Chapter 1
1 アハブの 死 しのちモアブ、イスラエルにそむけり
2 アハジヤ、サマリヤにあるその 樓 の 欄杆 よりおちて 病 をおこせしかば 使 を 遣 さんとして 之 にいひけるは 往 てエクロンの 神 バアルゼブブにわがこの 病 の 愈 るや 否 を 問 べしと
3 時 にヱホバの 使 テシベ 人 エリヤにいひけるは 起 てサマリヤ 王 の 使 にあひて 之 に 言 べし 汝等 がエクロンの 神 バアルゼブブに 問 んとてゆくはイスラエルに 神 なきがゆゑなるか
4 是 によりてヱホバかくいふ 汝 はその 登 りし 牀 より 下 ることなかるべし 汝 かならず 死 んとエリヤ 乃 ち 往 り
5 使者 たちアハジアに 返 りければアハジア 彼等 に 何故 に 返 りしやといふに
6 かれら 之 にいひけるは 一箇 の 人 上 りきたりて 我 らに 會 ひわれらにいひけるは 往 てなんぢらを 遣 はせし 王 の 所 にかへり 之 にいふべしヱホバ 斯 いひたまふなんぢエクロンの 神 バアルゼブブに 問 んとて 人 を 遣 すはイスラエルに 神 なきがゆゑなるか 然 ば 汝 その 登 りし 牀 より 下 ることなかるべし 汝 かならず 死 んと
7 アハジア 彼等 にいひけるはそののぼりきたりて 汝等 に 會 ひ 此 等 の 言 を 汝 らに 告 たる 人 の 形状 は 如何 なりしや
8 かれら 對 へていひけるはそれは 毛 深 き 人 にして 腰 に 革 の 帶 をむすび 居 たり 彼 いひけるはその 人 はテシベ 人 エリヤなりと
9 是 に 於 て 王 五十 人 の 長 とその五十 人 をエリヤの 所 に 遣 はせり 彼 エリヤの 所 に 上 りゆくに 視 よエリヤは 山 の 嶺 に 坐 し 居 たりかれエリヤにいひけるは 神 の 人 よ 王 いひたまふ 下 るべし
10 エリヤこたへて五十 人 の 長 にいひけるはわれもし 神 の 人 たらば 火 天 より 降 りて 汝 と 汝 の五十 人 とを 燒 盡 すべしと 火 すなはち 天 より 降 りて 彼 とその五十 人 とを 燒 盡 せり
11 アハジアまた 他 の五十 人 の 長 とその五十 人 をエリヤに 遣 せりかれ 上 りてエリヤにいひけるは 神 の 人 よ 王 かく 言 たまふ 速 かに 下 るべし
12 エリヤ 答 て 彼 にいひけるはわれもし 神 の 人 たらば 火 天 より 降 りて 爾 となんぢの五十 人 を 燒 盡 すべしと 神 の 火 すなはち 天 より 降 りてかれとその五十 人 を 燒 盡 せり
13 かれまた 第 三の五十 人 の 長 とその五十 人 を 遣 せり 第 三の五十 人 の 長 のぼりいたりてエリヤのまへに 跪 きこれに 願 ひていひけるは 神 の 人 よ 願 くはわが 生命 となんぢの 僕 なるこの五十 人 の 生命 をなんぢの 目 に 貴重 き 者 と 見 なしたまへ
14 視 よ 火 天 より 降 りて 前 の五十 人 の 長 二人 とその五十 人 を 燒 盡 せり 然 どわが 生命 をば 汝 の 目 に 貴重 き 者 となしたまへ
15 時 にヱホバの 使 エリヤに 云 けるはかれとともに 下 れかれをおそるることなかれとエリヤすなはち 起 てかれとともに 下 り 王 の 許 に 至 り
16 之 にいひけるはヱホバかくいひたまふ 汝 エクロンの 神 バアルゼブブに 問 んとて 使者 を 遣 るはイスラエルにその 言 を 問 ふべき 神 なきがゆゑなるか 是 によりて 汝 はその 登 し 牀 より 下 ることなかるべし 汝 かならず 死 んと
17 彼 エリヤの 言 たるヱホバの 言 の 如 く 死 けるが 彼 に 子 なかりしかばヨラムこれに 代 りて 王 となれり 是 はユダの 王 ヨシヤパテの 子 ヨラムの二 年 にあたる
18 アハジヤのなしたる 其 餘 の 事業 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記載 さるるにあらずや
Chapter 2
1 ヱホバ 大風 をもてエリヤを 天 に 昇 らしめんとしたまふ 時 エリヤはエリシヤとともにギルガルより 出 往 り
2 エリヤ、エリシヤにいひけるは 請 ふここに 止 まれヱホバわれをベテルに 遣 はしたまふなりとエリシヤいひけるはヱホバは 活 く 汝 の 霊魂 は 活 く 我 なんぢをはなれじと 彼等 つひにベテルに 下 れり
3 ベテルに 在 る 預言者 の 徒 エリシヤの 許 に 出 きたりて 之 にいひけるはヱホバの 今日 なんぢの 主 をなんぢの 首 の 上 よりとらんとしたまふを 汝 知 やかれいふ 然 りわれ 知 り 汝等 默 すべし
4 エリヤかれにいひけるはエリシヤよ 請 ふ 汝 ここに 止 れヱホバわれをヱリコに 遣 したまふなりとエリシヤいふヱホバは 活 くなんぢの 霊魂 は 活 く 我 なんぢを 離 じとかれらヱリコにいたる
5 ヱリコに 在 る 預言 者 の 徒 エリシヤに 詣 りて 彼 にいひけるはヱホバの 今日 なんぢの 主 をなんぢの 首 の 上 よりとらんとしたまふを 汝 知 るやエリシヤ 言 ふ 然 り 知 り 汝 ら 默 すべしと
6 エリヤまたかれにいひけるは 請 ふここに 止 れヱホバわれをヨルダンにつかはしたまふなりとかれいふヱホバは 活 くなんぢの 霊魂 は 活 くわれ 汝 をはなれじと 二人 進 ゆくに
7 預言者 の 徒 五十 人 ゆきて 遥 に 立 て 望 めり 彼 ら 二人 はヨルダンの 濱 に 立 けるが
8 エリヤその 外套 をとりて 之 を 巻 き 水 をうちけるに 此旁 と 彼旁 にわかれたれば 二人 は 乾 ける 土 の 上 をわたれり
9 渉 りける 時 エリヤ、エリシヤにいひけるは 我 が 取 れてなんぢを 離 るる 前 に 汝 わが 汝 になすべきことを 求 めよエリシヤいひけるはなんぢの 霊 の 二 の 分 の 我 にをらんことを 願 ふ
10 エリヤいひけるは 汝 難 き 事 を 求 む 汝 もしわが 取 れてなんぢを 離 るるを 見 ばこの 事 なんぢにならんしからずば 此事 なんぢにならじ
11 彼 ら 進 みながら 語 れる 時 火 の 車 と 火 の 馬 あらはれて 二人 を 隔 てたりエリヤは 大風 にのりて 天 に 昇 れり
12 エリシヤ 見 てわが 父 わが 父 イスラエルの 兵 車 よその 騎兵 よと 叫 びしが/再 びかれを 見 ざりき 是 においてエリシヤその 衣 をとらへて 之 を 二 片 に 裂 き
13 エリヤの 身 よりおちたるその 外套 をとりあげ 返 りてヨルダンの 岸 に 立 ち
14 エリヤの 身 よりおちたる 外套 をとりて 水 をうちエリヤの 神 ヱホバはいづくにいますやと 言 ひ 而 して 己 も 水 をうちけるに 水 此旁 と 彼旁 に 分 れたればエリシヤすなはち 渡 れり
15 ヱリコにある 預言者 の 徒 對岸 にありて 彼 を 見 て 言 けるはエリヤの 霊 エリシヤの 上 にとどまるとかれら 來 りてかれを 迎 へその 前 に 地 に 伏 て
16 かれにいひけるは 僕 等 に 勇力 者 五十 人 あり 請 ふかれらをして 往 てなんぢの 主 を 尋 ねしめよ 恐 くはヱホバの 霊 かれを 曳 あげてこれを 或 山 か 或 谷 に 放 ちしならんとエリシヤ 遣 すなかれと 言 けれども
17 かれら 彼 の 愧 るまでに 強 ければすなはち 遣 せといへり 是 に 於 てかれら五十 人 の 者 を 遣 しけるが 三日 の 間 たづねたれども 彼 を 看 いださざりしかば
18 エリシヤの 尚 ヱリコに 止 れる 時 かれら 返 りてかれの 許 にいたりしにエリシヤかれらに 言 けるはわれ 往 ことなかれと 汝 らにいひしにあらずやと
19 邑 の 人々 エリシヤにいひけるは 視 よ 吾 主 の 見 たまふごとく 此 邑 の 建 る 處 は 善 しされど 水 あしくしてこの 地 流 產 をおこす
20 かれ 言 けるは 新 しき 皿 に 鹽 を 盛 て 我 に 持 ち 來 れよと 乃 ちもちきたりければ
21 彼 いでて 水 の 源 に 至 り 鹽 を 其處 になげ 入 ていひけるはヱホバかくいひたまふわれこの 水 を 愈 す 此處 よりして 重 て 死 あるひは 流 產 おこらじと
22 其 水 すなはちエリシヤのいひし 如 くに 愈 て 今日 にいたる
23 かれそこよりベテルに 上 りしが 上 りて 途 にありけるとき 小童 等 邑 よりいでて 彼 を 嘲 り 彼 にむかひて 禿首 よのぼれ 禿首 よのぼれといひければ
24 かれ 回轉 りてかれらをみヱホバの 名 をもてかれらを 呪詛 ひければ 林 の 中 より 二頭 の 牝 熊 出 てその 兒子 輩 の 中 四十二 人 をさきたり
25 かれ 彼處 よりカルメル 山 にゆき 其處 よりサマリヤにかへれり
Chapter 3
1 ユダの 王 ヨシヤパテの十八 年 にアハブの 子 ヨラム、サマリヤにありてイスラエルを 治 め十二 年 位 にありき
2 かれはヱホバの 目 のまへに 惡 をなせしかどもその 父母 の 如 くはあらざりきそは 彼 その 父 の 造 りしバアルの 像 を 除 きたればなり
3 されど 彼 はかのイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 を 行 ひつづけて 之 をはなれざりき
4 モアブの 王 メシヤは 羊 を 有 つ 者 にして十 萬 の 羔 と十 萬 の 牡羊 の 毛 とをイスラエルの 王 に 納 めをりしが
5 アハブの 死 しのちモアブの 王 はイスラエルの 王 にそむけり
6 是 に 於 てヨラム 王 其時 サマリヤを 出 てイスラエル 人 をことごとく 集 め
7 また 往 て 人 をユダの 王 ヨシヤパテに 遣 していはしむモアブの 王 われに 背 けり 汝 われとともにモアブに 攻 ゆくやと 彼 いひけるは 我 上 らん 我 は 汝 の 如 くわが 民 はなんぢの 民 のごとくまたわが 馬 は 汝 の 馬 の 如 しと
8 ヨラムいひけるは 我儕 いづれの 路 より 上 らんかかれいふエドムの 曠野 の 途 よりせんと
9 イスラエルの 王 すなはちユダの 王 およびエドムの 王 と 共 に 出 ゆきけるが 行 めぐること 七日路 にして 軍勢 とこれにしたがふ 家畜 の 飮 むべき 水 なかりしかば
10 イスラエルの 王 いひけるは 嗚呼 ヱホバこの三 人 の 王 をモアブの 手 にわたさんと 召 し 集 めたまへりと
11 ヨシヤバテいひけるは 我儕 が 由 てヱホバに 問 ふべきヱホバの 預言者 此 にあらざるやとイスラエルの 王 の 臣僕 の 一人 答 へていふエリヤの 手 に 水 をそそぎたるシヤパテの 子 エリシヤ 此 にあり
12 ヨシヤパテいひけるはヱホバの 言 彼 にありとかくてイスラエルの 王 およびヨシヤパテとエドムの 王 かれの 許 に 下 りゆきけるに
13 エリシヤ、イスラエルの 王 に 言 けるはわれ 汝 と 何 の 干與 あらんや 汝 の 父 の 預言者 と 汝 の 母 の 預言者 の 所 にゆくべしとイスラエルの 王 かれにいひけるは 然 ずそはヱホバこの三 人 の 王 をモアブの 手 に 付 さんとて 召集 めたまへばなり
14 エリシヤ 言 けるはわが 事 ふる 萬軍 のヱホバは 活 く 我 ユダの 王 ヨシヤパテのためにするにあらすばかならず 汝 を 顧 みず 汝 を 見 ざらんものを
15 今 樂 人 をわれにつれ 來 れと 而 して 樂 人 の 樂 をなすにおよびてヱホバの 手 かれに 臨 みて
16 彼 いひけるはヱホバかくいひたまふ 此 谷 に 許多 の 溝 を 設 けよ
17 それヱホバかく 言 ひたまふ 汝 ら 風 を 見 ず 雨 をも 見 ざるに 此 谷 に 水 盈 て 汝等 と 汝等 の 家畜 および 汝 らの 獣 飮 ことを 得 ん
18 然 るも 是 はヱホバの 目 には 瑣細 き 事 なりヱホバ、モアブ 人 をも 汝 らの 手 にわたしたまはん
19 汝等 は 保障 ある 諸 の 邑 と 諸 の 美 しき 邑 とを 撃 ち 諸 の 佳 樹 を 斫 倒 し 諸 の 水 の 井 を 塞 ぎ 石 をもて 諸 の 善 地 を 壞 ふにいたらん
20 かくて 朝 におよびて 供物 を 献 ぐる 時 に 水 エドムの 途 より 流 れきたりて 水 國 に 充 つ
21 偖 またモアブ 人 はみな 王等 の 己 に 攻 のぼれるを 聞 しかば 甲 を 著 ることを 得 る 以上 の 者 を 盡 く 集 めてその 境 に 備 へしが
22 朝 はやく 興 いでしに 水 の 上 に 日 昇 りゐて 對面 の 水 血 の 如 くに 赤 かりければモアブ 人 これを 見 て
23 いひけるはこれ 乃 はち 血 なり 王 たち 戰 ひて 死 たるならん 互 に 相 撃 たるなるべし 然 ばモアブよ 掠取 に 行 けと
24 而 してモアブ 人 イスラエルの 陣 營 に 至 るにイスラエル 人 起 てこれを 撃 たればすなはちその 前 より 逃 はしれり 是 においてイスラエル 人 進 みてモアブ 人 を 撃 てその 國 にいり
25 その 邑々 を 撃 圮 し 各 石 を 諸 の 善 地 に 投 てこれに 填 し 水 の 井 をことごとく 塞 ぎ 佳 樹 をことごとく 斫 たふし 唯 キルハラセテにその 石 をのこせしのみなるに 至 る 但 し 石 を 投 るもの 周 りあるきてこれを 撃 り
26 モアブ 王 戰闘 の 手 いたくして 當 りがたきを 見 て 劍 を 抜 く 者 七 百 人 をひきゐてエドム 王 の 所 にまで 衝 きいたらんとせしが 遂 に 果 さざりしかば
27 己 の 位 を 継 べきその 長子 をとりてこれを 石垣 の 上 にささげて 燔祭 となしたり 是 に 於 てイスラエルに 大 なる 憤怒 おこりぬ 彼等 すなはちかれをすててその 國 に 歸 れり
Chapter 4
1 預言 者 の 徒 の 妻 の 中 なる 一人 の 婦人 エリシヤに 呼 はりていひけるは 汝 の 僕 なるわが 夫 死 りなんぢの 僕 のヱホバを 畏 れしことはなんぢの 知 るところなり 今 債主 きたりてわが 二人 の 子 をとりて 奴僕 となさんとすと
2 エリシヤ 之 にいひけるはわれなんぢの 爲 に 何 をなすべきや 汝 の 家 に 如何 なる 物 あるかわれに 告 よ 彼 いひけるは 僅少 の 油 のほかは 汝 の 婢 の 家 に 有 ものなし
3 彼 いひけるは 往 て 外 より 鄰 の 人々 より 器 を 借 よ 空 たる 器 を 借 るべし 少許 を 借 るなかれ
4 而 してなんぢ 入 て 汝 の 子等 とともに 戸 の 内 に 閉 こもりそのすべての 器 に 油 をつぎてその 盈 るところの 者 をとりのけおくべし
5 婦人 すなはち 彼 を 離 れて 去 りその 子等 とともに 戸 の 内 に 閉 こもり 子等 のもちきたる 器 に 油 をつぎたりしが
6 器 のみな 盈 たるときその 子 にむかひ 尚 われに 器 をもちきたれといひけるに 器 はもはやあらずといひたればその 油 すなはち 止 る
7 是 においてその 婦 神 の 人 にいたりてかくと 告 ければかれいふ 往 て 油 をうりてその 負債 をつくのひその 餘分 をもて 汝 と 汝 の 子等 生計 をなすべしと
8 一日 エリシヤ、シユネムにゆきしに 其所 に 一人 の 大 なる 婦人 ありてしきりにこれに 食 をすすめたれば 彼 かしこを 過 る 毎 にそこに 入 て 食 をなせり
9 茲 にその 婦人 夫 にいひけるは 視 よ 此 つねにわれらを 過 る 人 は 我 これを 見 るに 神 の 聖 き 人 なり
10 請 ふ 小 き 室 を 石垣 の 上 につくりそこに 臥床 と 案 と 榻 と 燭臺 をかれのために 備 へん 彼 われらに 至 る 時 はそこに 入 るべしと
11 かくてのちある 日 エリシヤそこに 至 りその 室 に 入 てそこに 臥 たりしが
12 その 僕 ゲハジにむかひ 彼 のシユナミ 人 を 召 きたれといへり 彼 かの 婦人 を 召 たればその 前 にきたりて 立 つに
13 エリシヤ、ゲハジにいひけるは 彼 にかく 言 へ 汝 かく 懇 に 我 らのために 意 を 用 ふ 汝 のために 何 をなすべきや 王 または 軍勢 の 長 に 汝 のことを 告 られんことを 望 むかと 彼 答 へてわれはわが 民 の 中 にをるなりといふ
14 エリシヤいひけるは 然 ばかれのために 何 をなすべきやゲハジ 答 へけるは 誠 にかれは 子 なくその 夫 は 老 たりと
15 是 においてエリシヤかれを 召 といひければこれを 呼 に 來 りて 戸口 に 立 たれば
16 エリシヤいふ 明 る 年 の 今 頃 汝 子 を 抱 くあらん 彼 いひけるはいなわが 主 神 の 人 よなんぢの 婢 をあざむきたまふなかれと
