Chapter 1
1 ダビデ 王 は 年 がすすんで 老 い、夜着 を 着 せても 暖 まらなかったので、
2 その 家来 たちは 彼 に 言 った、「王 わが 主 のために、ひとりの 若 いおとめを 捜 し 求 めて 王 にはべらせ、王 の 付添 いとし、あなたのふところに 寝 て、王 わが 主 を 暖 めさせましょう」。
3 そして 彼 らはあまねくイスラエルの 領土 に 美 しいおとめを 捜 し 求 めて、シュナミびとアビシャグを 得、王 のもとに 連 れてきた。
4 おとめは 非常 に 美 しく、王 の 付添 いとなって 王 に 仕 えたが、王 は 彼女 を 知 ることがなかった。
5 さてハギテの 子 アドニヤは 高 ぶって、「わたしは 王 となろう」と 言 い、自分 のために 戦車 と 騎兵 および 自分 の 前 に 駆 ける 者 五十 人 を 備 えた。
6 彼 の 父 は 彼 が 生 れてこのかた一 度 も「なぜ、そのような 事 をするのか」と 言 って 彼 をたしなめたことがなかった。アドニヤもまた 非常 に 姿 の 良 い 人 であって、アブサロムの 次 に 生 れた 者 である。
7 彼 がゼルヤの 子 ヨアブと 祭司 アビヤタルとに 相談 したので、彼 らはアドニヤに 従 って 彼 を 助 けた。
8 しかし 祭司 ザドクと、エホヤダの 子 ベナヤと、預言者 ナタンおよびシメイとレイ、ならびにダビデの 勇士 たちはアドニヤに 従 わなかった。
9 アドニヤはエンロゲルのほとりにある「へびの 石」のかたわらで、羊 と 牛 と 肥 えた 家畜 をほふって、王 の 子 である 自分 の 兄弟 たち、および 王 の 家来 であるユダの 人々 をことごとく 招 いた。
10 しかし 預言者 ナタンと、ベナヤと、勇士 たちと、自分 の 兄弟 ソロモンとは 招 かなかった。
11 時 にナタンはソロモンの 母 バテシバに 言 った、「ハギテの 子 アドニヤが 王 となったのをお 聞 きになりませんでしたか。われわれの 主 ダビデはそれをごぞんじないのです。
12 それでいま、あなたに 計 りごとを 授 けて、あなたの 命 と、あなたの 子 ソロモンの 命 を 救 うようにいたしましょう。
13 あなたはすぐダビデ 王 のところへ 行 って、『王 わが 主 よ、あなたは、はしために 誓 って、おまえの 子 ソロモンが、わたしに 次 いで 王 となり、わたしの 位 に 座 するであろうと 言 われたではありませんか。そうであるのに、どうしてアドニヤが 王 となったのですか』と 言 いなさい。
14 あなたがなお 王 と 話 しておられる 間 に、わたしもまた、あなたのあとから、はいって 行 って、あなたの 言葉 を 確認 しましょう」。
15 そこでバテシバは 寝室 にはいって 王 の 所 へ 行 った。(王 は 非常 に 老 いて、シュナミびとアビシャグが 王 に 仕 えていた)。
16 バテシバは 身 をかがめて 王 を 拝 した。王 は 言 った、「何 の 用 か」。
17 彼女 は 王 に 言 った、「わが 主 よ、あなたは、あなたの 神、主 をさして、はしために 誓 い、『おまえの 子 ソロモンがわたしに 次 いで 王 となり、わたしの 位 に 座 するであろう』と 言 われました。
18 そうであるのに、ごらんなさい、今 アドニヤが 王 となりました。王 わが 主 よ、あなたはそれをごぞんじないのです。
19 彼 は 牛 と 肥 えた 家畜 と 羊 をたくさんほふって、王 の 子 たち、および 祭司 アビヤタルと、軍 の 長 ヨアブを 招 きましたが、あなたのしもべソロモンは 招 きませんでした。
20 王 わが 主 よ、イスラエルのすべての 目 はあなたに 注 がれ、だれがあなたに 次 いで、王 わが 主 の 位 に 座 すべきかを 告 げられるのを 望 んでいます。
21 王 わが 主 が 先祖 と 共 に 眠 られるとき、わたしと、わたしの 子 ソロモンは 謀叛 人 とみなされるでしょう」。
22 バテシバがなお 王 と 話 しているうちに、預言者 ナタンがはいってきた。
23 人々 は 王 に 告 げて、「預言者 ナタンがここにおります」と 言 った。彼 は 王 の 前 にはいり、地 に 伏 して 王 を 拝 した。
24 そしてナタンは 言 った、「王 わが 主 よ、あなたは、『アドニヤがわたしに 次 いで 王 となり、わたしの 位 に 座 するであろう』と 仰 せられましたか。
25 彼 はきょう 下 っていって、牛 と、肥 えた 家畜 と 羊 をたくさんほふって、王 の 子 たちと、軍 の 長 ヨアブと、祭司 アビヤタルを 招 きました。彼 らはアドニヤの 前 で 食 い 飲 みして、『アドニヤ 万歳』と 言 いました。
26 しかし、あなたのしもべであるわたしと、祭司 ザドクと、エホヤダの 子 ベナヤと、あなたのしもべソロモンを 招 きませんでした。
27 この 事 は 王 わが 主 がさせられた 事 ですか。あなたはしもべたちに、だれがあなたに 次 いで 王 わが 主 の 位 に 座 すべきかを 告 げられませんでした」。
28 ダビデ 王 は 答 えて 言 った、「バテシバをわたしのところに 呼 びなさい」。彼女 は 王 の 前 にはいってきて、王 の 前 に 立 った。
29 すると 王 は 誓 って 言 った、「わたしの 命 をすべての 苦難 から 救 われた 主 は 生 きておられる。
30 わたしがイスラエルの 神、主 をさしてあなたに 誓 い、『あなたの 子 ソロモンがわたしに 次 いで 王 となり、わたしに 代 って、わたしの 位 に 座 するであろう』と 言 ったように、わたしはきょう、そのようにしよう」。
31 そこでバテシバは 身 をかがめ、地 に 伏 して 王 を 拝 し、「わが 主 ダビデ 王 が、とこしえに 生 きながらえられますように」と 言 った。
32 ダビデは 言 った、「祭司 ザドクと、預言者 ナタンおよびエホヤダの 子 ベナヤをわたしの 所 に 呼 びなさい」。やがて 彼 らは 王 の 前 にきた。
33 王 は 彼 らに 言 った、「あなたがたの 主君 の 家来 たちを 連 れ、わが 子 ソロモンをわたしの 騾馬 に 乗 せ、彼 を 導 いてギホンに 下 り、
34 その 所 で 祭司 ザドクと 預言者 ナタンは 彼 に 油 を 注 いでイスラエルの 王 としなさい。そしてラッパを 吹 いて、『ソロモン 王 万歳』と 言 いなさい。
35 それから、あなたがたは 彼 に 従 って 上 ってきなさい。彼 はきて、わたしの 位 に 座 し、わたしに 代 って 王 となるであろう。わたしは 彼 を 立 ててイスラエルとユダの 上 に 主君 とする」。
36 エホヤダの 子 ベナヤは 王 に 答 えて 言 った、「アァメン、願 わくは、王 わが 主君 の 神、主 もまたそう 仰 せられますように。
37 願 わくは、主 が 王 わが 主君 と 共 におられたように、ソロモンと 共 におられて、その 位 をわが 主君 ダビデ 王 の 位 よりも 大 きくせられますように」。
38 そこで 祭司 ザドクと 預言者 ナタンおよびエホヤダの 子 ベナヤ、ならびにケレテびとと、ペレテびとは 下 って 行 って、ソロモンをダビデ 王 の 騾馬 に 乗 せ、彼 をギホンに 導 いて 行 った。
39 祭司 ザドクは 幕屋 から 油 の 角 を 取 ってきて、ソロモンに 油 を 注 いだ。そしてラッパを 吹 き 鳴 らし、民 は 皆「ソロモン 王 万歳」と 言 った。
40 民 はみな 彼 に 従 って 上 り、笛 を 吹 いて 大 いに 喜 び 祝 った。地 は 彼 らの 声 で 裂 けるばかりであった。
41 アドニヤおよび 彼 と 共 にいた 客 たちは 皆 食事 を 終 ったとき、これを 聞 いた。ヨアブはラッパの 音 を 聞 いて 言 った、「町 の 中 のあの 騒 ぎは 何 か」。
42 彼 の 言葉 のなお 終 らないうちに、そこへ 祭司 アビヤタルの 子 ヨナタンがきたので、アドニヤは 彼 に 言 った、「はいりなさい。あなたは 勇敢 な 人 で、よい 知 らせを 持 ってきたのでしょう」。
43 ヨナタンは 答 えてアドニヤに 言 った、「いいえ、主君 ダビデ 王 はソロモンを 王 とせられました。
44 王 は 祭司 ザドクと 預言者 ナタンおよびエホヤダの 子 ベナヤ、ならびにケレテびとと、ペレテびとをソロモンと 共 につかわされたので、彼 らはソロモンを 王 の 騾馬 に 乗 せて 行 き、
45 祭司 ザドクと 預言者 ナタンはギホンで 彼 に 油 を 注 いで 王 としました。そして 彼 らがそこから 喜 んで 上 って 来 るので、町 が 騒 がしいのです。あなたが 聞 いた 声 はそれなのです。
46 こうしてソロモンは 王 の 位 に 座 し、
47 かつ 王 の 家来 たちがきて、主君 ダビデ 王 に 祝 いを 述 べて、『願 わくは、あなたの 神 がソロモンの 名 をあなたの 名 よりも 高 くし、彼 の 位 をあなたの 位 よりも 大 きくされますように』と 言 いました。そして 王 は 床 の 上 で 拝 されました。
48 王 はまたこう 言 われました、『イスラエルの 神、主 はほむべきかな。主 はきょう、わたしの 位 に 座 するひとりの 子 を 与 えて、これをわたしに 見 せてくださった』と」。
49 その 時 アドニヤと 共 にいた 客 はみな 驚 き、立 っておのおの 自分 の 道 に 去 って 行 った。
50 そしてアドニヤはソロモンを 恐 れ、立 って 行 って 祭壇 の 角 をつかんだ。
51 ある 人 がこれをソロモンに 告 げて 言 った、「アドニヤはソロモンを 恐 れ、今 彼 は 祭壇 の 角 をつかんで、『どうぞ、ソロモン 王 がきょう、つるぎをもってしもべを 殺 さないとわたしに 誓 ってくださるように』と 言 っています」。
52 ソロモンは 言 った、「もし 彼 がよい 人 となるならば、その 髪 の 毛 ひとすじも 地 に 落 ちることはなかろう。しかし 彼 のうちに 悪 のあることがわかるならば、彼 は 死 ななければならない」。
53 ソロモンは 人 をつかわして 彼 を 祭壇 からつれて 下 らせた。彼 がきてソロモンを 拝 したので、ソロモンは 彼 に「家 に 帰 りなさい」と 言 った。
Chapter 2
1 ダビデの 死 ぬ 日 が 近 づいたので、彼 はその 子 ソロモンに 命 じて 言 った、
2 「わたしは 世 のすべての 人 の 行 く 道 を 行 こうとしている。あなたは 強 く、男 らしくなければならない。
3 あなたの 神、主 のさとしを 守 り、その 道 に 歩 み、その 定 めと 戒 めと、おきてとあかしとを、モーセの 律法 にしるされているとおりに 守 らなければならない。そうすれば、あなたがするすべての 事 と、あなたの 向 かうすべての 所 で、あなたは 栄 えるであろう。
4 また 主 がさきにわたしについて 語 って『もしおまえの 子 たちが、その 道 を 慎 み、心 をつくし、精神 をつくして 真実 をもって、わたしの 前 に 歩 むならば、おまえに 次 いでイスラエルの 位 にのぼる 人 が、欠 けることはなかろう』と 言 われた 言葉 を 確実 にされるであろう。
5 またあなたはゼルヤの 子 ヨアブがわたしにした 事、すなわち 彼 がイスラエルのふたりの 軍 の 長 ネルの 子 アブネルと、エテルの 子 アマサにした 事 を 知 っている。彼 はこのふたりを 殺 して、戦争 で 流 した 地 を 太平 の 時 に 報 い、罪 のない 者 の 血 をわたしの 腰 のまわりの 帯 と、わたしの 足 のくつにつけた。
6 それゆえ、あなたの 知恵 にしたがって 事 を 行 い、彼 のしらがを 安 らかに 陰府 に 下 らせてはならない。
7 ただしギレアデびとバルジライの 子 らには 恵 みを 施 し、彼 らをあなたの 食卓 で 食事 する 人々 のうちに 加 えなさい。彼 らはわたしがあなたの 兄弟 アブサロムを 避 けて 逃 げた 時、わたしを 迎 えてくれたからである。
8 またバホリムのベニヤミンびとゲラの 子 シメイがあなたと 共 にいる。彼 はわたしがマハナイムへ 行 った 時、激 しいのろいの 言葉 をもってわたしをのろった。しかし 彼 がヨルダンへ 下 ってきて、わたしを 迎 えたので、わたしは 主 をさして 彼 に 誓 い、『わたしはつるぎをもってあなたを 殺 さない』と 言 った。
9 しかし 彼 を 罪 のない 者 としてはならない。あなたは 知恵 のある 人 であるから、彼 になすべき 事 を 知 っている。あなたは 彼 のしらがを 血 に 染 めて 陰府 に 下 らせなければならない」。
10 ダビデはその 先祖 と 共 に 眠 って、ダビデの 町 に 葬 られた。
11 ダビデがイスラエルを 治 めた 日数 は四十 年 であった。すなわちヘブロンで七 年、エルサレムで三十三 年、王 であった。
12 このようにしてソロモンは 父 ダビデの 位 に 座 し、国 は 堅 く 定 まった。
13 さて、ハギテの 子 アドニヤがソロモンの 母 バテシバのところへきたので、バテシバは 言 った、「あなたは 穏 やかな 事 のためにきたのですか」。彼 は 言 った、「穏 やかな 事 のためです」。
14 彼 はまた 言 った、「あなたに 申 しあげる 事 があります」。バテシバは 言 った、「言 いなさい」。
15 彼 は 言 った、「ごぞんじのように、国 はわたしのもので、イスラエルの 人 は 皆 わたしが 王 になるものと 期待 していました。しかし 国 は 転 じて、わたしの 兄弟 のものとなりました。彼 のものとなったのは、主 から 出 たことです。
16 今 わたしはあなたに一つのお 願 いがあります。断 らないでください」。バテシバは 彼 に 言 った、「言 いなさい」。
17 彼 は 言 った、「どうかソロモン 王 に 請 うて、――王 はあなたに 断 るようなことはないでしょうから――シュナミびとアビシャグをわたしに 与 えて 妻 にさせてください」。
18 バテシバは 言 った、「よろしい。わたしはあなたのために 王 に 話 しましょう」。
19 バテシバはアドニヤのためにソロモン 王 に 話 すため、王 のもとへ 行 った。王 は 立 って 迎 え、彼女 を 拝 して 王座 に 着 き、王 母 のために 座 を 設 けさせたので、彼女 は 王 の 右 に 座 した。
20 そこでバテシバは 言 った、「あなたに一つの 小 さいお 願 いがあります。お 断 りにならないでください」。王 は 彼女 に 言 った、「母上 よ、あなたの 願 いを 言 ってください。わたしは 断 らないでしょう」。
21 彼女 は 言 った、「どうぞ、シュナミびとアビシャグをあなたの 兄弟 アドニヤに 与 えて、妻 にさせてください」。
22 ソロモン 王 は 答 えて 母 に 言 った、「どうしてアドニヤのためにシュナミびとアビシャグを 求 められるのですか。彼 のためには 国 をも 求 めなさい。彼 はわたしの 兄 で、彼 の 味方 には 祭司 アビヤタルとゼルヤの 子 ヨアブがいるのですから」。
23 そしてソロモン 王 は 主 をさして 誓 って 言 った、「もしアドニヤがこの 言葉 によって 自分 の 命 を 失 うのでなければ、どんなにでもわたしを 罰 してください。
24 わたしを 立 てて、父 ダビデの 位 にのぼらせ、主 が 約束 されたように、わたしに 一家 を 与 えてくださった 主 は 生 きておられる。アドニヤはきょう 殺 されなければならない」。
25 ソロモン 王 はエホヤダの 子 ベナヤをつかわしたので、彼 はアドニヤを 撃 って 殺 した。
26 王 はまた 祭司 アビヤタルに 言 った、「あなたの 領地 アナトテへ 行 きなさい。あなたは 死 に 当 る 者 ですが、さきにわたしの 父 ダビデの 前 に 神、主 の 箱 をかつぎ、またすべてわたしの 父 が 受 けた 苦 しみを、あなたも 共 に 苦 しんだので、わたしは、きょうは、あなたを 殺 しません」。
27 そしてソロモンはアビヤタルを 主 の 祭司 職 から 追放 した。こうして 主 がシロでエリの 家 について 言 われた 主 の 言葉 が 成就 した。
28 さてこの 知 らせがヨアブに 達 したので、ヨアブは 主 の 幕屋 にのがれて、祭壇 の 角 をつかんだ。ヨアブはアブサロムを 支持 しなかったけれども、アドニヤを 支持 したからである。
29 ヨアブが 主 の 幕屋 にのがれて、祭壇 のかたわらにいることを、ソロモン 王 に 告 げる 者 があったので、ソロモン 王 はエホヤダの 子 ベナヤをつかわし、「行 って 彼 を 撃 て」と 言 った。
30 ベナヤは 主 の 幕屋 へ 行 って 彼 に 言 った、「王 はあなたに、出 て 来 るようにと 申 されます」。しかし 彼 は 言 った、「いや、わたしはここで 死 にます」。ベナヤは 王 に 復命 して 言 った、「ヨアブはこう 申 しました。またわたしにこう 答 えました」。
31 そこで 王 はベナヤに 言 った、「彼 が 言 うようにし、彼 を 撃 ち 殺 して 葬 り、ヨアブがゆえなく 流 した 血 のとがをわたしと、わたしの 父 の 家 から 除 き 去 りなさい。
32 主 はまたヨアブが 血 を 流 した 行為 を、彼 自身 のこうべに 報 いられるであろう。これは 彼 が 自分 よりも 正 しいすぐれたふたりの 人、すなわちイスラエルの 軍 の 長 ネルの 子 アブネルと、ユダの 軍 の 長 エテルの 子 アマサを、つるぎをもって 撃 ち 殺 し、わたしの 父 ダビデのあずかり 知 らない 事 をしたからである。
33 それゆえ、彼 らの 血 は 永遠 にヨアブのこうべと、その 子孫 のこうべに 帰 すであろう。しかしダビデと、その 子孫 と、その 家 と、その 位 とには、主 から 賜 わる 平安 が 永久 にあるであろう」。
34 そこでエホヤダの 子 ベナヤは 上 っていって、彼 を 撃 ち 殺 した。彼 は 荒野 にある 自分 の 家 に 葬 られた。
35 王 はエホヤダの 子 ベナヤを、ヨアブに 代 って 軍 の 長 とした。王 はまた 祭司 ザドクをアビヤタルに 代 らせた。
36 また 王 は 人 をつかわし、シメイを 召 して 言 った、「あなたはエルサレムのうちに、自分 のために 家 を 建 てて、そこに 住 み、そこからどこへも 出 てはならない。
37 あなたが 出 て、キデロン 川 を 渡 る 日 には 必 ず 殺 されることを、しかと 知 らなければならない。あなたの 血 はあなたのこうべに 帰 すであろう」。
38 シメイは 王 に 言 った、「お 言葉 は 結構 です。王、わが 主 の 仰 せられるとおりに、しもべはいたしましょう」。こうしてシメイは 久 しくエルサレムに 住 んだ。
39 ところが三 年 の 後、シメイのふたりの 奴隷 が、ガテの 王 マアカの 子 アキシのところへ 逃 げ 去 った。人々 がシメイに 告 げて、「ごらんなさい、あなたの 奴隷 はガテにいます」と 言 ったので、
40 シメイは 立 って、ろばにくらを 置 き、ガテのアキシのところへ 行 って、その 奴隷 を 尋 ねた。すなわちシメイは 行 ってその 奴隷 をガテから 連 れてきたが、
41 シメイがエルサレムからガテへ 行 って 帰 ったことがソロモン 王 に 聞 えたので、
42 王 は 人 をつかわし、シメイを 召 して 言 った、「わたしはあなたに 主 をさして 誓 わせ、かつおごそかにあなたを 戒 めて、『あなたが 出 て、どこかへ 行 く 日 には、必 ず 殺 されることを、しかと 知 らなければならない』と 言 ったではないか。そしてあなたは、わたしに『お 言葉 は 結構 です。従 います』と 言 った。
43 ところで、あなたはなぜ 主 に 対 する 誓 いと、わたしが 命 じた 命令 を 守 らなかったのか」。
