひ 又 香柏 の 壇 を 覆 へり
21 又 ソロモン 純金 をもて 家 の 内 を 蔽 ひ 神殿 の 前 に 金 の 鏈 をもて 間隔 を 造 り 金 をもて 之 を 蔽 へり
22 又 金 をもて 殘 るところなく 家 を 蔽 ひ 遂 に 家 を 飾 ることを 悉 く 終 たりまた 神殿 の 傍 にある 壇 は 皆 金 をもて 蔽 へり
23 神殿 の 内 に 橄欖 の 木 をもて 二 のケルビムを 造 れり 其 高 十キユビト
24 其 ケルブの 一 の 翼 は五キユビト 又 其 ケルブの 他 の 翼 も五キユビトなり 一 の 翼 の 末 より 他 の 翼 の 末 までは十キユビトあり
25 他 のケルブも十キユビトなり 其 ケルビムは 偕 に 同 量 同 形 なり
26 此 ケルブの 高 十キユビト 彼 ケルブも 亦 しかり
27 ソロモン 家 の 内 の 中 にケルビムを 置 ゑケルビムの 翼 を 展 しければ 此 ケルブの 翼 は 此 墻壁 に 及 び 彼 ケルブの 翼 は 彼 の 墻壁 に 及 びて 其 兩 翼 家 の 中 にて 相 接 れり
28 彼 金 をもてケルビムを 蔽 へり
29 家 の 周圍 の 墻壁 には 皆 内外 ともにケルビムと 棕櫚 と 咲 る 花 の 形 を 雕 み
30 家 の 牀板 には 内外 ともに 金 を 蔽 へり
31 神殿 の 入 口 には 橄欖 の 木 の 戸 を 造 れり 其 木匡 の 門柱 は五 分 の一なり
32 其 二 の 扉 も 亦 橄欖 の 木 なりソロモン 其 上 にケルビムと 棕櫚 と 咲 る 花 の 形 を 雕刻 み 金 をもて 蔽 へり 即 ちケルビムと 棕櫚 の 上 に 金 を 鍍 たり
33 斯 ソロモン 亦 拝殿 の 戸 のために 橄欖 の 木 の 門柱 を 造 れり 即 ち四 分 の一なり
34 其 二 の 戸 は 松 の 木 にして 此 戸 の 兩 扉 は 摺 むべく 彼 戸 の 兩 扉 も 摺 むべし
35 ソロモン 其 上 にケルビムと 棕櫚 と 咲 る 花 を 雕刻 み 金 をもてこれを 蔽 ひて 善 く 其 雕工 に 適 はしむ
36 また 鑿石 三層 と 香柏 の 厚 板 一 層 をもて 内 庭 を 造 れり
37 第 四 年 のジフの 月 にヱホバの 家 の 基礎 を 築 き
38 第 十一 年 のブルの 月 即 ち八 月 に 凡 て 其 箇條 のごとく 其 定例 のごとくに 家 成 りぬ 斯 ソロモン 之 に 建 るに七 年 を 渉 れり
Chapter 7
1 ソロモン 己 の 家 を 建 しが十三 年 を 經 て 全 く 其 家 を 建 終 たり
2 彼 レバノン 森 の 家 を 建 たり 其 長 は百キユビト 其 濶 は五十キユビト 其 高 は三十キユビトなり 香柏 の 柱 四行 ありて 柱 の 上 に 香柏 の 梁 あり
3 四十五 本 の 柱 の 上 なる 梁 の 上 は 香柏 にて 蓋 へり 柱 は 一行 に十五 本 あり
4 また 窻 三行 ありて 牖 と 牖 と三 段 に 相對 ふ
5 戸 と 戸 柱 は 皆 大 木 をもて 角 に 造 り 牖 と 牖 と三 段 に 相對 へり
6 又 柱 の 廊 を 造 れり 其 長 五十キユビト 其 濶 三十キユビトなり 柱 のまへに 一 の 廊 ありまた 其 柱 のまへに 柱 と 階 あり
7 又 ソロモン 審判 を 爲 すために 位 の 廊 即 ち 審判 の 廊 を 造 り 牀板 より 牀板 まで 香柏 をもて 蔽 へり
8 ソロモンの 居住 る 家 は 其 廊 の 後 の 他 の 庭 にありて 其 工作 同 じかりきソロモン 亦 其 娶 りたるパロの 女 のために 家 を 建 しが 此 廊 に 同 じかりき
9 是等 は 内外 とも 基礎 より 檐 にいたるまで 又 外面 にては 大庭 にいたるまで 皆 鑿石 の 量 にしたがひて 鋸 にて 剖 たる 貴 き 石 をもて 造 れるものなり
10 又 基礎 は 貴 き 石 大 なる 石 即 ち十キユビトの 石 八キユビトの 石 なり
11 其 上 には 鑿石 の 量 に 循 ひて 貴 き 石 と 香柏 あり
12 又 大庭 の 周圍 にに 三層 の 鑿石 と 一層 の 香柏 の 厚 板 ありヱホバの 家 の 内 庭 と 家 の 廊 におけるが 如 し
13 爰 にソロモン 人 を 遣 はしてヒラムをツロより 召 び 來 れり
14 彼 はナフタリの 支派 なる 嫠婦 の 子 にして 其 父 はツロの 人 にて 銅 の 細工 人 なりヒラムは 銅 の 諸 の 細工 を 爲 すの 智慧 と 慧悟 と 知識 の 充 ちたる 者 なりしがソロモン 王 の 所 に 來 りて 其 諸 の 細工 を 爲 り
15 彼 銅 の 柱 二 を 鋳 たり 其 高 各 十八キユビトにして 各 十二キユビトの 繩 を 環 らすべし
16 又 銅 を 鎔 して 柱 頭 を 鋳 て 柱 の 顛 に 置 ゆ 此 の 頭 の 高 も五キユビト 彼 の 頭 の 高 も五キユビトなり
17 柱 の 上 にある 頭 の 爲 に 組 物 の 網 と 鏈 樣 の 槎 物 を 造 れり 此 頭 に 七 つ 彼 頭 に 七 つあり
18 又 二 行 の 石榴 を 一 の 網 工 の 上 の 四周 に 造 りて 柱 の 上 にある 頭 を 蓋 ふ 他 の 頭 をも 亦 然 せり
19 柱 の 上 にある 頭 は四キユビトの 百合花 の 形 にして 廊 におけるがごとし
20 二 の 柱 の 頭 の 上 には 亦 網 工 の 外 なる 腹 の 所 に 接 きて 石榴 あり 他 の 柱 の 四周 にも 石榴 二 百 ありて 相 列 べり
21 此 柱 を 拝殿 の 廊 に 竪 つ 即 ち 右 の 柱 を 立 て 其 名 をヤキンと 名 け 左 の 柱 を 竪 て 其 名 をボアズと 名 く
22 其 柱 の 上 に 百合花 の 形 あり 斯 其 柱 の 作 成 り
23 又 海 を 鋳 なせり 此 邊 より 彼 邊 まで十キユビトにして 其 四周 圓 く 其 高 五キユビトなり 其 四周 は三十キユビトの 繩 を 環 らすべし
24 其 邊 の 下 には 四周 に 匏瓜 ありて 之 を 環 れり 即 ち一キユビトに 十 づつありて 海 の 周圍 を 圍 り 其 匏瓜 は 海 を 鋳 たる 時 に 二 行 に 鋳 たるなり
25 其 海 は十二の 牛 の 上 に 立 り 其 三 は 北 に 向 ひ 三 は 西 に 向 ひ 三 は 南 に 向 ひ 三 は 東 に 向 ふ 海 其 上 にありて 牛 の 後 は 皆 内 に 向 ふ
26 海 の 厚 は 手 寛 にして 其 邊 は 百合花 にて 杯 の 邊 の 如 くに 作 れり 海 は二 千 斗 を 容 たり
27 又 銅 の 臺 十 を 造 れり 一 の 臺 の 長 四キユビト 其 濶 四キユビト 其 高 三キユビトなり
28 其 臺 の 製作 は 左 のごとし 臺 には 嵌 板 あり 嵌 板 は 邊 の 中 にあり
29 邊 の 中 にある 嵌 板 の 上 に 獅子 と 牛 とケルビムあり 又 邊 の 上 に 座 あり 獅子 と 牛 の 下 に 花 飾 の 垂下 物 あり
30 其 臺 には 各 四 の 銅 の 輪 と 銅 の 軸 あり 其 四 の 足 には 肩 のごとき 者 あり 其 肩 のごとき 者 は 洗盤 の 下 にありて 凡 の 花 飾 の 旁 に 鋳 つけたり
31 其 口 は 頭 の 内 より 上 は一キユビトなり 其 口 は 圓 く一キユビト 半 にして 座 の 作 の 如 し 又 其 口 には 雕工 あり 其 鏡 板 は 四角 にして 圓 からず
32 四 の 輪 は 鏡 板 の 下 にあり 輪 の 手 は 臺 の 中 にあり 輪 は 各 高 一キュビト 半
33 輪 の 工作 は 戰車 の 輪 の 工作 の 如 し 其 手 と 縁 と 輻 と 轂 とは 皆 鋳 物 なり
34 臺 の 四 隅 に 四 の 肩 の 如 き 者 あり 其 肩 のごとき 者 は 臺 より 出 づ
35 臺 の 上 の 所 の 高 半 キユビトは 其 周圍 圓 し 又 臺 の 上 の 所 の 手 と 鏡 板 も 臺 より 出 づ
36 其 手 の 板 と 鏡 板 には 其 各 の 隙處 に 循 ひてケルビムと 獅子 と 棕櫚 を 雕刻 み 又 其 四周 に 花 飾 を 造 れり
37 是 のごとく 十 の 臺 を 造 れり 其 鋳 法 と 量 と 形 は 皆 同 じ
38 又 銅 の 洗盤 十 を 造 れり 洗盤 は 各 四十 斗 を 容 れ 洗盤 は 各 四キユビトなり 十 の 臺 の 上 には 各 一 の 洗盤 あり
39 其 臺 五 を 家 の 右 の 旁 に 五 を 家 の 左 の 旁 に 置 ゑ 家 の 右 の 東 南 に 其 海 を 置 り
40 ヒラム 又 鍋 と 火鏟 と 鉢 とを 造 れり 斯 ヒラム、ヱホバの 家 の 爲 にソロモン 王 に 爲 る 諸 の 細工 を 成終 たり
41 即 ち 二 の 往 と 其 柱 の 上 なる 頭 の 二 の 毬 と 柱 の 上 なる 其 頭 の 二 の 毬 を 蓋 ふ 二 の 網工 と
42 其 二 の 網 工 の 爲 の 石榴 四百 是 は 一 の 網 工 に 石榴 二 行 ありて 柱 の 上 なる 二 の 毬 を 蓋 ふ
43 又 十 の 臺 と 其 臺 の 上 の 十 の 洗盤 と
44 一 の 海 と 其 海 の 下 の十二の 牛
45 及 び 鍋 と 火鏟 と 鉢 是 也 ヒラムがソロモン 王 にヱホバの 家 のために 造 りし 此 等 の 器 は 皆 光明 ある 銅 なりき
46 王 ヨルダンの 低地 に 於 てスコテとザレタンの 間 の 粘 土 の 地 にて 之 を 鋳 たり
47 ソロモン 其 器 甚 だしく 多 かりければ 皆 權 ずに 措 り 其 銅 の 重 しれざりき
48 又 ソロモン、ヱホバの 家 の 諸 の 器 を 造 れり 即 ち 金 の 壇 と 供前 のパンを 載 る 金 の 案
49 および 純金 の 燈 臺 是 は 神殿 のまへに 五 は 右 に 五 は 左 にあり 又 金 の 花 と 燈 盞 と 燈鉗 と
50 純金 の 盆 と 剪刀 と 鉢 と 皿 と 滅燈器 と 至 聖所 なる 内 の 家 の 戸 のため 及 び 拝殿 なる 家 の 戸 のためなる 金 の 肘鈕 是 なり
51 斯 ソロモン 王 のヱホバの 家 のために 爲 る 諸 の 細工 終 れり 是 においてソロモン 其 父 ダビデが 奉納 めたる 物 即 ち 金銀 および 器 を 携 へいりてヱホバの 家 の 寳 物 の 中 に 置 り
Chapter 8
1 爰 にソロモン、ヱホバの 契約 の 櫃 をダビデの 城 即 ちシオンより 舁 上 らんとてイスラエルの 長老 と 諸 の 支派 の 首 イスラエルの 子孫 の 家 の 長等 をエルサレムにてソロモン 王 の 所 に 召集 む
2 イスラエルの 人 皆 エタニムの 月 即 ち七 月 の 節筵 に 當 てソロモン 王 の 所 に 集 まれり
3 イスラエルの 長老 皆 至 り 祭司 櫃 を 執 りあげて
4 ヱホバの 櫃 と 集會 の 幕屋 と 幕屋 にありし 諸 の 聖 き 器 を 舁 上 れり 即 ち 祭司 とレビの 人 之 を 舁 のぼれり
5 ソロモン 王 および 其 許 に 集 れるイスラエルの 會衆 皆 彼 と 偕 に 櫃 の 前 にありて 羊 と 牛 を 献 げたりしが 其 數 多 くして 書 すことも 數 ふることも 能 はざりき
6 祭司 ヱホバの 契約 の 櫃 を 其 處 に 舁 いれたり 即 ち 家 の 神殿 なる 至 聖所 の 中 のケルビムの 翼 の 下 に 置 めたり
7 ケルビムは 翼 を 櫃 の 所 に 舒 べ 且 ケルビム 上 より 櫃 と 其 棹 を 掩 へり
8 杠 長 かりければ 杠 の 末 は 神殿 の 前 の 聖所 より 見 えたり 然 ども 外 には 見 えざりき 其 杠 は 今日 まで 彼處 にあり
9 櫃 の 内 には 二 の 石 牌 の 外 何 もあらざりき 是 はイスラエルの 子孫 のエジプトの 地 より 出 たる 時 ヱホバの 彼等 と 契約 を 結 たまへる 時 にモーセがホレブにて 其處 に 置 めたる 者 なり
10 斯 て 祭司 聖所 より 出 けるに 雲 ヱホバの 家 に 盈 たれば
11 祭司 は 雲 のために 立 て 供事 ること 能 はざりき 其 はヱホバの 榮光 ヱホバの 家 に 盈 たればなり
12 是 においてソロモンいひけるはヱホバは 濃 き 雲 の 中 に 居 んといひたまへり
13 我 誠 に 汝 のために 住 むべき 家 永久 に 居 べき 所 を 建 たりと
14 王 其 面 を 轉 てイスラエルの 凡 の 會衆 を 祝 せり 時 にイスラエルの 會衆 は 皆 立 ゐたり
15 彼 言 けるはイスラエルの 神 ヱホバは 譽 べきかなヱホバは 其 口 をもて 吾 父 ダビデに 言 ひ 其 手 をもて 之 を 成 し 遂 げたまへり
16 即 ち 我 は 吾 民 イスラエルをエジプトより 導 き 出 せし 日 より 我 名 を 置 べき 家 を 建 しめんためにイスラエルの 諸 の 支派 の 中 より 何 れの 城邑 をも 選 みしことなし 但 ダビデを 選 みてわが 民 イスラエルの 上 に 立 しめたりと 言 たまへり
17 夫 イスラエルの 神 ヱホバの 名 のために 家 を 建 ることはわが 父 ダビデの 心 にありき
18 しかるにヱホバわが 父 ダビデにいひたまひけるはわが 名 のために 家 を 建 ること 汝 の 心 にあり 汝 の 心 に 此事 あるは 善 し
19 然 ども 汝 は 其 家 を 建 べからず 汝 の 腰 より 出 る 汝 の 子 其人 吾 名 のために 家 を 建 べしと
20 而 してヱホバ 其 言 たまひし 言 を 行 ひたまへり 即 ち 我 わが 父 ダビデに 代 りて 立 ちヱホバの 言 たまひし 如 くイスラエルの 位 に 坐 しイスラエルの 神 ヱホバの 名 のために 家 を 建 たり
21 我 又 其處 にヱホバの 契約 を 蔵 めたる 櫃 のために 一 の 所 を 設 けたり 即 ち 我儕 の 父祖 をエジプトの 地 より 導 き 出 したまひし 時 に 彼等 に 爲 したまひし 者 なりと