17 かくて 婦 つひに 孕 て 明 る 年 にいたりてエリシヤのいへるその 頃 に 子 を 生 り
18 その 子 育 ちてある 日 刈 獲 人 の 所 にいでゆきてその 父 にいたりしが
19 父 にわが 首 わが 首 といひたれば 父 少者 に 彼 を 母 のもとに 負 ゆけと 言 り
20 すなはちこれを 負 て 母 にいたりしに 午 まで 母 の 膝 に 坐 り 居 て 遂 に 死 たれば
21 母 のぼりゆきてこれを 神 の 人 の 臥床 の 上 に 置 きこれをとぢこめて 出 で
22 その 夫 をよびていひけるは 請 ふ 一人 の 僕 と 一頭 の 驢馬 を 我 につかはせ 我 神 の 人 の 許 にはせゆきて 歸 らんと
23 夫 いふ 何故 に 汝 は 今日 かれにいたらんとするや 今日 は 朔日 にもあらず 安息日 にもあらざるなり 彼 いひけるは 宜 しと
24 婦 すなはち 驢馬 に 鞍 おきてその 僕 にいひけるは 驅 て 進 め 吾 が 命 ずることなくば 我 が 騎 すすむることに 緩漫 あらしめざれと
25 つひにカルメル 山 にゆきて 神 の 人 にいたるに/神 の 人 遥 にかれの 來 るを 見 て 僕 ゲハジにいひけるは 視 よかしこにかのシユナミ 人 をる
26 請 ふ 汝 はしりゆきて 彼 をむかへて 言 へなんぢは 平安 なるやなんぢの 夫 はやすらかなるやなんぢの 子 はやすらかなるやと 彼 こたへて 平安 なりといひ
27 遂 に 山 にきたりて 神 の 人 にいたりその 足 を 抱 きたればゲハジこれを 逐 ひはらはんとて 近 よりしに 神 の 人 いひけるは 容 しおけ 彼 は 心 の 中 に 苦 あるなりまたヱホバその 事 を 我 にかくしていまだわれに 告 たまはざるなり
28 婦 いひけるはわれわが 主 に 子 を 求 めしやわれをあざむきたまふなかれとわれは 言 ざりしや
29 エリシヤすなはちゲハジにいひけるはなんぢ 腰 をひきからげわが 杖 を 手 にもちて 行 け 誰 に 逢 も 禮 をなすべからず 又 なんぢに 禮 をなす 者 あるともそれに 答 ふることなかれわが 杖 をかの 子 の 面 の 上 におけよと
30 その 子 の 母 いひけるはヱホバは 活 くなんぢの 霊魂 は 生 く 我 は 汝 を 離 れじと 是 をもてエリシヤついに 起 て 婦 に 從 ひ 行 ぬ
31 ゲハジはかれらに 先 だちゆきて 杖 をかの 子 の 面 の 上 に 置 たるが 聲 もなく 聞 もせざりしかばかへりきたりてエリシヤに 逢 てこれに 子 いまだ 目 をさまさずと 言 ふ
32 エリシヤここにおいて 家 に 入 て 視 に 子 は 死 ておのれの 臥床 の 上 に 臥 てあれば
33 すなはち 入 り 戸 をとぢて 二人 内 におりてヱホバに 祈 り
34 而 してエリシヤ 上 りて 子 の 上 に 伏 し 己 が 口 をその 口 におのが 目 をその 目 に 己 が 手 をその 手 の 上 にあて 身 をもてその 子 を 掩 しに 子 の 身體 やうやく 温 まり 來 る
35 かくしてエリシヤかへり 來 て 家 の 内 に 其處 此處 とあゆみをり 又 のぼりて 身 をもて 子 をおほひしに 子 七度 嚏 して 目 をひらきしかば
36 ゲハジを 呼 てかのシユナミ 人 をよべと 言 ければすなはちこれを 呼 り
37 彼 入 來 りしかばエリシヤなんぢの 子 を 取 ゆけと 言 りかれすなはち 入 りてエリシヤの 足下 に 伏 し 地 に 身 をかがめて 其 子 を 取 あげて 出 づ
38 斯 てエリシヤまたギルガルにいたりしがその 地 に 饑饉 あり 預言者 の 徒 その 前 に 坐 しをる 是 において 彼 その 僕 にいひけるは 大 なる 釜 をすゑて 預言者 の 徒 のために 羹 を 煮 よと
39 時 に 一人 田野 にゆきて 菜蔬 を 摘 しが 野籐 のあるを 見 て 其 より 野 瓜 を 一 風呂鋪 摘 きたりて 羹 の 釜 の 中 に 截 こみたり 其 は 皆 それをしらざればなり
40 斯 てこれを 盛 て 人々 に 食 はせんとせしに 彼等 その 羹 を 食 はんとするにあたりて 叫 びて 嗚呼 神 の 人 よ 釜 の 中 に 死 をきたらする 者 ありといひて 得 食 はざりしかば
41 エリシヤさらば 粉 をもちきたれといひてこれを 釜 になげ 入 れ 盛 て 人々 に 食 しめよと 言 り 釜 の 中 にはすなはち 害 物 あらずなりぬ
42 茲 にバアルシヤリシヤより 人 來 り 初 穂 のパンと 大 麥 のパン二十と 圃 の 初 物 一 袋 とを 神 の 人 の 許 にもちいたりたればエリシヤ 衆人 にあたへて 食 はしめよと 言 ふに
43 その 奴僕 いひけるは 如何 にとや 我 これを 百 人 の 前 にそなふべきかと 然 るに 彼 また 言 ふ 衆人 にあたへて 食 しめよ 夫 ヱホバかくいひたまふかれら 食 ふて 尚 あます 所 あらんと
44 すなはち 之 をその 前 にそなへたればみな 食 ふてなほ 餘 せりヱホバの 言 のごとし
Chapter 5
1 スリア 王 の 軍勢 の 長 ナアマンはその 主 君 のまへにありて 大 なる 者 にしてまた 貴 き 者 なりき 是 はヱホバ 曾 て 彼 をもてスリアに 拯救 をほどこしたまひしが 故 なり 彼 は 大勇士 なりしが 癩 病 をわづらひ 居 る
2 昔 にスリア 人 隊 を 組 ていでたりし 時 にイスラエルの 地 より 一人 の 小女 を 執 へゆけり 彼 ナアマンの 妻 に 事 たりしが
3 その 女主 にむかひわが 主 サマリヤに 居 る 預言者 の 前 にいまさば 善 らん 者 をかれその 癩 病 を 痊 すならんと 言 たれば
4 ナアマン 入 りてその 主 君 に 告 てイスラエルの 地 よりきたれる 女子 斯々 語 りたりと 言 ふに
5 スリヤ 王 いひけるは 往 よ 往 よ 我 イスラエルの 王 に 書 をおくるべしと 是 において 彼 いでゆき 銀 十タラントと 金 六 千 および 衣服 十襲 をたづさヘ
6 イスラエルの 王 にその 書 をもちゆけりその 文 に 曰 くこの 書 汝 にいたらば 視 よ 我 わが 臣 ナアマンをなんぢに 遣 はせるなりこは 汝 にその 癩 病 を 痊 されんがためなり
7 イスラエルの 王 その 書 を 讀 み 衣 を 裂 ていふ 我 神 ならんや 爭 か 殺 すことをなし 生 すことをなしえん 然 るに 此人 なんぞ 癩 病 の 人 を 我 に 遣 はしてこれを 痊 さしめんとするや 然 ば 請 ふ 汝等 彼 が 如何 に 我 に 爭 を 求 むるかを 見 て 知 れと
8 茲 に 神 の 人 エリシヤ、イスラエルの 王 がその 衣 を 裂 たることをきき 王 に 言遣 しけるは 汝 何 とて 汝 の 衣 をさきしや 彼 をわがもとにいたらしめよ 然 ば 彼 イスラエルに 預言者 のあることを 知 にいたるべし
9 是 においてナアマンその 馬 と 車 とをしたがへ 來 りてエリシヤの 家 の 門 に 立 けるに
10 エリシヤ 使 をこれに 遣 して 言 ふ 汝 ゆきて 身 をヨルダンに 七 たび 洗 へ 然 ば 汝 の 肉 本 にかへりて 汝 は 清 く 爲 べしと
11 ナアマン 怒 りて 去 り 言 けるは 我 は 彼 かならず 我 もとにいできたりて 立 ちその 神 ヱホバの 名 を 呼 てその 所 の 上 に 手 を 動 して 癩 病 を 痊 すならんと 思 へり
12 ダマスコの 河 アバナとパルパルはイスラエルのすべての 河 水 にまさるにあらずや 我 これらに 身 を 洗 ふて 清 まることを 得 ざらんやと 乃 ち 身 をめぐらし 怒 りて 去 る
13 時 にその 僕 等 近 よりてこれにいひけるは 我 父 よ 預言者 なんぢに 大 なる 事 をなせと 命 ずるとも 汝 はそれを 爲 ざらんや 况 て 彼 なんぢに 身 を 洗 ひて 清 くなれといふをやと
14 是 においてナアマン 下 りゆきて 神 の 人 の 言 のごとくに 七 たびヨルダンに 身 を 洗 ひしにその 肉 本 にかへり 嬰兒 の 肉 の 如 くになりて 清 くなりぬ
15 かれすなはちその 從者 とともに 神 の 人 の 許 にかへりきたりてその 前 に 立 ていふ 我 いまイスラエルのほかは 全 地 に 神 なしと 知 る 然 ば 請 ふ 僕 より 禮物 をうけよ
16 エリシヤいひけるはわが 事 へまつるヱホバは 活 く 肯 て 禮物 をうけじとかれ 強 て 之 を 受 しめんとしたれども 遂 にこれを 辭 したり
17 ナアマンいひけるは 然 ば 請 ふ 騾 馬 に 二 駄 の 土 を 僕 にとらせよ 僕 は 今 よりのち 他 の 神 には 燔祭 をも 祭品 をもささげずして 只 ヱホバにのみ 献 げんとす
18 ねがはくは 主 この 事 につきて 僕 をゆるしたまへ 即 ちわが 主 君 リンモンの 宮 にいりそこにて 崇拝 をなしてわが 手 に 倚 ることありまた 我 リンモンの 宮 にありて 身 をかがむることあらんわがリンモンの 宮 において 身 をかがむる 時 に 願 くはヱホバその 事 につきて 僕 をゆるしたまへと
19 エリシヤ 彼 になんぢ 安 じて 去 れといひければ 彼 エリシヤをはなれて 少 しく 進 みゆきけるに
20 神 の 人 エリシヤの 僕 ゲハジいいひけるは 吾 が 主人 は 此 スリア 人 ナアマンをいたはりて 彼 が 手 に 携 へきたれるものを 受 ざりしがヱホバは 活 くわれ 彼 のあとを 追 かけて 彼 より 少 く 物 をとらんと
21 ゲハジすなはちナアマンのあとをおひ 行 くにナアマンはおのれのあとに 走 り 來 る 者 あるを 見 て 車 より 下 りこれを 迎 へて 皆 平安 やと 言 ふに
22 彼 言 けるは 皆 平安 しわが 主 我 を 遣 していはしむ 只 今 エフライムの 山 より 預言者 の 徒 なる 二人 の 少者 わが 許 に 來 れり 請 ふ 汝 かれらに 銀 一タラントと 衣 二 襲 をあたへよと
23 ナアマンいひけるは 望 むらくは二タラントを 取 れとてかれを 強 ひ 銀 二タラントを 二 の 袋 にいれ 衣 二 襲 を 添 て 二人 の 僕 に 負 せたれば 彼等 これをゲハジの 前 に 負 きたりしが
24 彼 岡 に 至 りしとき 之 をかれらの 手 より 取 て 室 のうちにをさめかれらを 放 ちて 去 しめ
25 而 して 入 てその 主人 のまへに 立 つにエリシヤこれにいひけるはゲハジよ 何處 より 來 りしや 答 へていふ 僕 は 何處 にもゆかず
26 エリシヤいひけるはその 人 が 車 をはなれ 來 りてなんぢを 迎 へし 時 にわが 心 其處 にあらざりしや 今 は 金 をうけ 衣 をうけ 橄欖 園 葡萄園 羊 牛 僕 婢 をうくべき 時 ならんや
27 然 ばナアマンの 癩 病 はなんぢにつき 汝 の 子孫 におよびて 限 なからんと 彼 その 前 より 退 ぞくに 癩 病 發 して 雪 のごとくになりぬ
Chapter 6
1 茲 に 預言者 の 徒 エリシヤに 言 けるは 視 よ 我儕 が 汝 とともに 住 ふ 所 はわれらのために 隘 し
2 請 ふ 我儕 をしてヨルダンに 往 しめよ 我儕 おのおの 彼處 より 一 の 材木 を 取 て 其處 に 我儕 の 住 べき 處 を 設 けんエリシヤ 往 よと 言 ふ
3 時 にその 一人 希 はくは 汝 も 僕 等 と 共 に 往 けと 言 ければエリシヤ 答 へて 我 ゆかんと 言 ふ
4 エリシヤかく 彼等 とともに 往 り 彼等 すなはちヨルダンにいたりて 樹 を 砍 りたふしけるが
5 一人 の 材木 を 砍 りたふすに 方 りてその 斧 水 におちいりしかば 叫 びて 嗚呼 主 よ 是 は 乞 得 たる 者 なりと 言 ふ
6 神 の 人 其 は 何處 におちいりしやと 言 ふにその 處 をしらせしかば 則 ち 枝 を 切 おとして 其處 に 投 いれてその 斧 を 浮 ましめ
7 汝 これを 取 れと 言 ければその 人 手 を 伸 てこれを 取 り
8 茲 にスリアの 王 イスラエルと 戰 ひをりその 臣僕 と 評 議 して 斯々 の 處 に 我 陣 を 張 んと 言 たれば
9 神 の 人 イスラエルの 王 に 言 おくりけるは 汝 愼 んで 某 の 處 を 過 るなかれ 其 はスリア 人 其處 に 下 ればなりと
10 イスラエルの 王 是 において 神 の 人 が 己 に 告 げ 己 に 敎 たる 處 に 人 を 遣 して 其處 に 自 防 しこと 一 二 回 に 止 まらざりき
11 是 をもてスリアの 王 是 事 のために 心 をなやましその 臣僕 を 召 て 我儕 の 中 誰 がイスラエルの 王 と 通 じをるかを 我 に 告 ざるやと 言 ふに
12 その 臣僕 の 一人 言 ふ 王 わが 主 よ 然 るにあらず 但 イスラエルの 預言者 エリシヤ 汝 が 寝室 にて 語 る 所 の 言語 をもイスラエルの 王 に 告 るなり
13 王 いひけるは 往 て 彼 が 安 に 居 かを 見 よ 我 人 をやりてこれを 執 へんと 茲 に 彼 はドタンに 居 ると 王 に 告 ていふ 者 ありければ
14 王 そこに 馬 と 車 および 大軍 をつかはせり 彼等 すなはち 夜 の 中 に 來 りてその 邑 を 取 かこみけるが
15 神 の 人 の 從屬 夙 に 興 て 出 て 見 に 軍勢 馬 と 車 をもて 邑 を 取 かこみ 居 ればその 少者 エリシヤに 言 けるは 嗚呼 わが 主 よ 我儕 如何 にすべきや
16 エリシヤ 答 へけるは 懼 るなかれ 我儕 とともにある 者 は 彼等 とともにある 者 よりも 多 しと
17 ヱリシヤ 祈 りて 願 くはヱホバかれの 目 を 開 きて 見 させたまへと 言 ければヱホバその 少者 の 眼 を 開 きたまへり 彼 すなはち 見 るに 火 の 馬 と 火 の 車 山 に 盈 てエリシヤの 四面 に 在 り
18 スリア 人 エリシヤの 所 に 下 りいたれる 時 エリシヤ、ヱホバに 祈 りて 言 ふ 願 くは 此 人々 をして 目 昏 しめたまへと 即 ちエリシヤの 言 のごとくにその 目 を 昏 しめたまへり
19 是 においてエリシヤ 彼 らに 言 けるは 是 はその 途 にあらず 是 はその 城 にもあらず 我 に 從 ひて 來 れ 我 汝 らを 汝 らが 尋 ぬる 人 の 所 に 携 ゆかんとて 彼等 をサマリヤにひき 至 れり
20 彼等 がサマリヤに 至 りし 時 エリシヤ 言 けるはヱホバよ 此 人々 の 目 をひらきて 見 させたまへと 即 ちヱホバかれらの 目 を 開 きたまひたれば 彼等 見 るにその 身 はサマリヤの 中 にあり
21 イスラエルの 王 かれらを 見 てエリシヤに 言 けるはわが 父 よ 我 撃 殺 すべきや 撃 殺 すべきや
22 エリシヤ 答 けるは 撃 殺 すべからず 汝 劍 と 弓 をもて 擄 にせる 者等 を 撃 殺 すことを 爲 んやパンと 水 と 彼 らの 前 にそなへて 食 飮 せしめてその 主 君 に 往 しむべきなり
23 王 すなはちかれらの 爲 に 大 なる 饗宴 をまうけ 其 食 飮 ををはるに 及 びてこれを 去 しめたればすなはち 其 主 君 に 歸 れり 是 をもてスリアの 兵 ふたたびイスラエルの 地 に 入 ざりき
24 此 後 スリアの 王 ベネハダデその 全 軍 を 集 めて 上 りきたりてサマリヤを 攻 圍 みければ
25 サマリヤ 大 に 糧 食 に 乏 しくなれり 即 ちかれら 之 を 攻 かこみたれば 遂 に 驢馬 の 頭 一箇 は 銀 八十 枚 にいたり 鳩 の 糞 一カブの 四 分 の 一 は 銀 五 枚 にいたる
26 茲 にイスラエルの 王 石垣 の 上 を 通 りをる 時 一人 の 婦人 かれに 呼 はりて 我 主 王 よ 助 けたまへと 言 ければ
27 彼 言 ふヱホバもし 汝 を 助 けたまはずば 我 何 をもてか 汝 を 助 くることを 得 ん 禾場 の 物 をもてせんか 酒榨 の 中 の 物 をもてせんか
28 王 すなはち 婦 に 何事 なるやと 言 ば 答 へて 言 ふ 此 婦人 我 にむかひ 汝 の 子 を 與 へよ 我儕 今日 これを 食 ひて 明日 わが 子 を 食 ふべしと 言 り
29 斯 われら 吾 子 を 煮 てこれを 食 ひけるが 我 次 の 日 にいたりて 彼 にむかひ 汝 の 子 を 與 へよ 我儕 これを 食 はんと 言 しに 彼 その 子 を 隱 したり
30 王 その 婦人 の 言 を 聞 て 衣 を 裂 き 而 して 石垣 の 上 を 通 りをりしが 民 これを 見 るにその 膚 に 麻布 を 著 居 たり
31 王 言 けるは 今日 シヤパテの 子 エリシヤの 首 その 身 の 上 にすわりをらば 神 われに 斯 なしまた 重 ねてかく 成 たまへ