44 王 はまたシメイに 言 った、「あなたは 自分 の 心 に、あなたがわたしの 父 ダビデにしたもろもろの 悪 を 知 っている。主 はあなたの 悪 をあなたのこうべに 報 いられるであろう。
45 しかしソロモン 王 は 祝福 をうけ、ダビデの 位 は 永久 に 主 の 前 に 堅 く 立 つであろう」。
46 王 がエホヤダの 子 ベナヤに 命 じたので、彼 は 出 ていってシメイを 撃 ち 殺 した。こうして 国 はソロモンの 手 に 堅 く 立 った。
Chapter 3
1 ソロモン 王 はエジプトの 王 パロと 縁 を 結 び、パロの 娘 をめとってダビデの 町 に 連 れてきて、自分 の 家 と、主 の 宮 と、エルサレムの 周囲 の 城壁 を 建 て 終 るまでそこにおらせた。
2 そのころまで 主 の 名 のために 建 てた 宮 がなかったので、民 は 高 き 所 で 犠牲 をささげていた。
3 ソロモンは 主 を 愛 し、父 ダビデの 定 めに 歩 んだが、ただ 彼 は 高 き 所 で 犠牲 をささげ、香 をたいた。
4 ある 日、王 はギベオンへ 行 って、そこで 犠牲 をささげようとした。それが 主要 な 高 き 所 であったからである。ソロモンは一千の 燔祭 をその 祭壇 にささげた。
5 ギベオンで 主 は 夜 の 夢 にソロモンに 現 れて 言 われた、「あなたに 何 を 与 えようか、求 めなさい」。
6 ソロモンは 言 った、「あなたのしもべであるわたしの 父 ダビデがあなたに 対 して 誠実 と 公義 と 真心 とをもって、あなたの 前 に 歩 んだので、あなたは 大 いなるいつくしみを 彼 に 示 されました。またあなたは 彼 のために、この 大 いなるいつくしみをたくわえて、今日、彼 の 位 に 座 する 子 を 授 けられました。
7 わが 神、主 よ、あなたはこのしもべを、わたしの 父 ダビデに 代 って 王 とならせられました。しかし、わたしは 小 さい 子供 であって、出入 りすることを 知 りません。
8 かつ、しもべはあなたが 選 ばれた、あなたの 民、すなわちその 数 が 多 くて、数 えることも、調 べることもできないほどのおびただしい 民 の 中 におります。
9 それゆえ、聞 きわける 心 をしもべに 与 えて、あなたの 民 をさばかせ、わたしに 善悪 をわきまえることを 得 させてください。だれが、あなたのこの 大 いなる 民 をさばくことができましょう」。
10 ソロモンはこの 事 を 求 めたので、そのことが 主 のみこころにかなった。
11 そこで 神 は 彼 に 言 われた、「あなたはこの 事 を 求 めて、自分 のために 長命 を 求 めず、また 自分 のために 富 を 求 めず、また 自分 の 敵 の 命 をも 求 めず、ただ 訴 えをききわける 知恵 を 求 めたゆえに、
12 見 よ、わたしはあなたの 言葉 にしたがって、賢 い、英明 な 心 を 与 える。あなたの 先 にはあなたに 並 ぶ 者 がなく、あなたの 後 にもあなたに 並 ぶ 者 は 起 らないであろう。
13 わたしはまたあなたの 求 めないもの、すなわち 富 と 誉 をもあなたに 与 える。あなたの 生 きているかぎり、王 たちのうちにあなたに 並 ぶ 者 はないであろう。
14 もしあなたが、あなたの 父 ダビデの 歩 んだように、わたしの 道 に 歩 んで、わたしの 定 めと 命令 とを 守 るならば、わたしはあなたの 日 を 長 くするであろう」。
15 ソロモンが 目 をさましてみると、それは 夢 であった。そこで 彼 はエルサレムへ 行 き、主 の 契約 の 箱 の 前 に 立 って 燔祭 と 酬恩祭 をささげ、すべての 家来 のために 祝宴 を 設 けた。
16 さて、ふたりの 遊女 が 王 のところにきて、王 の 前 に 立 った。
17 ひとりの 女 は 言 った、「ああ、わが 主 よ、この 女 とわたしとはひとつの 家 に 住 んでいますが、わたしはこの 女 と 一緒 に 家 にいる 時、子 を 産 みました。
18 ところがわたしの 産 んだ 後、三 日 目 にこの 女 もまた 子 を 産 みました。そしてわたしたちは 一緒 にいましたが、家 にはほかにだれもわたしたちと 共 にいた 者 はなく、ただわたしたちふたりだけでした。
19 ところがこの 女 は 自分 の 子 の 上 に 伏 したので、夜 のうちにその 子 は 死 にました。
20 彼女 は 夜中 に 起 きて、はしための 眠 っている 間 に、わたしの 子 をわたしのかたわらから 取 って、自分 のふところに 寝 かせ、自分 の 死 んだ 子 をわたしのふところに 寝 かせました。
21 わたしは 朝、子 に 乳 を 飲 ませようとして 起 きて 見 ると 死 んでいました。しかし 朝 になってよく 見 ると、それはわたしが 産 んだ 子 ではありませんでした」。
22 ほかの 女 は 言 った、「いいえ、生 きているのがわたしの 子 です。死 んだのはあなたの 子 です」。初 めの 女 は 言 った、「いいえ、死 んだのがあなたの 子 です。生 きているのはわたしの 子 です」。彼 らはこのように 王 の 前 に 言 い 合 った。
23 この 時、王 は 言 った、「ひとりは『この 生 きているのがわたしの 子 で、死 んだのがあなたの 子 だ』と 言 い、またひとりは『いいえ、死 んだのがあなたの 子 で、生 きているのはわたしの 子 だ』と 言 う」。
24 そこで 王 は「刀 を 持 ってきなさい」と 言 ったので、刀 を 王 の 前 に 持 ってきた。
25 王 は 言 った、「生 きている 子 を二つに 分 けて、半分 をこちらに、半分 をあちらに 与 えよ」。
26 すると 生 きている 子 の 母 である 女 は、その 子 のために 心 がやけるようになって、王 に 言 った、「ああ、わが 主 よ、生 きている 子 を 彼女 に 与 えてください。決 してそれを 殺 さないでください」。しかしほかのひとりは 言 った、「それをわたしのものにも、あなたのものにもしないで、分 けてください」。
27 すると 王 は 答 えて 言 った、「生 きている 子 を 初 めの 女 に 与 えよ。決 して 殺 してはならない。彼女 はその 母 なのだ」。
28 イスラエルは 皆 王 が 与 えた 判決 を 聞 いて 王 を 恐 れた。神 の 知恵 が 彼 のうちにあって、さばきをするのを 見 たからである。
Chapter 4
1 ソロモン 王 はイスラエルの 全 地 の 王 であった。
2 彼 の 高官 たちは 次 のとおりである。ザドクの 子 アザリヤは 祭司。
3 シシャの 子 エリホレフとアヒヤは 書記官。アヒルデの 子 ヨシャバテは 史官。
4 エホヤダの 子 ベナヤは 軍 の 長。ザドクとアビヤタルは 祭司。
5 ナタンの 子 アザリヤは 代官 の 長。ナタンの 子 ザブデは 祭司 で、王 の 友 であった。
6 アヒシャルは 宮内卿。アブダの 子 アドニラムは 徴募 の 長 であった。
7 ソロモンはまたイスラエルの 全 地 に十二 人 の 代官 を 置 いた。その 人々 は 王 とその 家 のために 食物 を 備 えた。すなわちおのおの一 年 に一 月 ずつ 食物 を 備 えるのであった。
8 その 名 は 次 のとおりである。エフライムの 山地 にはベンホル。
9 マカヅと、シャラビムと、ベテシメシと、エロン・ベテハナンにはベンデケル。
10 アルボテにはベンヘセデ、(彼 はソコとヘペルの 全 地 を 担当 した)。
11 ドルの 高地 の 全部 にはベン・アビナダブ、(彼 はソロモンの 娘 タパテを 妻 とした)。
12 アヒルデの 子 バアナはタアナクとメギドと、エズレルの 下、ザレタンのかたわらにあるベテシャンの 全 地 を 担当 して、ベテシャンからアベル・メホラに 至 り、ヨクメアムの 向 こうにまで 及 んだ。
13 ラモテ・ギレアデにはベンゲベル、(彼 はギレアデにあるマナセの 子 ヤイルの 村々 を 担当 し、またバシャンにあるアルゴブの 地方 の 城壁 と 青銅 の 貫 の 木 のある 大 きな 町 六十を 担当 した)。
14 マハナイムにはイドの 子 アヒナダブ。
15 ナフタリにはアヒマアズ、(彼 もソロモンの 娘 バスマテを 妻 にめとった)。
16 アセルとベアロテにはホシャイの 子 バアナ。
17 イッサカルにはパルアの 子 ヨシャパテ。
18 ベニヤミンにはエラの 子 シメイ。
19 アモリびとの 王 シホンの 地 およびバシャンの 王 オグの 地 なるギレアデの 地 にはウリの 子 ゲベル。彼 はその 地 のただひとりの 代官 であった。
20 ユダとイスラエルの 人々 は 多 くて、海 べの 砂 のようであったが、彼 らは 飲 み 食 いして 楽 しんだ。
21 ソロモンはユフラテ 川 からペリシテびとの 地 と、エジプトの 境 に 至 るまでの 諸国 を 治 めたので、皆 みつぎ 物 を 携 えてきて、ソロモンの 一生 のあいだ 仕 えた。
22 さてソロモンの一 日 の 食物 は 細 かい 麦粉 三十コル、荒 い 麦粉 六十コル、
23 肥 えた 牛 十 頭、牧場 の 牛 二十 頭、羊 百 頭 で、そのほかに 雄 じか、かもしか、こじか、および 肥 えた 鳥 があった。
24 これはソロモンがユフラテ 川 の 西 の 地方 をテフサからガザまで、ことごとく 治 めたからである。すなわち 彼 はユフラテ 川 の 西 の 諸王 をことごとく 治 め、周囲 至 る 所 に 平安 を 得 た。
25 ソロモンの 一生 の 間、ユダとイスラエルはダンからベエルシバに 至 るまで、安 らかにおのおの 自分 たちのぶどうの 木 の 下 と、いちじくの 木 の 下 に 住 んだ。
26 ソロモンはまた 戦車 の 馬 の、うまや四千と、騎兵 一万二千を 持 っていた。
27 そしてそれらの 代官 たちはおのおの 当番 の 月 にソロモン 王 のため、およびすべてソロモン 王 の 食卓 に 連 なる 者 のために、食物 を 備 えて 欠 けることのないようにした。
28 また 彼 らはおのおのその 割当 にしたがって 馬 および 早馬 に 食 わせる 大麦 とわらを、その 馬 のいる 所 に 持 ってきた。
29 神 はソロモンに 非常 に 多 くの 知恵 と 悟 りを 授 け、また 海 べの 砂原 のように 広 い 心 を 授 けられた。
30 ソロモンの 知恵 は 東 の 人々 の 知恵 とエジプトのすべての 知恵 にまさった。
31 彼 はすべての 人 よりも 賢 く、エズラびとエタンよりも、またマホルの 子 ヘマン、カルコル、ダルダよりも 賢 く、その 名声 は 周囲 のすべての 国々 に 聞 えた。
32 彼 はまた 箴言 三千を 説 いた。またその 歌 は一千五 首 あった。
33 彼 はまた 草木 のことを 論 じてレバノンの 香柏 から 石 がきにはえるヒソプにまで 及 んだ。彼 はまた 獣 と 鳥 と 這 うものと 魚 のことを 論 じた。
34 諸国 の 人々 はソロモンの 知恵 を 聞 くためにきた。地 の 諸王 はソロモンの 知恵 を 聞 いて 人 をつかわした。
Chapter 5
1 さてツロの 王 ヒラムは、ソロモンが 油 を 注 がれ、その 父 に 代 って、王 となったのを 聞 いて、家来 をソロモンにつかわした。ヒラムは 常 にダビデを 愛 したからである。
2 そこでソロモンはヒラムに 人 をつかわして 言 った、
3 「あなたの 知 られるとおり、父 ダビデはその 周囲 にあった 敵 との 戦 いのゆえに、彼 の 神、主 の 名 のために 宮 を 建 てることができず、主 が 彼 らをその 足 の 裏 の 下 に 置 かれるのを 待 ちました。
4 ところが 今 わが 神、主 はわたしに 四方 の 太平 を 賜 わって、敵 もなく、災 もなくなったので、
5 主 が 父 ダビデに『おまえに 代 って、おまえの 位 に、わたしがつかせるおまえの 子、その 人 がわが 名 のために 宮 を 建 てるであろう』と 言 われたように、わが 神、主 の 名 のために 宮 を 建 てようと 思 います。
6 それゆえ、あなたは 命令 を 下 して、レバノンの 香柏 をわたしのために 切 り 出 させてください。わたしのしもべたちをあなたのしもべたちと 一緒 に 働 かせます。またわたしはすべてあなたのおっしゃるとおり、あなたのしもべたちの 賃銀 をあなたに 払 います。あなたの 知 られるとおり、わたしたちのうちにはシドンびとのように 木 を 切 るに 巧 みな 人 がないからです」。
7 ヒラムはソロモンの 言葉 を 聞 いて 大 いに 喜 び、「きょう、主 はあがむべきかな。主 はこのおびただしい 民 を 治 める 賢 い 子 をダビデに 賜 わった」と 言 った。
8 そしてヒラムはソロモンに 人 をつかわして 言 った、「わたしはあなたが 申 しおくられたことを 聞 きました。香柏 の 材木 と、いとすぎの 材木 については、すべてお 望 みのようにいたします。
9 わたしのしもべどもにそれをレバノンから 海 に 運 びおろさせましょう。わたしはそれをいかだに 組 んで、海路、あなたの 指示 される 場所 まで 送 り、そこでそれをくずしましょう。あなたはそれを 受 け 取 ってください。また、あなたはわたしの 家 のために 食物 を 供給 して、わたしの 望 みをかなえてください」。
10 こうしてヒラムはソロモンにすべて 望 みのように 香柏 の 材木 と、いとすぎの 材木 を 与 えた。
11 またソロモンはヒラムにその 家 の 食物 として 小麦 二万コルを 与 え、またオリブをつぶして 取 った 油 二万コルを 与 えた。このようにソロモンは 年々 ヒラムに 与 えた。
12 主 は 約束 されたようにソロモンに 知恵 を 賜 わった。またヒラムとソロモンの 間 は 平和 であって、彼 らふたりは 条約 を 結 んだ。
13 ソロモン 王 はイスラエルの 全 地 から 強制的 に 労働者 を 徴募 した。その 徴募 人員 は三万 人 であった。
14 ソロモンは 彼 らを一か 月 交代 に一万 人 ずつレバノンにつかわした。すなわち一か 月 レバノンに、二か 月 家 にあり、アドニラムは 徴募 の 監督 であった。
15 ソロモンにはまた 荷 を 負 う 者 が七万 人、山 で 石 を 切 る 者 が八万 人 あった。
16 ほかにソロモンには 工事 を 監督 する 上役 の 官吏 が三千三百 人 あって、工事 に 働 く 民 を 監督 した。
17 王 は 命 じて 大 きい 高価 な 石 を 切 り 出 させ、切 り 石 をもって 宮 の 基 をすえさせた。
18 こうしてソロモンの 建築者 と、ヒラムの 建築者 およびゲバルびとは 石 を 切 り、材木 と 石 とを 宮 を 建 てるために 備 えた。
Chapter 6
1 イスラエルの 人々 がエジプトの 地 を 出 て 後 四百八十 年、ソロモンがイスラエルの 王 となって 第 四 年 のジフの 月 すなわち二 月 に、ソロモンは 主 のために 宮 を 建 てることを 始 めた。
2 ソロモン 王 が 主 のために 建 てた 宮 は 長 さ六十キュビト、幅 二十キュビト、高 さ三十キュビトであった。
3 宮 の 拝殿 の 前 の 廊 は 宮 の 幅 にしたがって 長 さ二十キュビト、その 幅 は 宮 の 前 で十キュビトであった。
4 彼 は 宮 に、内側 の 広 い 枠 の 窓 を 造 った。
5 また 宮 の 壁 につけて 周囲 に 脇屋 を 設 け、宮 の 壁 すなわち 拝殿 と 本殿 の 壁 の 周囲 に 建 てめぐらし、宮 の 周囲 に 脇間 があるようにした。
6 下 の 脇間 は 広 さ五キュビト、中 の 広 さ六キュビト、第 三のは 広 さ七キュビトであった。宮 の 外側 には 壁 に 段 を 造 って、梁 を 宮 の 壁 の 中 に 差 し 込 まないようにした。
7 宮 は 建 てる 時 に、石 切 り 場 で 切 り 整 えた 石 をもって 造 ったので、建 てている 間 は 宮 のうちには、つちも、おのも、その 他 の 鉄器 もその 音 が 聞 えなかった。
8 下 の 脇間 の 入口 は 宮 の 右側 にあり、回 り 階段 によって 中 の 脇間 に、中 の 脇間 から 第 三の 脇間 にのぼった。
9 こうして 彼 は 宮 を 建 て 終 り、香柏 のたるきと 板 をもって 宮 の 天井 を 造 った。
10 また 宮 につけて、おのおの 高 さ五キュビトの 脇間 のある 脇屋 を 建 てめぐらし、香柏 の 材木 をもって 宮 に 接続 させた。
11 そこで 主 の 言葉 がソロモンに 臨 んだ、
12 「あなたが 建 てるこの 宮 については、もしあなたがわたしの 定 めに 歩 み、おきてを 行 い、すべての 戒 めを 守 り、それに 従 って 歩 むならば、わたしはあなたの 父 ダビデに 約束 したことを 成就 する。
13 そしてわたしはイスラエルの 人々 のうちに 住 み、わたしの 民 イスラエルを 捨 てることはない」。
14 こうしてソロモンは 宮 を 建 て 終 った。
15 彼 は 香柏 の 板 をもって 宮 の 壁 の 内側 を 張 った。すなわち 宮 の 床 から 天井 のたるきまで 香柏 の 板 で 張 った。また、いとすぎの 板 をもって 宮 の 床 を 張 った。
16 また 宮 の 奥 に二十キュビトの 室 を 床 から 天井 のたるきまで 香柏 の 板 をもって 造 った。すなわち 宮 の 内 に 至聖所 としての 本堂 を 造 った。
17 宮 すなわち 本殿 の 前 にある 拝殿 は 長 さ四十キュビトであった。
18 宮 の 内 側 の 香柏 の 板 は、ひさごの 形 と、咲 いた 花 を 浮彫 りにしたもので、みな 香柏 の 板 で、石 は 見 えなかった。
19 そして 主 の 契約 の 箱 を 置 くために、宮 の 内 の 奥 に 本殿 を 設 けた。
20 本殿 は 長 さ二十キュビト、幅 二十キュビト、高 さ二十キュビトであって、純金 でこれをおおった。また 香柏 の 祭壇 を 造 った。
21 ソロモンは 純金 をもって 宮 の 内 側 をおおい、本殿 の 前 に 金 の 鎖 をもって 隔 てを 造 り、金 をもってこれをおおった。
22 また 金 をもって 残 らず 宮 をおおい、ついに 宮 を 飾 ることをことごとく 終 えた。また 本殿 に 属 する 祭壇 をことごとく 金 でおおった。
23 本殿 のうちにオリブの 木 をもって二つのケルビムを 造 った。その 高 さはおのおの十キュビト。
24 そのケルブの一つの 翼 の 長 さは五キュビト、またそのケルブの 他 の 翼 の 長 さも五キュビトであった。一つの 翼 の 端 から 他 の 翼 の 端 までは十キュビトあった。
25 他 のケルブも十キュビトであって、二つのケルビムは 同 じ 寸法、同 じ 形 であった。
26 このケルブの 高 さは十キュビト、かのケルブの 高 さも 同 じであった。
27 ソロモンは 宮 のうちの 奥 にケルビムをすえた。ケルビムの 翼 を 伸 ばしたところ、このケルブの 翼 はこの 壁 に 達 し、かのケルブの 翼 はかの 壁 に 達 し、他 の二つの 翼 は 宮 の 中 で 互 に 触 れ 合 った。
28 彼 は 金 をもってそのケルビムをおおった。
29 彼 は 宮 の 周囲 の 壁 に、内外 の 室 とも 皆 ケルビムと、しゅろの 木 と、咲 いた 花 の 形 の 彫 り 物 を 刻 み、
30 宮 の 床 は、内外 の 室 とも 金 でおおった。
31 本殿 の 入口 にはオリブの 木 のとびらを 造 った。そのとびらの 上 のかまちと 脇 柱 とで五 辺 形 をなしていた。
32 その二つのとびらもオリブの 木 であって、ソロモンはその 上 にケルビムと、しゅろの 木 と、咲 いた 花 の 形 を 刻 み、金 をもっておおった。すなわちケルビムと、しゅろの 木 の 上 に 金 を 着 せた。
33 こうしてソロモンはまた 拝殿 の 入口 のためにオリブの 木 で 四角 の 形 に 脇 柱 を 造 った。