22 ソロモン、イスラエルの 凡 の 會衆 の 前 にてヱホバの 壇 のまへに 立 ち 其 手 を 天 に 舒 て
23 言 けるはイスラエルの 神 ヱホバよ 上 の 天 にも 下 の 地 にも 汝 の 如 き 神 なし 汝 は 契約 を 持 ちたまひ 心 を 全 うして 汝 のまへに 歩 むところの 汝 の 僕 等 に 恩惠 を 施 したまふ
24 汝 は 汝 の 僕 わが 父 ダビデに 語 たまへる 所 を 持 ちたまへり 汝 は 口 をもて 語 ひ 手 をもて 成 し 遂 たまへること 今日 のごとし
25 イスラエルの 神 ヱホバよ 然 ば 汝 が 僕 わが 父 ダビデに 語 りて 若 し 汝 の 子孫 其 道 を 愼 みて 汝 がわが 前 に 歩 めるごとくわが 前 に 歩 まばイスラエルの 位 に 坐 する 人 わがまへにて 汝 に 缺 ること 無 るべしといひたまひし 事 をダビデのために 持 ちたまへ
26 然 ばイスラエルの 神 よ 爾 が 僕 わが 父 ダビデに 言 たまへる 爾 の 言 に 效驗 あらしめたまへ
27 神 果 して 地 の 上 に 住 たまふや 視 よ 天 も 諸 の 天 の 天 も 爾 を 容 るに 足 ず 况 て 我 が 建 たる 此 家 をや
28 然 どもわが 神 ヱホバよ 僕 の 祈祷 と 懇願 を 顧 みて 其 號呼 と 僕 が 今日 爾 のまへに 祈 る 祈祷 を 聽 たまへ
29 願 くは 爾 の 目 を 夜 晝 此 家 に 即 ち 爾 が 我 名 は 彼處 に 在 べしといひたまへる 處 に 向 ひて 開 きたまへ 願 くは 僕 の 此處 に 向 ひて 祈 らん 祈祷 を 聽 たまへ
30 願 くは 僕 と 爾 の 民 イスラエルが 此 處 に 向 ひて 祈 る 時 に 爾 其 懇願 を 聽 たまへ 爾 は 爾 の 居處 なる 天 において 聽 き 聽 て 赦 したまへ
31 若 し 人 其 隣人 に 對 ひて 犯 せることありて 其人 誓 をもて 誓 ふことを 要 られんに 來 りて 此 家 において 爾 の 壇 のまへに 誓 ひなば
32 爾 天 において 聽 て 行 ひ 爾 の 僕 等 を 鞫 き 惡 き 者 を 罪 して 其 道 を 其 首 に 歸 し 義 しき 者 を 義 として 其 義 に 循 ひて 之 に 報 いたまへ
33 若 爾 の 民 イスラエル 爾 に 罪 を 犯 したるがために 敵 の 前 に 敗 られんに 爾 に 歸 りて 爾 の 名 を 崇 め 此 家 にて 爾 に 祈 り 願 ひなば
34 爾 天 において 聽 き 爾 の 民 イスラエルの 罪 を 赦 して 彼等 を 爾 が 其 父祖 に 與 へし 地 に 歸 らしめたまへ
35 若 彼等 が 爾 に 罪 を 犯 したるが 爲 に 天 閉 て 雨 无 らんに 彼等 若 此處 にむかひて 祈 り 爾 の 名 を 崇 め 爾 が 彼等 を 苦 めたまふときに 其 罪 を 離 れなば
36 爾 天 において 聽 き 爾 の 僕 等 爾 の 民 イスラエルの 罪 を 赦 したまへ 爾 彼等 に 其 歩 むべき 善 道 を 敎 へたまふ 時 は 爾 が 爾 の 民 に 與 へて 產業 となさしめたまひし 爾 の 地 に 雨 を 降 したまへ
37 若 國 に 饑饉 あるか 若 くは 疫病 枯死 朽腐 噬 亡 ぼす 蝗蟲 あるか 若 くは 其 敵 國 にいりて 彼等 を 其 門 に 圍 むか 如何 なる 災害 如何 なる 病疾 あるも
38 若 一人 か 或 は 爾 の 民 イスラエル 皆 各 己 の 心 の 災 を 知 て 此 家 に 向 ひて 手 を 舒 なば 其人 如何 なる 祈祷 如何 なる 懇願 を 爲 とも
39 爾 の 居處 なる 天 に 於 て 聽 て 赦 し 行 ひ 各 の 人 に 其心 を 知 給 ふ 如 く 其 道々 にしたがひて 報 い 給 へ 其 は 爾 のみ 凡 の 人 の 心 を 知 たまへばなり
40 爾 かく 彼等 をして 爾 が 彼等 の 父祖 に 與 へたまへる 地 に 居 る 日 に 常 に 爾 を 畏 れしめたまへ
41 且 又 爾 の 民 イスラエルの 者 にあらずして 爾 の 名 のために 遠 き 國 より 來 る 異邦人 は
42 (其 は 彼等 爾 の 大 なる 名 と 強 き 手 と 伸 たる 腕 を 聞 およぶべければなり)若 來 りて 此 家 にむかひて 祈 らば
43 爾 の 居處 なる 天 に 於 て 聽 き 凡 て 異邦人 の 爾 に 龥 求 むる 如 く 爲 たまへ 爾 かく 地 の 諸 の 民 をして 爾 の 名 をしらしめ 爾 の 民 イスラエルのごとく 爾 を 畏 れしめ 又 我 が 建 たる 此 家 は 爾 の 名 をもて 稱呼 るるといふことを 知 しめ 給 へ
44 爾 の 民 其 敵 と 戰 はんとて 爾 の 遣 はしたまふ 所 に 出 たる 時 彼等 若 爾 が 選 みたまへる 城 とわが 爾 の 名 のために 建 たる 家 の 方 に 向 ひてヱホバに 祈 らば
45 爾 天 において 彼等 の 祈祷 と 懇願 を 聽 て 彼等 を 助 けたまへ
46 人 は 罪 を 犯 さざる 者 なければ 彼等 爾 に 罪 を 犯 すことありて 爾 彼等 を 怒 り 彼等 を 其 敵 に 付 し 敵 かれらを 虜 として 遠 近 を 諭 ず 敵 の 地 に 引 ゆかん 時 は
47 若 彼等 虜 れゆきし 地 において 自 ら 顧 みて 悔 い 己 を 虜 へゆきし 者 の 地 にて 爾 に 願 ひて 我儕 罪 を 犯 し 悖 れる 事 を 爲 たり 我儕 惡 を 行 ひたりと 言 ひ
48 己 を 虜 ゆきし 敵 の 地 にて 一 心 一 念 に 爾 に 歸 り 爾 が 其 父祖 に 與 へたまへる 地 爾 が 選 みたまへる 城 とわが 爾 の 名 のために 建 たる 家 の 方 に 向 ひて 爾 に 祈 らば
49 爾 の 居處 なる 天 において 爾 彼等 の 祈祷 と 懇願 を 聽 てかれらを 助 け
50 爾 の 民 の 爾 に 對 て 犯 したる 事 と 爾 に 對 て 過 てる 其 凡 の 罪過 を 赦 し 彼等 を 虜 ゆける 者 の 前 にて 彼等 に 憐 を 得 させ 其 人々 をして 彼等 を 憐 ましめたまへ
51 其 は 彼等 は 爾 がエジプトより 即 ち 鐵 の 鑪 の 中 よりいだしたまひし 爾 の 民 爾 の 產業 なればなり
52 願 くは 僕 の 祈祷 と 爾 の 民 イスラエルの 祈願 に 爾 の 目 を 開 きて 凡 て 其 爾 に 龥 求 むる 所 を 聽 たまへ
53 其 は 爾 彼等 を 地 の 凡 の 民 の 中 より 別 ちて 爾 の 產業 となしたまへばなり 神 ヱホバ 爾 が 我儕 の 父祖 をエジプトより 導 き 出 せし 時 モーセによりて 言 給 ひし 如 し
54 ソロモン 此 祈祷 と 祈願 を 悉 くヱホバに 祈 り 終 りし 時 其 天 にむかひて 手 を 舒 べ 膝 を 屈 居 たるを 止 てヱホバの 壇 のまへより 起 あがり
55 立 て 大 なる 聲 にてイスラエルの 凡 の 會衆 を 祝 して 言 けるは
56 ヱホバは 譽 べきかなヱホバは 凡 て 其 言 たまひし 如 く 其 民 イスラエルに 太平 を 與 へたまへり 其 僕 モーセによりて 言 たまひし 其 善言 は 皆 一 も 違 はざりき
57 願 くは 我儕 の 神 ヱホバ 我儕 の 父祖 と 偕 に 在 せしごとく 我儕 とともに 在 せ 我儕 を 離 れたまふなかれ 我儕 を 棄 たまふなかれ
58 願 くは 我儕 の 心 をおのれに 傾 けたまひて 其 凡 の 道 に 歩 ましめ 其 我儕 の 父祖 に 命 じたまひし 誡命 と 法憲 と 律例 を 守 らしめたまへ
59 願 くはヱホバの 前 にわが 願 し 是等 の 言 日夜 われらの 神 ヱホバに 近 くあれ 而 してヱホバ 日々 の 事 に 僕 を 助 け 其 民 イスラエルを 助 けたまへ
60 斯 して 地 の 諸 の 民 にヱホバの 神 なることと 他 に 神 なきことを 知 しめたまへ
61 されば 爾等 我儕 の 神 ヱホバとともにありて 今日 の 如 く 爾 らの 心 を 完全 しヱホバの 法憲 に 歩 み 其 誡命 を 守 るべしと
62 斯 て 王 および 王 と 偕 にありしイスラエル 皆 ヱホバのまへに 犠牲 を 献 たり
63 ソロモン 酬恩祭 の 犠牲 を 献 げたり 即 ち 之 をヱホバに 献 ぐ 其 牛 二 萬 二 千 羊 十二 萬 なりき 斯 王 とイスラエルの 子孫 皆 ヱホバの 家 を 開 けり
64 其 日 に 王 ヱホバの 家 の 前 なる 庭 の 中 を 聖別 め 其處 にて 燔祭 と 禴祭 と 酬恩祭 の 脂 とを 献 げたり 是 はヱホバの 前 なる 銅 の 壇 小 くして 燔祭 と 禴祭 と 酬恩祭 の 脂 とを 受 るにたらざりしが 故 なり
65 其時 ソロモン 七日 に 七日 合 て 十 四 日 我儕 の 神 ヱホバのまへに 節筵 を 爲 りイスラエルの 大 なる 會衆 ハマテの 入處 よりエジプトの 河 にいたるまで 悉 く 彼 と 偕 にありき
66 第八日 にソロモン 民 を 歸 せり 民 は 王 を 祝 しヱホバが 其 僕 ダビデと 其 民 イスラエルに 施 したまひし 諸 の 恩惠 のために 喜 び 且 心 に 樂 みて 其 天 幕 に 往 り
Chapter 9
1 ソロモン、ヱホバの 家 と 王 の 家 を 建 る 事 を 終 へ 且 凡 てソロモンが 爲 んと 欲 し 望 を 遂 し 時
2 ヱホバ 再 ソロモンに 甞 てギベオンにて 顯現 たまひし 如 くあらはれたまひて
3 彼 に 言 たまひけるは 我 は 爾 が 我 まへに 願 し 祈祷 と 祈願 を 聽 たり 我 爾 が 建 たる 此 家 を 聖別 てわが 名 を 永 く 其處 に 置 べし 且 わが 目 とわが 心 は 恒 に 其處 にあるべし
4 爾 若 爾 の 父 ダビデの 歩 みし 如 く 心 を 完 うして 正 しく 我 前 に 歩 みわが 爾 に 命 じたる 如 く 凡 て 行 ひてわが 憲法 と 律例 を 守 らば
5 我 は 爾 の 父 ダビデに 告 てイスラエルの 位 に 上 る 人 爾 に 缺 ること 無 るべしと 言 しごとく 爾 のイスラエルに 王 たる 位 を 固 うすべし
6 若 爾等 又 は 爾等 の 子孫 全 く 轉 きて 我 にしたがはずわが 爾等 のまへに 置 たるわが 誡命 と 法憲 を 守 らずして 往 て 他 の 神 に 事 へ 之 を 拝 まば
7 我 イスラエルをわが 與 へたる 地 の 面 より 絶 ん 又 わが 名 のために 我 が 聖別 たる 此 家 をば 我 わがまへより 投 げ 棄 んしかしてイスラエルは 諸 の 民 の 中 に 諺語 となり 嘲笑 となるべし
8 且 又 此 家 は 高 くあれども 其 傍 を 過 る 者 は 皆 之 に 驚 き 嘶 きて 言 んヱホバ 何故 に 此地 に 此 家 に 斯 爲 たまひしやと
9 人 答 へて 彼等 は 己 の 父祖 をエジプトの 地 より 導 き 出 せし 其 神 ヱホバを 棄 て 他 の 神 に 附 從 ひ 之 を 拝 み 之 に 事 へしに 因 てヱホバ 此 の 凡 の 害 惡 を 其 上 に 降 せるなりと 言 ん
10 ソロモン二十 年 を 經 て 二 の 家 即 ちヱホバの 家 と 王 の 家 を 建 をはりヒウムにガリラヤの 地 の 城邑 二十を 與 へたり
11 其 はツロの 王 ヒラムはソロモンに 凡 て 其 望 に 循 ひて 香柏 と 松 の 木 と 金 を 供給 たればなり
12 ヒラム、ツロより 出 てソロモンが 己 に 與 へたる 諸邑 を 見 しに 其 目 に 善 らざりければ
13 我 兄第 よ 爾 が 我 に 與 へたる 此 等 の 城邑 は 何 なるやといひて 之 をカブルの 地 となづけたり 其 名 今日 までのこる
14 甞 てヒラムは 金 百 二十タラントを 王 に 遣 れり
15 ソロモン 王 の 徴募 人 を 興 せし 事 は 是 なり 即 ちヱホバの 家 と 自己 の 家 とミロとエルサレムの 石垣 とハゾルとメギドンとゲゼルを 建 んが 爲 なりき
16 エジプトの 王 パロ 嘗 て 上 りてゲゼルを 取 り 火 を 以 て 之 を 燬 き 其 邑 に 住 るカナン 人 を 殺 し 之 をソロモンの 妻 なる 其 女 に 與 へて 粧奩 と 爲 り
17 ソロモン、ゲゼルと 下 ベテホロンと
18 バアラと 國 の 野 にあるタデモル
19 及 びソロモンの 有 てる 府庫 の 諸邑 其 戰車 の 諸邑 其 騎兵 の 諸邑 並 にソロモンがエルサレム、レバノンおよび 其 凡 の 領地 に 於 て 建 んと 欲 し 者 を 盡 く 建 たり
20 凡 てイスラエルの 子孫 に 非 るアモリ 人 ヘテ 人 ペリジ 人 ヒビ 人 ヱブス 人 の 遺存 る 者
21 其 地 に 在 て 彼等 の 後 に 遺存 る 子孫 即 ちイスラエルの 子孫 の 滅 し 盡 すことを 得 ざりし 者 にソロモン 奴隸 の 徴募 を 行 ひて 今日 に 至 る
22 然 どもイステエルの 子孫 をばソロモン 一人 も 奴隸 と 爲 ざりき 其 は 彼等 は 軍人 彼 の 臣僕 牧伯 大將 たり 戰 車 と 騎兵 の 長 たればなり
23 ソロモンの 工事 を 管理 れる 首 なる 官吏 は五 百 五十 人 にして 工事 に 働 く 民 を 治 めたり
24 爰 にパロの 女 ダビデの 城 より 上 りてソロモンが 彼 のために 建 たる 家 に 至 る 其時 にソロモン、ミロを 建 たり
25 ソロモン、ヱホバに 築 きたる 壇 の 上 に 年 に 三次 燔祭 と 酬恩祭 を 献 げ 又 ヱホバの 前 なる 壇 に 香 を 焚 りソロモン 斯 家 を 全 うせり
26 ソロモン 王 エドムの 地 紅海 の 濱 に 於 てエラテの 邊 なるエジオンゲベルにて 船 數 雙 を 造 れり
27 ヒラム 海 の 事 を 知 れる 舟 人 なる 其 僕 をソロモンの 僕 と 偕 に 其 船 にて 遣 せり