32 時 にエリシヤはその 家 に 坐 しをり 長老等 これと 共 に 坐 し 居 る 王 すなはち 己 の 所 より 人 を 遣 しけるがエリシヤはその 使者 の 未 だ 己 にいたらざる 前 に 長老等 に 言 ふ 汝等 この 人 を 殺 す 者 の 子 が 我 の 首 をとらんとて 人 を 遣 はすを 見 るや 汝等 觀 てその 使者 至 らば 戸 を 閉 てこれを 戸 の 内 にいるるなかれ 彼 の 主 君 の 足 音 その 後 にするにあらずやと
33 斯 彼等 と 語 をる 間 にその 使者 かれの 許 に 來 りしが 王 もつづいて 來 り 言 けるは 此 災 はヱホバより 出 たるなり 我 なんぞ 此 上 ヱホバを 待 べけんや
Chapter 7
1 エリシヤ 言 けるは 汝 らヱホバの 言 を 聽 けヱホバかく 言 たまふ 明日 の 今 頃 サマリヤの 門 にて 麥 粉 一セアを一シケルに 賣 り 大 麥 二セアを一シケルに 賣 にいたらん
2 時 に 一人 の 大 將 すなはち 王 のその 手 に 依 る 者 神 の 人 に 答 へて 言 けるは 由 やヱホバ 天 に 窓 をひらきたまふも 此事 あるべけんやエリシヤいひけるは 汝 は 汝 の 目 をもて 之 を 見 ん 然 どこれを 食 ふことはあらじ
3 茲 に 城邑 の 門 の 入 口 に 四人 の 癩 病 人 をりしが 互 に 言 けるは 我儕 なんぞ 此 に 坐 して 死 るを 待 べけんや
4 我 ら 若 邑 にいらんと 言 ば 邑 には 食物 竭 てあれば 我 ら 其處 に 死 んもし 又 此 に 坐 しをらば 同 く 死 ん 然 ば 我儕 ゆきてスリアの 軍勢 の 所 にいたらん 彼 ら 我 らを 生 しおかば 我儕 生 ん 若 われらを 殺 すも 死 るのみなりと
5 すなはちスリア 人 の 陣 營 にいたらんとて 黄昏 に 起 あがりしがスリアの 陣 營 の 邊 にいたりて 視 に 一人 も 其處 にをる 者 なし
6 是 より 先 に 主 スリアの 軍勢 をして 車 の 聲 馬 の 聲 大軍 の 聲 を 聞 しめたまひしかば 彼 ら 互 に 言 けるは 視 よイスラエルの 王 われらに 敵 せんとてヘテ 人 の 王等 およびエジプトの 王等 を 傭 ひきたりて 我 らを 襲 はんとすと
7 すなはち 黄昏 に 起 て 逃 げその 天 幕 と 馬 と 驢馬 とを 棄 て 陣 營 をその 儘 になしおき 生命 を 全 うせんとて 逃 たり
8 かの 癩 病 人 等 陣 營 の 邊 に 至 りしが 遂 に 一 の 天 幕 にいりて 食 飮 し 其處 より 金銀 衣服 を 持 さりて 往 てこれを 隱 し 又 きたりて 他 の 天 幕 にいり 其處 よりも 持 さりて 往 てこれを 隱 せり
9 かくて 彼等 互 に 言 けるは 我儕 のなすところ 善 らず 今日 は 好 消息 ある 日 なるに 我儕 は 默 し 居 る 若 夜明 まで 待 ば 菑害 身 におよばん 然 ば 來 れ 往 て 王 の 眷 屬 に 告 んと
10 すなはち 來 りて 邑 の 門 を 守 る 者 を 呼 びこれに 告 て 言 けるは 我儕 スリア 人 の 陣 營 にいたりて 視 に 其處 には 一人 も 居 る 者 なく 亦 人 の 聲 もせず 但 馬 のみ 繋 ぎてあり 驢馬 のみ 繋 ぎてあり 天 幕 は 其 儘 なりと
11 是 において 門 を 守 る 者 呼 はりてこれを 王 の 家 の 中 に 報 せたれば
12 王 夜 の 中 に 興 いでてその 臣下 に 言 けるは 我 スリア 人 が 我儕 になせる 所 の 如何 を 汝等 に 示 さん 彼等 はわれらの 饑 たるを 知 が 故 に 陣 營 を 去 て 野 に 隱 る 是 はイスラエル 人 邑 を 出 なば 生擒 て 邑 に 推 いらんと 言 て 然 せるなり
13 その 臣下 の 一人 對 へて 言 けるは 請 ふ 尚 遺 されて 邑 に 存 れる 馬 の 中 五 匹 を 取 しめよ 我儕 人 を 遣 て 窺 はしめん 視 よ 是等 は 邑 の 中 に 遺 れるイスラエルの 全 群衆 のごとし 視 よ 是等 は 滅 び 亡 たるイスラエルの 全 群衆 のごとくなりと
14 是 において 二輛 の 戰車 とその 馬 を 取 り 王 すなはち 往 て 見 よといひて 人 を 遣 はしてスリアの 軍勢 の 跡 を 尾 しめたれば
15 彼 らその 跡 を 尾 てヨルダンにいたりしが 途 には 凡 てスリア 人 が 狼狽 逃 る 時 に 棄 たる 衣服 と 器具 盈 りその 使者 かへりてこれを 王 に 告 ければ
16 民 いでてスリア 人 の 陣 營 を 掠 めたり 斯在 しかば 麥 粉 一セアは一シケルとなり 大 麥 二セアは一シケルと 成 るヱホバの 言 のごとし
17 爰 に 王 その 手 に 依 ところの 彼 大 將 を 立 て 門 を 司 らしめたるに 民 門 にて 彼 を 踐 たれば 死 り 即 ち 神 の 人 が 王 のおのれに 下 り 來 し 時 に 言 たる 言 のごとし
18 又 神 の 人 が 王 につげて 明日 の 今 頃 サマリヤの 門 にて 大 麥 二セアを一シケルに 賣 り 麥 粉 二セアを一シケルに 賣 にいたらんと 言 しごとくに 成 ぬ
19 彼 大 將 その 時 に 神 の 人 にこたへてヱホバ 天 に 窓 をひらきたまふも 此事 あるべけんやと 言 たりしかば 答 へて 汝 目 をもてこれを 見 べけれどもこれを 食 ふことはあらじと 言 たりしが
20 そのごとくになりぬ 即 ち 民 門 にてかれを 踐 て 死 しめたり
Chapter 8
1 エリシヤ 甞 てその 子 を 甦 へらせて 與 へし 婦 に 言 しことあり 曰 く 汝 起 て 汝 の 家族 とともに 往 き 汝 の 寄寓 んとおもふ 處 に 寄寓 れ 其 はヱホバ 饑饉 を 呼 くだしたまひたれば七 年 の 間 この 地 に 臨 むべければなりと
2 是 をもて 婦 起 て 神 の 人 の 言 のごとくに 爲 しその 家族 とともに 往 てペリシテ 人 の 地 に七 年 寄寓 ぬ
3 かくて七 年 を 經 て 後 婦人 ペリシテ 人 の 地 より 歸 りしが 自己 の 家 と 田畝 のために 王 に 呼 もとめんとて 往 り
4 時 に 王 は 神 の 人 の 僕 ゲハジにむかひ 請 ふエリシヤが 爲 し 諸 の 大 なる 事等 を 我 に 告 よと 言 てこれと 談話 をる
5 即 ち 彼 エリシヤが 死 人 を 甦 らせしことを 王 にものがたりをる 時 にその 子 を 彼 が 甦 らせし 婦 自己 の 家 と 田畝 のために 王 に 呼 もとめければゲハジ 言 ふわが 主 王 よ 是 すなはちその 婦人 なり 是 すなはちエリシヤが 甦 らせしその 子 なり
6 王 すなはちその 婦 に 尋 ねけるにこれを 陳 たれば 王 彼 のために 一人 の 官吏 を 派出 して 言 ふ 凡 て 彼 に 屬 する 物 並 に 彼 がこの 地 を 去 し 日 より 今 にいたるまでの 其 田畝 の 產出 物 を 悉 く 彼 に 還 せよと
7 エリシヤ、ダマスコに 至 れる 事 あり 時 にスリアの 王 ベネハダデ 病 にかかりをりしがこれにつげて 神 の 人 此 にきたると 言 ふ 者 ありければ
8 王 ハザエルに 言 ふ 汝 手 に 禮物 をとり 往 て 神 の 人 を 迎 へ 彼 によりてヱホバに 吾 この 病 は 愈 るやと 言 て 問 へ
9 是 においてハザエルかれを 迎 へんとて 出 往 きダマスコのもろもろの 佳物 駱駝 に四十 駄 を 禮物 に 携 へて 到 りて 彼 の 前 に 立 ち 曰 けるは 汝 の 子 スリアの 王 ベネハダデ 我 を 汝 につかはして 吾 この 病 は 愈 るやと 言 しむ
10 エリシヤかれに 言 けるは 往 てかれに 汝 はかならず 愈 べしと 告 よ 但 しヱホバかれはかならず 死 んと 我 にしめしたまふなり
11 而 して 神 の 人 瞳子 をさだめて 彼 の 羞 るまでに 見 つめ 乃 て 哭 いでたれば
12 ハザエルわが 主 よ 何 て 哭 たまふやと 言 ふにエリシヤ 答 へけるは 我 汝 がイスラエルの 子孫 になさんところの 害 惡 を 知 ばなり 即 ち 汝 は 彼等 の 城 に 火 をかけ 壯年 の 人 を 劍 にころし 子等 を 挫 ぎ 孕 女 を 刳 ん
13 ハザエル 言 けるは 汝 の 僕 は 犬 なるか 何 ぞ 斯 る 大 なる 事 をなさんエリシヤ 答 へけるはヱホバ 我 にしめしたまふ 汝 はスリアの 王 となるにいたらん
14 斯 て 彼 エリシヤを 離 れて 去 てその 主 君 にいたるにエリシヤは 汝 に 何 と 言 しやと 尋 ければ 答 へて 彼 汝 はかならず 愈 るあらんと 我 に 告 たりと 言 ふ
15 翌日 にいたりてハザエル 粗 き 布 をとりて 水 に 浸 しこれをもて 王 の 面 を 覆 ひたれば 死 りハザエルすなはち 之 にかはりて 王 となる
16 イスラエルの 王 アハブの 子 ヨラムの五 年 にはヨシヤパテ 尚 ユダの 王 たりき 此 年 にユダの 王 ヨシヤバテの 子 ヨラム 位 に 即 り
17 彼 は 位 に 即 し 時 三十二 歳 にして八 年 の 間 エルサレムにて 世 を 治 めたり
18 彼 はアハブの 家 のなせるがごとくにイスラエルの 王等 の 道 を 行 へりアハブの 女 かれの 妻 なりければなり 斯 彼 はヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせしかども
19 ヱホバその 僕 ダビデのためにユダを 滅 すことを 好 みたまはざりき 即 ち 彼 にその 子孫 によりて 恒 に 光明 を 與 んと 言 たまひしがごとし
20 ヨラムの 代 にエドム 叛 きてユダの 手 に 服 せず 自 ら 王 を 立 たれば
21 ヨラムその 一切 の 戰車 をしたがへてザイルに 渉 りしが 遂 に 夜 の 中 に 起 あがりて 自己 を 圍 めるエドム 人 を 撃 ちその 戰車 の 長 等 を 撃 り 斯 して 民 はその 天 幕 に 逃 ゆきぬ
22 エドムは 斯 叛 きてユダの 手 に 服 せずなりしが 今日 まで 然 り 此時 にあたりてリブナもまた 叛 けり
23 ヨラムのその 餘 の 行爲 およびその 凡 て 爲 たる 事等 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さるるにあらずや
24 ヨラムその 先祖 等 とともに 寝 りてダビデの 邑 にその 先祖 たちと 同 じく 葬 られその 子 アハジアこれに 代 りて 王 となれり
25 イスラエルの 王 アハブの 子 ヨラムの十二 年 にユダの 王 ヨラムの 子 アハジア 位 に 即 り
26 アハジアは 位 に 即 し 時 二十二 歳 にしてエルサレムにて一 年 世 を 治 めたりその 母 はイスラエルの 王 オムリの 孫 女 にして 名 をアタリヤといふ
27 アハジアはアハブの 家 の 道 にあゆみアハブの 家 のごとくにヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせり 是 かれはアハブの 家 の 婿 なりければなり
28 茲 にアハブの 子 ヨラム 自身 ゆきてスリアの 王 ハザエルとギレアデのラモテに 戰 ひけるがスリア 人 等 ヨラムに 傷 を 負 せたり
29 是 に 於 てヨラム 王 はそのスリアの 王 ハザエルと 戰 ふにあたりてラマに 於 てスリア 人 に 負 せられたるところの 傷 を 療 さんとてヱズレルに 歸 れりユダの 王 ヨラムの 子 アハジアはアハブの 子 ヨラムが 病 をるをもてヱズレルに 下 りて 之 を 訪 ふ
Chapter 9
1 茲 に 預言者 エリシヤ 預言者 の 徒 一人 を 呼 てこれに 言 ふ 汝 腰 をひきからげ 此 膏 の 瓶 を 手 にとりてギレアデのラモテに 往 け
2 而 して 汝 かしこに 到 らばニムシの 子 なるヨシヤパテの 子 ヱヒウを 其處 に 尋 獲 て 内 に 入 り 彼 をその 兄弟 の 中 より 起 しめて 奧 の 間 につれゆき
3 膏 の 瓶 をとりその 首 に 灌 ぎて 言 へヱホバかく 言 たまふ 我 汝 に 膏 をそそぎてイスラエルの 王 となすと 而 して 戸 を 開 きて 逃 されよ 止 ること 勿 れ
4 是 において 預言者 の 僕 なるその 少者 ギレアデのラモテに 往 けるが
5 到 りて 見 るに 軍勢 の 長等 坐 してをりければ 將軍 よ 我 汝 に 告 べき 事 ありと 言 ふにヱヒウこたへて 我儕 諸人 の 中 の 誰 にかと 言 たれば 將軍 よ 汝 にと 言 ふ
6 ヱヒウすなはち 起 て 家 にいりければ 彼 その 首 に 膏 をそそぎて 之 に 言 ふイスラエルの 神 ヱホバかく 言 たまふ 我 汝 に 膏 をそそぎてヱホバの 民 イスラエルの 王 となす
7 汝 はその 主 アハブの 家 を 撃 ほろぼすべし 其 によりて 我 わが 僕 なる 預言者 等 の 血 とヱホバの 諸 の 僕 等 の 血 をイゼベルの 身 に 報 いん
8 アハブの 家 は 全 く 滅亡 べしアハブに 屬 する 男 はイスラエルにありて 繋 がれたる 者 も 繋 がれざる 者 もともに 之 を 絶 べし
9 我 アハブの 家 をネバテの 子 ヤラベアムの 家 のごとくに 爲 しアヒヤの 子 バアシヤの 家 のごとくになさん
10 ヱズレルの 地 において 犬 イゼベルを 食 ふべし 亦 これを 葬 るものあらじと 而 して 戸 を 啓 きて 逃 されり
11 かくてヱヒウその 主 の 臣僕 等 の 許 にいできたりたれば 一人 之 に 言 ふ 平安 なるやこの 狂 る 者 何 のために 汝 にきたりしやヱヒウこたへて 汝等 はかの 人 を 知 りまたその 言 ところを 知 なりと 言 ふに
12 彼等 言 けらく 謊 なり 其 を 我儕 に 告 よと 是 においてヱヒウ 言 けるは 彼 斯々 我 につげて 言 りヱホバかく 言 たまふ 我 汝 に 膏 をそそぎてイスラエルの 王 となすと
13 彼等 すなはち 急 ぎて 各人 その 衣服 をとりこれを 階 の 上 ヱヒウの 下 に 布 き 喇叭 を 吹 てヱヒウは 王 たりと 言 り
14 ニムシの 子 なるヨシヤバテの 子 ヱヒウ 斯 ヨラムに 叛 けり(ヨラムはイスラエルを 盡 くひきゐてギレアデのラモテに 於 てスリアの 王 ハザエルを 禦 ぎたりしが
15 ヨラム 王 はそのスリアの 王 ハザエルと 戰 ふ 時 にスリア 人 に 負 せられたるところの 傷 を 痊 さんとてヱズレルに 歸 りてをる)ヱヒウ 言 けるは 若 なんぢらの 心 にかなはば 一人 もこの 邑 より 走 いでてこれをヱズレルに 言 ふ 者 なからしめよと
16 ヱヒウすなはちヱズレルをさして 乗 往 りヨラムかしこに 臥 をればなりまたユダの 王 アハジアはヨラムを 訪 に 下 りてをる
17 ヱズレルの 戌樓 に 一箇 の 守望者 立 をりしがヱヒウの 群衆 のきたるを 見 て 我 群衆 を 見 るといひければヨラム 言 ふ 一人 を 馬 に 乗 て 遣 し 其 に 會 しめて 平安 なるやと 言 しめよと
18 是 において 一人 馬 にて 行 てこれに 會 ひ 王 かく 宣 まふ 平安 なるやと 言 ふにヱヒウ 言 けるは 平安 は 汝 の 與 るところならんや 吾 後 にまはれと 守望者 また 告 て 言 ふ 使者 かれらの 許 に 往 たるが 歸 り 來 ずと
19 是 をもて 再 び 人 を 馬 にて 遣 したればその 人 かれらに 到 りて 王 かく 宣 まふ 何 か 變 事 あるやと 言 ふにヱヒウ 答 て 平安 は 汝 の 與 るところならんや 吾 後 にまはれと 言 ふ
20 守望者 また 告 て 言 ふ 彼 も 彼等 の 所 にまで 到 りしが 歸 り 來 ずその 車 を 趨 するはニムシの 子 ヱヒウが 趨 するに 似 狂 ふて 趨 らせ 來 る
21 是 においてヨラム 車 を 整 へよと 言 ひけるが 車 整 ひたればイスラエルの 王 ヨラムとユダの 王 アハジアおのおのその 車 にて 出 たり 即 ちかれらヱヒウにむかひて 出 きたりヱズレル 人 ナボテの 地 にて 之 に 會 けるが
22 ヨラム、ヱヒウを 見 てヱヒウよ 平安 なるやといひたればヱヒウこたへて 汝 の 母 イゼベルの 姦淫 と 魔術 と 斯 多 かれば 何 の 平安 あらんやと 云 り
23 ヨラムすなはち 手 をめぐらして 逃 げアハジアにむかひ 反 逆 なりアハジアよと 言 ふに
24 ヱヒウ 手 に 弓 をひきしぼりてヨラムの 肩 の 間 を 射 たればその 矢 かれの 心 をいぬきて 出 で 彼 は 車 の 中 に 偃 ししづめり