34 その二つのとびらはいとすぎであって、一つのとびらは二つにたたむ 折 り 戸 であり、他 のとびらも二つにたたむ 折 り 戸 であった。
35 ソロモンはその 上 にケルビムと、しゅろの 木 と、咲 いた 花 を 刻 み、金 をもって 彫 り 物 の 上 を 形 どおりにおおった。
36 また 切 り 石 三かさねと、香柏 の 角材 ひとかさねとをもって 内庭 を 造 った。
37 第 四 年 のジフの 月 に 主 の 宮 の 基 をすえ、
38 第 十一 年 のブルの 月 すなわち八 月 に、宮 のすべての 部分 が 設計 どおりに 完成 した。ソロモンはこれを 建 てるのに七 年 を 要 した。
Chapter 7
1 またソロモンは 自分 の 家 を 建 てたが、十三 年 かかってその 家 を 全部 建 て 終 った。
2 彼 はレバノンの 森 の 家 を 建 てた。長 さ百キュビト、幅 五十キュビト、高 さ三十キュビトで、三 列 の 香柏 の 柱 があり、その 柱 の 上 に 香柏 の 梁 があった。
3 四十五 本 の 柱 の 上 にある 室 は 香柏 の 板 でおおった。柱 は 各 列 十五 本 あった。
4 また 窓 わくが三 列 あって、窓 と 窓 と三 段 に 向 かい 合 っていた。
5 戸口 と 窓 はみな 四角 の 枠 をもち、窓 と 窓 と三 段 に 向 かい 合 った。
6 また 柱 の 広間 を 造 った。長 さ五十キュビト、幅 三十キュビトであった。柱 の 前 に一つの 広間 があり、その 玄関 に 柱 とひさしがあった。
7 またソロモンはみずから 審判 をするために 玉座 の 広間、すなわち 審判 の 広間 を 造 った。床 からたるきまで 香柏 をもっておおった。
8 ソロモンが 住 んだ 宮殿 はその 広間 のうしろの 他 の 庭 にあって、その 造作 は 同 じであった。ソロモンはまた 彼 がめとったパロの 娘 のために 家 を 建 てたが、その 広間 と 同 じであった。
9 これらはみな 内外 とも、土台 から 軒 まで、また 主 の 宮 の 庭 から 大庭 まで、寸法 に 合 わせて 切 った 石、すなわち、のこぎりでひいた 高価 な 石 で 造 られた。
10 また 土台 は 高価 な 石、大 きな 石、すなわち八キュビトの 石、十キュビトの 石 であった。
11 その 上 には 寸法 に 合 わせて 切 った 高価 な 石 と 香柏 とがあった。
12 また 大庭 の 周囲 には三かさねの 切 り 石 と、一かさねの 香柏 の 角材 があった。主 の 宮 の 内 庭 と 宮殿 の 広間 の 庭 の 場合 と 同 じである。
13 ソロモン 王 は 人 をつかわしてツロからヒラムを 呼 んできた。
14 彼 はナフタリの 部族 の 寡婦 の 子 であって、その 父 はツロの 人 で、青銅 の 細工人 であった。ヒラムは 青銅 のいろいろな 細工 をする 知恵 と 悟 りと 知識 に 満 ちた 者 であったが、ソロモン 王 のところにきて、そのすべての 細工 をした。
15 彼 は 青銅 の 柱 二 本 を 鋳 た。一 本 の 柱 の 高 さは十八キュビト、そのまわりは 綱 をもって 測 ると十二キュビトあり、指 四 本 の 厚 さで 空洞 であった。他 の 柱 も 同 じである。
16 また 青銅 を 溶 かして 柱頭 二つを 造 り、柱 の 頂 にすえた。その一つの 柱頭 の 高 さは五キュビト、他 の 柱頭 の 高 さも五キュビトであった。
17 柱 の 頂 にある 柱頭 のために 鎖 に 編 んだ 飾 りひもで 市松 模様 の 網 細工 二つを 造 った。すなわちこの 柱頭 のために一つ、かの 柱頭 のために一つを 造 った。
18 またざくろを 造 った。すなわち二 並 びのざくろを一つの 網 細工 の 上 のまわりに 造 って、柱 の 頂 にある 柱頭 を 巻 いた。他 の 柱頭 にも 同 じようにした。
19 この 廊 の 柱 の 頂 にある 柱頭 の 上 に四キュビトのゆりの 花 の 細工 があった。
20 二つの 柱 の 上端 の 丸 い 突出 部 の 上 にある 網 細工 の 柱頭 の 周囲 には、おのおの二百のざくろが二 並 びになっていた。
21 この 柱 を 神殿 の 廊 に 立 てた。すなわち 南 に 柱 を 立 てて、その 名 をヤキンと 名 づけ、北 に 柱 を 立 てて、その 名 をボアズと 名 づけた。
22 その 柱 の 頂 にはゆりの 花 の 細工 があった。こうしてその 柱 の 造作 ができあがった。
23 また 海 を 鋳 て 造 った。縁 から 縁 まで十キュビトであって、周囲 は 円形 をなし、高 さ五キュビトで、その 周囲 は 綱 をもって 測 ると三十キュビトであった。
24 その 縁 の 下 には三十キュビトの 周囲 をめぐるひさごがあって、海 の 周囲 を 囲 んでいた。そのひさごは二 並 びで、海 を 鋳 る 時 に 鋳 たものである。
25 その 海 は十二の 牛 の 上 に 置 かれ、その三つは 北 に 向 かい、三つは 西 に 向 かい、三つは 南 に 向 かい、三つは 東 に 向 かっていた。海 はその 上 に 置 かれ、牛 のうしろは 皆 内 に 向 かっていた。
26 海 の 厚 さは 手 の 幅 で、その 縁 は 杯 の 縁 のように、ゆりの 花 に 似 せて 造 られた。海 には 水 が二千バテはいった。
27 また 青銅 の 台 を十 個 造 った。台 は 長 さ四キュビト、幅 四キュビト、高 さ三キュビトであった。
28 その 台 の 構造 は 次 のとおりである。台 には 鏡板 があり、鏡板 は 枠 の 中 にあった。
29 枠 の 中 にある 鏡板 には、ししと 牛 とケルビムとがあり、また、ししと 牛 の 上 と 下 にある 枠 の 斜面 には 花 飾 りが 細工 してあった。
30 また 台 にはおのおの四つの 青銅 の 車輪 と、青銅 の 車軸 があり、その四すみには 洗盤 のささえがあった。そのささえは、おのおの 花 飾 りのかたわらに 鋳 て 造 りつけてあった。
31 その 口 は一キュビト 上 に 突 き 出 て、台 の 頂 の 内 にあり、その 口 は 丸 く、台座 のように 造 られ、深 さ一キュビト 半 であった。またその 口 には 彫 り 物 があった。その 鏡板 は 四角 で、丸 くなかった。
32 四つの 車輪 は 鏡板 の 下 にあり、車軸 は 台 に 取 り 付 けてあり、車輪 の 高 さはおのおの一キュビト 半 であった。
33 車輪 の 構造 は 戦車 の 車輪 の 構造 と 同 じで、その 車軸 と 縁 と 輻 と 轂 とはみな 鋳物 であった。
34 おのおのの 台 の四すみに四つのささえがあり、そのささえは 台 の 一部 をなしていた。
35 台 の 上 には 高 さ 半 キュビトの 丸 い 帯 輪 があった。そして 台 の 上 にあるその 支柱 と 鏡板 とはその 一部 をなしていた。
36 その 支柱 の 表面 と 鏡板 にはそれぞれの 場所 に、ケルビムと、ししと、しゅろを 刻 み、またその 周囲 に 花 飾 りを 施 した。
37 このようにして十 個 の 台 を 造 った。それはみな 同 じ 鋳方、同 じ 寸法、同 じ 形 であった。
38 また 青銅 の 洗盤 を十 個 造 った。洗盤 はおのおの四十バテの 水 がはいり、洗盤 はおのおの四キュビトであった。十 個 の 台 の 上 にはおのおの一つずつの 洗盤 があった。
39 その 台 の五 個 を 宮 の 南 の 方 に、五 個 を 宮 の 北 の 方 に 置 き、宮 の 東南 の 方 に 海 をすえた。
40 ヒラムはまたつぼと 十能 と 鉢 を 造 った。こうしてヒラムはソロモン 王 のために 主 の 宮 のすべての 細工 をなし 終 えた。
41 すなわち二 本 の 柱 と、その 柱 の 頂 にある 柱頭 の二つの 玉 と、柱 の 頂 にある 柱頭 の二つの 玉 をおおう二つの 網 細工 と、
42 その二つの 網 細工 のためのざくろ四百。このざくろは一つの 網 細工 に、二 並 びにつけて、柱 の 頂 にある 柱頭 の二つの 玉 を 巻 いた。
43 また十 個 の 台 と、その 台 の 上 の十 個 の 洗盤 と、
44 一つの 海 と、その 海 の 下 の十二の 牛 とであった。
45 さてつぼと 十能 と 鉢、すなわちヒラムがソロモン 王 のために 造 った 主 の 宮 のこれらの 器 はみな 光 のある 青銅 であった。
46 王 はヨルダンの 低地 で、スコテとザレタンの 間 の 粘土 の 地 でこれらを 鋳 た。
47 ソロモンはその 器 が 非常 に 多 かったので、皆 それをはからずにおいた。その 青銅 の 重 さは、はかり 得 なかった。
48 またソロモンは 主 の 宮 にあるもろもろの 器 を 造 った。すなわち 金 の 祭壇 と、供 えのパンを 載 せる 金 の 机、
49 および 純金 の 燭台。この 燭台 は 本殿 の 前 に、五つは 南 に、五つは 北 にあった。また 金 の 花 と、ともしび 皿 と、心 かきと、
50 純金 の 皿 と、心切 りばさみと、鉢 と、香 の 杯 と、心取 り 皿 と、至聖所 である 宮 の 奥 のとびらのためおよび、宮 の 拝殿 のとびらのために、金 のひじつぼを 造 った。
51 こうしてソロモン 王 が 主 の 宮 のために 造 るすべての 細工 は 終 った。そしてソロモンは 父 ダビデがささげた 物、すなわち 金銀 および 器物 を 携 え 入 り、主 の 宮 の 宝蔵 の 中 にたくわえた。
Chapter 8
1 ソロモンは 主 の 契約 の 箱 をダビデの 町、すなわちシオンからかつぎ 上 ろうとして、イスラエルの 長老 たちと、すべての 部族 のかしらたちと、イスラエルの 人々 の 氏族 の 長 たちをエルサレムでソロモン 王 のもとに 召 し 集 めた。
2 イスラエルの 人 は 皆 エタニムの 月 すなわち七 月 の 祭 にソロモン 王 のもとに 集 まった。
3 イスラエルの 長老 たちが 皆 来 たので、祭司 たちは 箱 を 取 りあげた。
4 そして 彼 らは 主 の 箱 と、会見 の 幕屋 と、幕屋 にあるすべての 聖 なる 器 をかつぎ 上 った。すなわち 祭司 とレビびとがこれらの 物 をかつぎ 上 った。
5 ソロモン 王 および 彼 のもとに 集 まったイスラエルの 会衆 は 皆 彼 と 共 に 箱 の 前 で、羊 と 牛 をささげたが、その 数 が 多 くて 調 べることも 数 えることもできなかった。
6 祭司 たちは 主 の 契約 の 箱 をその 場所 にかつぎ 入 れた。すなわち 宮 の 本殿 である 至聖所 のうちのケルビムの 翼 の 下 に 置 いた。
7 ケルビムは 翼 を 箱 の 所 に 伸 べていたので、ケルビムは 上 から 箱 とそのさおをおおった。
8 さおは 長 かったので、さおの 端 が 本殿 の 前 の 聖所 から 見 えた。しかし 外 には 見 えなかった。そのさおは 今日 までそこにある。
9 箱 の 内 には二つの 石 の 板 のほか 何 もなかった。これはイスラエルの 人々 がエジプトの 地 から 出 たとき、主 が 彼 らと 契約 を 結 ばれたときに、モーセがホレブで、それに 納 めたものである。
10 そして 祭司 たちが 聖所 から 出 たとき、雲 が 主 の 宮 に 満 ちたので、
11 祭司 たちは 雲 のために 立 って 仕 えることができなかった。主 の 栄光 が 主 の 宮 に 満 ちたからである。
12 そこでソロモンは 言 った、「主 は 日 を 天 に 置 かれた。しかも 主 は 自 ら 濃 き 雲 の 中 に 住 まおうと 言 われた。
13 わたしはあなたのために 高 き 家、とこしえのみすまいを 建 てた」。
14 王 は 身 をめぐらして、イスラエルのすべての 会衆 を 祝福 した。その 時 イスラエルのすべての 会衆 は 立 っていた。
15 彼 は 言 った、「イスラエルの 神、主 はほむべきかな。主 はその 口 をもってわたしの 父 ダビデに 約束 されたことを、その 手 をもってなし 遂 げられた。主 は 言 われた、
16 『わが 民 イスラエルをエジプトから 導 き 出 した 日 から、わたしはわたしの 名 を 置 くべき 宮 を 建 てるために、イスラエルのもろもろの 部族 のうちから、どの 町 をも 選 んだことがなかった。ただダビデを 選 んで、わが 民 イスラエルの 上 に 立 たせた』と。
17 イスラエルの 神、主 の 名 のために 宮 を 建 てることは、わたしの 父 ダビデの 心 にあった。
18 しかし 主 はわたしの 父 ダビデに 言 われた、『わたしの 名 のために 宮 を 建 てることはあなたの 心 にあった。あなたの 心 にこの 事 のあったのは 結構 である。
19 けれどもあなたはその 宮 を 建 ててはならない。あなたの 身 から 出 るあなたの 子 がわたしの 名 のために 宮 を 建 てるであろう』と。
20 そして 主 はその 言 われた 言葉 を 行 われた。すなわちわたしは 父 ダビデに 代 って 立 ち、主 が 言 われたように、イスラエルの 位 に 座 し、イスラエルの 神、主 の 名 のために 宮 を 建 てた。
21 わたしはまたそこに 主 の 契約 を 納 めた 箱 のために一つの 場所 を 設 けた。その 契約 は 主 がわれわれの 先祖 をエジプトの 地 から 導 き 出 された 時 に、彼 らと 結 ばれたものである」。
22 ソロモンはイスラエルの 全 会衆 の 前 で、主 の 祭壇 の 前 に 立 ち、手 を 天 に 伸 べて、
23 言 った、「イスラエルの 神、主 よ、上 の 天 にも、下 の 地 にも、あなたのような 神 はありません。あなたは 契約 を 守 られ、心 をつくしてあなたの 前 に 歩 むあなたのしもべらに、いつくしみを 施 し、
24 あなたのしもべであるわたしの 父 ダビデに 約束 されたことを 守 られました。あなたが 口 をもって 約束 されたことを、手 をもってなし 遂 げられたことは、今日 見 るとおりであります。
25 それゆえ、イスラエルの 神、主 よ、あなたのしもべであるわたしの 父 ダビデに、あなたが 約束 して『おまえがわたしの 前 に 歩 んだように、おまえの 子孫 が、その 道 を 慎 んで、わたしの 前 に 歩 むならば、おまえにはイスラエルの 位 に 座 する 人 が、わたしの 前 に 欠 けることはないであろう』と 言 われたことを、ダビデのために 守 ってください。
26 イスラエルの 神 よ、どうぞ、あなたのしもべであるわたしの 父 ダビデに 言 われた 言葉 を 確認 してください。
27 しかし 神 は、はたして 地上 に 住 まわれるでしょうか。見 よ、天 も、いと 高 き 天 もあなたをいれることはできません。ましてわたしの 建 てたこの 宮 はなおさらです。
28 しかしわが 神、主 よ、しもべの 祈 と 願 いを 顧 みて、しもべがきょう、あなたの 前 にささげる 叫 びと 祈 をお 聞 きください。
29 あなたが『わたしの 名 をそこに 置 く』と 言 われた 所、すなわち、この 宮 に 向 かって 夜昼 あなたの 目 をお 開 きください。しもべがこの 所 に 向 かって 祈 る 祈 をお 聞 きください。
30 しもべと、あなたの 民 イスラエルがこの 所 に 向 かって 祈 る 時 に、その 願 いをお 聞 きください。あなたのすみかである 天 で 聞 き、聞 いておゆるしください。
31 もし 人 がその 隣 り 人 に 対 して 罪 を 犯 し、誓 いをすることを 求 められる 時、来 てこの 宮 であなたの 祭壇 の 前 に 誓 うならば、
32 あなたは 天 で 聞 いて 行 い、あなたのしもべらをさばき、悪人 を 罰 して、そのおこないの 報 いをそのこうべに 帰 し、義人 を 義 として、その 義 にしたがって、その 人 に 報 いてください。
33 もしあなたの 民 イスラエルが、あなたに 対 して 罪 を 犯 したために 敵 の 前 に 敗 れた 時、あなたに 立 ち 返 って、あなたの 名 をあがめ、この 宮 であなたに 祈 り 願 うならば、
34 あなたは 天 にあって 聞 き、あなたの 民 イスラエルの 罪 をゆるして、あなたが 彼 らの 先祖 に 賜 わった 地 に 彼 らを 帰 らせてください。
35 もし 彼 らがあなたに 罪 を 犯 したために、天 が 閉 ざされて 雨 がなく、あなたが 彼 らを 苦 しめられる 時、彼 らがこの 所 に 向 かって 祈 り、あなたの 名 をあがめ、その 罪 を 離 れるならば、
36 あなたは 天 で 聞 き、あなたのしもべ、あなたの 民 イスラエルの 罪 をゆるし、彼 らに 歩 むべき 良 い 道 を 教 えて、あなたが、あなたの 民 に 嗣 業 として 与 えられた 地 に 雨 を 降 らせてください。
37 もし 国 にききんがあるか、もしくは 疫病、立 ち 枯 れ、腐 り 穂、いなご、青虫 があるか、もしくは 敵 のために 町 の 中 に 攻 め 囲 まれることがあるか、どんな 災害、どんな 病気 があっても、
38 もし、だれでも、あなたの 民 イスラエルがみな、おのおのその 心 の 悩 みを 知 って、この 宮 に 向 かい、手 を 伸 べるならば、どんな 祈、どんな 願 いでも、
39 あなたは、あなたのすみかである 天 で 聞 いてゆるし、かつ 行 い、おのおのの 人 に、その 心 を 知 っておられるゆえ、そのすべての 道 にしたがって 報 いてください。ただ、あなただけ、すべての 人 の 心 を 知 っておられるからです。
40 あなたが、われわれの 先祖 に 賜 わった 地 に、彼 らの 生 きながらえる 日 の 間、常 にあなたを 恐 れさせてください。
41 またあなたの 民 イスラエルの 者 でなく、あなたの 名 のために 遠 い 国 から 来 る 異邦人 が、
42 ――それは 彼 らがあなたの 大 いなる 名 と、強 い 手 と、伸 べた 腕 とについて 聞 き 及 ぶからです、――もしきて、この 宮 に 向 かって 祈 るならば、
43 あなたは、あなたのすみかである 天 で 聞 き、すべて 異邦人 があなたに 呼 び 求 めることをかなえさせてください。そうすれば、地 のすべての 民 は、あなたの 民 イスラエルのように、あなたの 名 を 知 り、あなたを 恐 れ、またわたしが 建 てたこの 宮 があなたの 名 によって 呼 ばれることを 知 るにいたるでしょう。
44 あなたの 民 が 敵 と 戦 うために、あなたがつかわされる 道 を 通 って 出 て 行 くとき、もし 彼 らがあなたの 選 ばれた 町、わたしがあなたの 名 のために 建 てた 宮 の 方 に 向 かって、主 に 祈 るならば、
45 あなたは 天 で、彼 らの 祈 と 願 いを 聞 いて 彼 らをお 助 けください。
46 彼 らがあなたに 対 して 罪 を 犯 すことがあって、――人 は 罪 を 犯 さない 者 はないのです、――あなたが 彼 らを 怒 り、彼 らを 敵 にわたし、敵 が 彼 らを 捕虜 として 遠近 にかかわらず、敵 の 地 に 引 いて 行 く 時、
47 もし 彼 らが 捕 われていった 地 で、みずから 省 みて 悔 い、自分 を 捕 えていった 者 の 地 で、あなたに 願 い、『われわれは 罪 を 犯 しました、そむいて 悪 を 行 いました』と 言 い、
48 自分 を 捕 えていった 敵 の 地 で、心 をつくし、精神 をつくしてあなたに 立 ち 返 り、あなたが 彼 らの 先祖 に 与 えられた 地、あなたが 選 ばれた 町、わたしがあなたの 名 のために 建 てた 宮 の 方 に 向 かって、あなたに 祈 るならば、
49 あなたのすみかである 天 で、彼 らの 祈 と 願 いを 聞 いて、彼 らを 助 け、