28 彼等 オフルに 至 り 其處 より 金 四 百 二十タラントを 取 てこれをソロモン 王 の 所 に 携 來 る
Chapter 10
1 シバの 女王 ヱホバの 名 に 關 るソロモンの 風聞 を 聞 き 及 び 難問 を 以 てソロモンを 試 みんとて 來 れり
2 彼 甚 だ 多 くの 部從 香物 と 甚 だ 多 くの 金 と 寶石 を 負 ふ 駱駝 を 從 へてエルサレムに 至 る 彼 ソロモンの 許 に 來 り 其心 にある 所 を 悉 く 之 に 言 たるに
3 ソロモン 彼 に 其 凡 の 事 を 告 たり 王 の 知 ずして 彼 に 告 ざる 事 無 りき
4 シバの 女王 ソロモンの 諸 の 智慧 と 其 建 たる 家 と
5 其 席 の 食物 と 其 臣僕 の 列 坐 る 事 と 其 侍臣 の 伺候 および 彼等 の 衣服 と 其 酒人 と 其 ヱホバの 家 に 上 る 階級 とを 見 て 全 く 其 氣 を 奪 はれたり
6 彼 王 にいひけるは 我 が 自己 の 國 にて 爾 の 行爲 と 爾 の 智慧 に 付 て 聞 たる 言 は 眞實 なりき
7 然 ど 我 來 りて 目 に 見 るまでは 其 言 を 信 ぜざりしが 今 視 るに 其 半 も 我 に 聞 えざりしなり 爾 の 智慧 と 昌盛 はわが 聞 たる 風聞 に 越 ゆ
8 常 に 爾 の 前 に 立 て 爾 の 智慧 を 聽 く 是等 の 人 爾 の 臣僕 は 幸福 なるかな
9 爾 の 神 ヱホバは 讃 べきかなヱホバ 爾 を 悦 び 爾 をイスラエルの 位 に 上 らせたまへりヱホバ 永久 にイスラエルを 愛 したまふに 因 て 爾 を 王 となして 公道 と 義 を 行 はしめたまふなりと
10 彼 乃 ち 金 百二十タラント 及 び 甚 だ 多 くの 香物 と 寶石 とを 王 に 饋 れりシバの 女王 のソロモン 王 に 饋 りたるが 如 き 多 くの 香物 は 重 て 至 ざりき
11 オフルより 金 を 載 來 りたるヒラムの 船 は 亦 オフルより 多 くの 白檀 木 と 寶石 とを 運 び 來 りければ
12 王 白檀 木 を 以 てヱホバの 家 と 王 の 家 とに 欄干 を 造 り 歌 謡 者 のために 琴 と 瑟 を 造 れり 是 の 如 き 白檀 木 は 至 らざりき 亦 今日 までも 見 たることなし
13 ソロモン 王 王 の 例 に 循 ひてシバの 女王 に 物 を 饋 りたる 外 に 又 彼 が 望 に 任 せて 凡 て 其 求 むる 物 を 饋 れり 斯 て 彼 其 臣僕 等 とともに 歸 りて 其 國 に 往 り
14 偖 一 年 にソロモンの 所 に 至 れる 金 の 重量 は六 百 六十六タラントなり
15 外 に 又 商買 および 商旅 の 交易 並 にアラビヤの 王等 と 國 の 知事 等 よりも 至 れり
16 ソロモン 王 展 金 の 大楯 二 百 を 造 れり 其 大楯 には 各 六 百 シケルの 金 を 用 ひたり
17 又 展 金 の 干 三 百 を 造 れり 一 の 干 に三 斤 の 金 を 用 ひたり 王 是等 をレバノン 森林 の 家 に 置 り
18 王 又 象牙 をもて 大 なる 寳座 を 造 り 純金 を 以 て 之 を 蔽 へり
19 其 寳座 に 六 の 階級 あり 寳座 の 後 に 圓 き 頭 あり 坐 する 處 の 兩 旁 に 扶手 ありて 扶手 の 側 に 二 の 獅子 立 てり
20 又 其 六 の 階級 に十二の 獅子 此旁 彼旁 に 立 り 是 の 如 き 者 を 作 れる 國 はあらざりき
21 ソロモン 王 の 用 ひて 飮 る 器 は 皆 金 なり 又 レバノン 森林 の 家 の 器 も 皆 純金 にして 銀 の 物 無 りき 銀 はソロモンの 世 には 貴 まざりしなり
22 其 は 王 海 にタルシシの 船 を 有 てヒラムの 船 と 供 にあらしめタルシシの 船 をして 三 年 に 一 度 金銀 象牙 猿猴 および 孔雀 を 載 て 來 らしめたればなり
23 抑 ソロモン 王 は 富有 と 智慧 に 於 て 天 下 の 諸 の 王 よりも 大 なりければ
24 天 下 皆 神 がソロモンの 心 に 授 けたまへる 智慧 を 聽 んとてソロモンの 面 を 見 んことを 求 めたり
25 人々 各 其 禮物 を 携 へ 來 る 即 ち 銀 の 器 金 の 器 衣服 甲冑 香物 馬 騾 毎歳 定分 ありき
26 ソロモン 戰車 と 騎兵 を 集 めたるに 戰車 千四 百 輛 騎兵 壱 萬 二 千 ありきソロモン 之 を 戰車 の 城邑 に 置 き 或 はエルサレムにて 王 の 所 に 置 り
27 王 エルサレムに 於 て 銀 を 石 の 如 くに 爲 し 香柏 を 平地 の 桑 樹 の 如 くに 爲 して 多 く 用 ひたり
28 ソロモンの 馬 を 獲 たるはエジプトとコアよりなり 即 ち 王 の 商賣 コアより 價値 を 以 て 取 り
29 エジプトより 上 り 出 る 戰車 一 輛 は 銀 六 百 にして 馬 は 百 五十なりき 斯 のごとくヘテ 人 の 凡 の 王等 およびスリアの 王等 のために 其 手 をもて 取 出 せり
Chapter 11
1 ソロモン 王 パロの 女 の 外 に 多 の 外國 の 婦 を 寵愛 せり 即 ちモアブ 人 アンモニ 人 エドミ 人 シドン 人 ヘテ 人 の 婦 を 寵愛 せり
2 ヱホバ 曾 て 是等 の 國民 についてイスラエルの 子孫 に 言 たまひけらく 爾等 は 彼等 と 交 るべからず 彼等 も 亦 爾等 と 交 るべからず 彼等 必 ず 爾等 の 心 を 轉 して 彼等 の 神々 に 從 はしめんとしかるにソロモン 彼等 を 愛 して 離 れざりき
3 彼 妃公 主 七 百 人 嬪 三 百 人 あり 其 妃 等 彼 の 心 を 轉 せり
4 ソロモンの 年 老 たる 時 妃 等 其心 を 轉移 して 他 の 神 に 從 はしめければ 彼 の 心 其 父 ダビデの 心 の 如 く 其 神 ヱホバに 全 からざりき
5 其 はソロモン、シドン 人 の 神 アシタロテに 從 ひアンモニ 人 の 惡 むべき 者 なるモロクに 從 ひたればなり
6 ソロモン 斯 ヱホバの 目 のまへに 惡 を 行 ひ 其 父 ダビデの 如 く 全 くはヱホバに 從 はざりき
7 爰 にソロモン、モアブの 憎 むべき 者 なるケモシの 爲 又 アンモンの 子孫 の 憎 むべき 者 なるモロクのためにエルサレムの 前 なる 山 に 崇邱 を 築 けり
8 彼 又 其 異邦 の 凡 の 妃 の 爲 にも 然 せしかば 彼等 は 香 を 焚 て 己々 の 神 を 祭 れり
9 ソロモンの 心 轉 りてイスラエルの 神 ヱホバを 離 れしによりてヱホバ 彼 を 怒 りたまふヱホバ 嘗 て 兩次 彼 に 顯 れ
10 此事 に 付 て 彼 に 他 の 神 に 從 ふべからずと 命 じたまひけるに 彼 ヱホバの 命 じたまひし 事 を 守 らざりしなり
11 ヱホバ、ソロモンに 言 たまひけるは 此事 爾 にありしに 因 り 又 汝 わが 契約 とわが 爾 に 命 じたる 法憲 を 守 らざりしに 因 て 我 必 ず 爾 より 國 を 裂 きはなして 之 を 爾 の 臣僕 に 與 ふべし
12 然 ど 爾 の 父 ダビデの 爲 に 爾 の 世 には 之 を 爲 ざるべし 我 爾 の 子 の 手 より 之 を 裂 きはなさん
13 但 し 我 は 國 を 盡 くは 裂 きはなさずしてわが 僕 ダビデのために 又 わが 選 みたるエルサレムのために 一 の 支派 を 爾 の 子 に 與 へんと
14 是 に 於 てヱホバ、エドミ 人 ハダデを 興 してソロモンの 敵 と 爲 したまふ 彼 はエドム 王 の 裔 なり
15 曩 にダビデ、エドムに 事 ありし 時 軍 の 長 ヨアブ 上 りて 其 戰死 せし 者 を 葬 りエドムの 男 を 盡 く 撃 殺 しける 時 に 方 りて
16 (ヨアブはエドムの 男 を 盡 く 絶 までイスラエルの 群衆 と 偕 に 六 月 其處 に 止 れり)
17 ハダデ 其 父 の 僕 なる 數人 のエドミ 人 と 共 に 逃 てエジブトに 往 んとせり 時 にハダデは 尚 小 童子 なりき
18 彼等 ミデアンを 起 出 てバランに 至 りパランより 人 を 伴 ひてエジプトに 往 きエジプトの 王 パロに 詣 るにバロ 彼 に 家 を 與 へ 食糧 を 定 め 且 土地 を 與 へたり
19 ハダデ 大 にパロの 心 にかなひしかばパロ 己 の 妻 の 妹 即 ち 王妃 タペネスの 妹 を 彼 に 妻 せり
20 タペネスの 妹 彼 に 男子 ゲヌバテを 生 ければタペネス 之 をパロの 家 の 中 にて 乳 離 せしむゲヌバテ、パロの 家 にてパロの 子 の 中 にありき
21 ハダデ、エジプトに 在 てダビデの 其 先祖 と 偕 に 寝 りたると 軍 の 長 ヨアブの 死 たるを 聞 しかばハダデ、パロに 言 けるは 我 を 去 しめてわが 國 に 往 しめよと
22 パロ 彼 にいひけるは 爾 我 とともにありて 何 の 缺 たる 處 ありてか 爾 の 國 に 往 ん 事 を 求 むる 彼 言 ふ 何 も 無 し 然 どもねがはくは 我 を 去 しめよ 去 しめよ
23 神 父 エリアダの 子 レゾンを 興 してソロモンの 敵 となせり 彼 は 其 主人 ゾバの 王 ハダデゼルの 許 を 逃 さりたる 者 なり
24 ダビデがゾバの 人 を 殺 したる 時 に 彼 人 を 自己 に 集 めて 一隊 の 首領 となりしが 彼等 ダマスコに 往 て 彼處 に 住 みダマスコを 治 めたり
25 ハダデが 爲 たる 害 の 外 にレゾン、ソロモンの 一 生 の 間 イスラエルの 敵 となれり 彼 イステエルを 惡 みてスリアに 王 たりき
26 ゼレダのヱフラタ 人 ネバテの 子 ヤラベアムはソロモンの 僕 なりしが 其 母 の 名 はゼルヤと 曰 て 嫠 婦 なりき 彼 も 亦 其 手 を 擧 て 王 に 敵 す
27 彼 が 手 を 擧 て 王 に 敵 せし 故 は 此 なりソロモン、ミロを 築 き 其 父 ダビデの 城 の 損缺 を 塞 ぎ 居 たり
28 其人 ヤラベアムは 大 なる 能力 ある 者 なりしかばソロモン 此 少者 が 事 に 勤 むるを 見 て 之 を 立 てヨセフの 家 の 凡 の 役 を 督 どらしむ
29 其 頃 ヤラベアム、エルサレムを 出 し 時 シロ 人 なる 預言者 アヒヤ 路 にて 彼 に 遭 へり 彼 は 新 しき 衣服 を 著 ゐたりしが 彼等 二人 のみ 野 にありき
30 アヒヤ 其 著 たる 新 しき 衣服 を 執 へて 之 を 十 二 片 に 裂 き
31 ヤラベアムに 言 けるは 爾 自 ら 十 片 を 取 れイスラエルの 神 ヱホバ 斯 言 たまふ 視 よ 我 國 をソロモンの 手 より 裂 きはなして 爾 に 十 の 支派 を 與 へん
32 (但 し 彼 はわが 僕 ダビデの 故 に 因 り 又 わがイスラエルの 凡 の 支派 の 中 より 選 みたる 城 エルサレムの 故 に 因 りて 一 の 支派 を 有 つべし)
33 其 は 彼等 我 を 棄 てシドン 人 の 神 アシタロテとモアブの 神 ケモシとアンモンの 子孫 の 神 モロクを 拝 み 其 父 ダビデの 如 くわが 道 に 歩 てわが 目 に 適 ふ 事 わが 法と とわが 律例 を 行 はざればなり
34 然 ども 我 は 國 を 盡 くは 彼 の 手 より 取 ざるべし 我 が 選 みたるわが 僕 ダビデわが 命令 とわが 法憲 を 守 りたるに 因 て 我 彼 が 爲 にソロモンを 一 生 の 間 主 たらしむべし
35 然 ど 我 其 子 の 手 より 國 を 取 て 其 十 の 支派 を 爾 に 與 へん
36 其 子 には 我 一 の 支派 を 與 へてわが 僕 ダビデをしてわが 己 の 名 を 置 んとてわがために 擇 みたる 城 エルサレムにてわが 前 に 常 に 一 の 光明 を 有 しめん
37 我 爾 を 取 ん 爾 は 凡 て 爾 の 心 の 望 む 所 を 治 めイスラエルの 上 に 王 となるべし
38 爾 若 わが 爾 に 命 ずる 凡 の 事 を 聽 て 吾 が 道 に 歩 みわが 目 に 適 ふ 事 を 爲 しわが 僕 ダビデが 爲 し 如 く 我 が 法憲 と 誡命 を 守 らば 我 爾 と 偕 にありてわがダビデのために 建 しごとく 爾 のために 鞏固 き 家 を 建 てイスラエルを 爾 に 與 ふべし
39 我 之 がためにダビデの 裔 を 苦 めんされど 永遠 には 非 じと
40 ソロモン、ヤラベアムを 殺 さんと 求 めければヤラベアム 起 てエジプトに 逃遁 れエジプトの 王 シシヤクに 至 りてソロモンの 死 ぬるまでエジプトに 居 たり
41 ソロモンの 其 餘 の 行爲 と 凡 て 彼 が 爲 たる 事 および 其 智慧 はソロモンの 行爲 の 書 に 記 さるるにあらすや
42 ソロモンのエルサレムにてイスラエルの 全地 を 治 めたる 日 は四十 年 なりき
43 ソロモン 其 父祖 と 偕 に 寝 りて 其 父 ダビデの 城 に 葬 らる 其 子 レハベアム 之 に 代 て 王 となれり
Chapter 12
1 爰 にレハベアム、シケムに 往 り 其 はイスラエル 皆 彼 を 王 と 爲 んとてシケムに 至 りたればなり
2 ネバテの 子 ヤラベアム 尚 エジブトに 在 て 聞 りヤラベアムはソロモン 王 の 面 をさけて 逃 さりエジプトに 住居 たるなり
3 時 に 人衆 人 を 遣 はして 彼 を 招 けり 斯 てヤラベアムとイスラエルの 會衆 皆 來 りてレハベアムに 告 て 言 けるは
4 汝 の 父 我儕 の 軛 を 難 くせり 然 ども 爾 今 爾 の 父 の 難 き 役 と 爾 の 父 の 我儕 に 蒙 らせたる 重 き 軛 を 軽 くせよ 然 ば 我儕 爾 に 事 へん
5 レハベアム 彼等 に 言 けるは 去 て 三日 を 經 て 再 び 我 に 來 れと 民 乃 ち 去 り
6 レハベアム 王 其 父 ソロモンの 生 る 間 其 前 に 立 たる 老人 等 と 計 りていひけるは 爾等 如何 に 敎 へて 此 民 に 答 へしむるや