25 ヱヒウその 將 ビデカルに 言 けるは 彼 をとりてヱズレル 人 ナボテの 地 の 中 に 投 すてよ 其 は 汝 憶 ふべし 甞 て 我 と 汝 と 二人 ともに 乗 て 彼 の 父 アハブに 從 へる 時 にヱホバ 斯 かれの 事 を 預言 したまへり
26 曰 くヱホバ 言 ふ 誠 に 我 昨日 ナボテの 血 とその 子等 の 血 を 見 たりヱホバ 言 ふ 我 この 地 において 汝 にむくゆることあらんと 然 ば 彼 をとりてその 地 になげすててヱホバの 言 のごとくにせよ
27 ユダの 王 アハジアはこれを 視 て 園 の 家 の 途 より 逃 ゆきけるがヱヒウその 後 を 追 ひ 彼 をも 車 の 中 に 撃 ころせと 言 しかばイブレアムの 邊 なるグルの 坂 にてこれを 撃 たればメギドンまで 逃 ゆきて 其處 に 死 り
28 その 臣僕 等 すなはち 之 を 車 にのせてエルサレムにたづさへゆきダビデの 邑 においてかれの 墓 にその 先祖 等 とおなじくこれを 葬 れり
29 アハブの 子 ヨラムの十一 年 にアハジアはユダの 王 となりしなり
30 斯 てヱヒウ、ヱズレルにきたりしかばイゼベル 聞 てその 目 を 塗 り 髮 をかざりて 窓 より 望 みけるが
31 ヱヒウ 門 に 入 きたりたればその 主 を 弑 せしジムリよ 平安 なるやと 言 り
32 ヱヒウすなはち 面 をあげて 窓 にむかひ 誰 か 我 に 與 ものあるや 誰 かあるやと 言 けるに 二三 の 寺人 ヱヒウを 望 みたれば
33 彼 を 投 おとせと 言 りすなはち 之 を 投 おとしたればその 血牆 と 馬 とにほどばしりつけりヱヒウこれを 踏 とほれり
34 斯 て 彼 内 にいりて 食 飮 をなし 而 して 言 けるは 往 てかの 詛 はれし 婦 を 見 これを 葬 れ 彼 は 王 の 女子 なればなりと
35 是 をもて 彼 を 葬 らんとて 往 て 見 るにその 頭 骨 と 足 と 掌 とありしのみなりければ
36 歸 りで 彼 につぐるに 彼 言 ふ 是 すなはちヱホバがその 僕 なるテシベ 人 エリヤをもて 告 たまひし 言 なり 云 くヱズレルの 地 において 犬 イゼベルの 肉 を 食 はん
37 イゼベルの 屍骸 はヱズレルの 地 に 於 て 糞土 のごとくに 野 の 表 にあるべし 是 をもて 是 はイゼベルなりと 指 て 言 ふこと 能 ざらん
Chapter 10
1 アハブ、サマリヤに七十 人 の 子 あり 茲 にヱヒウ 書 をしたためてサマリヤにおくり 邑 の 牧伯等 と 長老等 とアハブの 子等 の 師 傳 等 とに 傳 へて 云 ふ
2 汝 らの 主 の 子等 汝 らとともにあり 又 汝等 は 車 も 馬 も 城 もあり 且 武器 もあれば 此 書 汝 らの 許 にいたらば
3 汝 らの 主 の 子等 の 中 より 最 も 優 れる 方正 き 者 を 選 みだ 出 してその 父 の 位 に 置 ゑ 汝等 の 主 の 家 のために 戰 へよ
4 彼 ら 大 に 恐 れて 言 ふ 二人 の 王等 すでに 彼 に 當 ることを 得 ざりしなれば 我儕 いかでか 當 ることを 得 んと
5 乃 ち 家宰 邑宰 長老 師 傳 等 ヱヒウに 言 おくりけるは 我儕 は 汝 の 僕 なり 凡 て 汝 が 我儕 に 命 ずる 事 を 爲 ん 我儕 は 王 を 立 るを 好 まず 汝 の 目 に 善 と 見 ゆる 所 を 爲 せ
6 是 においてヱヒウ 再度 かれらに 書 をおくりて 云 ふ 汝 らもし 我 に 與 き 我 言 にしたがふならば 汝 らの 主 の 子 なる 人々 の 首 をとりて 明日 の 今 頃 ヱズレルにきたりて 吾 許 にいたれと 當時 王 の 子 七十 人 はその 師 傳 なる 邑 の 貴人 等 とともに 居 る
7 その 書 かれらに 至 りしかば 彼等 王 の 子等 をとらへてその七十 人 をことごとく 殺 しその 首 を 籃 につめてこれをヱズレルのヱヒウの 許 につかはせり
8 すなはち 使者 いたりてヱヒウに 告 て 人衆 王 の 子等 の 首 をたづさへ 來 れりと 言 ければ 明 朝 までそれを 門 の 入 口 に 二 山 に 積 おけと 言 り
9 朝 におよび 彼 出 て 立 ちすべての 民 に 言 ふ 汝等 は 義 し 我 はわが 主 にそむきて 之 を 弑 したり 然 ど 此 すべての 者等 を 殺 せしは 誰 なるぞや
10 然 ば 汝等 知 れヱホバがアハブの 家 につきて 告 たまひしヱホバの 言 は 一 も 地 に 隕 ず 即 ちヱホバはその 僕 エリヤによりて 告 し 事 を 成 たまへりと
11 斯 てヱヒウはアハブの 家 に 屬 する 者 のヱズレルに 遺 れるを 盡 く 殺 しまたその 一切 の 重 立 たる 者 その 親 き 者 およびその 祭司 等 を 殺 して 彼 に 屬 する 者 を 一人 も 遺 さざりき
12 ヱヒウすなはち 起 て 往 てサマリヤに 至 りしがヱヒウ 途 にある 時 牧者 の 集會 所 において
13 ユダの 王 アハジアの 兄弟 等 に 遇 ひ 汝等 は 何人 なるやと 言 けるに 我儕 はアハジアの 兄弟 なるが 王 の 子等 と 王 母 の 子等 の 安否 を 問 んとて 下 るなりと 答 へたれば
14 彼等 を 生擒 れと 言 り 即 ちかれらを 生擒 りその 集會 所 の 穴 の 側 にて 彼等 四十二 人 を 盡 く 殺 し 一人 をも 遺 さざりき
15 斯 てヱヒウ 其處 より 進 みゆきしがレカブの 子 ヨナダブの 己 を 迎 にきたるに 遭 ければその 安否 をとふてこれに 汝 の 心 はわが 心 の 汝 の 心 と 同一 なるがごとくに 眞實 なるやと 言 けるにヨナダブ 答 へて 眞實 なりと 言 たれば 然 ば 汝 の 手 を 我 に 伸 よと 言 ひその 手 を 伸 ければ 彼 を 挽 て 己 の 車 に 登 らしめて
16 言 ふ 我 とともに 來 りて 我 がヱホバに 熱心 なるを 見 よと 斯 かれを 己 の 車 に 乗 しめ
17 サマリヤにいたりてアハブに 屬 する 者 のサマリヤに 遺 れるを 盡 く 殺 して 遂 にその 一族 を 滅 せりヱホバのエリヤに 告 たまひし 言語 のごとし
18 茲 にヱヒウ 民 をことごとく 集 てこれに 言 けるはアハブは 少 くバアルに 事 たるがヱヒウは 大 にこれに 事 へんとす
19 然 ば 今 バアルの 諸 の 預言 者 諸 の 臣僕 諸 の 祭司 等 を 我 許 に 召 せ 一人 も 來 らざる 者 なからしめよ 我 大 なる 祭祀 をバアルのためになさんとするなり 凡 て 來 らざる 者 は 生 しおかじと 但 しヱヒウ、バアルの 僕 等 を 滅 さんとて 偽 りて 斯 なせるなり
20 ヱヒウすなはちバアルの 祭禮 を 設 よと 言 ければ 之 を 宣 たり
21 是 てヱヒウあまねくイスラエルに 人 をつかはしたればバアルの 僕 たる 者 皆 きたれり 一人 も 來 らずして 遺 れるものはあらざりき 彼等 バアルの 家 にいりたればバアルの 家 は 末 より 末 まで 充 わたれり
22 時 にヱヒウ 衣裳 を 掌 どる 者 てむかひ 禮服 をとりいだしてバアルの 凡 の 僕 等 にあたへよといひければすなはち 禮服 をとりいだせり
23 斯 ありてヱヒウはレカブの 子 ヨナダブとともにバアルの 家 にいりしがバアルの 僕 等 に 言 ふ 汝等 尋 ね 見 て 此 には 只 バアルの 僕 のみあらしめヱホバの 僕 を 一人 も 汝 らの 中 にあらしめざれと
24 彼等 犠牲 と 燔祭 を 献 げんとて 入 し 時 ヱヒウ八十 人 の 者 を 外 に 置 て 言 ふ 凡 てわがその 手 にわたすところの 人 を 一人 にても 逃 れしむる 者 は 己 の 生命 をもてその 人 の 生命 に 代 べしと
25 期 て 燔祭 を 献 ぐることの 終 りし 時 ヱヒウその 士 卒 と 諸 將 に 言 ふ 入 てかれらを 殺 せ 一人 をも 出 すなかれとすなはち 刃 をもて 彼等 を 撃 ころせり 而 して 士 卒 と 諸 將 これを 投 いだしてバアルの 家 の 内 殿 に 入 り
26 諸 の 像 をバアルの 家 よりとりいだしてこれを 燒 り
27 即 ちかれらバアルの 像 をこぼちバアルの 家 をこぼち 其 をもて 厠 を 造 りしが 今日 までのこる
28 ヱヒウかくイスラエルの 中 よりバアルを 絶 さりたりしかども
29 ヱヒウは 尚 かのイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 に 離 るることをせざりき 即 ち 彼 なほベテルとダンにあるところの 金 の 犢 に 事 たり
30 ヱホバ、ヱヒウに 言 たまひけらく 汝 わが 義 と 視 るところの 事 を 行 ふにあたりて 善 く 事 をなしまたわが 心 にある 諸 の 事 をアハブの 家 になしたれば 汝 の 子孫 は 四 代 までイスラエルの 位 に 坐 せんと
31 然 るにヱヒウは 心 を 盡 してイスラエルの 神 ヱホバの 律法 をおこなはんとはせず 尚 かのイスラエルに 罪 を 犯 させたるヤラベアムの 罪 に 離 れざりき
32 是 時 にあたりてヱホバ、イスラエルを 割 くことを 始 めたまへりハザエルすなはちイスラエルの 一切 の 邊境 を 侵 し
33 ヨルダンの 東 においてギレアデの 全地 ガド 人 ルベン 人 マナセ 人 の 地 を 侵 しアルノン 河 の 邊 なるアロエルよりギレアデにいたりバシヤンにおよべり
34 ヱヒウのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 むよびその 大 なる 能 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さるるにあらずや
35 ヱヒウその 先祖 等 とともに 寝 りたればこれをサマリヤに 葬 りぬその 子 ヱホアハズこれに 代 て 王 となれり
36 ヱヒウがサマリヤにをりてイスラエルに 王 たりし 間 は二十八 年 なりき
Chapter 11
1 茲 にアハジアの 母 アタリヤその 子 の 死 たるを 見 て 起 て 王 の 種 を 盡 く 滅 したりしが
2 ヨラム 王 の 女 にしてアハジアの 姉妹 なるヱホシバといふ 者 アハジアの 子 ヨアシを 王 の 子等 の 殺 さるる 者 の 中 より 竊 みとり 彼 とその 乳母 を 夜 着 の 室 にいれて 彼 をアタリヤに 匿 したれば 終 にころされざりき
3 ヨアシは 彼 とともに六 年 ヱホバの 家 に 隱 れてをりアタリヤ 國 を 治 めたり
4 第 七 年 にいたりヱホヤダ 人 を 遣 して 近衛 兵 の 大 將 等 を 招 きよせヱホバの 家 にきたりて 己 に 就 しめ 彼等 と 契約 を 結 び 彼 らにヱホバの 家 にて 誓 をなさしめて 王 の 子 を 見 し
5 かれらに 命 じて 言 ふ 汝等 がなすべき 事 は 是 なり 汝等 安息日 に 入 きたる 者 は三 分 の一は 王 の 家 をまもり
6 三 分 の一はスル 門 にをり三 分 の一は 近衛 兵 の 後 の 門 にをるべし 斯 なんぢら 宮殿 をまもりて 人 をいるべからず
7 また 凡 て 汝等 安息日 に 出 ゆく 者 はその 二 手 ともにヱホバの 家 において 王 をまもるべし
8 すなはち 汝 らおのおの 武器 を 手 にとりて 王 を 環 て 立 べし 凡 てその 列 を 侵 す 者 をば 殺 すべし 汝等 又 王 の 出 る 時 にも 入 る 時 にも 王 とともにをるべし
9 是 においてその 將官 等 祭司 ヱホヤダが 凡 て 命 ぜしごとくにおこなへり 即 ちかれらおのおの 其 手 の 人 の 安息日 に 入 くべき 者 と 安息日 に 出 ゆくべき 者 とを 率 て 祭司 ヱホヤダに 至 りしかば
10 祭司 はヱホバの 殿 にあるダビデ 王 の 槍 と 楯 を 大 將 等 にわたせり
11 近衛 兵 はおのおの 手 に 武器 をとりて 王 の 四周 にをり 殿 の 右 の 端 より 左 の 端 におよびて 壇 と 殿 にそひて 立 つ
12 ヱホヤダすなはち 王 子 を 進 ませて 之 に 冠冕 をいただかせ 律法 をわたし 之 を 王 となして 之 に 膏 をそそぎければ 人衆 手 を 拍 て 王 長壽 かれと 言 り
13 茲 にアタリヤ 近衛 兵 と 民 の 聲 を 聞 きヱホバの 殿 にいりて 民 の 所 にいたり
14 見 るに 王 は 常例 のごとくに 高座 の 上 に 立 ち 其 傍 に 大 將 等 と 喇叭 手 立 をり 又 國 の 民 みな 喜 びて 喇叭 を 吹 をりしかばアタリヤ 其 衣 を 裂 て 反 逆 なり 反 逆 なりと 叫 べり
15 時 に 祭司 ヱホヤダ 大 將 等 と 軍勢 の 士官 等 に 命 じてこれに 言 ふ 彼 をして 列 の 間 をとほりて 出 しめよ 彼 に 從 がふ 者 をば 劍 をもて 殺 せと 前 にも 祭司 は 彼 をヱホバの 家 に 殺 すべからずと 言 おけり
16 是 をもて 彼 のために 路 をひらきければ 彼 王 の 家 の 馬 道 をとほりゆきしが 遂 に 其處 に 殺 されぬ
17 斯 てヱホヤダはヱホと 王 と 民 の 間 にその 皆 ヱホバの 民 とならんといふ 契約 を 立 しめたり 亦 王 と 民 の 間 にもこれを 立 しめたり
18 是 をもて 國 の 民 みなバアルの 家 にいりてこれを 毀 ちその 壇 とその 像 を 全 く 打 碎 きバアルの 祭司 マツタンをその 壇 の 前 に 殺 せり 而 して 祭司 ヱホバの 家 に 監督 者 を 設 けたり
19 ヱホヤダすなはち 大 將 等 と 近衛 兵 と 國 の 諸 の 民 を 率 てヱホバの 家 より 王 をみちびき 下 り 近衛 兵 の 門 の 途 よりして 王 の 家 にいたり 王 の 位 に 坐 せしめたり
20 斯 有 しかば 國 の 民 はみな 喜 びて 邑 は 平穩 なりきアタリヤは 王 の 家 に 殺 されぬ
21 ヨアシは 位 に 即 し 時 七 歳 なりき
Chapter 12
1 ヨアシはヱヒウの七 年 に 位 に 即 きエルサレムにおいて四十 年 世 を 治 めたりその 母 はベエルシバより 出 たるものにて 名 をヂビアといへり
2 ヨアシは 祭司 ヱホヤダの 己 を 誨 ふる 間 は 恒 にヱホバの 善 と 視 たまふ 事 をおこなへり
3 然 ど 崇邱 は 除 かずしてあり 民 は 尚 その 崇邱 において 犠牲 をささげ 香 を 焚 り
4 茲 にヨアシ 祭司 等 に 言 けるは 凡 てヱホバの 家 に 聖別 て 献納 るところの 金 即 ち 核數 らるる 人 の 金 估價 にしたがひて 出 すところの 身 の 代 の 金 および 人々 が 心 より 願 てヱホバの 家 に 持 きたるところの 金
5 これを 祭司 等 おのおのその 知 人 より 受 をさめ 何處 にても 殿 に 破壞 の 見 る 時 はこれをもてその 破壞 を 修繕 ふべしと
6 然 るにヨアシ 王 の二十三 年 におよぶまで 祭司 等 殿 の 破壞 を 修繕 ふにいたらざりしかば
7 ヨアシ 王 祭司 ヱホヤダおよびその 他 の 祭司 等 を 召 てこれに 言 ふ 汝等 などて 殿 の 破壞 を 修繕 はざるや 然 ば 今 よりは 汝等 の 知 人 より 金 を 受 て 自己 のためにすべからず 唯 殿 の 破壞 の 修理 に 其 を 供 ふべしと
8 祭司 等 は 重 て 民 より 自己 のために 金 を 受 ず 又 殿 の 破壞 を 修理 ふことをせじと 約 せり
9 斯 て 後 祭司 ヱホヤダ 一箇 の 櫃 をとりその 蓋 に 孔 を 穿 ちてこれをヱホバの 家 の 入 口 の 右 において 壇 の 傍 に 置 り 門守 の 祭司 等 すなはちヱホバの 家 に 入 きたるところの 金 をことごとくその 中 に 入 たり
10 爰 にその 櫃 の 中 に 金 の 多 くあることを 見 たれば 王 の 書記 と 祭司 長 と 上 り 來 りてそのヱホバの 家 に 積 りし 金 を 包 みてこれを 數 へ
11 その 數 へし 金 をこの 工事 をなす 者 に 付 せり 即 ちヱホバの 家 の 監督 者 にこれを 付 しければ 彼等 またヱホバの 家 を 修理 ふところの 木匠 と 建築 師 にこれを 與 へ
12 石工 および 琢石者 に 與 へまたこれをもてヱホバの 家 の 破壞 を 修繕 ふ 材木 と 琢 石 を 買 ひ 殿 を 修理 ふために 用 ふる 諸 の 物 のためにこれを 費 せり
13 但 しヱホバの 家 にり 來 れるその 金 をもてヱホバの 家 のために 銀 の 盂 燈剪 鉢 喇叭 金 の 器 銀 の 器 等 を 造 ることはせざりき