50 あなたの 民 が、あなたに 対 して 犯 した 罪 と、あなたに 対 して 行 ったすべてのあやまちをゆるし、彼 らを 捕 えていった 者 の 前 で、彼 らにあわれみを 得 させ、その 人々 が 彼 らをあわれむようにしてください。
51 (彼 らはあなたがエジプトから、鉄 のかまどの 中 から 導 き 出 されたあなたの 民、あなたの 嗣 業 であるからです)。
52 どうぞ、しもべの 願 いと、あなたの 民 イスラエルの 願 いに、あなたの 目 を 開 き、すべてあなたに 呼 び 求 める 時、彼 らの 願 いをお 聞 きください。
53 あなたは 彼 らを 地 のすべての 民 のうちから 区 別 して、あなたの 嗣 業 とされたからです。主 なる 神 よ、あなたがわれわれの 先祖 をエジプトから 導 き 出 された 時、モーセによって 言 われたとおりです」。
54 ソロモンはこの 祈 と 願 いをことごとく 主 にささげ 終 ると、それまで 天 に 向 かって 手 を 伸 べ、ひざまずいていた 主 の 祭壇 の 前 から 立 ちあがり、
55 立 って 大声 でイスラエルの 全 会衆 を 祝福 して 言 った、
56 「主 はほむべきかな。主 はすべて 約束 されたように、その 民 イスラエルに 太平 を 賜 わった。そのしもべモーセによって 仰 せられたその 良 き 約束 は 皆 一つもたがわなかった。
57 われわれの 神 がわれわれの 先祖 と 共 におられたように、われわれと 共 におられるように。われわれを 離 れず、またわれわれを 見捨 てられないように。
58 われわれの 心 を 主 に 傾 けて、主 のすべての 道 に 歩 ませ、われわれの 先祖 に 命 じられた 戒 めと 定 めと、おきてとを 守 らせられるように。
59 主 の 前 にわたしが 述 べたこれらの 願 いの 言葉 が、日夜 われわれの 神、主 に 覚 えられるように。そして 主 は 日々 の 事 に、しもべを 助 け、主 の 民 イスラエルを 助 けられるように。
60 そうすれば、地 のすべての 民 は 主 が 神 であることと、他 に 神 のないことを 知 るに 至 るであろう。
61 それゆえ、あなたがたは、今日 のようにわれわれの 神、主 に 対 して、心 は 全 く 真実 であり、主 の 定 めに 歩 み、主 の 戒 めを 守 らなければならない」。
62 そして 王 および 王 と 共 にいるすべてのイスラエルびとは 主 の 前 に 犠牲 をささげた。
63 ソロモンは 酬恩祭 として 牛 二万二千 頭、羊 十二万 頭 を 主 にささげた。こうして 王 とイスラエルの 人々 は 皆 主 の 宮 を 奉献 した。
64 その 日、王 は 主 の 宮 の 前 にある 庭 の 中 を 聖別 し、その 所 で 燔祭 と 素祭 と 酬恩祭 の 脂肪 をささげた。これは 主 の 前 にある 青銅 の 祭壇 が 素祭 と 酬恩祭 の 脂肪 とを 受 けるに 足 りなかったからである。
65 その 時 ソロモンは 七日 の 間 われわれの 神、主 の 前 に 祭 を 行 った。ハマテの 入口 からエジプトの 川 に 至 るまでのすべてのイスラエルびとの 大 いなる 会衆 が 彼 と 共 にいた。
66 八 日 目 にソロモンは 民 を 帰 らせた。民 は 王 を 祝福 し、主 がそのしもべダビデと、その 民 イスラエルとに 施 されたもろもろの 恵 みを 喜 び、心 に 楽 しんでその 天幕 に 帰 って 行 った。
Chapter 9
1 ソロモンが 主 の 宮 と 王 の 宮殿 およびソロモンが 建 てようと 望 んだすべてのものを 建 て 終 った 時、
2 主 はかつてギベオンでソロモンに 現 れられたように 再 び 現 れて、
3 彼 に 言 われた、「あなたが、わたしの 前 に 願 った 祈 と 願 いとを 聞 いた。わたしはあなたが 建 てたこの 宮 を 聖別 して、わたしの 名 を 永久 にそこに 置 く。わたしの 目 と、わたしの 心 は 常 にそこにあるであろう。
4 あなたがもし、あなたの 父 ダビデが 歩 んだように 全 き 心 をもって 正 しくわたしの 前 に 歩 み、すべてわたしが 命 じたようにおこなって、わたしの 定 めと、おきてとを 守 るならば、
5 わたしは、あなたの 父 ダビデに 約束 して『イスラエルの 王位 にのぼる 人 があなたに 欠 けることはないであろう』と 言 ったように、あなたのイスラエルに 王 たる 位 をながく 確保 するであろう。
6 しかし、あなたがた、またはあなたがたの 子孫 がそむいてわたしに 従 わず、わたしがあなたがたの 前 に 置 いた 戒 めと 定 めとを 守 らず、他 の 神々 に 行 って、それに 仕 え、それを 拝 むならば、
7 わたしはイスラエルを、わたしが 与 えた 地 のおもてから 断 つであろう。またわたしの 名 のために 聖別 した 宮 をわたしの 前 から 投 げすてるであろう。そしてイスラエルはもろもろの 民 のうちにことわざとなり、笑 い 草 となるであろう。
8 かつ、この 宮 は 荒塚 となり、そのかたわらを 過 ぎる 者 は 皆 驚 き、うそぶいて『なにゆえ、主 はこの 地 と、この 宮 とにこのようにされたのか』と 言 うであろう。
9 その 時 人々 は 答 えて『彼 らは 自分 の 先祖 をエジプトの 地 から 導 き 出 した 彼 らの 神、主 を 捨 てて、他 の 神々 につき 従 い、それを 拝 み、それに 仕 えたために、主 はこのすべての 災 を 彼 らの 上 に 下 したのである』と 言 うであろう」。
10 ソロモンは二十 年 を 経 て二つの 家 すなわち 主 の 宮 と 王 の 宮殿 とを 建 て 終 った 時、
11 ツロの 王 ヒラムがソロモンの 望 みに 任 せて 香柏 と、いとすぎと、金 とを 供給 したので、ソロモン 王 はガリラヤの 地 の 町 二十をヒラムに 与 えた。
12 しかしヒラムがツロから 来 て、ソロモンが 彼 に 与 えた 町々 を 見 たとき、それらは 彼 の 気 にいらなかったので、
13 彼 は、「兄弟 よ、あなたがくださったこれらの 町々 は、いったいなんですか」と 言 った。それで、そこは 今日 までカブルの 地 と 呼 ばれている。
14 ヒラムはかつて 金 百二十タラントを 王 に 贈 った。
15 ソロモン 王 が 強制的 に 労働者 を 徴募 したのはこうである。すなわち 主 の 宮 と 自分 の 宮殿 と、ミロとエルサレムの 城壁 と、ハゾルとメギドとゲゼルを 建 てるためであった。
16 (エジプトの 王 パロはかつて 上 ってきて、ゲゼルを 取 り、火 でこれを 焼 き、その 町 に 住 んでいたカナンびとを 殺 し、これをソロモンの 妻 である 自分 の 娘 に 与 えて 婚姻 の 贈 り 物 としたので、
17 ソロモンはそのゲゼルを 建 て 直 した)。また 下 ベテホロンと、
18 バアラテとユダの 国 の 荒野 にあるタマル、
19 およびソロモンが 持 っていた 倉庫 の 町々、戦車 の 町々、騎兵 の 町々 ならびにソロモンがエルサレム、レバノンおよびそのすべての 領地 において 建 てようと 望 んだものをことごとく 建 てるためであった。
20 すべてイスラエルの 子孫 でないアモリびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの 残 った 者、
21 その 地 にあって 彼 らのあとに 残 った 子孫 すなわちイスラエルの 人々 の 滅 ぼしつくすことのできなかった 者 を、ソロモンは 強制的 に 奴隷 として 徴募 をおこない、今日 に 至 っている。
22 しかしイスラエルの 人々 をソロモンはひとりも 奴隷 としなかった。彼 らは 軍人、また 彼 の 役人、司令 官、指揮 官、戦車 隊長、騎兵隊 長 であったからである。
23 ソロモンの 工事 を 監督 する 上役 の 官吏 は五百五十 人 であって、工事 に 働 く 民 を 治 めた。
24 パロの 娘 はダビデの 町 から 上 って、ソロモンが 彼女 のために 建 てた 家 に 住 んだ。その 時 ソロモンはミロを 建 てた。
25 ソロモンは 主 のために 築 いた 祭壇 の 上 に 年 に三 度 燔祭 と 酬恩祭 をささげ、また 主 の 前 に 香 をたいた。こうしてソロモンは 宮 を 完成 した。
26 ソロモン 王 はエドムの 地、紅海 の 岸 のエラテに 近 いエジオン・ゲベルで 数隻 の 船 を 造 った。
27 ヒラムは 海 の 事 を 知 っている 船員 であるそのしもべをソロモンのしもべと 共 にその 船 でつかわした。
28 彼 らはオフルへ 行 って、そこから 金 四百二十タラントを 取 って、ソロモン 王 の 所 にもってきた。
Chapter 10
1 シバの 女王 は 主 の 名 にかかわるソロモンの 名声 を 聞 いたので、難問 をもってソロモンを 試 みようとたずねてきた。
2 彼女 は 多 くの 従者 を 連 れ、香料 と、たくさんの 金 と 宝石 とをらくだに 負 わせてエルサレムにきた。彼女 はソロモンのもとにきて、その 心 にあることをことごとく 彼 に 告 げたが、
3 ソロモンはそのすべての 問 に 答 えた。王 が 知 らないで 彼女 に 説明 のできないことは一つもなかった。
4 シバの 女王 はソロモンのもろもろの 知恵 と、ソロモンが 建 てた 宮殿、
5 その 食卓 の 食物 と、列座 の 家来 たちと、その 侍臣 たちの 伺候 ぶり、彼 らの 服装 と、彼 の 給仕 たち、および 彼 が 主 の 宮 でささげる 燔祭 を 見 て、全 く 気 を 奪 われてしまった。
6 彼女 は 王 に 言 った、「わたしが 国 であなたの 事 と、あなたの 知恵 について 聞 いたことは 真実 でありました。
7 しかしわたしがきて、目 に 見 るまでは、その 言葉 を 信 じませんでしたが、今見 るとその 半分 もわたしは 知 らされていなかったのです。あなたの 知恵 と 繁栄 はわたしが 聞 いたうわさにまさっています。
8 あなたの 奥方 たちはさいわいです。常 にあなたの 前 に 立 って、あなたの 知恵 を 聞 く 家来 たちはさいわいです。
9 あなたの 神、主 はほむべきかな。主 はあなたを 喜 び、あなたをイスラエルの 位 にのぼらせられました。主 は 永久 にイスラエルを 愛 せられるゆえ、あなたを 王 として 公道 と 正義 とを 行 わせられるのです」。
10 そして 彼女 は 金 百二十タラントおよび 多 くの 香料 と 宝石 とを 王 に 贈 った。シバの 女王 がソロモン 王 に 贈 ったような 多 くの 香料 は 再 びこなかった。
11 オフルから 金 を 載 せてきたヒラムの 船 は、またオフルからたくさんのびゃくだんの 木 と 宝石 とを 運 んできたので、
12 王 はびゃくだんの 木 をもって 主 の 宮 と 王 の 宮殿 のために 壁 柱 を 造 り、また 歌 う 人々 のために 琴 と 立琴 とを 造 った。このようなびゃくだんの 木 は、かつてきたこともなく、また 今日 まで 見 たこともなかった。
13 ソロモン 王 はその 豊 かなのにしたがってシバの 女王 に 贈 り 物 をしたほかに、彼女 の 望 みにまかせて、すべてその 求 める 物 を 贈 った。そして 彼女 はその 家来 たちと 共 に 自分 の 国 へ 帰 っていった。
14 さて一 年 の 間 にソロモンのところに、はいってきた 金 の 目方 は六百六十六タラントであった。
15 そのほかに 貿易 商 および 商人 の 取引、ならびにアラビヤの 諸王 と 国 の 代官 たちからも、はいってきた。
16 ソロモン 王 は 延金 の 大盾 二百を 造 った。その 大盾 にはおのおの六百シケルの 金 を 用 いた。
17 また 延金 の 小盾 三百を 造 った。その 小盾 にはおのおの三ミナの 金 を 用 いた。王 はこれらをレバノンの 森 の 家 に 置 いた。
18 王 はまた 大 きな 象牙 の 玉座 を 造 り、純金 をもってこれをおおった。
19 その 玉座 に六つの 段 があり、玉座 の 後 に 子 牛 の 頭 があり、座席 の 両側 にひじ 掛 けがあって、ひじ 掛 けのわきに二つのししが 立 っていた。
20 また六つの 段 のおのおのの 両側 に十二のししが 立 っていた。このような 物 はどこの 国 でも 造 られたことがなかった。
21 ソロモン 王 が 飲 むときに 用 いた 器 は 皆 金 であった。またレバノンの 森 の 家 の 器 も 皆 純金 であって、銀 のものはなかった。銀 はソロモンの 世 には 顧 みられなかった。
22 これは 王 が 海 にタルシシの 船隊 を 所有 して、ヒラムの 船隊 と 一緒 に 航海 させ、タルシシの 船隊 に三 年 に一 度、金、銀、象牙、さる、くじゃくを 載 せてこさせたからである。
23 このようにソロモン 王 は 富 も 知恵 も、地 のすべての 王 にまさっていたので、
24 全 地 の 人々 は 神 がソロモンの 心 に 授 けられた 知恵 を 聞 こうとしてソロモンに 謁見 を 求 めた。
25 人々 はおのおの 贈 り 物 を 携 えてきた。すなわち 銀 の 器、金 の 器、衣服、没薬、香料、馬、騾馬 など 年々 定 まっていた。
26 ソロモンは 戦車 と 騎兵 とを 集 めたが、戦車 一千四百 両、騎兵 一万二千あった。ソロモンはこれを 戦車 の 町 とエルサレムの 王 のもとに 置 いた。
27 王 はエルサレムで、銀 を 石 のように 用 い、香柏 を 平地 にあるいちじく 桑 のように 多 く 用 いた。
28 ソロモンが 馬 を 輸入 したのはエジプトとクエからであった。すなわち 王 の 貿易 商 はクエから 代価 を 払 って 受 け 取 ってきた。
29 エジプトから 輸入 される 戦車 一 両 は 銀 六百シケル、馬 は百五十シケルであった。このようにして、これらのものが 王 の 貿易 商 によって、ヘテびとのすべての 王 たちおよびスリヤの 王 たちに 輸出 された。
Chapter 11
1 ソロモン 王 は 多 くの 外国 の 女 を 愛 した。すなわちパロの 娘、モアブびと、アンモンびと、エドムびと、シドンびと、ヘテびとの 女 を 愛 した。
2 主 はかつてこれらの 国民 について、イスラエルの 人々 に 言 われた、「あなたがたは 彼 らと 交 わってはならない。彼 らもまたあなたがたと 交 わってはならない。彼 らは 必 ずあなたがたの 心 を 転 じて 彼 らの 神々 に 従 わせるからである」。しかしソロモンは 彼 らを 愛 して 離 れなかった。
3 彼 には 王妃 としての 妻 七百 人、そばめ三百 人 があった。その 妻 たちが 彼 の 心 を 転 じたのである。
4 ソロモンが 年老 いた 時、その 妻 たちが 彼 の 心 を 転 じて 他 の 神々 に 従 わせたので、彼 の 心 は 父 ダビデの 心 のようには、その 神、主 に 真実 でなかった。
5 これはソロモンがシドンびとの 女神 アシタロテに 従 い、アンモンびとの 神 である 憎 むべき 者 ミルコムに 従 ったからである。
6 このようにソロモンは 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、父 ダビデのように 全 くは 主 に 従 わなかった。
7 そしてソロモンはモアブの 神 である 憎 むべき 者 ケモシのために、またアンモンの 人々 の 神 である 憎 むべき 者 モレクのためにエルサレムの 東 の 山 に 高 き 所 を 築 いた。
8 彼 はまた 外国 のすべての 妻 たちのためにもそうしたので、彼女 たちはその 神々 に 香 をたき、犠牲 をささげた。
9 このようにソロモンの 心 が 転 じて、イスラエルの 神、主 を 離 れたため、主 は 彼 を 怒 られた。すなわち 主 がかつて二 度 彼 に 現 れ、
10 この 事 について 彼 に、他 の 神々 に 従 ってはならないと 命 じられたのに、彼 は 主 の 命 じられたことを 守 らなかったからである。
11 それゆえ、主 はソロモンに 言 われた、「これがあなたの 本心 であり、わたしが 命 じた 契約 と 定 めとを 守 らなかったので、わたしは 必 ずあなたから 国 を 裂 き 離 して、それをあなたの 家来 に 与 える。
12 しかしあなたの 父 ダビデのために、あなたの 世 にはそれをしないが、あなたの 子 の 手 からそれを 裂 き 離 す。
13 ただし、わたしは 国 をことごとくは 裂 き 離 さず、わたしのしもべダビデのために、またわたしが 選 んだエルサレムのために一つの 部族 をあなたの 子 に 与 えるであろう」。
14 こうして 主 はエドムびとハダデを 起 して、ソロモンの 敵 とされた。彼 はエドムの 王 家 の 者 であった。
15 さきにダビデはエドムにいたが、軍 の 長 ヨアブが 上 っていって、戦死 した 者 を 葬 り、エドムの 男子 をことごとく 打 ち 殺 した 時、
16 (ヨアブはイスラエルの 人々 と 共 に六か 月 そこにとどまって、エドムの 男子 をことごとく 断 った)。
17 ハダデはその 父 のしもべである 数人 のエドムびとと 共 に 逃 げてエジプトへ 行 こうとした。その 時 ハダデはまだ 少年 であった。
18 彼 らがミデアンを 立 ってパランへ 行 き、パランから 人々 を 伴 ってエジプトへ 行 き、エジプトの 王 パロのところへ 行 くと、パロは 彼 に 家 を 与 え、食糧 を 定 め、かつ 土地 を 与 えた。
19 ハダデは 大 いにパロの 心 にかなったので、パロは 自分 の 妻 の 妹 すなわち 王妃 タペネスの 妹 を 妻 として 彼 に 与 えた。
20 タペネスの 妹 は 彼 に 男 の 子 ゲヌバテを 産 んだので、タペネスはその 子 をパロの 家 のうちで 乳離 れさせた。ゲヌバテはパロの 家 で、パロの 子 どもたちと 一緒 にいた。
21 さてハダデはエジプトで、ダビデがその 先祖 と 共 に 眠 ったことと、軍 の 長 ヨアブが 死 んだことを 聞 いたので、ハダデはパロに 言 った、「わたしを 去 らせて、国 へ 帰 らせてください」。
22 パロは 彼 に 言 った、「わたしと 共 にいて、なんの 不足 があって 国 へ 帰 ることを 求 めるのですか」。彼 は 言 った、「ただ、わたしを 帰 らせてください」。
23 神 はまたエリアダの 子 レゾンを 起 してソロモンの 敵 とされた。彼 はその 主人 ゾバの 王 ハダデゼルのもとを 逃 げ 去 った 者 であった。
24 ダビデがゾバの 人々 を 殺 した 後、彼 は 人々 を 自分 のまわりに 集 めて 略奪 隊 の 首領 となった。彼 らはダマスコへ 行 って、そこに 住 み、ダマスコで 彼 を 王 とした。
25 彼 はソロモンの 一生 の 間、イスラエルの 敵 となって、ハダデがしたように 害 をなし、イスラエルを 憎 んでスリヤを 治 めた。
26 ゼレダのエフライムびとネバテの 子 ヤラベアムはソロモンの 家来 であったが、その 母 の 名 はゼルヤといって 寡婦 であった。彼 もまたその 手 をあげて 王 に 敵 した。
27 彼 が 手 をあげて、王 に 敵 した 事情 はこうである。ソロモンはミロを 築 き、父 ダビデの 町 の 破 れ 口 をふさいでいた。
28 ヤラベアムは 非常 に 手腕 のある 人 であったが、ソロモンはこの 若者 がよく 働 くのを 見 て、彼 にヨセフの 家 のすべての 強制 労働 の 監督 をさせた。
29 そのころ、ヤラベアムがエルサレムを 出 たとき、シロびとである 預言者 アヒヤが 道 で 彼 に 会 った。アヒヤは 新 しい 着物 を 着 ていた。そして 彼 らふたりだけが 野 にいた。
30 アヒヤは 着 ている 着物 をつかんで、それを十二 切 れに 裂 き、