7 彼等 レハベアムに 告 て 言 けるは 爾 若 今日 此 民 の 僕 となり 之 に 事 へて 之 に 答 へ 善 き 言 を 之 に 語 らば 彼等 永 く 爾 の 僕 となるべしと
8 然 に 彼 老人 の 敎 へし 敎 を 棄 て 自己 と 倶 に 生長 て 己 のまへに 立 つ 少年 等 と 計 れり
9 即 ち 彼等 に 言 けるは 爾等 何 を 敎 へて 我儕 をして 此 我 に 告 て 爾 の 父 の 我儕 に 蒙 むらせし 軛 を 軽 くせよと 言 ふ 民 に 答 へしむるやと
10 彼 と 偕 に 生長 たる 少年 彼 に 告 ていひけるは 爾 に 告 て 爾 の 父 我儕 の 軛 を 重 くしたれど 爾 これを 我儕 のために 軽 くせよと 言 たる 此 民 に 爾 斯 言 ベし 我 が 小 指 はわが 父 の 腰 よりも 太 し
11 またわが 父 爾等 に 重 き 軛 を 負 せたりしが 我 は 更 に 爾等 の 軛 を 重 くせん 我 父 は 鞭 にて 爾等 を 懲 したれども 我 は 蠍 をもて 爾等 を 懲 んと 爾 斯 彼等 に 告 べしと
12 ヤラベアムと 民 皆 王 の 告 て 第三日 に 再 び 我 に 來 れと 言 しごとく 第三日 にレハベアムに 詣 りしに
13 王 荒々 しく 民 に 答 へ 老人 の 敎 へし 敎 を 棄 て
14 少年 の 敎 の 如 く 彼等 に 告 て 言 けるは 我 父 は 爾等 の 軛 を 重 くしたりしが 我 は 更 に 爾等 の 軛 を 重 くせん 我 父 は 鞭 を 以 て 爾等 を 懲 したれども 我 は 蠍 をもて 爾等 を 懲 さんと
15 王 斯 民 に 聽 ざりき 此事 はヱホバより 出 たる 者 なり 是 はヱホバその 甞 てシロ 人 アヒヤに 由 てネバテの 子 ヤラベアムに 告 し 言 をおこなはんとて 爲 たまへるなり
16 かくイスラエル 皆 王 の 己 に 聽 ざるを 見 たり 是 において 民 王 に 答 へて 言 けるは 我儕 ダビデの 中 に 何 の 分 あらんやヱサイの 子 の 中 に 產業 なしイスラエルよ 爾等 の 天 幕 に 歸 れダビデよ 今 爾 の 家 を 視 よと 而 してイスラエルは 其 天 幕 に 去 りゆけり
17 然 どもユダの 諸邑 に 住 るイスラエルの 子孫 の 上 にはレハベアム 其 王 となれり
18 レハベアム 王 徴募 頭 なるアドラムを 遣 はしけるにイスラエル 皆 石 にて 彼 を 撃 て 死 しめたればレハベアム 王 急 ぎて 其 車 に 登 りエルサレムに 逃 たり
19 斯 イスラエル、ダビデの 家 に 背 きて 今日 にいたる
20 爰 にイスラエル 皆 ヤラベアムの 歸 りしを 聞 て 人 を 遣 して 彼 を 集會 に 招 き 彼 をイスラエルの 全家 の 上 に 王 と 爲 りユダの 支派 の 外 はダビデの 家 に 從 ふ 者 なし
21 ソロモンの 子 レハベアム、エルサレムに 至 りてユダの 全家 とベニヤミンの 支派 の 者 即 ち 壯年 の 武夫 十八 萬 を 集 む 斯 してレハベアム 國 を 己 に 皈 さんがためにイスラエルの 家 と 戰 はんとせしが
22 神 の 言 神 の 人 シマヤに 臨 みて 曰 く
23 ソロモンの 子 ユダの 王 レハベアムおよびユダとベニヤミンの 全家 並 に 其 餘 の 民 に 告 て 言 べし
24 ヱホバ 斯 言 ふ 爾等 上 るべからず 爾等 の 兄弟 なるイスラエルの 子孫 と 戰 ふべからず 各人 其 家 に 歸 れ 此事 は 我 より 出 たるなりと 彼等 ヱホバの 言 を 聽 きヱホバの 言 に 循 ひて 轉 り 去 りぬ
25 ヤラベアムはエフライムの 山地 にシケムを 建 て 其處 に 住 み 又 其所 より 出 てペヌエルを 建 たり
26 爰 にヤラベアム 其心 に 謂 けるは 國 は 今 ダビデの 家 に 歸 らん
27 若 此 民 エルサレムにあるヱホバの 家 に 禮物 を 献 げんとて 上 らば 此 民 の 心 ユダの 王 なる 其 主 レハベアムに 歸 りて 我 を 殺 しユダの 王 レハベアムに 歸 らんと
28 是 に 於 て 王 計議 て 二 の 金 の 犢 を 造 り 人々 に 言 けるは 爾 らのエルサレムに 上 ること 旣 に 足 りイスラエルよ 爾 をエジブトの 地 より 導 き 上 りし 汝 の 神 を 視 よと
29 而 して 彼 一 をベテルに 安 ゑ 一 をダンに 置 り
30 此事 罪 となれりそは 民 ダンに 迄 往 て 其 一 の 前 に 詣 たればなり
31 彼 又 崇邱 の 家 を 建 てレビの 子孫 にあらざる 凡 民 を 祭司 となせり
32 ヤラベアム八 月 に 節期 を 定 めたり 即 ち 其 月 の十五 日 なりユダにある 節期 に 等 し 而 して 壇 の 上 に 上 りたりベテルにて 彼 斯 爲 し 其 作 りたる 犢 に 禮物 を 献 げたり 又 彼 其 造 りたる 崇邱 の 祭司 をベテルに 立 たり
33 かく 彼 其 ベテルに 造 れる 壇 の 上 に八 月 の十五 日 に 上 れり 是 は 彼 が 己 の 心 より 造 り 出 したる 月 なり 而 してイスラエルの 人々 のために 節期 を 定 め 壇 の 上 にのぼりて 香 を 焚 り
Chapter 13
1 視 よ 爰 に 神 の 人 ヱホバの 言 に 由 てユダよりベテルに 來 れり 時 にヤラベアムは 壇 の 上 に 立 て 香 を 焚 ゐたり
2 神 の 人 乃 ちヱホバの 言 を 以 て 壇 に 向 ひて 呼 はり 言 けるは 壇 よ 壇 よヱホバ 斯 言 たまふ 視 よダビデの 家 にヨシアと 名 くる 一人 の 子 生 るべし 彼 爾 の 上 に 香 を 焚 く 所 の 崇邱 の 祭司 を 爾 の 上 に 献 げん 且 人 の 骨 爾 の 上 に 燒 れんと
3 是 日 彼 異蹟 を 示 して 言 けるは 是 はヱホバの 言 たまへる 事 の 異蹟 なり 視 よ 壇 は 裂 け 其 上 にある 灰 は 傾出 んと
4 ヤラベアム 王 神 の 人 がベテルにある 壇 に 向 ひて 呼 はりたる 言 を 聞 る 時 其 手 を 壇 より 伸 し 彼 を 執 へよと 言 けるが 其 彼 に 向 ひて 伸 したる 手 枯 て 再 び 屈縮 ることを 得 ざりき
5 しかして 神 の 人 がヱホバの 言 を 以 て 示 したる 異蹟 の 如 く 壇 は 裂 け 灰 は 壇 より 傾出 たり
6 王 答 て 神 の 人 に 言 けるは 請 ふ 爾 の 神 ヱホバの 面 を 和 めわが 爲 に 祈 りてわが 手 を 本 に 復 しめよ 神 の 人 乃 ちヱホバの 面 を 和 めければ 王 の 手 本 に 復 りて 前 のごとくに 成 り
7 是 において 王 神 の 人 に 言 けるは 我 と 與 に 家 に 來 りて 身 を 息 めよ 我 爾 に 禮物 を 與 へんと
8 神 の 人 王 に 言 けるは 爾 假令 爾 の 家 の 半 を 我 に 與 ふるも 我 は 爾 とともに 入 じ 又 此 所 にてパンを 食 ず 水 を 飮 ざるべし
9 其 はヱホバの 言 我 にパンを 食 ふなかれ 水 を 飮 なかれ 又 爾 が 往 る 途 より 歸 るなかれと 命 じたればなりと
10 斯 彼 他 途 を 往 き 自己 がベテルに 來 れる 途 よりは 歸 らざりき
11 爰 にベテルに 一人 の 老 たる 預言 者 住 ゐたりしが 其 子等 來 りて 是 日 神 の 人 がベテルにて 爲 たる 諸事 を 彼 に 宣 たり 亦 神 の 人 の 王 に 言 たる 言 をも 其 父 に 宣 たり
12 其 父 彼等 に 彼 は 何 の 途 を 往 しやといふ 其 子等 ユダより 來 りし 神 の 人 の 往 たる 途 を 見 たればなり
13 彼 其 子等 に 言 けるは 我 ために 驢馬 に 鞍 おけと 彼等 驢馬 に 鞍 おきければ 彼 之 に 乗 り
14 神 の 人 の 後 に 往 きて 橡 の 樹 の 下 に 坐 するを 見 之 にいひけるは 汝 はユダより 來 れる 神 の 人 なるか 其人 然 りと 言 ふ
15 彼 其人 にいひけるは 我 と 偕 に 家 に 往 てパンを 食 へ
16 其人 いふ 我 は 汝 と 偕 に 歸 る 能 はず 汝 と 偕 に 入 あたはず 又 我 は 此處 にて 爾 と 偕 にパンを 食 ず 水 を 飮 じ
17 其 はヱホバの 言 我 に 爾 彼處 にてパンを 食 ふなかれ 水 を 飮 なかれ 又 爾 が 至 れる 所 の 途 より 歸 り 往 なかれと 言 たればなりと
18 彼 其人 にいひけるは 我 も 亦 爾 の 如 く 預言者 なるが 天 の 使 ヱホバの 言 を 以 て 我 に 告 て 彼 を 爾 と 偕 に 爾 の 家 に 携 かへり 彼 にパンを 食 はしめ 水 を 飮 しめよといへりと 是 其人 を 誑 けるなり
19 是 において 其人 彼 と 偕 に 歸 り 其 家 にてパンを 食 ひ 水 を 飮 り
20 彼等 が 席 に 坐 せし 時 ヱホバの 言 其人 を 携 歸 し 預言者 に 臨 みければ
21 彼 ユダより 來 れる 神 の 人 に 向 ひて 呼 はり 言 けるはヱホバ 斯 言 たまふ 爾 ヱホバの 口 に 違 き 爾 の 神 ヱホバの 爾 に 命 じたまひし 命令 を 守 らずして 歸 り
22 ヱホバの 爾 にパンを 食 ふなかれ 水 を 飮 なかれと 言 たまひし 處 にてパンを 食 ひ 水 を 飮 たれば 爾 の 屍 は 爾 の 父祖 の 墓 に 至 らざるべしと
23 其人 のパンを 食 ひ 水 を 飮 し 後 彼 其人 のため 即 ち 己 が 携 歸 りたる 預言者 のために 驢馬 に 鞍 おけり
24 斯 て 其人 往 けるが 獅子 途 にて 之 に 遇 ひて 之 を 殺 せり 而 して 其 屍 は 途 に 棄 られ 驢馬 は 其 傍 に 立 ち 獅子 も 亦 其 屍 の 側 に 立 り
25 人々 經過 て 途 に 棄 られたる 屍 と 其 屍 の 側 に 立 る 獅子 を 見 て 來 り 彼 老 たる 預言者 の 住 る 邑 にて 語 れり
26 彼人 を 途 より 携 歸 りたる 預言者 聞 て 言 けるは 其 はヱホバの 口 に 違 きたる 神 の 人 なりヱホバの 彼 に 言 たまひし 言 の 如 くヱホバ 彼 を 獅子 に 付 したまひて 獅子 彼 を 裂 き 殺 せりと
27 しかして 其 子等 に 語 りて 言 けるは 我 ために 驢馬 に 鞍 おけと 彼等 鞍 おきければ
28 彼 往 て 其 屍 の 途 に 棄 られ 驢馬 と 獅子 の 其 屍 の 傍 に 立 るを 見 たり 獅子 は 屍 を 食 はず 驢馬 をも 裂 ざりき
29 預言者 乃 ち 神 の 人 の 屍 を 取 あげて 之 を 驢馬 に 載 せて 携 歸 れりしかして 其 老 たる 預言者 邑 に 入 り 哀哭 みて 之 を 葬 れり
30 即 ち 其 屍 を 自己 の 墓 に 置 め 皆 之 がために 嗚呼 わが 兄弟 よといひて 哀哭 り
31 彼人 を 葬 りし 後 彼 其 子等 に 語 りて 言 けるは 我 が 死 たる 時 は 神 の 人 を 葬 りたる 墓 に 我 を 葬 りわが 骨 を 彼 の 骨 の 側 に 置 めよ
32 其 は 彼 がヱホバの 言 を 以 てベテルにある 壇 にむかひ 又 サマリアの 諸邑 に 在 る 崇邱 の 凡 の 家 に 向 ひて 呼 はりたる 言 は 必 ず 成 べければなり
33 斯 事 の 後 ヤラベアム 其 惡 き 途 を 離 れ 歸 ずして 復 凡 の 民 を 崇邱 の 祭司 と 爲 り 即 ち 誰 にても 好 む 者 は 之 を 立 てければ 其人 は 崇邱 の 祭司 と 爲 り
34 此事 ヤラベアムの 家 の 罪戻 となりて 遂 に 之 をして 地 の 表面 より 消失 せ 滅亡 に 至 らしむ
Chapter 14
1 當時 ヤラベアムの 子 アビヤ 疾 ゐたり
2 ヤラベアム 其 妻 に 言 けるは 請 ふ 起 て 装 を 改 へ 人 をして 汝 がヤラベアムの 妻 なるを 知 しめずしてシロに 往 け 彼處 にわが 此 民 の 王 となるべきを 我 に 告 たる 預言者 アヒヤをる
3 汝 の 手 に 十 のパン 及 び 菓 子 と 一 瓶 の 蜜 を 取 て 彼 の 所 に 往 け 彼 汝 に 此 子 の 如何 になるかを 示 すべしと
4 ヤラベアムの 妻 是 爲 し 起 てシロに 往 きアヒヤの 家 に 至 りしがアヒヤは 年齢 のために 其 目 凝 て 見 ることを 得 ざりき
5 ヱホバ、アヒヤにいひたまひけるは 視 よヤラベアムの 妻 其 子 疾 るに 因 て 其 に 付 て 汝 に 一 の 事 を 諮 んとて 來 る 汝 斯々 彼 に 言 べし 其 は 彼 入 り 來 る 時 其 身 を 他 の 人 とすべければなり
6 彼 が 戸 の 所 に 入 來 れる 時 アヒヤ 其 履 聲 を 聞 て 言 けるはヤラベアムの 妻 入 よ 汝 何 ぞ 其 身 を 他 の 人 とするや 我 汝 に 嚴酷 き 事 を 告 るを 命 ぜらる
7 往 てヤラベアムに 告 べしイスラエルの 神 ヱホバ 斯 言 たまふ 我 汝 を 民 の 中 より 擧 げ 我民 イスラエルの 上 に 汝 を 君 となし
8 國 をダビデの 家 より 裂 き 離 して 之 を 汝 に 與 へたるに 汝 は 我 僕 ダビデの 我 が 命令 を 守 りて 一 心 に 我 に 從 ひ 唯 わが 目 に 適 ふ 事 のみを 爲 しが 如 くならずして
9 汝 の 前 に 在 し 凡 の 者 よりも 惡 を 爲 し 往 て 汝 のために 他 の 神 と 鋳 たる 像 を 造 り 我 が 怒 を 激 し 我 を 汝 の 背後 に 棄 たり
10 是故 に 視 よ 我 ヤラベアムの 家 に 災害 を 下 しヤラベアムに 屬 する 男 はイスラエルにありて 繋 がれたる 者 も 繋 がれざる 者 も 盡 く 絶 ち 人 の 塵埃 を 殘 りなく 除 くがごとくヤラベアムの 家 の 後 を 除 くべし