14 唯 これをその 工事 をなす 者 にわたして 之 をもてヱホバの 家 を 修理 はしめたり
15 またその 金 を 手 にわたして 工人 にはらはしめたる 人々 と 計算 をなすことをせざりき 是 は 彼等 忠厚 に 事 をなしたればなり
16 愆 金 と 罪 金 はヱホバの 家 にいらずして 祭司 に 歸 せり
17 當時 スリアの 王 ハザエルのぼり 來 りてガテを 攻 てこれを 取 り 而 してハザエル、エルサレムに 攻 のぼらんとてその 面 をこれに 向 たり
18 是 をもてユダの 王 ヨアシその 先祖 たるユダの 王 ヨシヤパテ、ヨラム、アハジア 等 が 聖別 て 献 げたる 一切 の 物 および 自己 が 聖別 て 献 げたる 物 ならびにヱホバの 家 の 庫 と 王 の 家 とにあるところの 金 を 悉 く 取 てこれをスリアの 王 ハザエルにおくりければ 彼 すなはちエルサレムを 離 れて 去 ぬ
19 ヨアシのその 餘 の 行爲 およびその 凡 て 爲 たる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さるるにあらずや
20 茲 にヨアシの 臣僕 等 おこりて 黨 をむすびシラに 下 るところのミロの 家 にてヨアシを 弑 せり
21 即 ちその 僕 シメアテの 子 ヨザカルとシヨメルの 子 ヨザバデかれを 弑 して 死 しめたればその 先祖 とおなじくこれをダビデの 邑 に 葬 れりその 子 アマジヤこれに 代 りて 王 となる
Chapter 13
1 ユダの 王 アハジアの 子 ヨアシの二十三 年 にヱヒウの 子 ヨハアズ、サマリヤにおいてイスラエルの 王 となり十七 年 位 にありき
2 彼 はヱホバの 目 の 前 に 惡 をなし 夫 のイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 を 行 ひつづけて 之 に 離 れざりき
3 是 においてヱホバ、イスラエルにむかひて 怒 を 發 しこれをその 代 のあひだ 恒 にスリアの 王 ハザエルの 手 にわたしおき 又 ハザエルの 子 ベネハダデの 手 に 付 し 置 たまひしが
4 ヨアハズ、ヱホバに 請 求 めたればヱホバつひにこれを 聽 いれたまへり 其 はイスラエルの 苦難 を 見 そなはしたればなり 即 ちスリアの 王 これをなやませるなり
5 ヱホバつひに 救者 をイスラエルにたまひたればイスラエルの 子孫 はスリア 人 の 手 を 脱 れて 疇昔 の 如 くに 己々 の 天 幕 に 住 にいたれり
6 但 し 彼等 はイスラエルに 罪 を 犯 さしめたるヤラベアムの 家 の 罪 をはなれずして 之 をおこなひつづけたりサマリヤにも 亦 アシタロテの 像 たちをりぬ
7 嚮 にスリアの 王 は 民 を 滅 し 踐 くだく 塵 のごとくに 是 をなして 只 騎兵 五十 人 車 十 輌 歩 兵 一 萬 人 而巳 をヨアハズに 遺 せり
8 ヨアハズのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 およびその 能 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるに 非 ずや
9 ヨアハズその 先祖 等 とともに 寝 りたればこれをサマリヤに 葬 れりその 子 ヨアシこれに 代 て 王 となる
10 ユダの 王 ヨアシの三十七 年 にヨアハズの 子 ヨアシ、サマリヤにおいてイスラエルの 王 となり十六 年 位 にありき
11 彼 ヱホバの 目 の 前 に 惡 をなし 夫 のイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 諸 の 罪 にはなれずしてこれを 行 ひつづけたり
12 ヨアシのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 およびそのユダの 王 アマジヤと 戰 ひし 能 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さるるに 非 ずや
13 ヨアシその 先祖 等 とともに 寝 りてヤラベアム 位 にのぼれりヨアシはイスラエルの 王等 とおなじくサマリヤに 葬 らる
14 茲 にエリシヤ 死 病 にかかりて 疾 をりしかばイスラエルの 王 ヨアシ 彼 の 許 にくだり 來 てその 面 の 上 に 涙 をこぼし 吾 父 吾 父 イスラエルの 兵 車 よその 騎兵 よと 言 り
15 エリシヤかれにむかひ 弓 矢 をとれと 言 ければすなはち 弓 矢 をとれり
16 エリシヤまたイスラエルの 王 に 汝 の 手 を 弓 にかけよと 言 ければすなはちその 手 をかけたり 是 においてエリシヤその 手 を 王 の 手 の 上 に 按 て
17 東 向 の 窓 を 開 けと 言 たれば 之 を 開 きけるにエリシヤまた 射 よと 言 り 彼 すなはち 射 たればエリシヤ 言 ふヱホバよりの 拯救 の 矢 スリアに 對 する 拯救 の 矢 汝 必 らずアベクにおいてスリア 人 を 撃 やぶりてこれを 滅 しつくすにいたらん
18 エリシヤまた 矢 を 取 れと 言 ければ 取 りエリシヤまたイスラエルの 王 に 地 を 射 よといひけるに 三次 射 て 止 たれば
19 神 の 人 怒 て 言 ふ 汝 は 五 回 も 六 回 も 射 るべかりしなり 然 せしならば 汝 スリアを 撃 やぶりて 之 を 滅 しつくすことを 得 ん 然 ど 今 然 せざれば 汝 がスリアを 撃 やぶることは 三次 のみなるべしと
20 エリシヤ 終 に 死 たればこれを 葬 りしが 年 の 立 かへるに 及 てモアブの 賊 黨 國 にいりきたれり
21 時 に 一箇 の 人 を 葬 らんとする 者 ありしが 賊 黨 を 見 たればその 人 をエリシヤの 墓 におしいれけるにその 人 いりてエリシヤの 骨 にふるるや 生 かへりて 起 あがれり
22 スリアの 王 ハザエルはヨアハズの 一 生 の 間 イスラエルをなやましたりしが
23 ヱホバそのアブラハム、イサク、ヤコブと 契約 をむすびしがためにイスラエルをめぐみ 之 を 憐 みこれを 眷 みたまひ 之 を 滅 すことを 好 まず 尚 これをその 前 より 棄 はなちたまはざりき
24 スリアの 王 ハザエルつひに 死 てその 子 ベネハダデこれに 代 りて 王 となれり
25 是 においてヨアズの 子 ヨアシはその 父 ヨアハズがハザエルに 攻取 れたる 邑々 をハザエルの 子 ベネハダデの 手 より 取 かへせり 即 ちヨアシは 三次 かれを 敗 りてイスラエルの 邑々 を 取 かへしぬ
Chapter 14
1 イスラエルの 王 ヨアハズの 子 ヨアシの二 年 にユダの 王 ヨアシの 子 アマジヤ 王 となれり
2 彼 は 王 となれる 時 二十五 歳 にして二十九 年 の 間 エルサレムにて 世 を 治 めたりその 母 はエルサレムの 者 にして 名 をヱホアダンと 云 り
3 アマジヤはヱホバの 善 と 見 たまふ 事 をなしたりしがその 先祖 ダビデのごとくはあらざりき 彼 は 萬 の 事 において 其 父 ヨアシがなせしごとくに 事 をなせり
4 惟 崇邱 はのぞかずしてあり 民 はなほその 崇邱 において 犠牲 をささげ 香 を 焚 り
5 彼 は 國 のその 手 に 堅 くたつにおよびてその 父 王 を 弑 せし 臣僕 等 を 殺 したりしが
6 その 弑殺 人 の 子女 等 は 殺 さざりき 是 はモーセの 律法 の 書 に 記 されたる 所 にしたがへるなり 即 ちヱホバ 命 じて 言 たまはく 子女 の 故 によりて 父 を 殺 すべからず 父 の 故 によりて 子女 を 殺 すべからず 人 はみなその 身 の 罪 によりて 死 べき 者 なりと
7 アマジヤまた 鹽 谷 においてエドミ 人 一 萬 を 殺 せり 亦 セラを 攻 とりてその 名 をヨクテルとなづけしが 今日 まで 然 り
8 かくてアマジヤ 使者 をヱヒウの 子 ヨアハズの 子 なるイスラエルの 王 ヨアシにおくりて 來 れ 我儕 たがひに 面 をあはせんと 言 しめければ
9 イスラエルの 王 ヨアシ、ユダの 王 アマジヤに 言 おくりけるはレバノンの 荊棘 かつてレバノンの 香柏 に 汝 の 女子 をわが 子 の 妻 にあたへよと 言 おくりたることありしにレバノンの 野 獣 とほりてその 荊棘 を 踏 たふせり
10 汝 は 大 にエドムに 勝 たれば 心 に 誇 るその 榮譽 にやすんじて 家 に 居 れなんぞ 禍 を 惹 おこして 自己 もユダもともに 亡 んとするやと
11 然 るにアマジヤ 聽 ことをせざりしかばイスラエルの 王 ヨアシのぼり 來 れり 是 において 彼 とユダの 王 アマジヤはユダのベテシメシにてたがひに 面 をあはせたりしが
12 ユダ、イスラエルに 敗 られて 各人 その 天 幕 に 逃 かへりぬ
13 是 においてイスラエルの 王 ヨアシはアジアの 子 ヨアシの 子 なるユダの 王 アマジヤをベテシメシに 擒 へ 而 してエルサレムにいたりてエルサレムの 石垣 をエフライムの 門 より 隅 の 門 まで 凡 そ四 百 キユビトを 毀 ち
14 またヱホバの 家 と 王 の 家 の 庫 とにあるところの 金銀 および 諸 の 器 をとりかつ 人 質 をとりてサマリヤにかへれり
15 ヨアシがなしたるその 餘 の 行爲 とその 能 およびそのイスラエルの 王 アマジヤと 戰 ひし 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
16 ヨアシその 先祖 等 とともに 寝 りてイスラエルの 王等 とともにサマリヤに 葬 られその 子 ヤラベアムこれに 代 りて 王 となれり
17 ヨアシの 子 なるユダの 王 アマジヤはヨアハズの 子 なるイスラエルの 王 ヨアシの 死 てより 後 なほ十五 年 生存 へたり
18 アマジヤのその 餘 の 行爲 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
19 茲 にエルサレムにおいて 黨 をむすびて 彼 に 敵 する 者 ありければ 彼 ラキシに 逃 ゆきけるにその 人々 ラキシに 人 をやりて 彼 を 彼處 に 殺 さしめたり
20 人衆 かれを 馬 に 負 せてもちきたりエルサレムにおいてこれをその 先祖 等 とともにダビデの 邑 に 葬 りぬ
21 ユダの 民 みなアザリヤをとりて 王 となしてその 父 アマジヤに 代 しめたり 時 に 年 十六なりき
22 彼 エラテの 邑 を 建 てこれを 再 びユダに 歸 せしめたり 是 はかの 王 がその 先祖 等 とともに 寝 りし 後 なりき
23 ユダの 王 ヨアシの 子 アマジヤの十五 年 にイスラエルの 王 ヨアシの 子 ヤラベアム、サマリヤにおいて 王 となり四十一 年 位 にありき
24 彼 はヱホバの 目 の 前 に 惡 をなし 夫 のイスラエルに 罪 を 犯 さしめたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 に 離 れざりき
25 彼 ハマテの 入 處 よりアラバの 海 までイスラエルの 邊境 を 恢復 せりイスラエルの 神 ヱホバがガテヘペルのアミツタイの 子 なるその 僕 預言者 ヨナによりて 言 たまひし 言 のごとし
26 ヱホバ、イスラエルの 艱難 を 見 たまふに 其 は 甚 だ 苦 かり 即 ち 繋 れたる 者 もあらず 繋 れざる 者 もあらず 又 イスラエルを 助 る 者 もあらず
27 ヱホバは 我 イスラエルの 名 を 天 下 に 塗 抹 んとすと 言 たまひしこと 無 し 反 てヨアシの 子 ヤラベアムの 手 をもてこれを 拯 ひたまへり
28 ヤラベアムのその 餘 の 行爲 とその 凡 てなしたる 事 およびその 戰爭 をなせし 能 その 昔 にユダに 屬 し 居 たることありしダマスコとハマテを 再 びイスラエルに 歸 せしめたる 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さるるにあらずや
29 ヤラベアムその 先祖 たるイスラエルの 王等 とともに 寝 りその 子 ザカリヤこれに 代 りて 王 となれり
Chapter 15
1 イスラエルの 王 ヤラベアムの二十七 年 にユダの 王 アマジヤの 子 アザリヤ 王 となれり
2 彼 は 王 となれる 時 に十六 歳 なりしが五十二 年 の 間 エルサレムにおいて 世 を 治 めたりその 母 はエルサレムの 者 にして 名 をヱコリアと 言 ふ
3 彼 はヱホバの 善 と 見 たまふ 事 をなし 萬 の 事 においてその 父 アマジヤがなしたるごとく 行 へり
4 惟 崇邱 は 除 かずしてあり 民 は 尚 その 崇邱 の 上 に 犠牲 をささげ 香 をたけり
5 ヱホバ 王 を 撃 たまひしかばその 死 る 日 まで 癩 病 人 となり 別 殿 に 居 ぬその 子 ヨタム 家 の 事 を 管理 て 國 の 民 を 審判 り
6 アザリヤのその 餘 の 行爲 とその 凡 てなしたる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
7 アザリヤその 先祖 等 とともに 寝 りたればこれをダビデの 邑 にその 先祖 等 とともに 葬 れりその 子 ヨタムこれに 代 りて 王 となる
8 ユダの 王 アザリヤの三十八 年 にヤラベアムの 子 ザカリア、サマリヤにおいてイスラエルの 王 となれりその 間 は 六 月
9 彼 その 先祖 等 のなせしごとくヱホバの 目 の 前 に 惡 を 爲 し 夫 のイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 に 離 れざりき
10 茲 にヤベシの 子 シヤルム 黨 をむすびて 之 に 敵 し 民 の 前 にてこれを 撃 て 弑 しこれに 代 りて 王 となれり
11 ザカリヤのその 餘 の 行爲 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 に 記 さる
12 ヱホバのヱヒウに 告 たまひし 言 は 是 なり 云 く 汝 の 子孫 は 四 代 までイスラエルの 位 に 坐 せんと 果 して 然 り
13 ヤベシの 子 シヤルムはユダの 王 ウジヤの三十九 年 に 王 となりサマリヤにおいて 一月 の 間 王 たりき
14 時 にガデの 子 メナヘム、テルザより 上 りでサマリヤに 來 りヤベシの 子 シヤルムをサマリヤに 撃 てこれを 殺 し 之 にかはりて 王 となれり
15 シヤルムのその 餘 の 行爲 とその 徒 黨 をむすびし 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさる
16 その 後 メナヘム、テルザよりいたりてテフサとその 中 にあるところの 者 およびその 四周 の 地 を 撃 り 即 ちかれら 己 がために 開 くことをせざりしかばこれを 撃 てその 中 の 孕 婦 をことごとく 刳剔 たり
17 ユダの 王 アザリヤの三十九 年 にガデの 子 メナヘム、イスラエルの 王 となりサマリヤにおいて十 年 の 間 世 を 治 めたり
18 彼 ヱホバの 目 の 前 に 惡 をなし 彼 のイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 に 生涯 離 れざりき
19 茲 にアツスリヤの 王 ブルその 地 に 攻 きたりければメナヘム 銀 一 千 タラントをブルにあたへたり 是 は 彼 をして 己 を 助 けしめ 是 によりて 國 を 己 の 手 に 堅 く 立 しめんとてなりき
20 即 ちメナヘムその 銀 をイスラエルの 諸 の 大富者 に 課 しその 人々 に 各々 銀 五十シケルを 出 さしめてこれをアツスリヤの 王 にあたへたり 是 をもてアツスリヤの 王 は 歸 りゆきて 國 に 止 ることをせざりき
21 メナヘムのその 餘 の 行爲 とその 凡 てなしたる 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
22 メナヘムその 先祖 等 とともに 寝 りその 子 ペカヒヤこれに 代 て 王 となれり
23 メナヘムの 子 ペカヒヤはユダの 王 アザリヤの五十 年 にサマリヤにおいてイスラエルの 王 となり二 年 のあひだ 位 にありき
24 彼 ヱホバの 目 のまへに 惡 をなし 彼 のイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 に 離 れざりき