31 ヤラベアムに 言 った、「あなたは十 切 れを 取 りなさい。イスラエルの 神、主 はこう 言 われる、『見 よ、わたしは 国 をソロモンの 手 から 裂 き 離 して、あなたに十 部族 を 与 えよう。
32 (ただし 彼 はわたしのしもべダビデのために、またわたしがイスラエルのすべての 部族 のうちから 選 んだ 町 エルサレムのために、一つの 部族 をもつであろう)。
33 それは 彼 がわたしを 捨 てて、シドンびとの 女神 アシタロテと、モアブの 神 ケモシと、アンモンの 人々 の 神 ミルコムを 拝 み、父 ダビデのように、わたしの 道 に 歩 んで、わたしの 目 にかなう 事 を 行 い、わたしの 定 めと、おきてを 守 ることをしなかったからである。
34 しかし、わたしは 国 をことごとくは 彼 の 手 から 取 らない。わたしが 選 んだ、わたしのしもべダビデが、わたしの 命令 と 定 めとを 守 ったので、わたしは 彼 のためにソロモンを 一生 の 間、君 としよう。
35 そして、わたしはその 子 の 手 から 国 を 取 って、その十 部族 をあなたに 与 える。
36 その 子 には一つの 部族 を 与 えて、わたしの 名 を 置 くために 選 んだ 町 エルサレムで、わたしのしもべダビデに、わたしの 前 に 常 に一つのともしびを 保 たせるであろう。
37 わたしがあなたを 選 び、あなたはすべて 心 の 望 むところを 治 めて、イスラエルの 上 に 王 となるであろう。
38 もし、あなたが、わたしの 命 じるすべての 事 を 聞 いて、わたしの 道 に 歩 み、わたしの 目 にかなう 事 を 行 い、わたしのしもべダビデがしたように、わたしの 定 めと 戒 めとを 守 るならば、わたしはあなたと 共 にいて、わたしがダビデのために 建 てたように、あなたのために 堅固 な 家 を 建 てて、イスラエルをあなたに 与 えよう。
39 わたしはこのためにダビデの 子孫 を 苦 しめる。しかし 永久 にではない』」。
40 ソロモンはヤラベアムを 殺 そうとしたが、ヤラベアムは 立 ってエジプトにのがれ、エジプト 王 シシャクのところへ 行 って、ソロモンの 死 ぬまでエジプトにいた。
41 ソロモンのそのほかの 事績 と、彼 がしたすべての 事 およびその 知恵 は、ソロモンの 事績 の 書 にしるされているではないか。
42 ソロモンがエルサレムでイスラエルの 全 地 を 治 めた 日 は四十 年 であった。
43 ソロモンはその 先祖 と 共 に 眠 って、父 ダビデの 町 に 葬 られ、その 子 レハベアムが 代 って 王 となった。
Chapter 12
1 レハベアムはシケムへ 行 った。すべてのイスラエルびとが 彼 を 王 にしようとシケムへ 行 ったからである。
2 ネバテの 子 ヤラベアムはソロモンを 避 けてエジプトにのがれ、なおそこにいたが、これを 聞 いてエジプトから 帰 ったので、
3 人々 は 人 をつかわして 彼 を 招 いた。そしてヤラベアムとイスラエルの 会衆 は 皆 レハベアムの 所 にきて 言 った、
4 「父上 はわれわれのくびきを 重 くされましたが、今 父上 のきびしい 使役 と、父上 がわれわれに 負 わせられた 重 いくびきとを 軽 くしてください。そうすればわれわれはあなたに 仕 えます」。
5 レハベアムは 彼 らに 言 った、「去 って、三 日 過 ぎてから、またわたしのところにきなさい」。それで 民 は 立 ち 去 った。
6 レハベアム 王 は 父 ソロモンの 存命 中 ソロモンに 仕 えた 老人 たちに 相談 して 言 った、「この 民 にどう 返答 すればよいと 思 いますか」。
7 彼 らはレハベアムに 言 った、「もし、あなたが、きょう、この 民 のしもべとなって 彼 らに 仕 え、彼 らに 答 えるとき、ねんごろに 語 られるならば、彼 らは 永久 にあなたのしもべとなるでしょう」。
8 しかし 彼 は 老人 たちが 与 えた 勧 めを 捨 てて、自分 と 一緒 に 大 きくなって 自分 に 仕 えている 若者 たちに 相談 して、
9 彼 らに 言 った、「この 民 がわたしにむかって『あなたの 父 がわれわれに 負 わせたくびきを 軽 くしてください』というのに、われわれはなんと 返答 すればよいと 思 いますか」。
10 彼 と 一緒 に 大 きくなった 若者 たちは 彼 に 言 った、「あなたにむかって『父上 はわれわれのくびきを 重 くされましたが、あなたは、それをわれわれのために 軽 くしてください』と 言 うこの 民 に、こう 言 いなさい、『わたしの 小指 は 父 の 腰 よりも 太 い。
11 父 はあなたがたに 重 いくびきを 負 わせたが、わたしはさらに、あなたがたのくびきを 重 くしよう。父 はむちであなたがたを 懲 らしたが、わたしはさそりをもってあなたがたを 懲 らそう』と」。
12 さてヤラベアムと 民 は 皆、王 が「三 日 目 に 再 びわたしのところに 来 るように」と 言 ったとおりに、三 日 目 にレハベアムのところにきた。
13 王 は 荒々 しく 民 に 答 え、老人 たちが 与 えた 勧 めを 捨 てて、
14 若者 たちの 勧 めに 従 い、彼 らに 告 げて 言 った、「父 はあなたがたのくびきを 重 くしたが、わたしはあなたがたのくびきを、さらに 重 くしよう。父 はむちであなたがたを 懲 らしたが、わたしはさそりをもってあなたがたを 懲 らそう」。
15 このように 王 は 民 の 言 うことを 聞 きいれなかった。これはかつて 主 がシロびとアヒヤによって、ネバテの 子 ヤラベアムに 言 われた 言葉 を 成就 するために、主 が 仕向 けられた 事 であった。
16 イスラエルの 人々 は 皆、王 が 自分 たちの 言 うことを 聞 きいれないのを 見 たので、民 は 王 に 答 えて 言 った、「われわれはダビデのうちに 何 の 分 があろうか、エッサイの 子 のうちに 嗣 業 がない。イスラエルよ、あなたがたの 天幕 へ 帰 れ。ダビデよ、今 自分 の 家 の 事 を 見 よ」。そしてイスラエルはその 天幕 へ 去 っていった。
17 しかしレハベアムはユダの 町々 に 住 んでいるイスラエルの 人々 を 治 めた。
18 レハベアム 王 は 徴募 の 監督 であったアドラムをつかわしたが、イスラエルが 皆、彼 を 石 で 撃 ち 殺 したので、レハベアム 王 は 急 いで 車 に 乗 り、エルサレムへ 逃 げた。
19 こうしてイスラエルはダビデの 家 にそむいて 今日 に 至 った。
20 イスラエルは 皆 ヤラベアムの 帰 ってきたのを 聞 き、人 をつかわして 彼 を 集会 に 招 き、イスラエルの 全家 の 上 に 王 とした。ユダの 部族 のほかはダビデの 家 に 従 う 者 がなかった。
21 ソロモンの 子 レハベアムはエルサレムに 来 て、ユダの 全家 とベニヤミンの 部族 の 者、すなわちえり 抜 きの 軍人 十八万を 集 め、国 を 取 りもどすために、イスラエルの 家 と 戦 おうとしたが、
22 神 の 言葉 が 神 の 人 シマヤに 臨 んだ、
23 「ソロモンの 子 であるユダの 王 レハベアム、およびユダとベニヤミンの 全家、ならびにそのほかの 民 に 言 いなさい、
24 『主 はこう 仰 せられる。あなたがたは 上 っていってはならない。あなたがたの 兄弟 であるイスラエルの 人々 と 戦 ってはならない。おのおの 家 に 帰 りなさい。この 事 はわたしから 出 たのである』」。それで 彼 らは 主 の 言葉 をきき、主 の 言葉 に 従 って 帰 っていった。
25 ヤラベアムはエフライムの 山地 にシケムを 建 てて、そこに 住 んだ。彼 はまたそこから 出 てペヌエルを 建 てた。
26 しかしヤラベアムはその 心 のうちに 言 った、「国 は 今 ダビデの 家 にもどるであろう。
27 もしこの 民 がエルサレムにある 主 の 宮 に 犠牲 をささげるために 上 るならば、この 民 の 心 はユダの 王 である 彼 らの 主君 レハベアムに 帰 り、わたしを 殺 して、ユダの 王 レハベアムに 帰 るであろう」。
28 そこで 王 は 相談 して、二つの 金 の 子 牛 を 造 り、民 に 言 った、「あなたがたはもはやエルサレムに 上 るには、およばない。イスラエルよ、あなたがたをエジプトの 国 から 導 き 上 ったあなたがたの 神 を 見 よ」。
29 そして 彼 は一つをベテルにすえ、一つをダンに 置 いた。
30 この 事 は 罪 となった。民 がベテルへ 行 って一つを 礼拝 し、ダンへ 行 って一つを 礼拝 したからである。
31 彼 はまた 高 き 所 に 家 を 造 り、レビの 子孫 でない 一般 の 民 を 祭司 に 任命 した。
32 またヤラベアムはユダで 行 う 祭 と 同 じ 祭 を八 月 の十五 日 に 定 め、そして 祭壇 に 上 った。彼 はベテルでそのように 行 い、彼 が 造 った 子 牛 に 犠牲 をささげた。また 自分 の 造 った 高 き 所 の 祭司 をベテルに 立 てた。
33 こうして 彼 はベテルに 造 った 祭壇 に八 月 の十五 日 に 上 った。これは 彼 が 自分 で 勝手 に 考 えついた 月 であった。そして 彼 はイスラエルの 人々 のために 祭 を 定 め、祭壇 に 上 って 香 をたいた。
Chapter 13
1 見 よ、神 の 人 が 主 の 命 によってユダからベテルにきた。その 時 ヤラベアムは 祭壇 の 上 に 立 って 香 をたいていた。
2 神 の 人 は 祭壇 にむかい 主 の 命 によって 呼 ばわって 言 った、「祭壇 よ、祭壇 よ、主 はこう 仰 せられる、『見 よ、ダビデの 家 にひとりの 子 が 生 れる。その 名 をヨシヤという。彼 はおまえの 上 で 香 をたく 高 き 所 の 祭司 らを、おまえの 上 にささげる。また 人 の 骨 がおまえの 上 で 焼 かれる』」。
3 その 日、彼 はまた一つのしるしを 示 して 言 った、「主 の 言 われたしるしはこれである、『見 よ、祭壇 は 裂 け、その 上 にある 灰 はこぼれ 出 るであろう』」。
4 ヤラベアム 王 は、神 の 人 がベテルにある 祭壇 にむかって 呼 ばわる 言葉 を 聞 いた 時、祭壇 から 手 を 伸 ばして、「彼 を 捕 えよ」と 言 ったが、彼 にむかって 伸 ばした 手 が 枯 れて、ひっ 込 めることができなかった。
5 そして 神 の 人 が 主 の 言葉 をもって 示 したしるしのように 祭壇 は 裂 け、灰 は 祭壇 からこぼれ 出 た。
6 王 は 神 の 人 に 言 った、「あなたの 神、主 に 願 い、わたしのために 祈 って、わたしの 手 をもとに 返 らせてください」。神 の 人 が 主 に 願 ったので、王 の 手 はもとに 返 って、前 のようになった。
7 そこで 王 は 神 の 人 に 言 った、「わたしと 一緒 に 家 にきて、身 を 休 めなさい。あなたに 謝礼 をさしあげましょう」。
8 神 の 人 は 王 に 言 った、「たとい、あなたの 家 の 半 ばをくださっても、わたしはあなたと 一緒 にまいりません。またこの 所 では、パンも 食 べず 水 も 飲 みません。
9 主 の 言葉 によってわたしは、『パンを 食 べてはならない、水 を 飲 んではならない。また 来 た 道 から 帰 ってはならない』と 命 じられているからです」。
10 こうして 彼 はほかの 道 を 行 き、ベテルに 来 た 道 からは 帰 らなかった。
11 さてベテルにひとりの 年老 いた 預言者 が 住 んでいたが、そのむすこたちがきて、その 日 神 の 人 がベテルでした 事 どもを 彼 に 話 した。また 神 の 人 が 王 に 言 った 言葉 をもその 父 に 話 した。
12 父 が 彼 らに「その 人 はどの 道 を 行 ったか」と 聞 いたので、むすこたちはユダからきた 神 の 人 の 行 った 道 を 父 に 示 した。
13 父 はむすこたちに 言 った、「わたしのためにろばにくらを 置 きなさい」。彼 らがろばにくらを 置 いたので、彼 はそれに 乗 り、
14 神 の 人 のあとを 追 って 行 き、かしの 木 の 下 にすわっているのを 見 て、その 人 に 言 った、「あなたはユダからこられた 神 の 人 ですか」。その 人 は 言 った、「そうです」。
15 そこで 彼 はその 人 に 言 った、「わたしと 一緒 に 家 にきてパンを 食 べてください」。
16 その 人 は 言 った、「わたしはあなたと 一緒 に 引 き 返 すことはできません。あなたと 一緒 に 行 くことはできません。またわたしはこの 所 であなたと 一緒 にパンも 食 べず 水 も 飲 みません。
17 主 の 言葉 によってわたしは、『その 所 でパンを 食 べてはならない、水 を 飲 んではならない。また 来 た 道 から 帰 ってはならない』と 言 われているからです」。
18 彼 はその 人 に 言 った、「わたしもあなたと 同 じ 預言者 ですが、天 の 使 が 主 の 命 によってわたしに 告 げて、『その 人 を 一緒 に 家 につれ 帰 り、パンを 食 べさせ、水 を 飲 ませよ』と 言 いました」。これは 彼 がその 人 を 欺 いたのである。
19 そこでその 人 は 彼 と 一緒 に 引 き 返 し、その 家 でパンを 食 べ、水 を 飲 んだ。
20 彼 らが 食卓 についていたとき、主 の 言葉 が、その 人 をつれて 帰 った 預言者 に 臨 んだので、
21 彼 はユダからきた 神 の 人 にむかい 呼 ばわって 言 った、「主 はこう 仰 せられます、『あなたが 主 の 言葉 にそむき、あなたの 神、主 がお 命 じになった 命令 を 守 らず、
22 引 き 返 して、主 があなたに、パンを 食 べてはならない、水 を 飲 んではならない、と 言 われた 場所 でパンを 食 べ、水 を 飲 んだゆえ、あなたの 死体 はあなたの 先祖 の 墓 に 行 かないであろう』」。
23 そしてその 人 がパンを 食 べ、水 を 飲 んだ 後、彼 はその 人 のため、すなわちつれ 帰 った 預言者 のためにろばにくらを 置 いた。
24 こうしてその 人 は 立 ち 去 ったが、道 でししが 彼 に 会 って 彼 を 殺 した。そしてその 死体 は 道 に 捨 てられ、ろばはそのかたわらに 立 ち、ししもまた 死体 のかたわらに 立 っていた。
25 人々 はそこをとおって、道 に 捨 てられている 死体 と、死体 のかたわらに 立 っているししを 見 て、かの 老 預言者 の 住 んでいる 町 にきてそれを 話 した。
26 その 人 を 道 からつれて 帰 った 預言者 はそれを 聞 いて 言 った、「それは 主 の 言葉 にそむいた 神 の 人 だ。主 が 彼 に 言 われた 言葉 のように、主 は 彼 をししにわたされ、ししが 彼 を 裂 き 殺 したのだ」。
27 そしてむすこたちに 言 った、「わたしのためにろばにくらを 置 きなさい」。彼 らがくらを 置 いたので、
28 彼 は 行 って、死体 が 道 に 捨 てられ、ろばとししが 死体 のかたわらに 立 っているのを 見 た。ししはその 死体 を 食 べず、ろばも 裂 いていなかった。
29 そこで 預言者 は 神 の 人 の 死体 を 取 りあげ、それをろばに 載 せて 町 に 持 ち 帰 り、悲 しんでそれを 葬 った。
30 すなわちその 死体 を 自分 の 墓 に 納 め、皆 これがために「ああ、わが 兄弟 よ」と 言 って 悲 しんだ。
31 彼 はそれを 葬 って 後、むすこたちに 言 った、「わたしが 死 んだ 時 は、神 の 人 を 葬 った 墓 に 葬 り、わたしの 骨 を 彼 の 骨 のかたわらに 納 めなさい。
32 彼 が 主 の 命 によって、ベテルにある 祭壇 にむかい、またサマリヤの 町々 にある 高 き 所 のすべての 家 にむかって 呼 ばわった 言葉 は 必 ず 成就 するのです」。
33 この 事 の 後 も、ヤラベアムはその 悪 い 道 を 離 れて 立 ち 返 ることをせず、また 一般 の 民 を、高 き 所 の 祭司 に 任命 した。すなわち、だれでも 好 む 者 は、それを 立 てて 高 き 所 の 祭司 とした。
34 この 事 はヤラベアムの 家 の 罪 となって、ついにこれを 地 のおもてから 断 ち 滅 ぼすようになった。
Chapter 14
1 そのころヤラベアムの 子 アビヤが 病気 になったので、
2 ヤラベアムは 妻 に 言 った、「立 って 姿 を 変 え、ヤラベアムの 妻 であることの 知 られないようにしてシロへ 行 きなさい。わたしがこの 民 の 王 となることを、わたしに 告 げた 預言者 アヒヤがそこにいます。
3 パン十 個 と 菓子 数個 および、みつ一びんを 携 えて 彼 のところへ 行 きなさい。彼 はこの 子 がどうなるかをあなたに 告 げるでしょう」。
4 ヤラベアムの 妻 はそのようにして、立 ってシロへ 行 き、アヒヤの 家 に 着 いたが、アヒヤは 年老 いたため、目 がかすんで 見 ることができなかった。
5 しかし 主 はアヒヤに 言 われた、「ヤラベアムの 妻 が 子供 の 事 をあなたに 尋 ねるために 来 る。子供 は 病気 だ。あなたは 彼女 にこうこう 言 わなければならない」。彼女 は 来 るとき、他人 を 装 っていた。
6 しかし 彼女 が 戸口 にはいってきたとき、アヒヤはその 足音 を 聞 いて 言 った、「ヤラベアムの 妻 よ、はいりなさい。なぜ、他人 を 装 うのですか。わたしはあなたにきびしい 事 を 告 げるよう、命 じられています。
7 行 ってヤラベアムに 言 いなさい、『イスラエルの 神、主 はこう 仰 せられる、「わたしはあなたを 民 のうちからあげ、わたしの 民 イスラエルの 上 に 立 てて 君 とし、
8 国 をダビデの 家 から 裂 き 離 して、それをあなたに 与 えたのに、あなたはわたしのしもべダビデが、わたしの 命令 を 守 って 一心 にわたしに 従 い、ただわたしの 目 にかなった 事 のみを 行 ったようにではなく、
9 あなたよりも 先 にいたすべての 者 にまさって 悪 をなし、行 って 自分 のために 他 の 神々 と 鋳 た 像 を 造 り、わたしを 怒 らせ、わたしをうしろに 捨 て 去 った。
10 それゆえ、見 よ、わたしはヤラベアムの 家 に 災 を 下 し、ヤラベアムに 属 する 男 は、イスラエルについて、つながれた 者 も、自由 な 者 もことごとく 断 ち、人 があくたを 残 りなく 焼 きつくすように、ヤラベアムの 家 を 全 く 断 ち 滅 ぼすであろう。
11 ヤラベアムに 属 する 者 は、町 で 死 ぬ 者 を 犬 が 食 べ、野 で 死 ぬ 者 を 空 の 鳥 が 食 べるであろう。主 がこれを 言 われるのである」』。
12 あなたは 立 って、家 へ 帰 りなさい。あなたの 足 が 町 にはいる 時 に、子 どもは 死 にます。
13 そしてイスラエルは 皆、彼 のために 悲 しんで 彼 を 葬 るでしょう。ヤラベアムに 属 する 者 は、ただ 彼 だけ 墓 に 葬 られるでしょう。ヤラベアムの 家 のうちで、彼 はイスラエルの 神、主 にむかって 良 い 思 いをいだいていたからです。
14 主 はイスラエルの 上 にひとりの 王 を 起 されます。彼 はその 日 ヤラベアムの 家 を 断 つでしょう。
15 その 後 主 はイスラエルを 撃 って、水 に 揺 らぐ 葦 のようにし、イスラエルを、その 先祖 に 賜 わったこの 良 い 地 から 抜 き 去 って、ユフラテ 川 の 向 こうに 散 らされるでしょう。彼 らがアシラ 像 を 造 って 主 を 怒 らせたからです。
16 主 はヤラベアムの 罪 のゆえに、すなわち 彼 がみずから 犯 し、またイスラエルに 犯 させたその 罪 のゆえにイスラエルを 捨 てられるでしょう」。
17 ヤラベアムの 妻 は 立 って 去 り、テルザへ 行 って、家 の 敷居 をまたいだ 時、子 どもは 死 んだ。