11 ヤラベアムに 屬 する 者 の 邑 に 死 るをば 犬 之 を 食 ひ 野 に 死 ぬるをば 天空 の 鳥 之 を 食 はんヱホバ 之 を 語 たまへばなり
12 爾 起 て 爾 の 家 に 往 け 爾 の 足 の 邑 に 入 る 時 子 は 死 ぬべし
13 而 してイスラエル 皆 彼 のために 哀 みて 彼 を 葬 らんヤラベアムに 屬 する 者 は 唯 是 のみ 墓 に 入 るべし 其 はヤラベアムの 家 の 中 にて 彼 はイスラエルの 神 ヱホバに 向 ひて 善 き 意 を 懐 けばなり
14 ヱホバ、イスラエル 上 に 一人 の 王 を 興 さん 彼 其 日 にヤラベアムの 家 を 斷絶 べし 但 し 何 れの 時 なるか 今 即 ち 是 なり
15 又 ヱホバ、イスラエルを 撃 て 水 に 搖撼 ぐ 葦 の 如 くになしたまひイスラエルを 其 父祖 に 賜 ひし 此 善 地 より 抜 き 去 りて 之 を 河 の 外 に 散 したまはん 彼等 其 アシラ 像 を 造 りてヱホバの 怒 を 激 したればなり
16 ヱホバ、ヤラベアムの 罪 の 爲 にイスラエルを 棄 たまふべし 彼 は 罪 を 犯 し 又 イスラエルに 罪 を 犯 さしめたりと
17 ヤラベアムの 妻 起 て 去 テルザに 至 りて 家 の 閾 に 臻 れる 時 子 は 死 り
18 イスラエル 皆 彼 を 葬 り 彼 の 爲 に 哀 めりヱホバの 其 僕 預言者 アヒヤによりて 言 たまへる 言 の 如 し
19 ヤラベアムの 其 餘 の 行爲 彼 が 如何 に 戰 ひしか 如何 に 世 を 治 めしかは 視 よイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 る
20 ヤラベアムの 王 たりし 日 は二十二 年 なりき 彼 其 父祖 と 偕 に 寝 りて 其 子 ナダブ 之 に 代 りて 王 となれり
21 ソロモンの 子 レハベアムはユダに 王 たりきレハベアムは 王 と 成 る 時 四十一 歳 なりしがヱホバの 其 名 を 置 んとてイスラエルの 諸 の 支派 の 中 より 選 みたまひし 邑 なるエルサレムにて十七 年 王 たりき 其 母 の 名 はナアマといひてアンモニ 人 なり
22 ユダ 其 父祖 の 爲 たる 諸 の 事 に 超 てヱホバの 目 の 前 に 惡 を 爲 し 其 犯 したる 罪 に 由 てヱホバの 震怒 を 激 せり
23 其 は 彼等 も 諸 の 高山 の 上 と 諸 の 靑 木 の 下 に 崇邱 と 碑 とアシラ 像 を 建 たればなり
24 其 國 には 亦 男 色 を 行 ふ 者 ありぎ 彼等 はヱホバがイスラエルの 子孫 の 前 より 逐 攘 ひたまひし 國民 の 中 にありし 諸 の 憎 むべき 事 を 傚 ひ 行 へり
25 レハベアム 王 の 第 五 年 にエジプトの 王 シシヤク、エルサレムに 攻 上 り
26 ヱホバの 家 の 寶物 と 王 の 家 の 寶物 を 奪 ひたり 即 ち 盡 く 之 を 奪 ひ 亦 ソロモンの 造 りたる 金 の 楯 を 皆 奪 ひたり
27 レハベアム 王 其 代 に 銅 の 楯 を 造 りて 王 の 家 の 門 を 守 る 侍衛 の 長 の 手 に 付 せり
28 王 のヱホバの 家 に 入 る 毎 に 侍衛 之 を 負 ひ 復 之 を 侍衛 の 房 に 携 歸 れり
29 レハベアムの 其 餘 の 行爲 と 其 凡 て 爲 たる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さるるに 非 ずや
30 レハベアムとヤラベアムの 間 に 戰爭 ありき
31 レハベアム 其 父祖 と 偕 に 寝 りて 其 父祖 と 共 にダビデの 城 に 葬 らる 其 母 のナアマといひてアンモニ 人 なり 其 子 アビヤム 之 に 代 りて 王 と 爲 り
Chapter 15
1 ネバテの 子 ヤラベアム 王 の 第 十八 年 にアビヤム、ユダの 王 となり
2 エルサレムにて三 年 世 を 治 めたり 其 母 の 名 はマアカといひてアブサロムの 女 なり
3 彼 は 其 父 が 己 のさきに 爲 たる 諸 の 罪 を 行 ひ 其心 其 父 ダビデの 心 の 如 く 其 神 ヱホバに 完全 からざりき
4 然 に 其 神 ヱホバ、ダビデの 爲 にエルサレムに 於 て 彼 に 一 の 燈明 を 與 へ 其 子 を 其 後 に 興 しエルサレムを 固 く 立 しめ 賜 へり
5 其 はダビデはヘテ 人 ウリヤの 事 の 外 は 一 生 の 間 ヱホバの 目 に 適 ふ 事 を 爲 て 其 己 に 命 じたまへる 諸 の 事 に 背 かざりければなり
6 レハベアムとヤラベアムの 間 には 其 一 生 の 間 戰爭 ありき
7 アビヤムの 其 餘 の 行爲 と 凡 て 其 爲 たる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 さるるにあらずやアビヤムとヤラベアムの 間 に 戰爭 ありき
8 アビヤム 其 先祖 と 倶 に 寝 りしかば 之 をダビデの 城 に 葬 りぬ 其 子 アサ 之 に 代 りて 王 と 爲 り
9 イスラエルの 王 ヤラベアムの 第 二十 年 にアサ、ユダの 王 となり
10 エルサレムにて四十一 年 世 を 治 めたり 其 母 の 名 はマアカといひてアブサロムの 女 なり
11 アサは 其 父 ダビデの 如 くヱホバの 目 に 適 ふ 事 を 爲 し
12 男 色 を 行 ふ 者 を 國 より 逐 ひ 出 し 其 父祖 等 の 造 りたる 諸 の 偶像 を 除 けり
13 彼 は 亦 其 母 マアカのアシラの 像 を 造 りしがために 之 を 貶 して 太 后 たらしめざりき 而 してアサ 其 像 を 毀 ちてキデロンの 谷 に 焚 棄 たり
14 但 し 崇邱 は 除 かざりき 然 どアサの 心 は 一生 の 間 ヱホバに 完全 かりき
15 彼 其 父 の 献納 めたる 物 と 己 のをさめたる 物 金銀 器 をヱホバの 家 に 携 へいりぬ
16 アサとイスラエルの 王 バアシヤの 間 に 一生 の 間 戰爭 ありき
17 イスラエルの 王 バアシヤ、ユダに 攻 上 りユダの 王 アサの 所 に 誰 をも 往來 せざらしめん 爲 にラマを 築 けり
18 是 に 於 てアサ 王 ヱホバの 家 の 府庫 と 王 の 家 の 府庫 に 殘 れる 所 の 金銀 を 盡 く 將 て 之 を 其 臣僕 の 手 に 付 し 之 をダマスコに 住 るスリアの 王 ヘジヨンの 子 タブリモンの 子 なるベネハダデに 遣 はして 言 けるは
19 わが 父 と 爾 の 父 の 間 の 如 く 我 と 爾 の 間 に 約 を 立 ん 視 よ 我 爾 に 金銀 の 禮物 を 餽 れり 往 て 爾 とイスラエルの 王 バアシヤとの 約 を 破 り 彼 をして 我 を 離 れて 上 らしめよ
20 ベネハダデ、アサ 王 に 聽 きて 自己 の 軍勢 の 長 等 を 遣 はしてイスラエルの 諸邑 を 攻 めイヨンとダンとアベルベテマアカおよびキンネレテの 全地 とナフタリの 全地 とを 撃 り
21 バアシヤ 聞 及 びラマを 築 くことを 罷 てテルザに 止 り
22 是 に 於 てアサ 王 令 をユダ 全國 に 降 したり 一人 も 免 かれし 者 なし 斯 して 即 ちバアシヤが 用 ひてラマを 築 きたる 石 と 材木 を 取 きたらしめアサ 王 之 を 用 てべニヤミンのゲバとミズパを 築 けり
23 アサの 其 餘 の 行爲 と 其 諸 の 功業 と 凡 て 其 爲 たる 事 および 其 建 たる 城邑 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 さるるにあらずや 但 し 彼 は 年 老 るに 及 びて 其 足 を 病 たり
24 アサ 其 父祖 と 時 に 寝 りて 其 父 ダビデの 城 に 其 父祖 と 偕 に 葬 らる 其 子 ヨシヤパテ 之 に 代 りて 王 と 爲 り
25 ユダの 王 アサの 第 二 年 にヤラベアムの 子 ナダブ、イスラエルの 王 と 爲 り二 年 イスラエルを 治 めたり
26 彼 ヱホバの 目 のまへに 惡 を 爲 其 父 の 道 に 歩行 み 其 イスラエルに 犯 させたる 罪 を 行 へり
27 爰 にイツサカルの 家 のアヒヤの 子 バアシヤ 彼 に 敵 して 黨 を 結 びペリシテ 人 に 屬 するギベトンにて 彼 を 撃 り 其 はナダブとイスラエル 皆 ギベトンを 圍 み 居 たればなり
28 ユダの 王 アサの 第 三 年 にバアシヤ 彼 を 殺 し 彼 に 代 りて 王 となれり
29 バアシヤ 王 となれる 時 ヤラベアムの 全家 を 撃 ち 氣息 ある 者 は 一人 もヤラベアムに 殘 さずして 盡 く 之 を 滅 せりヱホバの 其 僕 シロ 人 アヒヤに 由 て 言 たまへる 言 の 如 し
30 是 はヤラベアムが 犯 し 又 イスラエルに 犯 させたる 罪 の 爲 め 又 彼 がイスラエルの 神 ヱホバの 怒 を 惹 き 起 したる 事 に 因 るなり
31 ナダブの 其 餘 の 行爲 と 凡 て 其 爲 たる 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 さるるにあらずや
32 アサとイスラエルの 王 バアシヤの 間 に 一 生 のあひだ 戰爭 ありき
33 ユダの 王 アサの 第 三 年 にアヒヤの 子 バアシヤ、テルザに 於 てイスラエルの 全地 の 王 となりて二十四 年 を 經 たり
34 彼 ヱホバの 目 のまへに 惡 を 爲 しヤラベアムの 道 にあゆみ 其 イスラエルに 犯 させたる 罪 を 行 へり
Chapter 16
1 爰 にヱホバの 言 ハナニの 子 ヱヒウに 臨 みバアシヤを 責 て 曰 く
2 我 爾 を 塵 の 中 より 擧 て 我民 イスラエルの 上 に 君 となしたるに 爾 はヤラベアムの 道 に 歩行 みわが 民 イスラエルに 罪 を 犯 させて 其 罪 をもて 我 怒 を 激 したり
3 されば 我 バアシヤの 後 と 其 家 の 後 を 除 き 爾 の 家 をしてネバテの 子 ヤラベアムの 家 の 如 くならしむべし
4 バアシヤに 屬 する 者 の 城邑 に 死 るをば 犬 之 を 食 ひ 彼 に 屬 する 者 の 野 に 死 るをば 天空 の 鳥 これを 食 はんと
5 バアシヤの 其 餘 の 行爲 と 其 爲 たる 事 と 其 功績 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 さるるにあらずや
6 バアシヤ 其 父祖 と 倶 に 寝 りてテルザに 葬 らる 其 子 エラ 之 に 代 りて 王 となれり
7 ヱホバの 言 亦 ハナニの 子 ヱヒウに 由 て 臨 みバアシヤと 其 家 を 責 む 是 は 彼 がヱホバの 目 のまへに 諸 の 惡事 を 行 ひ 其 手 の 所爲 を 以 てヱホバの 怒 を 激 してヤラベアムの 家 に 傚 たるに 縁 り 又 其 ナダブを 殺 したるに 縁 てなり
8 ユダの 王 アサの 第 二十六 年 にバアシヤの 子 エラ、テルザに 於 てイスラエルの 王 となりて二 年 を 經 たり
9 彼 がテルザにありてテルザの 宮殿 の 宰 アルザの 家 において 飮 み 酔 たる 時 其 僕 ジムリ 戰車 の 半 を 督 どる 者 之 に 敵 して 黨 を 結 べり
10 即 ちユダの 王 アサの 第 二十七 年 にジムリ 入 て 彼 を 撃 ち 彼 を 殺 し 彼 にかはりて 王 となれり
11 彼 王 となりて 其 位 に 上 れる 時 バアシヤの 全家 を 殺 し 男子 は 其 親 族 にもあれ 朋友 にもあれ 一人 も 之 に 遺 さざりき
12 ジムリ 斯 バアシヤの 全家 を 滅 ぼせりヱホバが 預言者 ヱヒウに 由 てバアシヤを 責 て 言 たまへる 言 の 如 し
13 是 はバアシヤの 諸 の 罪 と 其 子 エラの 罪 のためなり 彼等 は 罪 を 犯 し 又 イスラエルをして 罪 を 犯 し 其 虚 物 を 以 てイスラエルの 神 ヱホバの 怒 を 激 さしめたり
14 エラの 其 餘 の 行爲 と 凡 て 其 爲 たる 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 さるるにあらずや
15 ユダの 王 アサの 第 二十七 年 にジムリ、テルザにて 七日 の 間 王 たりき 民 はペリシテ 人 に 屬 するギベトンに 向 ひて 陣 どり 居 たりしが
16 陣 どれる 民 ジムリは 黨 を 結 び 亦 王 を 殺 したりと 言 を 聞 り 是 に 於 てイスラエル 皆 其 日 陣 營 にて 軍 の 長 オムリをイスラエルの 王 となせり
17 オムリ 乃 ちイスラエルの 衆 と 偕 にギベトンより 上 りてテルザを 圍 り
18 ジムリ 其 邑 の 陷 るを 見 て 王 の 家 の 天 守 に 入 り 王 の 家 に 火 をかけて 其 中 に 死 り
19 是 は 其 犯 したる 罪 によりてなり 彼 ヱホバの 目 のまへに 惡 を 爲 しヤラベアムの 道 にあゆみヤラベアムがイスラエルに 罪 を 犯 させて 爲 したるところの 罪 を 行 ひたり
20 ジムリの 其 餘 の 行爲 と 其 なしたる 徒 黨 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 るるにあらずや
21 其時 にイスラエルの 民 二 に 分 れ 民 の 半 はギナラの 子 テブニに 從 ひて 之 を 王 となさんとし 半 はオムリに 從 へり
22 オムリに 從 へる 民 ギナテの 子 テブニに 從 へる 民 に 勝 てテブニは 死 てオムリ 王 となれり
23 ユダの 王 アサの 第 三十一 年 にオムリ、イスラエルの 王 となりて十二 年 を 經 たり 彼 テルザにて六 年 王 たりき
24 彼 銀 二タラントを 以 てセメルよりサマリア 山 を 買 ひ 其 上 に 邑 を 建 て 其 建 たる 邑 の 名 を 其 山 の 故主 なりしセメルの 名 に 循 ひてサマリアと 稱 り