25 茲 にその 將 官 なるレマリヤの 子 ペカ 黨 をむすびて 彼 に 敵 しサマリヤにおいて 王 の 家 の 奧 の 室 にこれを 撃 ころしアルゴブとアリエをもこれとともに 殺 せり 時 にギレアデ 人 五十 人 ペカとともにありきペカすなはち 彼 をころしかれに 代 て 王 となれり
26 ベカヒヤのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさる
27 レマリヤの 子 ペカはユダの 王 アザリヤの五十二 年 にサマリヤに 於 てイスラエルの 王 となり二十 年 位 にありき
28 彼 ヱホバの 目 の 前 に 惡 をなし 彼 のイスラエルに 罪 ををかさせたるネバテの 子 ヤラベアムの 罪 にはなれざりき
29 イスラエルの 王 ペカの 代 にアツスリヤの 王 テグラテビレセル 來 りてイヨン、アベルベテマアカ、ヤノア、ケデシ、ハゾルおよびギレアデならびにナフタリの 全地 ガリラヤを 取 りその 人々 をアツスリヤに 擄 へうつせり
30 茲 にエラの 子 ホセア 黨 をむすびてレマリヤの 子 ペカに 敵 しこれを 撃 て 殺 しこれに 代 て 王 となれり 是 はウジヤの 子 ヨタムの二十 年 にあたれり
31 ペカのその 餘 の 行爲 とその 凡 てなしたる 事 はイスラエルの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさる
32 レマリヤの 子 イスラエルの 王 ペカの二 年 にウジヤの 子 ユダの 王 ヨタム 王 となれり
33 彼 は 王 となれる 時 二十五 歳 なりしがヱルサレムにて十六 年 世 を 治 めたり 母 はザドクの 女 にして 名 をヱルシヤといへり
34 彼 はヱホバの 目 にかなふ 事 をなし 凡 てその 父 ウジヤのなしたるごとくにおこなへり
35 惟 崇邱 は 除 かずしてあり 民 なほその 崇邱 の 上 に 犠牲 をささげ 香 を 焚 り 彼 ヱホバの 家 の 上 の 門 を 建 たり
36 ヨタムのその 餘 の 行爲 とその 凡 てなしたる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
37 當時 ヱホバ、スリアの 王 レヂンとレマリヤの 子 ペカをユダにせめきたらせたまへり
38 ヨタムその 先祖 等 とともに 寝 りてその 父 ダビデの 邑 にその 先祖 等 とともに 葬 られその 子 アハズこれに 代 りて 王 となれり
Chapter 16
1 レマリヤの 子 ペカの十七 年 にユダの 王 ヨタムの 子 アハズ 王 となれり
2 アハズは 王 となれる 時 二十 歳 にしてエルサレムにおいて十六 年 世 を 治 めたりしがその 神 ヱホバの 善 と 見 たまふ 事 をその 父 ダビデのごとくは 行 はざりき
3 彼 はイスラエルの 王等 の 道 にあゆみまたその 子 に 火 の 中 を 通 らしめたり 是 はヱホバがイスラエルの 子孫 の 前 より 逐 はらひたまひし 異邦人 のおこなふところの 憎 むべき 事 にしたがへるなり
4 彼 は 崇邱 の 上 丘 の 上 一切 の 靑 木 の 下 に 犠牲 をささげ 香 をたけり
5 この 頃 スリアの 王 レヂンおよびレマリヤの 子 なるイスラエルの 王 ペカ、エルサレムにせめのぼりてアハズを 圍 みけるが 勝 ことを 得 ざりき
6 この 時 にあたりてスリアの 王 レヂン 復 エラテをスリアに 歸 せしめユダヤ 人 をエラテより 逐 いだせり 而 してスリア 人 エラテにきたりて 其處 に 住 み 今日 にいたる
7 是 においてアハズ 使者 をアツスリヤの 王 テグラテピレセルにつかはして 言 しめけるは 我 は 汝 の 臣僕 汝 の 子 なりスリアの 王 とイスラエルの 王 と 我 に 攻 かかりをれば 請 ふ 上 りきたりてかれらの 手 より 我 を 救 ひいだしたまへと
8 アハズすなはちヱホバの 家 と 王 の 家 の 庫 とにあるところの 銀 と 金 をとりこれを 禮物 としてアツスリヤの 王 におくりしかば
9 アツスリヤの 王 かれの 請 を 容 たりアツスリヤの 王 すなはちダマスコに 攻 のぼりて 之 をとりその 民 をキルに 擄 うつしまたレヂンを 殺 せり
10 かくてアハズはアツスリヤの 王 テグラテピレセルに 會 んとてダマスコにゆきけるがダマスコにおいて 一箇 の 祭壇 を 見 たればアスス 王 その 祭壇 の 工作 にしたがひて 委 くこれが 圖 と 式樣 を 制 へて 祭司 ウリヤにこれをおくれり
11 是 において 祭司 ウリヤはアハズ 王 がダマスコよりおくりたる 所 にてらして 一箇 の 祭壇 をつくりアハズ 王 がダマスコより 來 るまでにこれを 作 りおけり
12 茲 に 王 ダマスコより 歸 りてその 祭壇 を 見 壇 にちかよりてこれに 上 り
13 壇 の 上 に 燔祭 と 素祭 を 焚 き 灌 祭 をそそぎ 酬恩祭 の 血 を 灑 げり
14 彼 またヱホバの 前 なる 銅 の 壇 を 家 の 前 より 移 せり 即 ちこれをかの 新 しき 壇 とヱホバの 家 の 間 より 移 してかの 壇 の 北 の 方 に 置 たり
15 而 してアハズ 王 祭司 ウリヤに 命 じて 言 ふ 朝 の 燔祭 夕 の 素祭 および 王 の 燔祭 とその 素祭 ならびに 國 中 の 民 の 燔祭 とその 素祭 および 灌祭 はこの 大 なる 壇 の 上 に 焚 べし 又 この 上 に 燔祭 の 牲 の 血 と 犠牲 の 物 の 血 をすべて 灑 ぐべし 彼 の 銅 の 壇 の 事 はなほ 考 ふるあらん
16 祭司 ウリヤすなはちアハズ 王 のすべて 命 じたるごとくに 然 なせり
17 またアハズ 王 臺 の 邊 を 削 りて 洗盤 をその 上 よりうつしまた 海 をその 下 なる 銅 の 牛 の 上 よりおろして 石 の 座 の 上 に 置 ゑ
18 また 家 に 造 りたる 安息日 用 の 遊廊 および 王 の 外 の 入 口 をアツスリヤの 王 のためにヱホバの 家 の 中 に 變 じたり
19 アハズのなしたるその 餘 の 行爲 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
20 アハズその 先祖 等 とともに 寝 りてダビデの 邑 にその 先祖 等 とともに 葬 られその 子 ヒゼキヤこれにかはりて 王 となれり
Chapter 17
1 ユダの 王 アハズの十二 年 にエラの 子 ホセア 王 となりサマリヤにおいて九 年 イスラエルを 治 めたり
2 彼 ヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせしがその 前 にありしイスラエルの 王等 のごとくはあらざりき
3 アッスリヤの 王 シヤルマネセル 攻 のぼりたればホセアこれに 臣 服 して 貢 を 納 たりしが
4 アッスリヤの 王 つひにホセアの 己 に 叛 けるを 見 たり 其 は 彼 使者 をエジプトの 王 ソにおくり 且 前 に 歳々 なせしごとくに 貢 をアッスリヤ 王 に 納 ざりければなり 是 においてアツスリヤの 王 かれを 禁錮 て 獄 におけり
5 すなはちアッスリヤの 王 せめ 上 りて 國 中 を 遍 くゆきめぐりサマリヤにのぼりゆきて三 年 が 間 これをせめ 圍 みたりしが
6 ホセアの九 年 におよびてアッスリヤの 王 つひにサマリヤを 取 りイスラエルをアッスリヤに 擄 へゆきてこれをハラとハボルとゴザン 河 の 邊 とメデアの 邑々 とにおきぬ
7 此事 ありしはイスラエルの 子孫 己 をエジプトの 地 より 導 きのぼりてエジプトの 王 パロの 手 を 脱 しめたるその 神 ヱホバに 對 て 罪 を 犯 し 他 の 神々 を 敬 ひ
8 ヱホバがイスラエルの 子孫 の 前 より 逐 はらひたまひし 異邦人 の 法度 にあゆみ 又 イスラエルの 王等 の 設 けし 法度 にあゆみたるに 因 てなり
9 イスラエルの 子孫 義 からぬ 事 をもてその 神 ヱホバを 掩 ひかくしその 邑々 に 崇邱 をたてたり 看守 臺 より 城 にいたるまで 然 り
10 彼等 一切 の 高丘 の 上 一切 の 靑 樹 の 下 に 偶像 とアシラ 像 を 立 て
11 ヱホバがかれらの 前 より 移 したまひし 異邦人 のなせしごとくにその 崇邱 に 香 を 焚 き 又 惡 を 行 ひてヱホバを 怒 らせたり
12 ヱホバかれらに 汝等 これらの 事 を 爲 べからずと 言 おきたまひしに 彼等 偶像 に 事 ふることを 爲 しなり
13 ヱホバ 諸 の 預言者 諸 の 先見者 によりてイスラエルとユダに 見證 をたて 汝等 翻 へりて 汝 らの 惡 き 道 を 離 れわが 誡命 わが 法度 をまもり 我 が 汝等 の 先祖 等 に 命 じまたわが 僕 なる 預言者 等 によりて 汝等 に 傳 へし 法 に 率由 ふやうにせよと 言 たまへり
14 然 るに 彼 ら 聽 ことをせずしてその 項 を 強 くせり 彼 らの 先祖 等 がその 神 ヱホバを 信 ぜずしてその 項 を 強 くしたるが 如 し
15 彼等 はヱホバの 法度 を 棄 てヱホバがその 先祖 等 と 結 びたまひし 契約 を 棄 てまたその 彼等 に 見證 したまひし 證言 を 棄 て 且 虚妄 物 にしたがひて 虚浮 なりまたその 周圍 なる 異邦人 の 跡 をふめり 是 はヱホバが 是 のごとくに 事 をなすべからずと 彼 らに 命 じ 給 ひし 者 なり
16 彼等 その 神 ヱホバの 諸 の 誡命 を 遺 て 己 のために 二 の 牛 の 像 を 鑄 なし 又 アシラ 像 を 造 り 天 の 衆群 を 拝 み 且 バアルに 事 へ
17 またその 子息 息女 に 火 の 中 を 通 らしめ 卜筮 および 禁厭 をなしヱホバの 目 の 前 に 惡 を 爲 ことに 身 を 委 ねてその 怒 を 惹起 せり
18 是 をもてヱホバ 大 にイスラエルを 怒 りこれをその 前 より 除 きたまひたればユダの 支派 のほかは 遺 れる 者 なし
19 然 るにユダもまたその 神 ヱホバの 誡命 を守ずしてイスラエルの 立 たる 法度 にあゆみたれば
20 ヱホバ、イスラエルの 苗裔 ぞことごとく 棄 これを 苦 しめこれをその 掠 むる 者 の 手 に 付 して 遂 にこれをその 前 より 打 すてたまへり
21 すなはちイスラエルをダビデの 家 より 裂 はなしたまひしかばイスラエル、ネバテの 子 ヤラベアムを 王 となせしにヤラベアム、イスラエルをしてヱホバにしたがふことを 止 しめてこれに 大 なる 罪 を 犯 さしめたりしが
22 イスラエルの 子孫 はヤラベアムのなせし 諸 の 罪 をおこなひつづけてこれに 離 るることなかりければ
23 遂 にヱホバその 僕 なる 諸 の 預言者 をもて 言 たまひしごとくにイスラエルをその 前 より 除 きたまへりイスラエルはすなはちその 國 よりアッスリヤにうつされて 今日 にいたる
24 斯 てアッスリヤの 王 バビロン、クタ、アワ、ハマテおよびセパルワイムより 人 をおくりてこれをイスラエルの 子孫 の 代 にサマリヤの 邑々 に 置 ければその 人々 サマリヤを 有 ちてその 邑々 に 住 しが
25 その 彼處 に 始 て 住 る 時 には 彼等 ヱホバを 敬 ふことをせざりしかばヱホバ 獅子 をかれらの 中 に 送 りたまひてその 獅子 かれら 若干 を 殺 せり
26 是 によりてアッスリヤの 王 に 告 て 言 ふ 汝 が 移 てサマリヤの 邑々 におきたまひしかの 國々 の 民 はこの 地 の 神 の 道 を 知 ざるが 故 にその 神 獅子 をかれらの 中 におくりて 獅子 かれらを 殺 せり 是 は 彼等 その 國 の 神 の 道 を 知 ざるに 因 てなり
27 アッスリヤの 王 すなはち 命 を 下 して 言 ふ 汝等 が 彼處 より 曳 きたりし 祭司 一人 を 彼處 に 携 ゆけ 即 ち 彼 をして 彼處 にいたりて 住 しめその 國 の 神 の 道 をその 人々 に 敎 へしめよと
28 是 に 於 てサマリヤより 移 れし 祭司 一人 きたりてベテルに 住 みヱホバの 敬 ふべき 事 をかれらに 敎 へたり
29 その 民 はまた 各々 自分 自分 の 神々 を 造 りてこれをかのサマリア 人 が 造 りたる 諸 の 崇邱 に 安置 せり 民 みなその 住 る 邑々 において 然 なしぬ
30 即 ちバビロンの 人々 はスコテペノテを 作 りクタの 人々 はネルガルを 作 りハマテの 人々 はアシマを 作 り
31 アビ 人 はニブハズとタルタクを 作 りセパルワイ 人 は 其 子女 を 火 に 焚 てセパルワイムの 神 アデランメルクおよびアナンメルクに 奉 げたり
32 彼 ら 又 ヱホバを 敬 ひ 凡俗 の 民 をもて 崇邱 の 祭司 となしたれば 其人 これがために 崇邱 に 家々 にて 職務 をなせり
33 斯 その 人々 ヱホバを 敬 ひたりしが 亦 その 携 へ 出 されし 國々 の 風俗 にしたがひて 自己 自己 の 神々 に 事 へたり
34 今日 にいたるまで 彼等 は 前 の 習俗 にしたがひて 事 をなしヱホバを 敬 はず 彼等 の 法度 をも 例典 をも 行 はず 又 ヱホバがイスラエルを 名 けたまひしヤコブの 子孫 に 命 じたまひし 律法 をも 誡命 をも 行 はざるなり
35 昔 ヱホバこれと 契約 をたてこれに 命 じて 言 たまひけらく 汝等 は 他 の 神 を 敬 ふべからずまたこれを 拝 みこれに 事 へこれに 犠牲 をささぐべからず
36 只 大 なる 能 をもて 腕 を 伸 て 汝等 をエジプトの 地 より 導 き 上 りしヱホバをのみ 汝等 敬 ひこれを 拝 みこれにこれに 犠牲 をささぐべし
37 またその 汝等 のために 録 したまへる 法度 と 例典 と 律法 と 誡命 を 汝等 謹 みて 恒 に 守 るべし 他 の 神々 を 敬 ふべからず
38 我 が 汝等 とむすびし 契約 を 汝等 忘 るべからず 又 他 の 神々 を 敬 ふべからず
39 只 汝 らの 神 ヱホバを 敬 ふべし 彼 なんじらをその 諸 の 敵 の 手 より 救 ひいださん
40 然 るに 彼等 は 聽 ことをせずしてなほ 前 の 習俗 にしたがひて 事 を 行 へり
41 偖 この 國々 の 民 は 斯 ヱホバを 敬 ひまたその 雕 める 像 に 事 たりしがその 子 も 孫 も 共 に 然 りその 先祖 のなせしごとくに 今日 までも 然 なすなり
Chapter 18
1 イスラエルの 王 エラの 子 ホセアの三 年 にユダの 王 アハズの 子 ヒゼキア 王 となれり
2 彼 は 王 となれる 時 二十五 歳 にしてエルサレムにて二十九 年 世 ををさめたりその 母 はザカリヤの 女 にして 名 をアビといへり
3 ヒゼキヤはその 父 ダビデの 凡 てなせしごとくヱホバの 善 と 見 たまふ 事 をなし
4 崇邱 を 除 き 偶像 を 毀 ちアシラ 像 を 斫 たふしモーセの 造 りし 銅 の 蛇 を 打 碎 けりこの 時 までイスラエルの 子孫 その 蛇 にむかひて 香 を 焚 たればなり 人々 これをネホシタン(銅 物)と 稱 なせり
5 ヒゼキヤはイスラエルの 神 ヱホバを 賴 り 是 をもて 彼 の 後 にも 彼 の 先 にもユダの 諸 の 王等 の 中 に 彼 に 如 ものなかりき
6 即 ち 彼 は 固 くヱホバに 身 をよせてこれに 從 ふことをやめずヱホバがモーセに 命 じたまひしその 誡命 を 守 れり
7 ヱホバ 彼 とともに 在 したれば 彼 はその 往 ところにて 凡 て 利達 を 得 たり 彼 はアッスリヤの 王 に 叛 きてこれに 事 へざりき
8 彼 ペリシテ 人 を 撃 敗 りてガザにいたりその 境 に 達 し 看守 臺 より 城 にまで 及 べり
9 ヒゼキヤ 王 の四 年 すなはちイスラエルの 王 エラの 子 ホセアの七 年 にアッスリヤの 王 シヤルマネセル、サマリヤに 攻 のぼりてこれを 圍 みけるが
10 三 年 の 後 つひに 之 を 取 りサマリヤの 取 れしはヒゼキヤの六 年 にしてイスラエルの 王 ホセアの九 年 にあたる
11 アッスリヤの 王 イスラエルをアッスリヤに 擄 へゆきてこれをハラとゴザン 河 の 邊 とメデアの 邑々 におきぬ
12 是 は 彼等 その 神 ヱホバの 言 に 遵 はずその 契約 を 破 りヱホバの 僕 モーセが 凡 て 命 じたる 事 をやぶりこれを 聽 ことも 行 ふこともせざるによりてなり
13 ヒゼキヤ 王 の十四 年 にアッスリヤの 王 セナケリブ 攻 のぼりてユダの 諸 の 堅 き 邑 を 取 ければ
14 ユダの 王 ヒゼキヤ 人 をラキシにつかはしてアッスリヤの 王 にいたらしめて 言 ふ 我 過 てり 我 を 離 れて 歸 りたまへ 汝 が 我 に 蒙 らしむる 者 は 我 これを 爲 べしとアッスリヤの 王 すなはち 銀 三 百 タラント 金 三十タラントをユダの 王 ヒゼキヤに 課 したり