18 イスラエルは 皆 彼 を 葬 り、彼 のために 悲 しんだ。主 がそのしもべ 預言者 アヒヤによって 言 われた 言葉 のとおりである。
19 ヤラベアムのその 他 の 事績、彼 がどのように 戦 い、どのように 世 を 治 めたかは、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされている。
20 ヤラベアムが 世 を 治 めた 日 は二十二 年 であった。彼 はその 先祖 と 共 に 眠 って、その 子 ナダブが 代 って 王 となった。
21 ソロモンの 子 レハベアムはユダで 世 を 治 めた。レハベアムは 王 となったとき四十一 歳 であったが、主 がその 名 を 置 くために、イスラエルのすべての 部族 のうちから 選 ばれた 町 エルサレムで、十七 年 世 を 治 めた。その 母 の 名 はナアマといってアンモンびとであった。
22 ユダの 人々 はその 先祖 の 行 ったすべての 事 にまさって、主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、その 犯 した 罪 によって 主 の 怒 りを 引 き 起 した。
23 彼 らもすべての 高 い 丘 の 上 と、すべての 青 木 の 下 に、高 き 所 と 石 の 柱 とアシラ 像 とを 建 てたからである。
24 その 国 にはまた 神殿 男娼 たちがいた。彼 らは 主 がイスラエルの 人々 の 前 から 追 い 払 われた 国民 のすべての 憎 むべき 事 をならい 行 った。
25 レハベアムの 王 の 第 五 年 にエジプトの 王 シシャクがエルサレムに 攻 め 上 ってきて、
26 主 の 宮 の 宝物 と、王 の 宮殿 の 宝物 を 奪 い 去 った。彼 はそれをことごとく 奪 い 去 り、またソロモンの 造 った 金 の 盾 をみな 奪 い 去 った。
27 レハベアムはその 代 りに 青銅 の 盾 を 造 って、王 の 宮殿 の 門 を 守 る 侍衛 長 の 手 にわたした。
28 王 が 主 の 宮 にはいるごとに、侍衛 はそれを 携 え、また、それを 侍衛 のへやへ 持 ち 帰 った。
29 レハベアムのその 他 の 事績 と、彼 がしたすべての 事 は、ユダの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
30 レハベアムとヤラベアムの 間 には 絶 えず 戦争 があった。
31 レハベアムはその 先祖 と 共 に 眠 って 先祖 と 共 にダビデの 町 に 葬 られた。その 母 の 名 はナアマといってアンモンびとであった。その 子 アビヤムが 代 って 王 となった。
Chapter 15
1 ネバテの 子 ヤラベアム 王 の 第 十八 年 にアビヤムがユダの 王 となり、
2 エルサレムで三 年 世 を 治 めた。その 母 の 名 はマアカといって、アブサロムの 娘 であった。
3 彼 はその 父 が 先 に 行 ったもろもろの 罪 をおこない、その 心 は 父 ダビデの 心 のようにその 神、主 に 対 して 全 く 真実 ではなかった。
4 それにもかかわらず、その 神、主 はダビデのために、エルサレムにおいて 彼 に一つのともしびを 与 え、その 子 を 彼 のあとに 立 てて、エルサレムを 固 められた。
5 それはダビデがヘテびとウリヤの 事 のほか、一生 の 間、主 の 目 にかなう 事 を 行 い、主 が 命 じられたすべての 事 に、そむかなかったからである。
6 レハベアムとヤラベアムの 間 には 一生 の 間、戦争 があった。
7 アビヤムのその 他 の 行為 と、彼 がしたすべての 事 は、ユダの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。アビヤムとヤラベアムの 間 にも 戦争 があった。
8 アビヤムはその 先祖 と 共 に 眠 って、ダビデの 町 に 葬 られ、その 子 アサが 代 って 王 となった。
9 イスラエルの 王 ヤラベアムの 第 二十 年 にアサはユダの 王 となり、
10 エルサレムで四十一 年 世 を 治 めた。その 母 の 名 はマアカといってアブサロムの 娘 であった。
11 アサはその 父 ダビデがしたように 主 の 目 にかなう 事 をし、
12 神殿 男娼 を 国 から 追 い 出 し、先祖 たちの 造 ったもろもろの 偶像 を 除 いた。
13 彼 はまたその 母 マアカが、アシラのために 憎 むべき 像 を 造 らせたので、彼女 を 太后 の 位 から 退 けた。そしてアサはその 憎 むべき 像 を 切 り 倒 してキデロンの 谷 で 焼 き 捨 てた。
14 ただし 高 き 所 は 除 かなかった。けれどもアサの 心 は 一生 の 間、主 に 対 して 全 く 真実 であった。
15 彼 は 父 の 献納 した 物 と 自分 の 献納 した 物、金銀 および 器物 を 主 の 宮 に 携 え 入 れた。
16 アサとイスラエルの 王 バアシャの 間 には 一生 の 間、戦争 があった。
17 イスラエルの 王 バアシャはユダに 攻 め 上 り、ユダの 王 アサの 所 に、だれをも 出入 りさせないためにラマを 築 いた。
18 そこでアサは 主 の 宮 の 宝蔵 と、王 の 宮殿 の 宝蔵 に 残 っている 金銀 をことごとく 取 って、これを 家来 たちの 手 にわたし、そしてアサ 王 は 彼 らをダマスコに 住 んでいるスリヤの 王、ヘジョンの 子 タブリモンの 子 であるベネハダデにつかわして 言 わせた、
19 「わたしの 父 とあなたの 父 との 間 に 結 ばれていたように、わたしとあなたの 間 に 同盟 を 結 びましょう。わたしはあなたに 金銀 の 贈 り 物 をさしあげます。行 って、あなたとイスラエルの 王 バアシャとの 同盟 を 破棄 し、彼 をわたしの 所 から 撤退 させてください」。
20 ベネハダデはアサ 王 の 言 うことを 聞 き、自分 の 軍勢 の 長 たちをつかわしてイスラエルの 町々 を 攻 め、イヨンとダンとアベル・ベテ・マアカおよびキンネレテの 全 地 と、ナフタリの 全 地 を 撃 った。
21 バアシャはこれを 聞 き、ラマを 築 くことをやめて、テルザにとどまった。
22 そこでアサ 王 はユダ 全国 に 布告 を 発 した。ひとりも 免 れる 者 はなかった。すなわちバアシャがラマを 築 くために 用 いた 石 と 材木 を 運 びこさせ、アサ 王 はそれを 用 いて、ベニヤミンのゲバとミヅパを 築 いた。
23 アサのその 他 の 事績 とそのすべての 勲功 と、彼 がしたすべての 事 および 彼 が 建 てた 町々 は、ユダの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。彼 は 老年 になって 足 を 病 んだ。
24 アサはその 先祖 と 共 に 眠 って、父 ダビデの 町 に 先祖 と 共 に 葬 られ、その 子 ヨシャパテが 代 って 王 となった。
25 ユダの 王 アサの 第 二 年 にヤラベアムの 子 ナダブがイスラエルの 王 となって、二 年 イスラエルを 治 めた。
26 彼 は 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、その 父 の 道 に 歩 み、父 がイスラエルに 犯 させた 罪 をおこなった。
27 イッサカルの 家 のアヒヤの 子 バアシャは 彼 に 対 してむほんを 企 て、ペリシテびとに 属 するギベトンで 彼 を 撃 った。これはナダブとイスラエルが 皆 ギベトンを 囲 んでいたからである。
28 こうしてユダの 王 アサの 第 三 年 にバアシャは 彼 を 殺 し、彼 に 代 って 王 となった。
29 彼 は 王 となるとすぐヤラベアムの 全家 を 撃 ち、息 のある 者 をひとりもヤラベアムの 家 に 残 さず、ことごとく 滅 ぼした。主 がそのしもべシロびとアヒヤによって 言 われた 言葉 のとおりであって、
30 これはヤラベアムがみずから 犯 し、またイスラエルに 犯 させた 罪 のため、また 彼 がイスラエルの 神、主 を 怒 らせたその 怒 りによるのであった。
31 ナダブのその 他 の 事績 と、彼 がしたすべての 事 は、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
32 アサとイスラエルの 王 バアシャの 間 には 一生 の 間 戦争 があった。
33 ユダの 王 アサの 第 三 年 にアヒヤの 子 バアシャはテルザでイスラエルの 全 地 の 王 となって、二十四 年 世 を 治 めた。
34 彼 は 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、ヤラベアムの 道 に 歩 み、ヤラベアムがイスラエルに 犯 させた 罪 をおこなった。
Chapter 16
1 そこで 主 の 言葉 がハナニの 子 エヒウに 臨 み、バアシャを 責 めて 言 った、
2 「わたしはあなたをちりの 中 からあげて、わたしの 民 イスラエルの 上 に 君 としたが、あなたはヤラベアムの 道 に 歩 み、わたしの 民 イスラエルに 罪 を 犯 させ、その 罪 をもってわたしを 怒 らせた。
3 それでわたしは、バアシャとその 家 を 全 く 滅 ぼし 去 り、あなたの 家 をネバテの 子 ヤラベアムの 家 のようにする。
4 バアシャに 属 する 者 で、町 で 死 ぬ 者 は 犬 が 食 べ、彼 に 属 する 者 で、野 で 死 ぬ 者 は 空 の 鳥 が 食 べるであろう」。
5 バアシャのその 他 の 事績 と、彼 がした 事 と、その 勲功 とは、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
6 バアシャはその 先祖 と 共 に 眠 って、テルザに 葬 られ、その 子 エラが 代 って 王 となった。
7 主 の 言葉 はまたハナニの 子 預言者 エヒウによって 臨 み、バアシャとその 家 を 責 めた。これは 彼 が 主 の 目 の 前 に、もろもろの 悪 を 行 い、その 手 のわざをもって 主 を 怒 らせ、ヤラベアムの 家 にならったためであり、また 彼 がヤラベアムの 家 を 滅 ぼしたためであった。
8 ユダの 王 アサの 第 二十六 年 にバアシャの 子 エラはテルザでイスラエルの 王 となり、二 年 世 を 治 めた。
9 彼 がテルザにいて、テルザの 宮殿 のつかさアルザの 家 で 酒 を 飲 んで 酔 った 時、その 家来 で 戦車 隊 の 半 ばを 指揮 していたジムリが、彼 にそむいた。
10 そしてユダの 王 アサの 第 二十七 年 にジムリは、はいってきて 彼 を 撃 ち 殺 し、彼 に 代 って 王 となった。
11 ジムリは 王 となって、位 についた 時、バアシャの 全家 を 殺 し、その 親族 または 友 だちの 男子 は、ひとりも 残 さなかった。
12 こうしてジムリはバアシャの 全家 を 滅 ぼした。主 が 預言者 エヒウによってバアシャを 責 めて 言 われた 言葉 のとおりである。
13 これはバアシャのもろもろの 罪 と、その 子 エラの 罪 のためであって、彼 らが 罪 を 犯 し、またイスラエルに 罪 を 犯 させ、彼 らの 偶像 をもってイスラエルの 神、主 を 怒 らせたからである。
14 エラのその 他 の 事績 と、彼 がしたすべての 事 は、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
15 ユダの 王 アサの 第 二十七 年 にジムリはテルザで 七日 の 間、世 を 治 めた。民 はペリシテびとに 属 するギベトンにむかって 陣取 っていたが、
16 その 陣取 っていた 民 が「ジムリはむほんを 起 して 王 を 殺 した」と 人 のいうのを 聞 いたので、イスラエルは 皆 その 日 陣営 で、軍 の 長 オムリをイスラエルの 王 とした。
17 そこでオムリはイスラエルの 人々 と 共 にギベトンから 上 ってテルザを 囲 んだ。
18 ジムリはその 町 の 陥 るのを 見 て、王 の 宮殿 の 天守 にはいり、王 の 宮殿 に 火 をかけてその 中 で 死 んだ。
19 これは 彼 が 犯 した 罪 のためであって、彼 が 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、ヤラベアムの 道 に 歩 み、ヤラベアムがイスラエルに 犯 させたその 罪 を 行 ったからである。
20 ジムリのその 他 の 事績 と、彼 が 企 てた 陰謀 は、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
21 その 時 イスラエルの 民 は二つに 分 れ、民 の 半 ばはギナテの 子 テブニに 従 って、これを 王 としようとし、半 ばはオムリに 従 った。
22 しかしオムリに 従 った 民 はギナテの 子 テブニに 従 った 民 に 勝 って、テブニは 死 に、オムリが 王 となった。
23 ユダの 王 アサの 第 三十一 年 にオムリはイスラエルの 王 となって十二 年 世 を 治 めた。彼 はテルザで六 年 王 であった。
24 彼 は 銀 二タラントでセメルからサマリヤの 山 を 買 い、その 上 に 町 を 建 て、その 建 てた 町 の 名 をその 山 の 持 ち 主 であったセメルの 名 に 従 ってサマリヤと 呼 んだ。
25 オムリは 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、彼 よりも 先 にいたすべての 者 にまさって 悪 い 事 をした。
26 彼 はネバテの 子 ヤラベアムのすべての 道 に 歩 み、ヤラベアムがイスラエルに 罪 を 犯 させ、彼 らの 偶像 をもってイスラエルの 神、主 を 怒 らせたその 罪 を 行 った。
27 オムリが 行 ったその 他 の 事績 と、彼 があらわした 勲功 とは、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
28 オムリはその 先祖 と 共 に 眠 って、サマリヤに 葬 られ、その 子 アハブが 代 って 王 となった。
29 ユダの 王 アサの 第 三十八 年 にオムリの 子 アハブがイスラエルの 王 となった。オムリの 子 アハブはサマリヤで二十二 年 イスラエルを 治 めた。
30 オムリの 子 アハブは 彼 よりも 先 にいたすべての 者 にまさって、主 の 目 の 前 に 悪 を 行 った。
31 彼 はネバテの 子 ヤラベアムの 罪 を 行 うことを、軽 い 事 とし、シドンびとの 王 エテバアルの 娘 イゼベルを 妻 にめとり、行 ってバアルに 仕 え、これを 拝 んだ。
32 彼 はサマリヤに 建 てたバアルの 宮 に、バアルのために 祭壇 を 築 いた。
33 アハブはまたアシラ 像 を 造 った。アハブは 彼 よりも 先 にいたイスラエルのすべての 王 にまさってイスラエルの 神、主 を 怒 らせることを 行 った。
34 彼 の 代 にベテルびとヒエルはエリコを 建 てた。彼 はその 基 をすえる 時 に 長子 アビラムを 失 い、その 門 を 立 てる 時 に 末 の 子 セグブを 失 った。主 がヌンの 子 ヨシュアによって 言 われた 言葉 のとおりである。
Chapter 17
1 ギレアデのテシベに 住 むテシベびとエリヤはアハブに 言 った、「わたしの 仕 えているイスラエルの 神、主 は 生 きておられます。わたしの 言葉 のないうちは、数年 雨 も 露 もないでしょう」。
2 主 の 言葉 がエリヤに 臨 んだ、
3 「ここを 去 って 東 におもむき、ヨルダンの 東 にあるケリテ 川 のほとりに 身 を 隠 しなさい。
4 そしてその 川 の 水 を 飲 みなさい。わたしはからすに 命 じて、そこであなたを 養 わせよう」。
5 エリヤは 行 って、主 の 言葉 のとおりにした。すなわち 行 って、ヨルダンの 東 にあるケリテ 川 のほとりに 住 んだ。
6 すると、からすが 朝 ごとに 彼 の 所 にパンと 肉 を 運 び、また 夕 ごとにパンと 肉 を 運 んできた。そして 彼 はその 川 の 水 を 飲 んだ。
7 しかし 国 に 雨 がなかったので、しばらくしてその 川 はかれた。
8 その 時、主 の 言葉 が 彼 に 臨 んで 言 った、
9 「立 ってシドンに 属 するザレパテへ 行 って、そこに 住 みなさい。わたしはそのところのやもめ 女 に 命 じてあなたを 養 わせよう」。
10 そこで 彼 は 立 ってザレパテへ 行 ったが、町 の 門 に 着 いたとき、ひとりのやもめ 女 が、その 所 でたきぎを 拾 っていた。彼 はその 女 に 声 をかけて 言 った、「器 に 水 を 少 し 持 ってきて、わたしに 飲 ませてください」。
11 彼女 が 行 って、それを 持 ってこようとした 時、彼 は 彼女 を 呼 んで 言 った、「手 に 一口 のパンを 持 ってきてください」。
12 彼女 は 言 った、「あなたの 神、主 は 生 きておられます。わたしにはパンはありません。ただ、かめに 一握 りの 粉 と、びんに 少 しの 油 があるだけです。今 わたしはたきぎ二、三 本 を 拾 い、うちへ 帰 って、わたしと 子供 のためにそれを 調理 し、それを 食 べて 死 のうとしているのです」。
13 エリヤは 彼女 に 言 った、「恐 れるにはおよばない。行 って、あなたが 言 ったとおりにしなさい。しかしまず、それでわたしのために 小 さいパンを、一つ 作 って 持 ってきなさい。その 後、あなたと、あなたの 子供 のために 作 りなさい。
14 『主 が 雨 を 地 のおもてに 降 らす 日 まで、かめの 粉 は 尽 きず、びんの 油 は 絶 えない』とイスラエルの 神、主 が 言 われるからです」。
15 彼女 は 行 って、エリヤが 言 ったとおりにした。彼女 と 彼 および 彼女 の 家族 は 久 しく 食 べた。
16 主 がエリヤによって 言 われた 言葉 のように、かめの 粉 は 尽 きず、びんの 油 は 絶 えなかった。
17 これらの 事 の 後、その 家 の 主婦 であるこの 女 の 男 の 子 が 病気 になった。その 病気 はたいそう 重 く、息 が 絶 えたので、
18 彼女 はエリヤに 言 った、「神 の 人 よ、あなたはわたしに、何 の 恨 みがあるのですか。あなたはわたしの 罪 を 思 い 出 させるため、またわたしの 子 を 死 なせるためにおいでになったのですか」。
19 エリヤは 彼女 に 言 った、「子 をわたしによこしなさい」。そして 彼女 のふところから 子供 を 取 り、自分 のいる 屋上 のへやへかかえて 上 り、自分 の 寝台 に 寝 かせ、
20 主 に 呼 ばわって 言 った、「わが 神、主 よ、あなたはわたしが 宿 っている 家 のやもめにさえ 災 をくだして、子供 を 殺 されるのですか」。
21 そして三 度 その 子 供 の 上 に 身 を 伸 ばし、主 に 呼 ばわって 言 った、「わが 神、主 よ、この 子供 の 魂 をもとに 帰 らせてください」。
22 主 はエリヤの 声 を 聞 きいれられたので、その 子 供 の 魂 はもとに 帰 って、彼 は 生 きかえった。
23 エリヤはその 子 供 を 取 って 屋上 のへやから 家 の 中 につれて 降 り、その 母 にわたして 言 った、「ごらんなさい。あなたの 子 は 生 きかえりました」。
24 女 はエリヤに 言 った、「今 わたしはあなたが 神 の 人 であることと、あなたの 口 にある 主 の 言葉 が 真実 であることを 知 りました」。
Chapter 18