25 オムリ、ヱホバの 目 のまへに 惡 を 爲 し 其 先 に 在 し 凡 の 者 よりも 惡 き 事 を 行 へり
26 彼 はネバテの 子 ヤラベアムの 凡 の 道 にあゆみヤラベアムがイスラエルをして 罪 を 犯 し 其 虚 物 を 以 てイスラエルの 神 ヱホバの 怒 をおこさしめたる 其 罪 を 行 へり
27 オムリの 爲 たる 其 餘 の 行爲 と 其 なしたる 功績 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 るるにあらずや
28 オムリ 其 父祖 と 偕 に 寝 りてサマリアに 葬 らる 其 子 アハブ 之 に 代 りて 王 となれり
29 ユダの 王 アサの 第 三十八 年 にオムリの 子 アハブ、イスラエルの 王 となれりオムリの 子 アハブ、サマリアに 於 て二十二 年 イスラエルに 王 たりき
30 オムリの 子 アハブは 其 先 に 在 し 凡 の 者 よりも 多 くヱホバの 目 のまへに 惡 を 爲 り
31 彼 はネバテの 子 ヤラベアムの 罪 を 行 ふ 事 を 軽 き 事 となせしがシドン 人 の 王 エテバアルの 女 イゼベルを 妻 に 娶 り 往 てバアルに 事 へ 之 を 拝 めり
32 彼 其 サマリアに 建 たるバアルの 家 の 中 にバアルのために 壇 を 築 けり
33 アハブ 又 アシラ 像 を 作 れりアハブは 其 先 にありしイスラエルの 諸 の 王 よりも 甚 だしくイスラエルの 神 ヱホバの 怒 を 激 すことを 爲 り
34 其 代 にベテル 人 ヒエル、ヱリコを 建 たり 彼 其 基 を 置 る 時 に 長子 アビラムを 喪 ひ 其 門 を 立 る 時 に 季子 セグブを 喪 へりヌンの 子 ヨシユアによりてヱホバの 言 たまへるがごとし
Chapter 17
1 ギレアデに 居住 れるテシベ 人 エリヤ、アハブに 言 ふ 吾 事 ふるイスララエルの 神 ヱホバは 活 くわが 言 なき 時 は 數 年 雨 露 あらざるべしと
2 ヱホバの 言 彼 に 臨 みて 曰 く
3 爾 此 より 往 て 東 に 赴 きヨルダンの 前 にあるケリテ 川 に 身 を 匿 せ
4 爾 其 川 の 水 を 飮 べし 我 鴉 に 命 じて 彼處 にて 爾 を 養 はしむと
5 彼 往 てヱホバの 言 の 如 く 爲 り 即 ち 往 てヨルダンの 前 にあるケリテ 川 に 住 り
6 彼 の 所 に 鴉 朝 にパンと 肉 亦 夕 にパンと 肉 を 運 べり 彼 は 川 に 飮 り
7 しかるに 國 に 雨 なかりければ 數日 の 後 其 川 涸 ぬ
8 ヱホバの 言 彼 に 臨 みて 曰
9 起 てシドンに 屬 するザレバテに 往 て 其處 に 住 め 視 よ 我 彼處 の 嫠 婦 に 命 じて 爾 を 養 はしむと
10 彼 起 てザレパテに 往 けるが 邑 の 門 に 至 れる 時 一人 の 嫠 婦 の 其處 に 薪 を 採 ふを 見 たり 乃 ち 之 を 呼 て 曰 けるは 請 ふ 器 に 少許 の 水 を 我 に 携 來 りて 我 に 飮 せよと
11 彼 之 を 携 きたらんとて 往 る 時 エリヤ 彼 を 呼 て 言 けるは 請 ふ 爾 の 手 に 一 口 のパンを 我 に 取 きたれと
12 彼 いひけるは 爾 の 神 ヱホバは 活 く 我 はパン 無 し 只 桶 に 一握 の 粉 と 瓶 に 少許 の 油 あるのみ 觀 よ 我 は 二 の 薪 を 採 ふ 我 いりてわれとわが 子 のために 調理 て 之 をくらひて 死 んとす
13 エリヤ 彼 に 言 ふ 懼 るるなかれ 往 て 汝 がいへる 如 くせよ 但 し 先 其 をもてわが 爲 に 小 きパン 一 を 作 りて 我 に 携 きたり 其 後 爾 のためと 爾 の 子 のために 作 るべし
14 其 はヱホバの 雨 を 地 の 面 に 降 したまふ 日 までは 其 桶 の 粉 は 竭 ず 其 瓶 の 油 は 絶 ずとイスラエルの 神 ヱホバ 言 たまへばなりと
15 彼 ゆきてエリヤの 言 るごとくなし 彼 と 其 家 及 びエリヤ 久 く 食 へり
16 ヱホバのエリヤに 由 て 言 たまひし 言 のごとく 桶 の 粉 は 竭 ず 瓶 の 油 は 絶 ざりき
17 是等 の 事 の 後 其 家 の 主母 なる 婦 の 子 疾 に 罹 しが 其 病 甚 だ 劇 くして 氣息 其 中 に 絶 て 無 きに 至 れり
18 婦 エリアに 言 けるは 神 の 人 よ 汝 なんぞ 吾 事 に 關渉 るべけんや 汝 はわが 罪 を 憶 ひ 出 さしめんため 又 わが 子 を 死 しめんために 我 に 來 れるか
19 エリヤ 彼 に 爾 の 子 を 我 に 授 せと 言 て 之 を 其 懐 より 取 り 之 を 己 の 居 る 桜 に 抱 のぼりて 己 の 牀 に 臥 しめ
20 ヱホバに 呼 はりていひけるは 吾 神 ヱホバよ 爾 は 亦 吾 ともに 宿 る 嫠 に 菑 をくだして 其 子 を 死 しめたまふやと
21 而 して 三 度 身 を 伸 して 其 子 の 上 に 伏 しヱホバに 呼 はりて 言 ふわが 神 ヱホバ 願 くは 此 子 の 魂 を 中 に 歸 しめたまへと
22 ヱホバ、エリヤの 聲 を 聽 いれたまひしかば 其 子 の 魂 中 にかへりて 生 たり
23 エリヤ 乃 ち 其 子 を 取 て 之 を 桜 より 家 に 携 くだり 其 母 に 與 していひけるは 視 よ 爾 の 子 は 生 くと
24 婦 エリヤにいひけるは 此 に 縁 て 我 は 爾 が 神 の 人 にして 爾 の 口 にあるヱホバの 言 は 眞實 なるを 知 ると
Chapter 18
1 衆多 の 日 を 經 たるのち 第三年 にヱホバの 言 エリヤに 臨 みて 曰 く 往 て 爾 の 身 をアハブに 示 せ 我 雨 を 地 の 面 に 降 さんと
2 エリヤ 其 身 をアハブに 示 さんとて 往 り 時 に 饑饉 サマリアに 甚 しかりき
3 茲 にアハブ 家宰 なるオバデヤを 召 たり
4 (オバデヤは 大 にヱホバを 畏 みたる 者 にてイゼベルがヱホバの 預言者 を 絶 たる 時 にオバデヤ 百 人 の 預言者 を 取 て 之 を五十 人 づつ 洞穴 に 匿 しパンと 水 をもて 之 を 養 へり)
5 アハブ、オバデヤにいひけるは 國 中 の 水 の 諸 の 源 と 諸 の 川 に 往 け 馬 と 騾 を 生活 むる 草 を 得 ることあらん 然 ば 我儕 牲畜 を 盡 くは 失 なふに 至 らじと
6 彼等 巡 るべき 地 を 二人 に 分 ちアハブは 獨 にて 此 途 に 往 きオバデヤは 獨 にて 彼 途 に 往 けり
7 オバデヤ 途 にありし 時 觀 よエリヤ 彼 に 遭 り 彼 エリヤを 識 て 伏 て 言 けるは 我 主 エリヤ 汝 は 此 に 居 たまふや
8 エリヤ 彼 に 言 けるは 然 り 往 て 汝 の 主 にエリヤは 此 にありと 告 よ
9 彼 言 けるは 我 何 の 罪 を 犯 したれば 汝 僕 をアハブの 手 に 付 して 我 を 殺 さしめんとする
10 汝 の 神 ヱホバは 生 くわが 主 の 人 を 遣 はして 汝 を 尋 ねざる 民 はなく 國 はなし 若 しエリヤは 在 ずといふ 時 は 其 國 其 民 をして 汝 を 見 ずといふ 誓 を 爲 しめたり
11 汝 今 言 ふ 往 て 汝 の 主 にエリヤは 此 にありと 告 よと
12 然 ど 我 汝 をはなれて 往 ときヱホバの 霊 我 しらざる 處 に 汝 を 携 へゆかん 我 至 りてアハブに 告 て 彼 汝 を 尋 獲 ざる 時 は 彼 我 を 殺 さん 然 ながら 僕 はわが 幼少 よりヱホバを 畏 むなり
13 イゼベルがヱホバの 預言者 を 殺 したる 時 に 吾 なしたる 事 即 ち 我 がヱホバの 預言者 の 中 百 人 を五十 人 づつ 洞穴 に 匿 してパンと 水 を 以 て 之 を 養 ひし 事 は 吾 主 に 聞 えざりしや
14 しかるに 今 汝 言 ふ 往 て 汝 の 主 にエリヤは 此 にありと 告 よと 然 らば 彼 我 を 殺 すならん
15 エリヤいひけるは 我 が 事 ふる 萬軍 のヱホバは 活 く 我 は 必 ず 今日 わが 身 を 彼 に 示 すべしと
16 オバデヤ 乃 ち 往 てアハブに 會 ひ 之 に 告 ければアハブはエリヤに 會 んとて 往 きけるが
17 アハブ、エリヤを 見 し 時 アハブ、エリヤに 言 けるは 汝 イスラエルを 惱 ます 者 此 にをるか
18 彼 答 へけるは 我 はイスラエルを 惱 さず 但 汝 と 汝 の 父 の 家 之 を 惱 すなり 即 ち 汝等 はヱホバの 命令 を 棄 て 且 汝 はバアルに 從 ひたり
19 されば 人 を 遣 てイスラエルの 諸 の 人 およびバアルの 預言者 四 百 五十 人 並 にアシラ 像 の 預言者 四 百 人 イゼベルの 席 に 食 ふ 者 をカルメル 山 に 集 めて 我 に 詣 しめよと
20 是 においてアハブ、イスラエルの 都 の 子孫 の 中 に 人 を 遣 り 預言者 をカルメル 山 に 集 めたり
21 時 にエリヤ 總 の 民 に 近 づきて 言 けるは 汝等 何時 まで 二 の 物 の 間 にまよふやヱホバ 若 し 神 ならば 之 に 從 へされどバアル 若 し 神 ならば 之 に 從 へと 民 は 一 言 も 彼 に 答 ざりき
22 エリヤ 民 に 言 けるは 惟 我 一人 存 りてヱホバの 預言者 たり 然 どバアルの 預言者 は四 百 五十 人 あり
23 然 ば 二 の 犢 を 我儕 に 與 へよ 彼等 は 其 一 の 犢 を 選 みて 之 を 截 り 剖 き 薪 の 上 に 載 せて 火 を 縦 たずに 置 べし 我 も 其 一 の 犢 を 調理 へ 薪 の 上 に 載 せて 火 を 縦 ずに 置 べし
24 斯 して 汝等 は 汝等 の 神 の 名 を 龥 べ 我 はヱホバの 名 を 龥 ん 而 して 火 をもて 應 る 神 を 神 と 爲 べしと 民 皆 答 て 斯 言 は 善 と 言 り
25 エリヤ、バアルの 預言者 に 言 けるは 汝等 は 多 ければ 一 の 犢 を 選 みて 最初 に 調理 へ 汝等 の 神 の 名 を 呼 ぶべし 但 し 火 を 縦 なかれと
26 彼等 乃 ち 其 與 られたる 犢 を 取 て 調理 へ 朝 より 午 にいたるまでバアルの 名 を 龥 てバアルよ 我儕 に 應 へたまへと 言 り 然 ど 何 の 聲 もなく 又 何 の 應 る 者 もなかりければ 彼等 は 其 造 りたる 壇 のまはりに 踊 れり
27 日中 におよびてエリヤ 彼等 を 嘲 りていひけるは 大 聲 をあげて 呼 べ 彼 は 神 なればなり 彼 は 默想 をるか 他處 に 行 しか 又 は 旅 にあるか 或 は 假寐 て 醒 さるべきかと
28 是 において 彼等 は 大 聲 に 呼 はり 其 例 に 循 ひて 刀劍 と 槍 を 以 て 其 身 を 傷 つけ 血 を 其 身 に 流 すに 至 れり
29 斯 して 午時 すぐるに 至 りしが 彼等 なほ 預言 を 言 ひて 晩 の 祭物 を 献 ぐる 時 にまで 及 べり 然 ども 何 の 聲 もなく 又 何 の 應 ふる 者 も 无 く 又 何 の 顧 る 者 もなかりき
30 時 にエリヤ 都 の 民 にむかひて 我 に 近 よれと 言 ければ 民 皆 彼 に 近 よれり 彼 乃 ち 破壞 たるヱホバの 壇 を 修理 ヘり
31 エリヤ、ヤコブの 子等 の 支派 の 數 に 循 ひて十二の 石 を 取 れり(ヱホバの 言 昔 ヤコブに 臨 みてイスラエルを 汝 の 名 とすべしと 言 り)
32 彼 其 石 にてヱホバの 名 を 以 て 壇 を 築 き 壇 の 周圍 に 種子 二セヤを 容 べき 溝 を 作 れり
33 又 薪 を 陳列 べ 犢 を 截 剖 て 薪 の 上 に 載 せて 言 けるは 四 の 桶 に 水 を 滿 て 燔祭 と 薪 の 上 に 沃 げ
34 又 いひけるは 再 び 之 を 爲 せと 再 びこれをなせしかば 又 言 ふ 三次 これを 爲 せと 三次 これをなせり
35 水 に 壇 の 周廻 に 流 るまた 溝 にも 水 をみたしたり
36 晩 の 祭物 を 献 ぐる 時 に 及 て 預言者 エリヤ 近 よりて 言 けるはアブラハム、イサク、イスラエルの 神 ヱホバよ 汝 のイスラエルにおいて 神 なることおよび 我 が 汝 の 僕 にして 汝 の 言 に 循 ひて 是等 の 諸 の 事 を 爲 せることを 今日 知 しめたまへ
37 ヱホバよ 我 に 應 へたまへ 我 に 應 へたまへ 此 民 をして 汝 ヱホバは 神 なることおよび 汝 は 彼等 の 心 を 翻 へしたまふといふことを 知 しめたまへと
38 時 にヱホバの 火 降 りて 燔祭 と 薪 と 石 と 塵 とを 焚 つくせり 亦 溝 の 水 を 餂 涸 せり
39 民 皆 見 て 伏 ていひけるはヱホバは 神 なりヱホバは 神 なり
40 エリヤ 彼等 に 言 けるはバアルの 預言者 を 執 へよ 其 一人 をも 逃遁 しむる 勿 れと 即 ち 之 を 執 へたればエリヤ 之 をキシヨン 川 に 曳 下 りて 彼處 に 之 を 殺 せり
41 斯 てエリヤ、アハブにいひけるは 大 雨 の 聲 あれば 汝 上 りて 食 飮 すべしと
42 アハブ 乃 ち 食 飮 せんとて 上 れり 然 どエリヤはカルメルの 嶺 に 登 り 地 に 伏 て 其 面 を 膝 の 間 に 容 ゐたりしが
43 其 少者 にいひけるは 請 ふ 上 りて 海 の 方 を 望 めと 彼 上 り 望 みて 何 もなしといひければ 再 び 往 けといひて 遂 に 七 次 に 及 べり
44 第七次 に 及 びて 彼 いひけるは 視 よ 海 より 人 の 手 のごとく 微 の 雲 起 るとエリヤいふ 上 りてアハブに 雨 に 阻 められざるやう 車 を 備 へて 下 りたまへと 言 ふべしと
45 驟 に 雲 と 風 おこり 霄漢 黑 くなりて 大 雨 ありきアハブはヱズレルに 乗 り 往 り