15 是 においてヒゼキヤ、ヱホバの 家 と 王 の 家 の 庫 とにあるところの 銀 をことごとく 彼 に 與 へたり
16 此時 ユダの 王 ヒゼキヤまた 己 が 金 を 著 たりしヱホバの 宮 の 戸 および 柱 を 剥 てこれをアッスリヤの 王 に 與 へたり
17 アッスリヤの 王 またタルタン、ラブサリスおよびラブシヤケをしてラキシより 大軍 をひきゐてエルサレムにむかひてヒゼキヤ 王 の 所 にいたらしめたればすなはち 上 りてエルサレムにきたれり 彼等 則 ち 上 り 來 り 漂布 場 の 大路 に 沿 るよの 池塘 の 水 道 の 邊 にいたりて 立 り
18 而 して 彼等 王 を 呼 たればヒルキヤの 子 なる 宮内 卿 エリアキム 書記 官 セブナおよびアサフの 子 なる 史官 ヨア 出 きたりて 彼等 に 詣 りけるに
19 ラブシヤケこれに 言 けるは 汝等 ヒゼキヤに 言 べし 大 王 アッスリヤの 王 かく 言 たまふ 此 汝 が 賴 むところの 者 は 何 ぞや
20 汝 戰爭 をなすの 謀計 と 勇力 とを 言 も 只 これ 口 の 先 の 言語 たるのみ 誰 を 恃 みて 我 に 叛 くことをせしや
21 視 よ 汝 は 折 かかれる 葦 の 杖 なるエジプトを 賴 む 其 は 人 の 其 に 倚 るあればすなはちその 手 を 刺 とほすなりエジプトの 王 パロは 凡 てこれを 賴 む 者 に 斯 あるなり
22 汝等 あるひは 我 はわれらの 神 ヱホバを 賴 むと 我 に 言 ん 彼 はヒゼキヤがその 崇邱 と 祭壇 とを 除 きたる 者 にあらずやまた 彼 はユダとエルサレムに 告 て 汝等 はエルサレムに 於 てこの 壇 の 前 に 祷拝 をなすべしと 言 しにあらずや
23 然 ば 請 ふわが 主君 アッスリヤの 王 に 約 をなせ 汝 もし 人 を 乗 しむることを 得 ば 我 馬 二 千 匹 を 汝 にあたへん
24 汝 いかにしてか 吾 主君 の 諸 臣 の 中 の 最 も 微 き 一 將 だにも 退 くることを 得 ん 汝 なんぞエジプトを 賴 みて 兵 車 と 騎兵 をこれに 仰 がんとするや
25 また 我 とても 今 ヱホバの 旨 によらずして 比 處 を 滅 しに 上 れるならんやヱホバ 我 に 此 處 に 攻 のぼりてこれを 滅 せと 言 たり
26 時 にヒルキヤの 子 エリアキムおよびセブナとヨア、ラダシヤケにいひけるは 請 ふスリアの 語 をもて 僕 等 に 語 りたまへ 我儕 これを 識 なり 石垣 の 上 にをる 民 の 聞 るところにてユダヤ 語 をもて 我儕 に 言談 たまふなかれ
27 ラブシヤケかれらに 言 ふわが 君 唯 我 を 汝 の 主 と 汝 とにつかはして 此 言 をのべしめたまふならんや 亦 石垣 の 上 に 坐 する 人々 にも 我 を 遣 して 彼等 をして 汝等 とともに 自己 の 便 溺 を 食 ひ 且 飮 にいたらしめんとしたまふにあらずやと
28 而 してラブシヤケ 起 あがりユダヤ 語 をもて 大 聲 に 呼 はり 言 をいだして 曰 けるは 汝等 大 王 アッスリヤの 王 の 言 を 聽 け
29 王 かく 言 たまふ 汝等 ヒゼキヤに 欺 かるるなかれ 彼 は 汝等 をわが 手 より 救 ひいだすことをえざるなり
30 ヒゼキヤがヱホバかならず 我 らを 救 ひたまはん 此 邑 はアッスリヤの 王 の 手 に 陷 らじと 言 て 汝 らにヱホバを 賴 ましめんとするとも
31 汝等 ヒゼキヤの 言 を 聽 なかれアッスリヤの 王 かく 言 たまふ 汝等 約 をなして 我 に 降 れ 而 して 各人 おのれの 葡萄 の 樹 の 果 を 食 ひ 各人 おのれの 無花果 樹 の 果 をくらひ 各人 おのれの 井水 を 飮 めよ
32 我 來 りて 汝等 を 一 の 國 に 携 ゆかん 其 は 汝儕 の 國 のごとき 國 穀 と 酒 のある 地 パンと 葡萄園 のある 地 油 の 出 る 橄欖 と 蜜 とのある 地 なり 汝等 は 生 ることを 得 ん 死 ることあらじヒゼキヤ、ヱホバ 我儕 を 救 ひたまはんと 言 て 汝 らを 勸 るともこれを 聽 なかれ
33 國々 の 神 の 中 執 かその 國 をアッスリヤの 王 の 手 より 救 ひたりしや
34 ハマテおよびアルパデの 神々 は 何處 にあるセパルワイム、ヘナおよびアワの 神々 は 何處 にあるやサマリヤをわが 手 より 救 ひ 出 せし 神々 あるや
35 國々 の 神 の 中 にその 國 をわが 手 より 救 ひいだせし 者 ありしや 然 ばヱホバいかでかエルサレムをわが 手 より 救 ひいだすことを 得 んと
36 然 ども 民 は 默 して 一 言 もこれに 應 へざりき 其 は 王 命 じてこれに 應 ふるなかれと 言 おきたればなり
37 かくてヒルキヤの 子 なる 宮内 卿 エリアキム 書記 官 セブナおよびアサの 子 なる 史官 ヨアその 衣 をさきてヒゼキヤの 許 にいたりラブシヤケの 言 をこれに 告 たり
Chapter 19
1 ヒゼキヤ 王 これを 聞 てその 衣 を 裂 き 麻布 を 身 にまとひてヱホバの 家 に 入 り
2 宮内 卿 エリアキムと 書記 官 セブナと 祭司 の 中 の 長老等 とに 麻布 を 衣 せてこれをアモツの 子 預言者 イザヤに 遣 せり
3 彼等 イザヤに 言 けるはヒゼキヤかく 言 ふ 今日 は 艱難 の 日 懲罰 の 日 打 棄 らるる 日 なり 嬰孩 すでに 產 門 にいたりて 之 を 產 いだす 力 なき 也
4 ラブシヤケその 主君 なるアッスリヤの 王 に 差遣 れて 來 り 活 る 神 を 謗 る 汝 の 神 ヱホバあるひは 彼 の 言 を 聞 たまはん 而 して 汝 の 神 ヱホバその 聞 る 言語 を 責罰 たまふこともあらん 然 ば 汝 この 遺 る 者 の 爲 に 祈祷 をたてまつれと
5 ヒゼキヤ 王 の 僕 等 すなはちイザヤの 許 にいたりければ
6 イザヤかれらに 言 けるは 汝等 の 主君 にかく 言 べしヱホバかく 言 たまふアッスリヤの 王 の 臣僕 等 が 我 を 謗 るところの 言 を 汝 聞 て 懼 るるなかれ
7 我 かれの 氣 をうつして 風聲 を 聞 て 己 の 國 にかへるにいたらしめん 我 また 彼 をして 自己 の 國 に 於 て 劍 に 斃 れしむべしと
8 偖 またラブシヤケは 歸 りゆきてアッスリヤの 王 がリブナに 戰爭 をなしをるとこるに 至 れり 其 は 彼 そのラキシを 離 れしを 聞 たればなり
9 茲 にアッスリヤの 王 はエテオピアの 王 テルハカ 汝 に 攻 きたると 言 ふを 聞 てまた 使者 をヒゼキヤにつかはして 言 しむ
10 汝等 ユダの 王 ヒゼキヤに 告 て 言 べし 汝 エルサレムはアッスリヤの 王 の 手 に 陷 らじと 言 て 汝 が 賴 むところの 神 に 欺 かるるなかれ
11 汝 はアッスリヤの 王等 が 萬 の 國々 になしたるところの 事 を 知 る 即 ちこれを 滅 しつくせしなり 然 ば 汝 いかで 救 らんや
12 吾 父等 はゴザン、ハラン、レゼフおよびテラサルのエデンの 人々 等 を 滅 ぼせしがその 國々 の 神 これを 救 ひたりしや
13 ハマテの 王 アルバデの 王 セバルワイムの 邑 およびヘナとアワの 王等 は 何處 にあるや
14 ヒゼキヤ 使者 の 手 より 書 を 受 てこれを 讀 みヱホバの 家 にのぼりゆきてヱホバの 前 にこれを 展開 げ
15 而 してヒゼキヤ、ヱホバの 前 に 祈 りて 言 けるはケルビムの 間 にいますイスラエルの 神 ヱホバよ 世 の 國々 の 中 において 只 汝 のみ 神 にいます 也 汝 は 天地 を 造 りたまひし 者 にいます
16 ヱホバよ 耳 を 傾 けて 聞 たまへヱホバよ 目 を 開 きて 見 たまへセナケリブが 活 る 神 を 謗 りにおくれる 言語 を 聞 たまへ
17 ヱホバよ 誠 にアッスリヤの 王等 は 諸 の 民 とその 國々 を 滅 し
18 又 その 神々 を 火 になげいれたり 其 等 は 神 にあらず 人 の 手 の 作 れる 者 にして 木 石 たればこれを 滅 せしなり
19 今 われらの 神 ヱホバよ 願 くは 我 らをかれの 手 より 拯 ひいだしたまへ 然 ば 世 の 國々 皆 汝 ヱホバのみ 神 にいますことを 知 にいたらん
20 茲 にアモツの 子 イザヤ、ヒゼキヤに 言 つかはしけるはイスラエルの 神 ヱホバかく 言 たまふ 汝 がセナケリブの 事 につきて 我 に 祈 るところの 事 は 我 これを 聽 り
21 ヱホバが 彼 の 事 につきて 言 ふところの 言語 は 是 のごとし 云 く 處女 なる 女子 シオンは 汝 を 藐視 じ 汝 を 嘲 る 女子 エルサレムは 汝 にむかひて 頭 を 搖 る
22 汝 誰 を 謗 りかつ 罵詈 しや 汝 誰 にむかひて 聲 をあげしや 汝 はイスラエルの 聖者 にむかひて 汝 の 目 を 高 く 擧 たるなり
23 汝 使者 をもて 主 を 謗 て 言 ふ 我 夥多 き 兵 車 をひきゐて 山々 の 嶺 にのぼりレバノンの 奧 にいたり 長 高 き 香柏 と 美 しき 松 樹 を 斫 たふす 我 その 境 の 休息 所 にいたりその 園 の 林 にいたる
24 我 は 外 國 の 地 をほりて 水 を 飮 む 我 は 足 の 跖 をもてエジプトの 河々 をことごとくふみ 涸 すなり
25 汝 聞 ずや 昔 われ 之 を 作 し 古時 よりわれ 之 を 定 めたり 今 われ 之 をおこなふ 即 ち 堅 き 邑々 は 汝 のために 坵墟 となるなり
26 是 をもてそれらの 中 にすむ 民 は 力 弱 かり 懼 れかつ 驚 くなり 彼等 は 野 の 草 のごとく 靑菜 のごとく 屋蓋 の 草 のごとく 枯 る 苗 のごとし
27 汝 の 止 ると 汝 の 出 ると 汝 の 入 と 汝 の 我 にむかひて 怒 くるふとは 我 の 知 ところなり
28 汝 の 怒 くるふ 事 と 汝 の 傲慢 ところの 事 上 りてわが 耳 にいりたれば 我 圏 を 汝 の 鼻 につけ 轡 を 汝 の 唇 にほどこして 汝 を 元 來 し 道 へひきかへすべし
29 是 は 汝 にあたふる 徴 なり 即 ち一 年 は 穭 を 食 ひ 第二年 には 又 その 穭 を 食 ふあらん 第三年 には 汝 ら 稼 ことをし 穡 ことをし 又 葡萄園 をつくりてその 果 を 食 ふべし
30 ユダの 家 の 逃 れて 遺 れる 者 は 復 根 を 下 に 張 り 實 を 上 に 結 ばん
31 即 ち 殘餘 者 エルサレムより 出 で 逃避 たる 者 シオン 山 より 出 きたらんヱホバの 熱心 これを 爲 べし
32 故 にヱホバ、アッスリヤの 王 の 事 をかく 言 たまふ 彼 は 此 邑 に 入 じ 亦 これに 矢 を 發 つことあらず 楯 を 之 にむかひて 竪 ることあらず 亦 壘 をきづきてこれを 攻 ることあらじ
33 彼 はその 來 し 路 より 歸 らん 此 邑 にいることあらじヱホバこれを 言 ふ
34 我 わが 身 のため 又 わが 僕 ダビデのためにこの 邑 を 守 りてこれを 救 ふべし
35 その 夜 ヱホバの 使者 いでてアッスリヤ 人 の 陣 營 の 者 十八 萬 五 千 人 を 撃 ころせり 朝 早 く 起 いでて 見 るに 皆 死 て 屍 となりをる
36 アッスリヤの 王 セナケリブすなはち 起 いで 歸 りゆきてニネベに 居 しが
37 その 神 ニスロクの 家 にありて 禮拝 をなしをる 時 にその 子 アデランメレクとシヤレゼル 劍 をもてこれを 殺 せり 而 して 彼等 はアララテの 池 に 逃 ゆけり 是 においてその 子 エサルハドンこれに 代 りて 王 となれり
Chapter 20
1 當時 ヒゼキヤ 病 て 死 なんとせしことありアモツの 子 預言者 イザヤ 彼 の 許 にいたりて 之 にいひけるはヱホバかく 言 たまふ 汝 家 の 人 に 遺 命 をなせ 汝 は 死 ん 生 ることを 得 じと
2 是 においてヒゼキヤその 面 を 壁 にむけてヱホバに 祈 り
3 嗚呼 ヱホバよ 願 くは 我 が 眞實 と 一心 をもて 汝 の 前 にあゆみ 汝 の 目 に 適 ふことを 行 ひしを 記憶 たまへと 言 て 痛 く 泣 り
4 かくてイザヤ 未 だ 中 の 邑 を 出 はなれざる 間 にヱホバの 言 これに 臨 みて 言 ふ
5 汝 還 りてわが 民 の 君 ヒゼキヤに 告 よ 汝 の 父 ダビデの 神 ヱホバかく 言 ふ 我 汝 の 祈祷 を 聽 り 汝 の 涙 を 看 たり 然 ば 汝 を 愈 すべし 第三日 には 汝 ヱホバの 家 に 入 ん
6 我 汝 の 齢 を十五 年 増 べし 我 汝 とこの 邑 とをアッスリヤの 王 の 手 より 救 ひ 我 名 のため 又 わが 僕 ダビデのためにこの 邑 を 守 らんと
7 是 に 於 てイザヤ 乾 無花果 の 団塊 一箇 を 持 きたれと 言 ければすなはち 之 を 持 きたりてその 腫物 に 貼 たればヒゼキヤ 愈 ぬ
8 ヒゼキヤ、イザヤに 言 けるはヱホバが 我 を 愈 したまふ 事 と 第三日 に 我 がヱホバの 家 にのぼりゆく 事 とにつきては 何 の 徴 あるや
9 イザヤ 言 けるはヱホバがその 言 しところを 爲 たまはん 事 につきては 汝 ヱホバよりこの 徴 を 得 ん 日 影 進 めること十 度 なり 若 日 影 十 度 退 かば 如何
10 ヒゼキヤ 答 へけるは 日 影 の十 度 進 むは 易 き 事 なり 然 せざれ 日 影 を十 度 しりぞかしめよ
11 是 において 預言者 イザヤ、ヱホバに 龥 はりければアハスの 日晷 の 上 に 進 みし 日 影 を十 度 しりぞかしめたまへり
12 その 頃 バラダンの 子 なるバビロンの 王 メロダクバラダン 書 および 禮物 をヒゼキヤにおくれり 是 はヒゼキヤの 疾 をるを 聞 たればなり
13 ヒゼキヤこれがために 喜 びその 寶物 の 庫 金銀 香物 貴 き 膏 および 武器庫 ならびにその 府庫 にあるところの 一切 の 物 を 之 に 見 せたりその 家 にある 物 もその 國 の 中 にある 物 も 何 一箇 としてヒゼキヤが 彼等 に 見 せざる 者 はなかりき
14 茲 に 預言者 イザヤ、ヒゼキヤ 王 のもとに 來 りてこれに 言 けるは 夫 の 人々 は 何 を 言 しや 何處 より 來 りしやヒゼキヤ 言 けるは 彼等 は 遠 き 國 より 即 ちバビロンより 來 れり
15 イザヤ 言 ふ 彼等 は 汝 の 家 にて 何 を 見 しやヒゼキヤ 答 へて 云 ふ 吾 家 にある 物 は 皆 かれら 之 を 見 たり 我 庫 の 中 には 我 がかれに 見 せざる 者 なきなり
16 イザヤすなはちヒゼキヤに 言 けるは 汝 ヱホバの 言 を 聞 け
17 ヱホバ 言 たまふ 視 よ 日 いたる 凡 て 汝 の 家 にある 物 および 汝 の 先祖 等 が 今日 までに 積蓄 へたる 物 はバビロンに 携 ゆかれん 遺 る 者 なかるべし
18 汝 の 身 より 出 る 汝 の 生 んところの 子等 の 中 を 彼等 携 へ 去 ん 其 等 はバビロンの 王 の 殿 において 官吏 となるべし
19 ヒゼキヤ、イザヤに 言 ふ 汝 が 語 れるヱホバの 言 は 善 し 又 いふ 若 わが 世 にある 間 に 大平 と 眞實 とあらば 善 にあらずや
20 ヒゼキヤのその 餘 の 行爲 その 能 およびその 池塘 と 水 道 を 作 りて 水 を 邑 にひきし 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
21 ヒゼキヤその 先祖 等 とともに 寝 りてその 子 マナセこれに 代 りて 王 となれり
Chapter 21
1 マナセ十二 歳 にして 王 となり五十五 年 の 間 ヱルサレムにて 世 を 治 めたりその 母 の 名 はヘフジバといふ
2 マナセはヱホバの 目 の 前 に 惡 をなしヱホバがイスラエルの 子孫 の 前 より 逐 はらひたまひし 國々 の 人 がなすところの 憎 むべき 事 に 傚 へり
3 彼 はその 父 ヒゼキヤが 毀 たる 崇邱 を 改 め 築 き 又 イスラエルの 王 アハブのなせしごとくバアルのために 祭壇 を 築 きアシラ 像 を 作 り 天 の 衆群 を 拝 みてこれに 事 へ
4 またヱホバの 家 の 中 に 數 箇 の 祭壇 を 築 けり 是 はヱホバがこれをさして 我 わが 名 をヱルサレムにおかんと 言 たまひし 家 なり
5 彼 ヱホバの 家 の 二 の 庭 に 祭壇 を 築 き