1 多 くの 日 を 経 て、三 年 目 に 主 の 言葉 がエリヤに 臨 んだ、「行 って、あなたの 身 をアハブに 示 しなさい。わたしは 雨 を 地 に 降 らせる」。
2 エリヤはその 身 をアハブに 示 そうとして 行 った。その 時、サマリヤにききんが 激 しかった。
3 アハブは 家 づかさオバデヤを 召 した。(オバデヤは 深 く 主 を 恐 れる 人 で、
4 イゼベルが 主 の 預言者 を 断 ち 滅 ぼした 時、オバデヤは百 人 の 預言者 を 救 い 出 して五十 人 ずつほら 穴 に 隠 し、パンと 水 をもって 彼 らを 養 った)。
5 アハブはオバデヤに 言 った、「国中 のすべての 水 の 源 と、すべての 川 に 行 ってみるがよい。馬 と 騾馬 を 生 かしておくための 草 があるかもしれない。そうすれば、われわれは 家畜 をいくぶんでも 失 わずにすむであろう」。
6 彼 らは 行 き 巡 る 地 をふたりで 分 け、アハブはひとりでこの 道 を 行 き、オバデヤはひとりで 他 の 道 を 行 った。
7 オバデヤが 道 を 進 んでいた 時、エリヤが 彼 に 会 った。彼 はエリヤを 認 めて 伏 して 言 った、「わが 主 エリヤよ、あなたはここにおられるのですか」。
8 エリヤは 彼 に 言 った、「そうです。行 って、あなたの 主人 に、エリヤはここにいると 告 げなさい」。
9 彼 は 言 った、「わたしにどんな 罪 があって、あなたはしもべをアハブの 手 にわたして 殺 そうとされるのですか。
10 あなたの 神、主 は 生 きておられます。わたしの 主人 があなたを 尋 ねるために、人 をつかわさない 民 はなく、国 もありません。そしてエリヤはいないと 言 う 時 は、その 国、その 民 に、あなたが 見 つからないという 誓 いをさせるのです。
11 あなたは 今『行 って、エリヤはここにいると 主人 に 告 げよ』と 言 われます。
12 しかしわたしがあなたを 離 れて 行 くと、主 の 霊 はあなたを、わたしの 知 らない 所 へ 連 れて 行 くでしょう。わたしが 行 ってアハブに 告 げ、彼 があなたを 見 つけることができなければ、彼 はわたしを 殺 すでしょう。しかし、しもべは 幼 い 時 から 主 を 恐 れている 者 です。
13 イゼベルが 主 の 預言者 を 殺 した 時 に、わたしがした 事、すなわち、わたしが 主 の 預言者 のうち百 人 を五十 人 ずつほら 穴 に 隠 して、パンと 水 をもって 養 った 事 を、わが 主 は 聞 かれませんでしたか。
14 ところが 今 あなたは『行 って、エリヤはここにいると 主人 に 告 げよ』と 言 われます。そのようなことをすれば 彼 はわたしを 殺 すでしょう」。
15 エリヤは 言 った、「わたしの 仕 える 万軍 の 主 は 生 きておられる。わたしは 必 ず、きょう、わたしの 身 を 彼 に 示 すであろう」。
16 オバデヤは 行 ってアハブに 会 い、彼 に 告 げたので、アハブはエリヤに 会 おうとして 行 った。
17 アハブはエリヤを 見 たとき、彼 に 言 った、「イスラエルを 悩 ます 者 よ、あなたはここにいるのですか」。
18 彼 は 答 えた、「わたしがイスラエルを 悩 ますのではありません。あなたと、あなたの 父 の 家 が 悩 ましたのです。あなたがたが 主 の 命令 を 捨 て、バアルに 従 ったためです。
19 それで 今、人 をつかわしてイスラエルのすべての 人 およびバアルの 預言者 四百五十 人、ならびにアシラの 預言者 四百 人、イゼベルの 食卓 で 食事 する 者 たちをカルメル 山 に 集 めて、わたしの 所 にこさせなさい」。
20 そこでアハブはイスラエルのすべての 人 に 人 をつかわして、預言者 たちをカルメル 山 に 集 めた。
21 そのときエリヤはすべての 民 に 近 づいて 言 った、「あなたがたはいつまで二つのものの 間 に 迷 っているのですか。主 が 神 ならばそれに 従 いなさい。しかしバアルが 神 ならば、それに 従 いなさい」。民 はひと 言 も 彼 に 答 えなかった。
22 エリヤは 民 に 言 った、「わたしはただひとり 残 った 主 の 預言者 です。しかしバアルの 預言者 は四百五十 人 あります。
23 われわれに二 頭 の 牛 をください。そして一 頭 の 牛 を 彼 らに 選 ばせ、それを 切 り 裂 いて、たきぎの 上 に 載 せ、それに 火 をつけずにおかせなさい。わたしも一 頭 の 牛 を 整 え、それをたきぎの 上 に 載 せて 火 をつけずにおきましょう。
24 こうしてあなたがたはあなたがたの 神 の 名 を 呼 びなさい。わたしは 主 の 名 を 呼 びましょう。そして 火 をもって 答 える 神 を 神 としましょう」。民 は 皆 答 えて「それがよかろう」と 言 った。
25 そこでエリヤはバアルの 預言者 たちに 言 った、「あなたがたは 大 ぜいだから 初 めに一 頭 の 牛 を 選 んで、それを 整 え、あなたがたの 神 の 名 を 呼 びなさい。ただし 火 をつけてはなりません」。
26 彼 らは 与 えられた 牛 を 取 って 整 え、朝 から 昼 までバアルの 名 を 呼 んで「バアルよ、答 えてください」と 言 った。しかしなんの 声 もなく、また 答 える 者 もなかったので、彼 らは 自分 たちの 造 った 祭壇 のまわりに 踊 った。
27 昼 になってエリヤは 彼 らをあざけって 言 った、「彼 は 神 だから、大声 をあげて 呼 びなさい。彼 は 考 えにふけっているのか、よそへ 行 ったのか、旅 に 出 たのか、または 眠 っていて 起 されなければならないのか」。
28 そこで 彼 らは 大声 に 呼 ばわり、彼 らのならわしに 従 って、刀 とやりで 身 を 傷 つけ、血 をその 身 に 流 すに 至 った。
29 こうして 昼 が 過 ぎても 彼 らはなお 叫 び 続 けて、夕 の 供 え 物 をささげる 時 にまで 及 んだ。しかしなんの 声 もなく、答 える 者 もなく、また 顧 みる 者 もなかった。
30 その 時 エリヤはすべての 民 にむかって「わたしに 近寄 りなさい」と 言 ったので、民 は 皆 彼 に 近寄 った。彼 はこわれている 主 の 祭壇 を 繕 った。
31 そしてエリヤは 昔、主 の 言葉 がヤコブに 臨 んで、「イスラエルをあなたの 名 とせよ」と 言 われたヤコブの 子 らの 部族 の 数 にしたがって十二の 石 を 取 り、
32 その 石 で 主 の 名 によって 祭壇 を 築 き、祭壇 の 周囲 に 種 二セヤをいれるほどの 大 きさの、みぞを 作 った。
33 また、たきぎを 並 べ、牛 を 切 り 裂 いてたきぎの 上 に 載 せて 言 った、「四つのかめに 水 を 満 たし、それを 燔祭 とたきぎの 上 に 注 げ」。
34 また 言 った、「それを二 度 せよ」。二 度 それをすると、また 言 った、「三 度 それをせよ」。三 度 それをした。
35 水 は 祭壇 の 周囲 に 流 れた。またみぞにも 水 を 満 たした。
36 夕 の 供 え 物 をささげる 時 になって、預言者 エリヤは 近寄 って 言 った、「アブラハム、イサク、ヤコブの 神、主 よ、イスラエルでは、あなたが 神 であること、わたしがあなたのしもべであって、あなたの 言葉 に 従 ってこのすべての 事 を 行 ったことを、今日 知 らせてください。
37 主 よ、わたしに 答 えてください、わたしに 答 えてください。主 よ、この 民 にあなたが 神 であること、またあなたが 彼 らの 心 を 翻 されたのであることを 知 らせてください」。
38 そのとき 主 の 火 が 下 って 燔祭 と、たきぎと、石 と、ちりとを 焼 きつくし、またみぞの 水 をなめつくした。
39 民 は 皆 見 て、ひれ 伏 して 言 った、「主 が 神 である。主 が 神 である」。
40 エリヤは 彼 らに 言 った、「バアルの 預言者 を 捕 えよ。そのひとりも 逃 がしてはならない」。そこで 彼 らを 捕 えたので、エリヤは 彼 らをキション 川 に 連 れくだって、そこで 彼 らを 殺 した。
41 エリヤはアハブに 言 った、「大雨 の 音 がするから、上 って 行 って、食 い 飲 みしなさい」。
42 アハブは 食 い 飲 みするために 上 っていった。しかしエリヤはカルメルの 頂 に 登 り、地 に 伏 して 顔 をひざの 間 に 入 れていたが、
43 彼 はしもべに 言 った、「上 っていって 海 の 方 を 見 なさい」。彼 は 上 っていって、見 て、「何 もありません」と 言 ったので、エリヤは「もう一 度 行 きなさい」と 言 って七 度 に 及 んだ。
44 七 度目 にしもべは 言 った、「海 から 人 の 手 ほどの 小 さな 雲 が 起 っています」。エリヤは 言 った、「上 っていって、『雨 にとどめられないように 車 を 整 えて 下 れ』とアハブに 言 いなさい」。
45 すると 間 もなく、雲 と 風 が 起 り、空 が 黒 くなって 大雨 が 降 ってきた。アハブは 車 に 乗 ってエズレルへ 行 った。
46 また 主 の 手 がエリヤに 臨 んだので、彼 は 腰 をからげ、エズレルの 入口 までアハブの 前 に 走 っていった。
Chapter 19
1 アハブはエリヤのしたすべての 事、また 彼 がすべての 預言者 を 刀 で 殺 したことをイゼベルに 告 げたので、
2 イゼベルは 使者 をエリヤにつかわして 言 った、「もしわたしが、あすの 今 ごろ、あなたの 命 をあの 人々 のひとりの 命 のようにしていないならば、神々 がどんなにでも、わたしを 罰 してくださるように」。
3 そこでエリヤは 恐 れて、自分 の 命 を 救 うために 立 って 逃 げ、ユダに 属 するベエルシバへ 行 って、しもべをそこに 残 し、
4 自分 は一 日 の 道 のりほど 荒野 にはいって 行 って、れだまの 木 の 下 に 座 し、自分 の 死 を 求 めて 言 った、「主 よ、もはや、じゅうぶんです。今 わたしの 命 を 取 ってください。わたしは 先祖 にまさる 者 ではありません」。
5 彼 はれだまの 木 の 下 に 伏 して 眠 ったが、天 の 使 が 彼 にさわり、「起 きて 食 べなさい」と 言 ったので、
6 起 きて 見 ると、頭 のそばに、焼 け 石 の 上 で 焼 いたパン一 個 と、一びんの 水 があった。彼 は 食 べ、かつ 飲 んでまた 寝 た。
7 主 の 使 は 再 びきて、彼 にさわって 言 った、「起 きて 食 べなさい。道 が 遠 くて 耐 えられないでしょうから」。
8 彼 は 起 きて 食 べ、かつ 飲 み、その 食物 で 力 づいて四十 日 四十 夜 行 って、神 の 山 ホレブに 着 いた。
9 その 所 で 彼 はほら 穴 にはいって、そこに 宿 ったが、主 の 言葉 が 彼 に 臨 んで、彼 に 言 われた、「エリヤよ、あなたはここで 何 をしているのか」。
10 彼 は 言 った、「わたしは 万軍 の 神、主 のために 非常 に 熱心 でありました。イスラエルの 人々 はあなたの 契約 を 捨 て、あなたの 祭壇 をこわし、刀 をもってあなたの 預言者 たちを 殺 したのです。ただわたしだけ 残 りましたが、彼 らはわたしの 命 を 取 ろうとしています」。
11 主 は 言 われた、「出 て、山 の 上 で 主 の 前 に、立 ちなさい」。その 時 主 は 通 り 過 ぎられ、主 の 前 に 大 きな 強 い 風 が 吹 き、山 を 裂 き、岩 を 砕 いた。しかし 主 は 風 の 中 におられなかった。風 の 後 に 地震 があったが、地震 の 中 にも 主 はおられなかった。
12 地震 の 後 に 火 があったが、火 の 中 にも 主 はおられなかった。火 の 後 に 静 かな 細 い 声 が 聞 えた。
13 エリヤはそれを 聞 いて 顔 を 外套 に 包 み、出 てほら 穴 の 口 に 立 つと、彼 に 語 る 声 が 聞 えた、「エリヤよ、あなたはここで 何 をしているのか」。
14 彼 は 言 った、「わたしは 万軍 の 神、主 のために 非常 に 熱心 でありました。イスラエルの 人々 はあなたの 契約 を 捨 て、あなたの 祭壇 をこわし、刀 であなたの 預言者 たちを 殺 したからです。ただわたしだけ 残 りましたが、彼 らはわたしの 命 を 取 ろうとしています」。
15 主 は 彼 に 言 われた、「あなたの 道 を 帰 って 行 って、ダマスコの 荒野 におもむき、ダマスコに 着 いて、ハザエルに 油 を 注 ぎ、スリヤの 王 としなさい。
16 またニムシの 子 エヒウに 油 を 注 いでイスラエルの 王 としなさい。またアベルメホラのシャパテの 子 エリシャに 油 を 注 いで、あなたに 代 って 預言者 としなさい。
17 ハザエルのつるぎをのがれる 者 をエヒウが 殺 し、エヒウのつるぎをのがれる 者 をエリシャが 殺 すであろう。
18 また、わたしはイスラエルのうちに七千 人 を 残 すであろう。皆 バアルにひざをかがめず、それに 口 づけしない 者 である」。
19 さてエリヤはそこを 去 って 行 って、シャパテの 子 エリシャに 会 った。彼 は十二くびきの 牛 を 前 に 行 かせ、自分 は十二 番目 のくびきと 共 にいて 耕 していた。エリヤは 彼 のかたわらを 通 り 過 ぎて 外套 を 彼 の 上 にかけた。
20 エリシャは 牛 を 捨 て、エリヤのあとに 走 ってきて 言 った、「わたしの 父母 に 口 づけさせてください。そして 後 あなたに 従 いましょう」。エリヤは 彼 に 言 った、「行 ってきなさい。わたしはあなたに 何 をしましたか」。
21 エリシャは 彼 を 離 れて 帰 り、ひとくびきの 牛 を 取 って 殺 し、牛 のくびきを 燃 やしてその 肉 を 煮、それを 民 に 与 えて 食 べさせ、立 って 行 ってエリヤに 従 い、彼 に 仕 えた。
Chapter 20
1 スリヤの 王 ベネハダデはその 軍勢 をことごとく 集 めた。三十二 人 の 王 が 彼 と 共 におり、また 馬 と 戦車 もあった。彼 は 上 ってサマリヤを 囲 み、これを 攻 めた。
2 また 彼 は 町 に 使者 をつかわし、イスラエルの 王 アハブに 言 った、「ベネハダデはこう 申 します、
3 『あなたの 金銀 はわたしのもの、またあなたの 妻 たちと 子供 たちの 最 も 美 しい 者 もわたしのものです』」。
4 イスラエルの 王 は 答 えた、「王、わが 主 よ、仰 せのとおり、わたしと、わたしの 持 ち 物 は 皆 あなたのものです」。
5 使者 は 再 びきて 言 った、「ベネハダデはこう 申 します、『わたしはさきに 人 をつかわして、あなたの 金銀、妻子 を 引 きわたせと 言 いました。
6 しかし、あすの 今 ごろ、しもべたちをあなたにつかわします。彼 らはあなたの 家 と、あなたの 家来 の 家 を 探 って、すべて 彼 らの 気 にいる 物 を 手 に 入 れて 奪 い 去 るでしょう』」。
7 そこでイスラエルの 王 は 国 の 長老 をことごとく 召 して 言 った、「よく 注意 して、この 人 が 無理 な 事 を 求 めているのを 知 りなさい。彼 は 人 をつかわして、わたしの 妻子 と 金銀 を 求 めたが、わたしはそれを 拒 まなかった」。
8 すべての 長老 および 民 は 皆 彼 に 言 った、「聞 いてはなりません。承諾 してはなりません」。
9 それで 彼 はベネハダデの 使者 に 言 った、「王、わが 主 に 告 げなさい。『あなたが 初 めに 要求 されたことは 皆 いたしましょう。しかし 今度 の 事 はできません』」。使者 は 去 って 復命 した。
10 ベネハダデは 彼 に 人 をつかわして 言 った、「もしサマリヤのちりが、わたしに 従 うすべての 民 の 手 を 満 たすに 足 りるならば、神々 がどんなにでも、わたしを 罰 してくださるように」。
11 イスラエルの 王 は 答 えた、「『武具 を 帯 びる 者 は、それを 脱 ぐ 者 のように 誇 ってはならない』と 告 げなさい」。
12 ベネハダデは 仮 小屋 で、王 たちと 酒 を 飲 んでいたが、この 事 を 聞 いて、その 家来 たちに 言 った、「戦 いの 備 えをせよ」。彼 らは 町 にむかって 戦 いの 備 えをした。
13 この 時 ひとりの 預言者 がイスラエルの 王 アハブのもとにきて 言 った、「主 はこう 仰 せられる、『あなたはこの 大軍 を 見 たか。わたしはきょう、これをあなたの 手 にわたす。あなたは、わたしが 主 であることを、知 るようになるであろう』」。
14 アハブは 言 った、「だれにさせましょうか」。彼 は 言 った、「主 はこう 仰 せられる、『地方 の 代官 の 家来 たちにさせよ』」。アハブは 言 った、「だれが 戦 いを 始 めましょうか」。彼 は 答 えた、「あなたです」。
15 そこでアハブは 地方 の 代官 の 家来 たちを 調 べたところ二百三十二 人 あった。次 にすべての 民、すなわちイスラエルのすべての 人 を 調 べたところ七千 人 あった。
16 彼 らは 昼 ごろ 出 ていったが、ベネハダデは 仮 小屋 で、味方 の三十二 人 の 王 たちと 共 に 酒 を 飲 んで 酔 っていた。
17 地方 の 代官 の 家来 たちが 先 に 出 ていった。ベネハダデは 斥候 をつかわしたが、彼 らは「サマリヤから 人々 が 出 てきた」と 報告 したので、
18 彼 は 言 った、「和解 のために 出 てきたのであっても、生 どりにせよ。また 戦 いのために 出 てきたのであっても、生 どりにせよ」。
19 地方 の 代官 の 家来 たちと、それに 従 う 軍勢 が 町 から 出 ていって、
20 おのおのその 相手 を 撃 ち 殺 したので、スリヤびとは 逃 げた。イスラエルはこれを 追 ったが、スリヤの 王 ベネハダデは 馬 に 乗 り、騎兵 を 従 えてのがれた。
21 イスラエルの 王 は 出 ていって、馬 と 戦車 をぶんどり、また 大 いにスリヤびとを 撃 ち 殺 した。
22 時 に、かの 預言者 がイスラエルの 王 のもとにきて 言 った、「行 って、力 を 養 い、なすべき 事 をよく 考 えなさい。来年 の 春 にはスリヤの 王 が、あなたのところに 攻 め 上 ってくるからです」。
23 スリヤの 王 の 家来 たちは 王 に 言 った、「彼 らの 神々 は 山 の 神 ですから 彼 らがわれわれよりも 強 かったのです。もしわれわれが 平地 で 戦 うならば、必 ず 彼 らよりも 強 いでしょう。
24 それでこうしなさい。王 たちをおのおのその 地位 から 退 かせ、総督 を 置 いてそれに 代 らせなさい。
25 またあなたが 失 った 軍勢 に 等 しい 軍勢 を 集 め、馬 は 馬、戦車 は 戦車 をもって 補 いなさい。こうしてわれわれが 平地 で 戦 うならば 必 ず 彼 らよりも 強 いでしょう」。彼 はその 言葉 を 聞 きいれて、そのようにした。
26 春 になって、ベネハダデはスリヤびとを 集 めて、イスラエルと 戦 うために、アペクに 上 ってきた。
27 イスラエルの 人々 は 召集 され、糧食 を 受 けて 彼 らを 迎 え 撃 つために 出 かけた。イスラエルの 人々 はやぎの二つの 小 さい 群 れのように 彼 らの 前 に 陣取 ったが、スリヤびとはその 地 に 満 ちていた。
28 その 時 神 の 人 がきて、イスラエルの 王 に 言 った、「主 はこう 仰 せられる、『スリヤびとが、主 は 山 の 神 であって、谷 の 神 ではないと 言 っているから、わたしはこのすべての 大軍 をあなたの 手 にわたす。あなたは、わたしが 主 であることを 知 るようになるであろう』」。
29 彼 らは 七日 の 間、互 にむかいあって 陣取 り、七日 目 になって 戦 いを 交 えたが、イスラエルの 人々 は一 日 にスリヤびとの 歩兵 十万 人 を 殺 した。