46 ヱホバの 能力 エリヤに 臨 みて 彼 其 腰 を 束帶 びヱズレルの 入 口 までアハブの 前 に 趨 りゆけり
Chapter 19
1 アハブ、イゼベルにエリヤの 凡 て 爲 たる 事 及 び 其 如何 に 諸 の 預言者 を 刀劍 にて 殺 したるかを 告 しかば
2 イゼベル 使 をエリヤに 遣 はして 言 けるは 神 等 斯 なし 復 重 て 斯 なしたまへ 我 必 ず 明日 の 今 時分 汝 の 命 を 彼 人々 の 一人 の 生命 のごとくせんと
3 かれ 恐 れて 起 ち 其 生命 のために 逃 げ 往 てユダに 屬 するベエルシバに 至 り 少者 を 其處 に 遺 して
4 自 ら 一 日 程 ほど 曠野 に 入 り 往 て 金雀花 の 下 に 坐 し 其 身 の 死 んことを 求 めていふヱホバよ 足 り 今 わが 生命 を 取 たまへ 我 はわが 父祖 よりも 善 にはあらざるなりと
5 彼 金雀花 の 下 に 伏 して 寝 りしが 天 の 使 彼 に 捫 り 興 て 食 へと 言 ければ
6 彼 見 しに 其 頭 の 側 に 炭 に 燒 きたるパンと 一 瓶 の 水 ありき 乃 ち 食 ひ 飮 て 復 偃臥 たり
7 ヱホバの 使者 復 再 び 來 りて 彼 に 捫 りていひけるは 興 て 食 へ 其 は 途 長 くして 汝 勝 べからざればなりと
8 彼 興 て 食 ひ 且 飮 み 其 食 の 力 に 仗 て四十 日 四十 夜 行 て 神 の 山 ホレブに 至 る
9 彼處 にて 彼 洞穴 に 入 りて 其處 に 宿 りしが 主 の 言 彼 に 臨 みて 彼 に 言 けるはエリヤよ 汝 此 にて 何 を 爲 や
10 彼 いふ 我 は 萬軍 の 神 ヱホバのために 甚 だ 熱心 なり 其 はイスラエルの 子孫 汝 の 契約 を 棄 て 汝 の 壇 を 毀 ち 刀劍 を 以 て 汝 の 預言者 を 殺 したればなり 惟 我 一人 存 るに 彼等 我 生命 を 取 んことを 求 むと
11 ヱホバ 言 たまひけるは 出 てヱホバの 前 に 山 の 上 に 立 てと 茲 にヱホバ 過 ゆきたまふにヱホバのまへに 當 りて 大 なる 強 き 風 山 を 裂 き 岩石 を 碎 しが 風 の 中 にはヱホバ 在 さざりき 風 の 後 に 地 震 ありしが 地 震 の 中 にはヱホバ 在 さざりき
12 又 地 震 の 後 に 火 ありしが 火 の 中 にはヱホバ 在 さざりき 火 の 後 に 靜 なる 細微 き 聲 ありき
13 エリヤ 聞 て 面 を 外套 に 蒙 み 出 て 洞穴 の 口 に 立 ちけるに 聲 ありて 彼 に 臨 みエリヤよ 汝 此 にて 何 をなすやといふ
14 かれいふ 我 は 萬軍 の 神 ヱホバの 爲 に 甚 だ 熱心 なり 其 はイスラエルの 子孫 汝 の 契約 を 棄 て 汝 の 壇 を 毀 ち 刀劍 を 以 て 汝 の 預言者 を 殺 したればなり 惟 我 一人 存 れるに 彼等 我 が 生命 を 取 んことを 求 むと
15 ヱホバかれに 言 たまひけるは 往 て 汝 の 途 に 返 りダマスコの 曠野 に 至 り 往 てハザエルに 膏 を 沃 ぎてスリアの 王 となせ
16 又 汝 ニムシの 子 エヒウに 膏 を 注 ぎてイスラエルの 王 となすべし 又 アベルメホラのシヤパテの 子 エリシヤに 膏 をそそぎ 爾 に 代 りて 預言者 とならしむべし
17 ハザエルの 刀劍 を 逃 るる 者 をばエヒウ 殺 さんエヒウの 刀劍 を 逃 るる 者 をばエリシヤ 殺 さん
18 又 我 イスラエルの 中 に七 千 人 を 遺 さん 皆 其 膝 をバアルに 跼 めず 其 口 を 之 に 接 ざる 者 なりと
19 エリヤ 彼處 よりゆきてシヤパテの 子 エリシヤに 遭 ふ 彼 は十二 軛 の 牛 を 其 前 に 行 しめて 己 は 其 第 十二の 牛 と 偕 にありて 耕 し 居 たりエリヤ 彼 の 所 にわたりゆきて 外套 を 其 上 にかけたれば
20 牛 を 棄 てエリヤの 後 に 趨 ゆきて 言 けるは 請 ふ 我 をしてわが 父母 に 接吻 せしめよしかるのち 我 爾 にしたがはんとエリヤかれに 言 けるは 行 け 還 れ 我 爾 に 何 をなしたるやと
21 エリシヤ 彼 をはなれて 還 り 一 軛 の 牛 をとりて 之 をころし 牛 の 器具 を 焚 て 其 肉 を 煮 て 民 にあたへて 食 はしめ 起 て 往 きエリヤに 從 ひて 之 に 事 へたり
Chapter 20
1 スリアの 王 ベネハダデ 其 軍勢 を 悉 く 集 む 王 三十二 人 彼 と 偕 にあり 又 馬 と 戰車 とあり 乃 ち 上 りてサマリアを 圍 み 之 を 攻 む
2 彼 使 をイスラエルの 王 アハブに 遣 し 邑 に 至 りて 彼 に 言 しめけるはベネハダデ 斯 言 ふ
3 爾 の 金銀 は 我 の 所有 なり 亦 爾 の 妻 等 と 爾 の 子等 の 美秀 者 は 我 の 所有 なり
4 イスラエルの 王 答 へて 言 けるは 王 わが 主 よ 爾 の 言 の 如 く 我 と 我 が 有 つ 者 は 皆 爾 の 所有 なり
5 使者 再 び 來 りて 言 けるはベネハダデ 斯 語 て 言 ふ 我 爾 に 爾 我 に 爾 の 金銀 妻 子 を 付 すべしと 言遣 れり
6 然 ど 明日 今 頃 我 が 僕 を 爾 に 遣 さん 彼等 爾 の 家 と 爾 の 臣僕 の 家 を 探索 りて 凡 て 爾 の 日 に 好 ましく 見 ゆる 者 を 其 手 に 置 て 取 り 去 るべしと
7 是 においてイスラエルの 王 國 の 長老 を 皆 召 て 言 けるは 請 ふ 爾等 見 て 此人 の 害 をなさんと 求 るを 知 れ 彼 人 を 我 に 遣 りて 我 が 妻 子 とわが 金銀 を 索 めたり 而 るに 我 之 を 謝絶 ざりしと
8 諸 の 長老 および 民 皆 彼 に 言 けるは 爾 聽 なかれ 許 すなかれと
9 是故 に 彼 ベネハダデの 使者 に 言 けるは 王 わが 主 に 告 よ 爾 が 最初 に 僕 に 言 つかはしたる 事 は 皆 我 爲 べし 然 ど 比 事 は 我 爲 あたはずと 使者 往 て 反 命 をなせり
10 ベネハダデ 彼 に 言 つかはしけるは 神 等 我 に 斯 なし 亦 重 て 斯 なしたまへサマリアの 塵 は 我 に 從 ふ 諸 の 民 の 手 に 滿 るに 足 ざるべしと
11 イスラエルの 王 答 へて 帶 る 者 は 解 く 者 の 如 く 誇 るべからずと 告 よと 言 り
12 ベネハダデ 天 幕 にありて 王等 と 飮 ゐたりしが 此事 を 聞 て 其 臣僕 に 言 けるは 爾等 陣列 を 爲 せと 即 ち 邑 に 向 ひて 陣列 をなせり
13 時 に 一人 の 預言者 イスラエルの 王 アハブの 許 に 至 りて 言 けるはヱホバ 斯 言 たまふ 爾 此 諸 の 大軍 を 見 るや 視 よ 我 今日 之 を 爾 の 手 に 付 さん 爾 は 我 がヱホバなるを 知 にいたらんと
14 アハブ 言 けるは 誰 を 以 てせんか 彼 いひけるはヱホバ 斯 いひたまふ 諸省 の 牧伯 の 少者 を 以 てすべしアハブ 言 ふ 誰 か 戰爭 を 始 むべき 彼 答 けるは 爾 なりと
15 アハブ 乃 ち 諸省 の 牧伯 の 少者 を 核 るに二 百 三十二 人 あり 次 に 凡 の 民 即 ちイスラエルの 凡 の 子孫 を 核 るに七 千 人 あり
16 彼等 日中 出 たちたりしがベネハダデは 天 幕 にて 王等 即 ち 己 を 助 る三十二 人 の 王等 とともに 飮 て 酔 居 たり
17 諸省 の 牧伯 の 少者 等 先 に 出 たりベネハダデ 人 を 出 すにサマリアより 人衆 出 來 ると 彼 に 告 ければ
18 彼 言 けるは 和睦 のために 出 來 るも 之 を 生擒 べし 又 戰爭 のために 出 來 るも 之 を 生擒 べしと
19 諸省 の 牧伯 の 是等 の 少者 および 之 に 從 ふ 軍勢 邑 より 出 きたり
20 各 其 敵手 を 撃 ち 殺 しければスリア 人 逃 たりイスラエル 之 を 追 ふスリアの 王 ベネハダデは 馬 に 乗 り 騎兵 を 從 へて 逃遁 たり
21 イスラエルの 王 出 て 馬 と 戰車 を 撃 ち 又 大 にスリア 人 を 撃 殺 せり
22 茲 に 彼 預言者 イスラエルの 王 の 許 に 詣 て 彼 に 言 けるは 往 て 爾 の 力 を 養 ひ 爾 の 爲 すべき 事 を 知 り 辨 ふべし 年 歸 らばスリアの 王 爾 に 攻 上 るべければなりと
23 スリアの 王 の 臣僕 王 に 言 けるは 彼等 の 神 等 は 山崗 の 神 なるが 故 に 彼等 は 我等 よりも 強 かりしなり 然 ども 我等 若 平地 に 於 て 彼等 と 戰 はば 必 ず 彼等 よりも 強 かるべし
24 但 し 此事 を 爲 せ 即 ち 王等 を 除 きて 各 其 處 を 離 しめ 方伯 を 置 て 之 に 代 べし
25 又 爾 の 失 ひたる 軍勢 に 均 き 軍勢 を 爾 のために 備 へ 馬 は 馬 戰車 は 戰車 をもて 補 ふべし 斯 して 我儕 平地 において 彼等 と 戰 はば 必 ず 彼等 よりも 強 かるべしと 彼 其 言 を 聽 いれて 然 なせり
26 年 かへるに 及 びてベネハダデ、スリア 人 を 核 めてアペクに 上 りイスラエルと 戰 はんとす
27 イスラエルの 子孫 核 められ 兵 糧 を 受 て 彼等 に 出 會 んとて 往 けりイスラエルの 子孫 は 山羊 の 二 の 小 群 の 如 く 彼等 の 前 に 陣 どりしがスリア 人 は 其 地 に 充滿 たり
28 時 に 神 の 人 至 りてイスラエルの 王 に 告 ていひけるはヱホバ 斯 言 たまふスリア 人 ヱホバは 山獄 の 神 にして 谿谷 の 神 にあらずと 言 ふによりて 我 此 諸 の 大軍 を 爾 の 手 に 付 すべし 爾等 は 我 がヱホバなるを 知 に 至 らんと
29 彼等 七日 互 に 相對 て 陣 どり 第七日 におよびて 戰爭 を 交接 しがイスラエルの 子孫 一 日 にスリア 人 の 歩 兵 十 萬人 を 殺 しければ
30 其 餘 の 者 はアベクに 逃 て 邑 に 入 ぬ 然 るに 其 石垣 崩 れて 其 存 れる二 萬 七 千 人 の 上 にたふれたりベネハダデは 逃 て 邑 にいたり 奧 の 間 に 入 ぬ
31 其 臣僕 彼 にいひけるは 我儕 イスラエルの 家 の 王等 は 仁慈 ある 王 なりと 聞 り 請 ふ 我儕 粗麻布 を 腰 につけ 繩 を 頭 につけてイスラエルの 王 の 所 にいたらん 彼 爾 の 命 を 生 むることあらんと
32 斯 彼等 粗麻布 を 腰 にまき 繩 を 頭 にまきてイスラエルの 王 の 所 にいたりていひけるは 爾 の 僕 ベネハダデ 請 ふ 我 が 生命 を 生 しめたまへと 言 ふとアハブいひけるは 彼 は 尚 生 をるや 彼 はわが 兄弟 なりと
33 其 人々 これを 吉兆 と 爲 し 速 に 彼 の 言 を 承 て 爾 の 兄弟 ベネハダデといへり 彼 言 けるは 爾等 ゆきて 彼 を 導 ききたるべしと 是 においてベネハダデ 彼 の 所 に 出 來 りしかば 彼 之 を 車 に 登 しめたり
34 ベネハダデ 彼 に 言 けるは 我 父 の 爾 の 父 より 取 たる 諸邑 は 我 返 すべし 又 我 が 父 のサマリアに 造 りたる 如 く 爾 ダマスコに 於 て 爾 のために 街衢 を 作 るべしアハブ 言 ふ 我 此 契約 を 以 て 爾 を 歸 さんと 斯 彼 と 契約 を 爲 て 彼 を 歸 せり
35 爰 に 預言者 の 徒 の 一人 ヱホバの 言 によりて 其 同儕 に 請 我 を 撃 てといひけるが 其人 彼 を 撃 つことを 肯 ぜざりしかば
36 彼 其人 に 言 ふ 汝 ヱホバの 言 を 聽 ざりしによりて 視 よ 汝 の 我 をはなれて 往 く 時 獅子 汝 をころさんと 其人 彼 の 側 を 離 れて 往 きけるに 獅子 之 に 遇 て 之 を 殺 せり
37 彼 また 他 の 人 に 遭 て 請 ふ 我 を 撃 といひければ 其人 之 を 撃 ち 撃 て 傷 けたり
38 預言 者 往 て 王 を 途 に 待 ち 其 目 に 掩巾 をあてて 儀容 を 變 ゐたりしが
39 王 の 經過 る 時 王 に 呼 はりていひけるは 僕 戰爭 の 中 に 出 しに 人 轉 りて 一箇 の 人 を 我 の 所 に 曳 きたりて 言 けるは 此人 を 守 れ 若 彼 失 ゆく 事 あらば 汝 の 生命 を 彼 の 生命 に 代 べし 或 は 爾 銀 一タラントを 出 すべしと
40 而 るに 僕 此彼 に 事 をなしゐたれば 彼 遂 に 失 たりとイスラエルの 王 彼 にいひけるは 爾 の 擬定 は 然 なるべし 爾 之 を 決 めたり
41 彼 急 ぎて 其 目 の 掩巾 を 取 除 たればイスラエルの 王 彼 が 預言者 の 一人 なるを 識 り
42 彼 王 に 言 けるはヱホバ 斯 言 たまふ 爾 はわが 殲滅 んと 定 めたる 人 を 爾 の 手 より 放 ちたれば 爾 の 命 は 彼 の 生命 に 代 り 爾 の 民 は 彼 の 民 に 代 るべしと
43 イスラエルの 王 憂 へ 且 怒 て 其 家 に 赴 きサマリアに 至 れり
Chapter 21
1 是等 の 事 の 後 ヱズレル 人 ナボテ、ヱズレルに 葡萄園 を 有 ちゐたりしがサマリアの 王 アハブの 殿 の 側 に 在 りければ
2 アハブ、ナボテに 語 て 言 けるは 爾 の 葡萄園 は 近 くわが 家 の 側 にあれば 我 に 與 へて 蔬采 の 圃 となさしめよ 我 之 がために 其 よりも 美 き 葡萄園 を 爾 に 與 へん 若 し 爾 の 心 にかなはば 其 價 を 銀 にて 爾 に 予 へんと
3 ナボテ、アハブに 言 けるはわが 父祖 の 產業 を 爾 に 與 ふる 事 は 決 て 爲 べからずヱホバ 禁 じたまふと
4 アハブはヱズレル 人 ナボテの 己 に 言 し 言 のために 憂 ひ 且 怒 りて 其 家 に 入 ぬ 其 は 彼 わが 父祖 の 產業 を 爾 に 與 へじと 言 たればなりアハブ 床 に 臥 し 其 面 を 轉 けて 食 をなさざりき
5 其 妻 イゼベル 彼 の 處 にいりて 彼 に 言 けるは 爾 の 心 何 を 憂 へて 爾 食 を 爲 ざるや
6 彼 之 に 言 けるは 我 ヱズレル 人 ナボテに 語 りて 爾 の 葡萄園 を 銀 に 易 て 我 に 與 へよ 若 また 爾 好 ば 我 其 に 易 て 葡萄園 を 爾 に 與 へんと 彼 に 言 たるに 彼 答 へて 我 が 葡萄園 を 爾 に 與 へじと 言 たればなりと
7 其 妻 イゼベル 彼 に 言 けるは 爾 今 イステエルの 國 を 治 むることを 爲 すや 興 て 食 を 爲 し 爾 の 心 を 樂 ましめよ 我 ヱズレル 人 ナボテの 葡萄園 を 爾 に 與 へんと
8 彼 アハブの 名 をもて 書 を 書 き 彼 の 印 を 捺 し 其 邑 にナボテとともに 住 る 長老 と 貴 き 人 に 其 書 をおくれり
9 彼 其 書 にしるして 曰 ふ 斷食 を 宣傳 てナボテを 民 の 中 に 高 く 坐 せしめよ
10 又 邪 なる 人 二人 を 彼 のまへに 坐 せしめ 彼 に 對 ひて 證 を 爲 して 爾 神 と 王 を 詛 ひたりと 言 しめよ 斯 して 彼 を 曳 出 し 石 にて 撃 て 死 しめよと
11 其 邑 の 人 即 ち 其 邑 に 住 る 長老 および 貴 き 人等 イゼベルが 己 に 言 つかはしたる 如 く 即 ち 彼 が 己 に 遣 りたる 書 に 書 したる 如 く 爲 り
12 彼等 斷食 を 宣達 てナボテを 民 の 中 に 高 く 坐 せしめたり
13 時 に 二人 の 邪 なる 人 入 來 りて 其 前 に 坐 し 其 邪 なる 人 民 のまへにてナボテに 對 て 證 をなして 言 ふナボテ 神 と 王 を 詛 ひたりと 人衆 彼 を 邑 の 外 に 曳 出 し 石 にて 之 を 撃 て 死 しめたり
14 斯 てイゼベルにナボテ 撃 れて 死 たりと 言遣 れり
15 イゼベル、ナボタの 撃 れて 死 たるを 聞 しかばイゼベル、アハブに 言 けるは 起 て 彼 ヱズレル 人 ナボテが 銀 に 易 て 爾 に 與 ることを 拒 みし 葡萄園 を 取 べし 其 はナボテは 生 をらず 死 たればなりと
16 アハブ、ナボテの 死 たるを 聞 しかばアハブ 起 ちヱズレル 人 ナボテの 葡萄園 を 取 んとて 之 に 下 れり
17 時 にヱホバの 言 テシベ 人 エリヤに 臨 みて 曰 ふ
18 起 て 下 りサマリアにあるイスラエルの 王 アハブに 會 ふべし 彼 はナボテの 葡萄園 を 取 んとて 彼處 に 下 りをるなり
19 爾 彼 に 告 て 言 べしヱホバ 斯 言 ふ 爾 は 殺 し 亦 取 たるやと 又 爾 彼 に 告 て 言 ふべしヱホバ 斯 言 ふ 犬 ナボテの 血 を 銛 し 處 にて 犬 爾 の 身 の 血 を 銛 べしと
20 アハブ、エリヤに 言 けるは 我 敵 よ 爾 我 に 遇 や 彼 言 ふ 我 遇 ふ 爾 ヱホバの 目 の 前 に 惡 を 爲 す 事 に 身 を 委 しに 縁 り
21 我 災害 を 爾 に 降 し 爾 の 後裔 を 除 きアハブに 屬 する 男 はイスラエルにありて 繋 がれたる 者 も 繋 がれざる 者 も 悉 く 絶 ん
22 又 爾 の 家 をネバテの 子 ヤラベアムの 家 の 如 くなしアヒヤの 子 バアシヤの 家 のごとくなすべし 是 は 爾 我 の 怒 を 惹起 しイスラエルをして 罪 を 犯 させたるに 因 てなり
23 イゼベルに 關 てヱホバ 亦 語 て 言 給 ふ 犬 ヱズレルの 濠 にてイゼベルを 食 はん
24 アハブに 屬 する 者 の 邑 に 死 るをば 犬 之 を 食 ひ 野 に 死 るをば 天空 の 鳥 之 を 食 はんと
25 誠 にアハブの 如 くヱホバの 目 の 前 に 惡 をなす 事 に 身 をゆだねし 者 はあらざりき 其 妻 イゼベル 之 を 慫憊 たるなり
26 彼 はヱホバがイスラエルの 子孫 のまへより 逐 退 けたまひしアモリ 人 の 凡 てなせし 如 く 偶像 に 從 ひて 甚 だ 惡 むべき 事 を 爲 り
27 アハブ 此 等 の 言 を 聞 ける 時 其 衣 を 裂 き 粗麻布 を 體 にまとひ 食 を 斷 ち 粗麻布 に 臥 し 遅々 に 歩行 り
28 茲 にヱホバの 言 テシベ 人 エリヤに 臨 みて 言 ふ
29 爾 アハブの 我 前 に 卑 下 るを 見 るや 彼 わがまへに 卑 下 るに 縁 て 我 災害 を 彼 の 世 に 降 さずして 其 子 の 世 に 災害 を 彼 の 家 に 降 すべし
Chapter 22
1 スリアとイスラエルの 間 に 戰爭 なくして三 年 を 經 たり
2 第三年 にユダの 王 ヨシヤパテ、イスラエルの 王 の 所 に 降 れり
3 イスラエルの 王 其 臣僕 に 言 けるはギレアデのラモテは 我儕 の 所有 なるを 爾 等 知 や 然 るに 我儕 はスリアの 王 の 手 より 之 を 取 ることをせずして 默 しをるなり
4 彼 ヨシヤパテに 言 けるは 爾 我 と 共 にギレアデのラモテに 戰 ひにゆくやヨシヤパテ、イスラエルの 王 にいひけるは 我 は 爾 のごとくわが 民 は 爾 の 民 の 如 くわが 馬 は 爾 の 馬 の 如 しと
5 ヨシヤパテ、イスラエルの 王 に 言 けるは 請 ふ 今日 ヱホバの 言 を 問 へ
6 是 においてイスラエルの 王 預言 者 四 百 人 許 を 集 めて 之 に 言 けるは 我 ギレアデのラモテに 戰 ひにゆくべきや 又 は 罷 べきや 彼等 曰 けるは 上 るべし 主 之 を 王 の 手 に 付 したまふべしと
7 ヨシヤパテ 曰 けるは 外 に 我儕 の 由 て 問 べきヱホバの 預言者 此 にあらざるや
8 イスラエルの 王 ヨシヤパテに 言 けるは 外 にイムラの 子 ミカヤ 一人 あり 之 に 由 てヱホバに 問 ふことを 得 ん 然 ど 彼 は 我 に 關 て 善事 を 預言 せず 唯 惡事 のみを 預言 すれば 我 彼 を 惡 むなりとヨシヤパテ 曰 けるは 王 然 言 たまふなかれと
9 是 によりてイスラエルの 王 一箇 の 官吏 を 呼 てイムラの 子 ミカヤを 急 ぎ 來 らしめよと 言 り
10 イスラエルの 王 およびユダの 王 ヨシヤパテ 朝 衣 を 著 てサマリアの 門 の 入 口 の 廣 場 に 各 其 位 に 坐 しゐたり 預言者 は 皆 其 前 に 預言 せり
11 ケナアナの 子 ゼデキヤ 鐵 の 角 を 造 りて 言 けるはヱホバ 斯 言 給 ふ 爾 是等 を 以 てスリア 人 を 抵觸 て 之 を 盡 すべしと
12 預言者 皆 斯 預言 して 言 ふギレアデのラモテに 上 りて 勝利 を 獲 たまへヱホバ 之 を 王 の 手 に 付 したまふべしと
13 茲 にミカヤを 召 んとて 往 たる 使者 之 に 語 りて 言 けるは 預言者 等 の 言 一 の 口 の 如 くにして 王 に 善 し 請 ふ 汝 の 言 を 彼等 の 一人 の 言 の 如 くならしめて 善事 を 言 へと
14 ミカヤ 曰 けるはヱホバは 生 くヱホバの 我 に 言 たまふ 事 は 我 之 を 言 んと
15 かくて 彼 王 に 至 るに 王 彼 に 言 けるはミカヤよ 我儕 ギレアデのラモテに 戰 ひに 往 くべきや 又 は 罷 べきや 彼 王 に 言 けるは 上 りて 勝利 を 得 たまへヱホバ 之 を 王 の 手 に 付 したまふべしと
16 王 彼 に 言 けるは 我 幾度 汝 を 誓 はせたらば 汝 ヱホバの 名 を 以 て 唯 眞實 のみを 我 に 告 るや
17 彼 言 けるは 我 イスラエルの 皆 牧者 なき 羊 のごとく 山 に 散 をるを 見 たるにヱホバ 是等 の 者 は 主 なし 各 安然 に 其 家 に 歸 るべしと 言 たまへりと
18 イスラエルの 王 ヨシヤパテに 言 けるは 我 汝 に 彼 は 我 について 善 き 事 を 預言 せず 唯 惡 き 事 のみを 預言 すと 告 たるにあらすやと
19 ミカヤ 言 けるは 然 ば 汝 ヱホバの 言 を 聽 べし 我 ヱホバの 其 位 に 坐 しゐたまひて 天 の 萬軍 の 其 傍 に 右左 に 立 つを 見 たるに
20 ヱホバ 言 たまひけるは 誰 かアハブを 誘 ひて 彼 をしてギレアデのラモテに 上 りて 弊 れしめんかと 則 ち 一 は 此 の 如 くせんと 言 ひ 一 は 彼 の 如 くせんといへり
21 遂 に 一 の 霊 進 み 出 てヱホバの 前 に 立 ち 我 彼 を 誘 はんと 言 ければ
22 ヱホバ 彼 に 何 を 以 てするかと 言 たまふに 我 出 て 虚言 を 言 ふ 霊 となりて 其 諸 の 預言者 の 口 にあらんと 言 りヱホバ 言 たまひけるは 汝 は 誘 ひ 亦 之 を 成 し 遂 ん 出 て 然 なすべしと
23 故 に 視 よヱホバ 虚言 を 言 ふ 霊 を 爾 の 此 諸 の 預言者 の 口 に 入 たまへり 又 ヱホバ 爾 に 關 て 災禍 あらんことを 言 たまへりと
24 ケナアナの 子 ゼデキヤ 近 よりてミカヤの 頬 を 批 て 言 けるはヱホバの 霊 何途 より 我 を 離 れゆきて 爾 に 語 ふや
25 ミカヤいひけるは 爾 奧 の 間 に 入 て 身 を 匿 す 日 に 見 るにいたらん
26 イスラエルの 王 言 けるはミカヤを 取 て 之 を 邑 の 宰 アモンと 王 の 子 ヨアシに 曳 かへりて 言 ふべし
27 王 斯 言 ふ 此 を 牢 に 置 れて 苦惱 のパンと 苦惱 の 水 を 以 て 之 を 養 ひ 我 が 平安 に 來 るを 待 てと
28 ミカヤ 言 けるは 爾 若 眞 に 平安 に 歸 るならばヱホバ 我 によりて 言 たまはざりしならん 又 曰 けるは 爾等 民 よ 皆 聽 べし
29 かくてイスラエルの 王 とユダの 王 ヨシヤパテ、ギレアデのラモテに 上 れり
30 イスラエルの 王 ヨシヤパテに 言 けるは 我 装 を 改 て 戰陣 の 中 に 入 らん 然 ど 爾 は 王 衣 を 衣 るべしとイスラエルの 王 装 を 改 て 戰陣 の 中 にいりぬ
31 スリアの 王 其 戰車 の 長 三十二 人 に 命 じて 言 けるは 爾等 小 者 とも 大 者 とも 戰 ふなかれ 惟 イスラエルの 王 とのみ 戰 へと
32 戰 車 の 長 等 ヨシヤパテを 見 て 是 必 ずイスラエルの 王 ならんと 言 ひ 身 をめぐらして 之 と 戰 はんとしければヨシヤパテ 號呼 れり
33 戰車 の 長 彼 がイスラエルの 王 にあらざるを 見 しかば 之 を 追 ふことをやめて 返 れり
34 茲 に 一個 の 人 偶然 弓 を 挽 てイスラエルの 王 の 胸 當 と 艸 摺 の 間 を 射 たりければ 彼 其 御 者 に 言 けるは 我 傷 を 受 たれば 爾 の 手 を 旋 して 我 を 軍中 より 出 すべしと
35 是 日 戰爭 嚴 くなりぬ 王 は 車 の 中 に 扶持 られて 立 ちスリア 人 に 對 ひをりしが 晩景 にいたりて 死 たり 創 の 血 車 の 中 に 流 る
36 日 の 沒 る 頃 軍中 に 呼 はりて 曰 ふあり 各 其 邑 に 各 其 郷 に 歸 るべしと
37 王 死 て 携 へられてサマリアに 至 りたれば 衆人 王 をサマリアに 葬 れり
38 又 其 車 をサマリアの 池 に 濯 ひけるに 犬 其 血 を 舐 たり 又 遊女 其所 に 身 をあらへりヱホバの 言 たまへる 言 の 如 し
39 アハブの 其 餘 の 行爲 と 凡 て 其 爲 たる 事 と 其 建 たる 象牙 の 家 と 其 建 たる 諸 の 邑 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 るにあらずや
40 アハブ 其 父祖 と 共 に 寝 りて 其 子 アハジア 之 にかはりて 王 となれり
41 アサの 子 ヨシヤパテ、イスラエルの 王 アハブの 第 四 年 にユダの 王 となれり
42 ヨシヤパテ 王 となりし 時 三十五 歳 なりしがエルサレムにおいて二十五 年 王 たりき 其 母 の 名 はアズバといひてシルヒの 女 なり
43 ヨシヤパテ 其 父 アサの 諸 の 道 に 歩行 み 轉 て 之 を 離 れずヱホバの 目 に 適 ふ 事 をなせり 但 し 崇邱 は 除 かざりき 民 尚 崇邱 に 犠牲 を 献 げ 香 を 焚 り
44 ヨシヤパテ、イスラエルの 王 と 和好 を 結 べり
45 ヨシヤパテの 其 餘 の 行爲 と 其 なせる 功績 および 如何 に 戰爭 をなせしかはユダの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 るにあらずや
46 彼 其 父 アサの 世 に 尚 ほありし 彼 の 男 色 を 行 ふ 者 の 殘餘 を 國 の 中 より 逐 はらへり
47 當時 エドムには 王 なくして 代 官 王 たりき
48 ヨシヤパテ、タルシシの 船 を 造 りて 金 を 取 ためにオフルに 往 しめんとしたりしが 其 船 エジオンゲベルに 壞 れたれば 遂 に 往 に 至 らざりき
49 是 においてアハブの 子 アハジア、ヨシヤパテに 言 けるはわが 僕 をして 爾 の 僕 と 偕 に 船 にて 往 しめよと 然 どヨシヤパテ 聽 ざりき
50 ヨシヤパテ 其 父祖 とともに 寝 りて 其 父 ダビデの 城邑 に 其 父祖 と 共 に 葬 らる 其 子 ヨラム 之 に 代 て 王 となれり
51 アハブの 子 アハジア、ユダの 王 ヨシヤパテの 第 十七 年 にサマリアにてイスラエルの 王 となり二 年 イスラエルを 治 めたり
52 彼 はヱホバの 目 のまへに 惡 をなし 其 父 の 道 と 其 母 の 道 および 彼 のイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 道 に 歩行 み
53 バアルに 事 へて 之 を 拝 みイスラエルの 神 ヱホバの 怒 を 激 せり 其 父 の 凡 て 行 へるがごとし