30 そのほかの 者 はアペクの 町 に 逃 げこんだが、城壁 がくずれて、その 残 った二万七千 人 の 上 に 倒 れた。ベネハダデは 逃 げて 町 に 入 り、奥 の 間 にはいった。
31 家来 たちは 彼 に 言 った、「イスラエルの 家 の 王 たちはあわれみ 深 い 王 であると 聞 いています。それでわれわれの 腰 に 荒布 をつけ、くびになわをかけて、イスラエルの 王 の 所 へ 行 かせてください。たぶん 彼 はあなたの 命 を 助 けるでしょう」。
32 そこで 彼 らは 荒布 を 腰 にまき、なわをくびにかけてイスラエルの 王 の 所 へ 行 って 言 った、「あなたのしもべベネハダデが『どうぞ、わたしの 命 を 助 けてください』と 申 しています」。アハブは 言 った、「彼 はまだ 生 きているのですか。彼 はわたしの 兄弟 です」。
33 その 人々 はこれを 吉兆 としてすみやかに 彼 の 言葉 をうけ、「そうです。ベネハダデはあなたの 兄弟 です」と 言 ったので、彼 は 言 った、「行 って 彼 をつれてきなさい」。それでベネハダデは 彼 の 所 に 出 てきたので、彼 はこれを 自分 の 車 に 乗 せた。
34 ベネハダデは 彼 に 言 った、「わたしの 父 が、あなたの 父上 から 取 った 町々 は 返 します。またわたしの 父 がサマリヤに 造 ったように、あなたはダマスコに、あなたのために 市場 を 設 けなさい」。アハブは 言 った、「わたしはこの 契約 をもってあなたを 帰 らせましょう」。こうしてアハブは 彼 と 契約 を 結 び、彼 を 帰 らせた。
35 さて 預言者 のともがらのひとりが 主 の 言葉 に 従 ってその 仲間 に 言 った、「どうぞ、わたしを 撃 ってください」。しかしその 人 は 撃 つことを 拒 んだので、
36 彼 はその 人 に 言 った、「あなたは 主 の 言葉 に 聞 き 従 わないゆえ、わたしを 離 れて 行 くとすぐ、ししがあなたを 殺 すでしょう」。その 人 が 彼 のそばを 離 れて 行 くとすぐ、ししが 彼 に 会 って 彼 を 殺 した。
37 彼 はまたほかの 人 に 会 って 言 った、「どうぞ、わたしを 撃 ってください」。するとその 人 は 彼 を 撃 ち、撃 って 傷 つけた。
38 こうしてその 預言者 は 行 って、道 のかたわらで 王 を 待 ち、目 にほうたいを 当 てて 姿 を 変 えていた。
39 王 が 通 り 過 ぎる 時、王 に 呼 ばわって 言 った、「しもべはいくさの 中 に 出 て 行 きましたが、ある 軍人 が、ひとりの 人 をわたしの 所 につれてきて 言 いました、『この 人 を 守 っていなさい。もし 彼 がいなくなれば、あなたの 命 を 彼 の 命 に 代 えるか、または 銀 一タラントを 払 わなければならない』。
40 ところが、しもべはあちらこちらと 忙 しくしていたので、ついに 彼 はいなくなりました」。イスラエルの 王 は 彼 に 言 った、「あなたはそのとおりにさばかれなければならない。あなたが 自分 でそれを 定 めたのです」。
41 そこで 彼 が 急 いで 目 のほうたいを 取 り 除 いたので、イスラエルの 王 はそれが 預言者 のひとりであることを 知 った。
42 彼 は 王 に 言 った、「主 はこう 仰 せられる、『わたしが 滅 ぼそうと 定 めた 人 を、あなたは 自分 の 手 から 放 して 行 かせたので、あなたの 命 は 彼 の 命 に 代 り、あなたの 民 は 彼 の 民 に 代 るであろう』と」。
43 イスラエルの 王 は 悲 しみ、かつ 怒 って 自分 の 家 におもむき、サマリヤに 帰 った。
Chapter 21
1 さてエズレルびとナボテはエズレルにぶどう 畑 をもっていたが、サマリヤの 王 アハブの 宮殿 のかたわらにあったので、
2 アハブはナボテに 言 った、「あなたのぶどう 畑 はわたしの 家 の 近 くにあるので、わたしに 譲 って 青物 畑 にさせてください。その 代 り、わたしはそれよりも 良 いぶどう 畑 をあなたにあげましょう。もしお 望 みならば、その 価 を 金 でさしあげましょう」。
3 ナボテはアハブに 言 った、「わたしは 先祖 の 嗣 業 をあなたに 譲 ることを 断 じていたしません」。
4 アハブはエズレルびとナボテが 言 った 言葉 を 聞 いて、悲 しみ、かつ 怒 って 家 にはいった。ナボテが「わたしは 先祖 の 嗣 業 をあなたに 譲 りません」と 言 ったからである。アハブは 床 に 伏 し、顔 をそむけて 食事 をしなかった。
5 妻 イゼベルは 彼 の 所 にきて、言 った、「あなたは 何 をそんなに 悲 しんで、食事 をなさらないのですか」。
6 彼 は 彼女 に 言 った、「わたしはエズレルびとナボテに『あなたのぶどう 畑 を 金 で 譲 ってください。もし 望 むならば、その 代 りに、ほかのぶどう 畑 をあげよう』と 言 ったが、彼 は 答 えて『わたしはぶどう 畑 を 譲 りません』と 言 ったからだ」。
7 妻 イゼベルは 彼 に 言 った、「あなたが 今 イスラエルを 治 めているのですか。起 きて 食事 をし、元気 を 出 してください。わたしがエズレルびとナボテのぶどう 畑 をあなたにあげます」。
8 彼女 はアハブの 名 で 手紙 を 書 き、彼 の 印 をおして、ナボテと 同 じように、その 町 に 住 んでいる 長老 たちと 身分 の 尊 い 人々 に、その 手紙 を 送 った。
9 彼女 はその 手紙 に 書 きしるした、「断食 を 布告 して、ナボテを 民 のうちの 高 い 所 にすわらせ、
10 またふたりのよこしまな 者 を 彼 の 前 にすわらせ、そして 彼 を 訴 えて、『あなたは 神 と 王 とをのろった』と 言 わせなさい。こうして 彼 を 引 き 出 し、石 で 撃 ち 殺 しなさい」。
11 その 町 の 人々、すなわち、その 町 に 住 んでいる 長老 たちおよび 身分 の 尊 い 人々 は、イゼベルが 言 いつかわしたようにした。彼女 が 彼 らに 送 った 手紙 に 書 きしるされていたように、
12 彼 らは 断食 を 布告 して、ナボテを 民 のうちの 高 い 所 にすわらせた。
13 そしてふたりのよこしまな 者 がはいってきて、その 前 にすわり、そのよこしまな 者 たちが 民 の 前 でナボテを 訴 えて、「ナボテは 神 と 王 とをのろった」と 言 った。そこで 人々 は 彼 を 町 の 外 に 引 き 出 し、石 で 撃 ち 殺 した。
14 そして 人々 はイゼベルに「ナボテは 石 で 撃 ち 殺 された」と 言 い 送 った。
15 イゼベルはナボテが 石 で 撃 ち 殺 されたのを 聞 くとすぐ、アハブに 言 った、「立 って、あのエズレルびとナボテが、あなたに 金 で 譲 ることを 拒 んだぶどう 畑 を 取 りなさい。ナボテは 生 きていません。死 んだのです」。
16 アハブはナボテの 死 んだのを 聞 くとすぐ、立 って、エズレルびとナボテのぶどう 畑 を 取 るために、そこへ 下 っていった。
17 そのとき、主 の 言葉 がテシベびとエリヤに 臨 んだ、
18 「立 って、下 って 行 き、サマリヤにいるイスラエルの 王 アハブに 会 いなさい。彼 はナボテのぶどう 畑 を 取 ろうとしてそこへ 下 っている。
19 あなたは 彼 に 言 わなければならない、『主 はこう 仰 せられる、あなたは 殺 したのか、また 取 ったのか』と。また 彼 に 言 いなさい、『主 はこう 仰 せられる、犬 がナボテの 血 をなめた 場所 で、犬 があなたの 血 をなめるであろう』」。
20 アハブはエリヤに 言 った、「わが 敵 よ、ついに、わたしを 見 つけたのか」。彼 は 言 った、「見 つけました。あなたが 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 うことに 身 をゆだねたゆえ、
21 わたしはあなたに 災 を 下 し、あなたを 全 く 滅 ぼし、アハブに 属 する 男 は、イスラエルにいてつながれた 者 も、自由 な 者 もことごとく 断 ち、
22 またあなたの 家 をネバテの 子 ヤラベアムの 家 のようにし、アヒヤの 子 バアシャの 家 のようにするでしょう。これはあなたがわたしを 怒 らせた 怒 りのゆえ、またイスラエルに 罪 を 犯 させたゆえです。
23 イゼベルについて、主 はまた 言 われました、『犬 がエズレルの 地域 でイゼベルを 食 うであろう』と。
24 アハブに 属 する 者 は、町 で 死 ぬ 者 を 犬 が 食 い、野 で 死 ぬ 者 を 空 の 鳥 が 食 うでしょう」。
25 アハブのように 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 うことに 身 をゆだねた 者 はなかった。その 妻 イゼベルが 彼 をそそのかしたのである。
26 彼 は 主 がイスラエルの 人々 の 前 から 追 い 払 われたアモリびとがしたように 偶像 に 従 って、はなはだ 憎 むべき 事 を 行 った。
27 アハブはこれらの 言葉 を 聞 いた 時、衣 を 裂 き、荒布 を 身 にまとい、食 を 断 ち、荒布 に 伏 し、打 ちしおれて 歩 いた。
28 この 時、主 の 言葉 がテシベびとエリヤに 臨 んだ、
29 「アハブがわたしの 前 にへりくだっているのを 見 たか。彼 がわたしの 前 にへりくだっているゆえ、わたしは 彼 の 世 には 災 を 下 さない。その 子 の 世 に 災 をその 家 に 下 すであろう」。
Chapter 22
1 スリヤとイスラエルの 間 に 戦争 がなくて三 年 を 経 た。
2 しかし三 年 目 にユダの 王 ヨシャパテがイスラエルの 王 の 所 へ 下 っていったので、
3 イスラエルの 王 はその 家来 たちに 言 った、「あなたがたは、ラモテ・ギレアデがわれわれの 所有 であることを 知 っていますか。しかもなおわれわれはスリヤの 王 の 手 からそれを 取 らずに 黙 っているのです」。
4 彼 はヨシャパテに 言 った、「ラモテ・ギレアデで 戦 うためにわたしと 一緒 に 行 かれませんか」。ヨシャパテはイスラエルの 王 に 言 った、「わたしはあなたと一つです。わたしの 民 はあなたの 民 と一つです。わたしの 馬 はあなたの 馬 と一つです」。
5 ヨシャパテはまたイスラエルの 王 に 言 った、「まず、主 の 言葉 を 伺 いなさい」。
6 そこでイスラエルの 王 は 預言者 四百 人 ばかりを 集 めて、彼 らに 言 った、「わたしはラモテ・ギレアデに 戦 いに 行 くべきでしょうか、あるいは 控 えるべきでしょうか」。彼 らは 言 った、「上 っていきなさい。主 はそれを 王 の 手 にわたされるでしょう」。
7 ヨシャパテは 言 った、「ここには、われわれの 問 うべき 主 の 預言者 がほかにいませんか」。
8 イスラエルの 王 はヨシャパテに 言 った、「われわれが 主 に 問 うことのできる 人 が、まだひとりいます。イムラの 子 ミカヤです。彼 はわたしについて 良 い 事 を 預言 せず、ただ 悪 い 事 だけを 預言 するので、わたしは 彼 を 憎 んでいます」。ヨシャパテは 言 った、「王 よ、そう 言 わないでください」。
9 そこでイスラエルの 王 は 役人 を 呼 んで、「急 いでイムラの 子 ミカヤを 連 れてきなさい」と 言 った。
10 さてイスラエルの 王 およびユダの 王 ヨシャパテは 王 の 服 を 着 て、サマリヤの 門 の 入口 の 広場 に、おのおのその 王座 にすわり、預言者 たちは 皆 その 前 で 預言 していた。
11 ケナアナの 子 ゼデキヤは 鉄 の 角 を 造 って 言 った、「主 はこう 仰 せられます、『あなたはこれらの 角 をもってスリヤびとを 突 いて 彼 らを 滅 ぼしなさい』」。
12 預言者 たちは 皆 そのように 預言 して 言 った、「ラモテ・ギレアデに 上 っていって 勝利 を 得 なさい。主 はそれを 王 の 手 にわたされるでしょう」。
13 さてミカヤを 呼 びにいった 使者 は 彼 に 言 った、「預言者 たちは 一致 して 王 に 良 い 事 を 言 いました。どうぞ、あなたも、彼 らのひとりの 言葉 のようにして、良 い 事 を 言 ってください」。
14 ミカヤは 言 った、「主 は 生 きておられます。主 がわたしに 言 われる 事 を 申 しましょう」。
15 彼 が 王 の 所 へ 行 くと、王 は 彼 に 言 った、「ミカヤよ、われわれはラモテ・ギレアデに 戦 いに 行 くべきでしょうか、あるいは 控 えるべきでしょうか」。彼 は 王 に 言 った、「上 っていって 勝利 を 得 なさい。主 はそれを 王 の 手 にわたされるでしょう」。
16 しかし 王 は 彼 に 言 った、「幾 たびあなたを 誓 わせたら、あなたは 主 の 名 をもって、ただ 真実 のみをわたしに 告 げるでしょうか」。
17 彼 は 言 った、「わたしはイスラエルが 皆、牧者 のない 羊 のように、山 に 散 っているのを 見 ました。すると 主 は『これらの 者 は 飼主 がいない。彼 らをそれぞれ 安 らかに、その 家 に 帰 らせよ』と 言 われました」。
18 イスラエルの 王 はヨシャパテに 言 った、「彼 がわたしについて 良 い 事 を 預言 せず、ただ 悪 い 事 だけを 預言 すると、あなたに 告 げたではありませんか」。
19 ミカヤは 言 った、「それゆえ 主 の 言葉 を 聞 きなさい。わたしは 主 がその 玉座 にすわり、天 の 万軍 がそのかたわらに、右左 に 立 っているのを 見 たが、
20 主 は『だれがアハブをいざなってラモテ・ギレアデに 上 らせ、彼 を 倒 れさせるであろうか』と 言 われました。するとひとりはこの 事 を 言 い、ひとりはほかの 事 を 言 いました。
21 その 時 一つの 霊 が 進 み 出 て、主 の 前 に 立 ち、『わたしが 彼 をいざないましょう』と 言 いました。
22 主 は『どのような 方法 でするのか』と 言 われたので、彼 は『わたしが 出 て 行 って、偽 りを 言 う 霊 となって、すべての 預言者 の 口 に 宿 りましょう』と 言 いました。そこで 主 は『おまえは 彼 をいざなって、それを 成 し 遂 げるであろう。出 て 行 って、そうしなさい』と 言 われました。
23 それで 主 は 偽 りを 言 う 霊 をあなたのすべての 預言者 の 口 に 入 れ、また 主 はあなたの 身 に 起 る 災 を 告 げられたのです」。
24 するとケナアナの 子 ゼデキヤは 近寄 って、ミカヤのほおを 打 って 言 った、「どのようにして 主 の 霊 がわたしを 離 れて、あなたに 語 りましたか」。
25 ミカヤは 言 った、「あなたが 奥 の 間 にはいって 身 を 隠 すその 日 に、わかるでしょう」。
26 イスラエルの 王 は 言 った、「ミカヤを 捕 え、町 のつかさアモンと、王 の 子 ヨアシの 所 へ 引 いて 帰 って、
27 言 いなさい、『王 がこう 言 います、この 者 を 獄屋 に 入 れ、わずかのパンと 水 をもって 彼 を 養 い、わたしが 勝利 を 得 て 帰 ってくるのを 待 て』」。
28 ミカヤは 言 った、「もしあなたが 勝利 を 得 て 帰 ってこられるならば、主 がわたしによって 語 られなかったのです」。また 彼 は 言 った、「あなたがた、すべての 民 よ、聞 きなさい」。
29 こうしてイスラエルの 王 とユダの 王 ヨシャパテはラモテ・ギレアデに 上 っていった。
30 イスラエルの 王 はヨシャパテに 言 った、「わたしは 姿 を 変 えて、戦 いに 行 きます。あなたは 王 の 服 を 着 けなさい」。イスラエルの 王 は 姿 を 変 えて 戦 いに 行 った。
31 さて、スリヤの 王 は、その 戦車 長 三十二 人 に 命 じて 言 った、「あなたがたは、小 さい 者 とも 大 きい 者 とも 戦 わないで、ただイスラエルの 王 とだけ 戦 いなさい」。
32 戦車 長 らはヨシャパテを 見 たとき、これはきっとイスラエルの 王 だと 思 ったので、身 をめぐらして、これと 戦 おうとすると、ヨシャパテは 呼 ばわった。
33 戦車 長 らは 彼 がイスラエルの 王 でないのを 見 たので、彼 を 追 うことをやめて 引 き 返 した。
34 しかし、ひとりの 人 が 何 心 なく 弓 をひいて、イスラエルの 王 の 胸当 と 草摺 の 間 を 射 たので、彼 はその 戦車 の 御者 に 言 った、「わたしは 傷 を 受 けた。戦車 をめぐらして、わたしを 戦場 から 運 び 出 せ」。
35 その 日 戦 いは 激 しくなった。王 は 戦車 の 中 にささえられて 立 ち、スリヤびとにむかっていたが、ついに、夕暮 になって 死 んだ。傷 の 血 は 戦車 の 底 に 流 れた。
36 日 の 没 するころ、軍勢 の 中 に 呼 ばわる 声 がした、「めいめいその 町 へ、めいめいその 国 へ 帰 れ」。
37 王 は 死 んで、サマリヤへ 携 え 行 かれた。人々 は 王 をサマリヤに 葬 った。
38 またその 戦車 をサマリヤの 池 で 洗 ったが、犬 がその 血 をなめた。また 遊女 がそこで 身 を 洗 った。主 が 言 われた 言葉 のとおりである。
39 アハブのそのほかの 事績 と、彼 がしたすべての 事 と、その 建 てた 象牙 の 家 と、その 建 てたすべての 町 は、イスラエルの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
40 こうしてアハブはその 先祖 と 共 に 眠 って、その 子 アハジヤが 代 って 王 となった。
41 アサの 子 ヨシャパテはイスラエルの 王 アハブの 第 四 年 にユダの 王 となった。
42 ヨシャパテは 王 となった 時、三十五 歳 であったが、エルサレムで二十五 年 世 を 治 めた。その 母 の 名 はアズバといい、シルヒの 娘 であった。
43 ヨシャパテは 父 アサのすべての 道 に 歩 み、それを 離 れることなく、主 の 目 にかなう 事 をした。ただし 高 き 所 は 除 かなかったので、民 はなお 高 き 所 で 犠牲 をささげ、香 をたいた。
44 ヨシャパテはまたイスラエルの 王 と、よしみを 結 んだ。
45 ヨシャパテのその 他 の 事績 と、彼 があらわした 勲功 およびその 戦争 については、ユダの 王 の 歴代志 の 書 にしるされているではないか。
46 彼 は 父 アサの 世 になお 残 っていた 神殿 男娼 たちを 国 のうちから 追 い 払 った。
47 そのころエドムには 王 がなく、代官 が 王 であった。
48 ヨシャパテはタルシシの 船 を 造 って、金 を 獲 るためにオフルに 行 かせようとしたが、その 船 はエジオン・ゲベルで 難破 したため、ついに 行 かなかった。
49 そこでアハブの 子 アハジヤはヨシャパテに「わたしの 家来 をあなたの 家来 と 一緒 に 船 で 行 かせなさい」と 言 ったが、ヨシャパテは 承知 しなかった。
50 ヨシャパテはその 先祖 と 共 に 眠 って、父 ダビデの 町 に 先祖 と 共 に 葬 られ、その 子 ヨラムが 代 って 王 となった。
51 アハブの 子 アハジヤはユダの 王 ヨシャパテの 第 十七 年 にサマリヤでイスラエルの 王 となり、二 年 イスラエルを 治 めた。
52 彼 は 主 の 目 の 前 に 悪 を 行 い、その 父 の 道 と、その 母 の 道、およびかのイスラエルに 罪 を 犯 させたネバテの 子 ヤラベアムの 道 に 歩 み、
53 バアルに 仕 えて、それを 拝 み、イスラエルの 神、主 を 怒 らせた。すべて 彼 の 父 がしたとおりであった。