6 またその 子 に 火 の 中 を 通 らしめ 卜占 をなし 魔術 をおこなひ 口寄者 と 卜筮師 を 取 もちひヱホバの 目 の 前 に 衆多 の 惡 を 爲 てその 震怒 を 惹 おこせり
7 彼 はその 作 りしアシラの 銅 像 を 殿 にたてたりヱホバこの 殿 につきてダビデとその 子 ソロモンに 言 たまひしことあり 云 く 我 この 家 と 我 がイスラエルの 諸 の 支派 の 中 より 選 みたるヱルサレムとに 吾 名 を 永久 におかん
8 彼等 もし 我 が 凡 てこれに 命 ぜし 事 わが 僕 モーセがこれに 命 ぜし 一切 の 律法 を 謹 みて 行 はば 我 これが 足 をしてわがその 先祖 等 に 與 へし 地 より 重 てさまよひ 出 ることなからしむべしと
9 然 るに 彼等 は 聽 ことをせざりきマナセが 人々 を 誘 ひて 惡 をなせしことはヱホバがイスラエルの 子孫 の 前 に 滅 したまひし 國々 の 人 よりも 甚 だしかりき
10 是 においてヱホバその 僕 なる 預言者 等 をもて 語 て 言 給 はく
11 ユダの 王 マナセこれらの 憎 むべき 事 を 行 ひその 前 にありしアモリ 人 の 凡 て 爲 しところにも 踰 たる 惡 をなし 亦 ユダをしてその 偶像 をもて 罪 を 犯 させたれば
12 イスラエルの 神 ヱホバかく 言 ふ 視 よ 我 ヱルサレムとユダに 災害 をくだす 是 を 聞 く 者 はその 耳 ふたつながら 鳴 ん
13 我 サマリヤを 量 りし 繩 とアハブの 家 にもちひし 準縄 をヱルサレムにほどこし 人 が 皿 を 拭 ひこれを 拭 ひて 反覆 がごとくにヱルサレムを 拭 ひさらん
14 我 わが 產業 の 民 の 殘餘 を 棄 てこれをその 敵 の 手 に 付 さん 彼等 はその 諸 の 敵 の 擄掠 にあひ 掠奪 にあふべし
15 是 は 彼等 その 先祖 等 がエジプトより 出 し 日 より 今日 にいたるまで 吾 目 の 前 に 惡 をおこなひて 我 を 怒 らするが 故 なり
16 マナセはヱホバの 目 の 前 に 惡 をおこなひてユダに 罪 を 犯 させたる 上 にまた 無辜者 の 血 を 多 く 流 してヱルサレムのこの 極 よりかの 極 にまで 盈 せり
17 マナセのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 およびその 犯 したる 罪 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらすや
18 マナセその 先祖 等 とともに 寝 りてその 家 の 園 すなはちウザの 園 に 葬 られその 子 アモンこれに 代 りて 王 となれり
19 アモンは 王 となれる 時 二十二 歳 にしてヱルサレムにおいて二 年 世 を 治 めたりその 母 はヨテバのハルツの 女 にしてその 名 をメシユレメテと 云 ふ
20 アモンはその 父 マナセのなせしごとくヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせり
21 すなはち 彼 は 凡 てその 父 のあゆみし 道 にあゆみその 父 の 事 へし 偶像 に 事 へてこれを 拝 み
22 その 先祖 等 の 神 ヱホバを 棄 てヱホバの 道 にあゆまざりき
23 茲 にアモンの 臣僕 等 黨 をむすびて 王 をその 家 に 弑 したりしが
24 國 の 民 そのアモン 王 に 敵 して 黨 をむすびし 者 をことごとく 撃 ころせり 而 して 國 の 民 アモンの 子 ヨシアを 王 となしてそれに 代 らしむ
25 アモンのなしたるその 餘 の 行爲 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
26 アモンはウザの 園 にてその 墓 に 葬 られその 子 ヨシアこれに 代 りて 王 となれり
Chapter 22
1 ヨシアは八 歳 にして 王 となりヱルサレムにおいて三十一 年 世 を 治 めたり 其 母 はボヅカテのアダヤの 女 にして 名 をヱデダと 曰 ふ
2 ヨシアはヱホバの 目 に 適 ふ 事 をなしその 父 ダビデの 道 にあゆみて 右 にも 左 にも 轉 らざりき
3 ヨシア 王 の十八 年 に 王 メシユラムの 子 アザリヤの 子 なる 書記 官 シヤパンをヱホバの 家 に 遣 せり 即 ちこれに 言 けらく
4 汝 祭司 の 長 ヒルキヤの 許 にのぼり 行 てヱホバの 家 にいりし 銀 すなはち 門守 が 民 よりあつめし 者 を 彼 に 計算 しめ
5 工事 を 司 どるヱホバの 家 の 監督 者 の 手 にこれを 付 さしめ 而 してまた 彼 らをしてヱホの 家 にありて 工事 をなすところの 者 にこれを 付 さしめ 殿 の 破壞 を 修理 はしめよ
6 即 ち 工匠 と 建築者 と 石工 にこれを 付 さしめ 又 これをもて 殿 を 修理 ふ 材木 と 斫 石 を 買 しむべし
7 但 し 彼 らは 誠實 に 事 をなせば 彼 らの 手 にわたすところの 銀 の 計算 をかれらとするには 及 ばざるなり
8 時 に 祭司 の 長 ヒルキヤ 書記 官 シヤパンに 言 けるは 我 ヱホバの 家 において 律法 の 書 を 見 いだせりとヒルキヤすなはちその 書 をシヤパンにわたしたれば 彼 これを 讀 り
9 かくて 書記 官 シヤパン 王 の 許 にいたり 王 に 返 事 まうして 言 ふ 僕 等 殿 にありし 金 を 打 あけてこれを 工事 を 司 どるヱホバの 家 の 監督 者 の 手 に 付 せりと
10 書記 官 シヤパンまた 王 につげて 祭司 ヒルキヤ 我 に 一書 をわたせりと 言 ひシヤパン 其 を 王 の 前 に 讀 けるに
11 王 その 律法 の 書 の 言 を 聞 やその 衣 を 裂 り
12 而 して 王 祭司 ヒルキヤとシヤパンの 子 アヒカムとミカヤの 子 アクボルと 書記 官 シヤパンと 王 の 内 臣 アサヤとに 命 じて 言 ふ
13 汝等 往 てこの 見 當 し 書 の 言 につきて 我 のため 民 のためユダ 全國 のためにヱホバに 問 へ 其 は 我儕 の 先祖 等 はこの 書 の 言 に 聽 したがひてその 凡 て 我儕 のために 記 されたるところを 行 ふことをせざりしに 因 てヱホバの 我儕 にむかひて 怒 を 發 したまふこと 甚 だしかるべければなり
14 是 において 祭司 ヒルキヤ、アヒカム、アクボル、シヤパンおよびアサヤ 等 シヤルムの 妻 なる 女 預言者 ホルダの 許 にいたれりシヤルムはハルハスの 子 なるテクワの 子 にして 衣裳 の 室 を 守 る 者 なり 時 にホルダはヱルサレムの 下邑 に 住 をる 彼等 すなはちホルダに 物 語 せしかば
15 ホルダかれらに 言 けるはイスラエルの 神 ヱホバかく 言 たまふ 汝等 を 我 につかはせる 人 に 告 よ
16 ヱホバかく 言 ふ 我 ユダの 王 が 讀 たるかの 書 の 一切 の 言 にしたがひて 災害 をこの 處 と 此 にすめる 民 に 降 さんとす
17 彼等 はわれを 棄 て 他 の 神 に 香 を 焚 きその 手 に 作 れる 諸 の 物 をもて 我 を 怒 らするなり 是故 に 我 この 處 にむかひて 怒 の 火 を 發 す 是 は 滅 ざるべし
18 但 し 汝等 をつかはして 我 に 問 しむるユダの 王 には 汝等 かく 言 べし 汝 が 聞 る 言 につきてイスラエルの 神 ヱホバかく 言 たまふ
19 汝 はわが 此處 と 此 にすめる 民 にむかひて 是 は 荒 地 となり 呪詛 とならんと 言 しを 聞 たる 時 に 心 柔 にしてヱホバの 前 に 身 を 卑 し 衣 を 裂 て 吾 前 に 泣 たれば 我 もまた 聽 ことをなすなりヱホバこれを 言 ふ
20 然 ば 視 よ 我 なんぢを 汝 の 先祖 等 に 歸 せしめん 汝 は 安全 に 墓 に 歸 することをうべし 汝 はわが 此處 にくだす 諸 の 災害 を 目 に 見 ることあらじと 彼等 すなはち 王 に 返 事 まうしぬ
Chapter 23
1 是 において 王 人 をつかはしてユダとヱルサレムの 長老 をことごとく 集 め
2 而 して 王 ヱホバの 家 にのぼれりユダの 諸 の 人々 ヱルサレムの 一切 の 民 および 祭司 預言者 ならびに 大小 の 民 みな 之 にしたがふ 王 すなはちヱホバの 家 に 見 あたりし 契約 の 書 の 言 をことごとくかれらの 耳 に 讀 きかせ
3 而 して 王 高座 の 上 に 立 てヱホバの 前 に 契約 をなしヱホバにしたがひて 歩 み 心 をつくし 精神 をつくしてその 誡命 と 律法 と 法度 を 守 り 此 書 にしるされたる 此 契約 の 言 をおこなはんと 言 り 民 みなその 契約 に 加 はりぬ
4 かくして 王 祭司 の 長 ヒルキヤとその 下 にたつところの 祭司 等 および 門守 等 に 命 じてヱホバの 家 よりしてバアルとアシラと 天 の 衆群 との 爲 に 作 りたる 諸 の 器 と 執 いださしめヱルサレムの 外 にてキデロンの 野 にこれを 燒 きその 灰 をベテルに 持 ゆかしめ
5 又 ユダの 王等 が 立 てダの 邑々 とヱルサレムの 四圍 なる 崇邱 に 香 をたかしめたる 祭司 等 を 廢 しまたバアルと 日月 星 宿 と 天 の 衆群 とに 香 を 焚 く 者等 をも 廢 せり
6 彼 またヱホバの 家 よりアシラ 像 をとりいだしヱルサレムの 外 に 持 ゆきてキデロン 川 にいたりキデロン 川 においてこれを 燒 きこれを 打 碎 きて 粉 となしその 粉 を 民 の 墓 に 散 し
7 またヱホバの 家 の 旁 にある 男娼 の 家 を 毀 てり 其處 はまた 婦人 がアシラのために 天 幕 を 織 ところなりき
8 彼 またユダの 邑々 より 祭司 をことごとく 召 よせまた 祭司 が 香 をたきたる 崇邱 をばゲバよりベエルシバまでこれを 汚 しまた 門 にある 崇邱 を 毀 てり 是等 の 崇邱 は 一 は 邑 の 宰 ヨシユアの 門 の 入 口 にあり 一 は 邑 の 門 にありて 之 に 入 る 人 の 左 にあたる
9 崇邱 の 祭司 等 はエルサレムにおいてヱホバの 壇 にのぼることをせざりき 但 し 彼等 はその 兄弟 の 中 にありて 無酵 パンを 食 へり
10 王 また 人 がその 子息 息女 に 火 の 中 を 通 らしめて 之 をモロクにささぐることなからんためにベンヒンノムの 谷 にあるトペテを 汚 し
11 またユダの 王等 が 日 のためにささげてヱホバの 家 の 門 における 馬 をうつせりこの 馬 はパルリムにある 侍從 ナタンメレクの 室 にをりしなり 彼 また 日 の 車 を 皆 火 に 焚 り
12 またユダの 王等 がアハズの 桜 の 屋背 につくりたる 祭壇 とマナセがヱホバの 家 の 兩 の 庭 につくりたる 祭壇 とは 王 これを 毀 ちこれを 其處 より 取 くづしてその 碎片 をキデロン 川 になげ 捨 たり
13 またイスラエルの 王 ソロモンが 昔 シドン 人 の 憎 むべき 者 なるアシタロテとモアブ 人 の 憎 むべき 者 なるケモシとアンモンの 子孫 の 憎 むべき 者 なるモロクのためにヱルサレムの 前 において 殲滅 山 の 右 に 築 きたる 崇邱 も 王 これを 汚 し
14 また 諸 の 像 をうち 碎 きアシラ 像 をきりたふし 人 の 骨 をもてその 處々 に 充 せり
15 またベテルにある 壇 かのイスラエルに 罪 を 犯 させたるネバテの 子 ヤラベアムが 造 りし 崇邱 すなはちその 壇 もその 崇邱 も 彼 これを 毀 ちその 崇邱 を 焚 てこれを 粉 にうち 碎 きかつアシラ 像 を 焚 り
16 茲 にヨシア 身 をめぐらして 山 に 墓 のあるを 見 人 をやりてその 墓 より 骨 をとりきたらしめ 之 をその 壇 の 上 に 焚 てそれを 汚 せり 即 ち 神 の 人 が 宣 たるヱホバの 言 のごとし 昔 神 の 人 この 言語 を 宣 しことありしなり
17 ヨシアまた 其處 に 見 ゆる 碑 は 何 なるやと 言 しに 邑 の 人々 これに 告 て 其 は 汝 がベテルの 壇 にむかひて 爲 るこの 事等 をユダより 來 りて 宣 たる 神 の 人 の 墓 なりと 言 ければ
18 すなはち 其 には 手 をつくるなかれ 誰 もその 骨 を 移 すなかれと 言 り 是 をもてその 骨 とサマリヤより 來 りし 預言者 の 骨 には 手 をつけざりき
19 またイスラエルの 王等 がサマリヤの 邑々 に 造 りてヱホバを 怒 せし 崇邱 の 家 も 皆 ヨシアこれを 取 のぞき 凡 てそのベテルになせしごとくに 之 に 事 をなせり
20 彼 また 其處 にある 崇邱 の 祭司 等 を 壇 の 上 にころし 人 の 骨 を 壇 の 上 に 焚 てヱルサレムに 歸 りぬ
21 而 して 王 一切 の 民 に 命 じて 言 ふ 汝 らこの 契約 の 書 に 記 されたるごとくに 汝 らの 神 ヱホバに 逾越 の 節 を 執 行 ふべしと
22 士師 のイスラエルを 治 めし 日 より 已來 もまたユダの 王等 とイスラエルの 王等 の 代 にも 斯 のごとき 逾越 の 節 を 守 りしことはなかりしが
23 ヨシア 王 の十八 年 にいたりてヱルサレムにて 斯 逾越節 をヱホバに 守 りしなり
24 ヨシアまた 祭司 ヒルキヤがヱホバの 家 にて 見 いだせし 書 に 記 されたる 律法 の 言 を 世 におこなはんために 口寄者 と 卜筮師 とテラピムと 偶像 およびユダの 地 とヱルサレムに 見 ゆる 諸 の 憎 むべき 者 を 取 のぞけり
25 ヨシアの 如 くに 心 を 盡 し 精神 を 盡 し 力 を 盡 してモーセの 法 に 全 くしたがひてヱホに 歸向 せし 王 はヨシアの 先 にはあらざりきまた 彼 の 後 にも 彼 のごとき 者 はなし
26 斯有 しかどもヱホバはユダにむかひて 怒 を 發 したるその 大 いなる 燃 たつ 震怒 を 息 ることをしたまはざりき 是 はマナセ 諸 の 憤 らしき 事 をもてヱホバを 怒 らせしによるなり
27 ヱホバすなはち 言 たまはく 我 イスラエルを 移 せし 如 くにユダをもわが 目 の 前 より 拂 ひ 移 し 我 が 選 みし 此 ヱルサレムの 邑 と 吾 名 をそこに 置 んといひしこの 殿 とを 棄 べしと
28 ヨシアのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
29 ヨシアの 代 にエジプトの 王 パロネコ、アッスリヤの 王 と 戰 はんとてユフラテ 河 をさして 上 り 來 しがヨシア 王 これを 防 がんとて 進 みゆきければ 彼 これに 出 あひてメギドンにこれを 殺 せり
30 その 僕 等 すなはちこれが 死骸 を 車 にのせてメギドンよりヱルサレムに 持 ゆきこれをその 墓 に 葬 れり 國 の 民 ここに 於 てヨシアの 子 ヱホアハズを 取 りこれに 膏 をそそぎて 王 となしてその 父 にかはらしめたり
31 ヱホアハズは 王 となれる 時 二十三 歳 にしてヱルサレムにて 三月 世 を 治 めたりその 母 はリブナのエレミヤの 女 にして 名 をハムタルと 云 ふ
32 ヱホアハズはその 先祖 等 が 凡 てなしたるごとくにヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせしが
33 パロネコ 彼 をハマテの 地 のリブラに 繋 ぎおきてヱルサレムにおいて 王 となりをることを 得 ざらしめ 且 銀 百 タラント 金 一タラントの 罰 金 を 國 に 課 したり
34 而 してパロネコはヨシアの 子 エリアキムをしてその 父 ヨシアにかはりて 王 とならしめ 彼 の 名 をヱホヤキムと 改 めヱホアハズを 曳 て 去 ぬヱホアハズはエジプトにいたりて 其處 に 死 り
35 ヱホヤキムは 金銀 をパロにおくれり 即 ち 彼 國 に 課 してパロの 命 のままに 金 を 出 さしめ 國 の 民 各人 に 割 つけて 金銀 を 征 取 りてこれをパロネコにおくれり
36 ヱホヤキムは二十五 歳 にして 王 となりヱルサレムにおいて十一 年 世 を 治 めたりその 母 はルマのペダヤの 女 にして 名 をゼブタと 云 ふ
37 ヱホヤキムはその 先祖 等 が 凡 てなしたるごとくにヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせり
Chapter 24
1 ヱホヤキムの 代 にバビロンの 王 ネブカデネザル 上 り 來 りければヱホヤキムこれに 臣 服 して三 年 をへたりしが 遂 にひるがへりて 之 に 叛 けり
2 ヱホバ、カルデヤの 軍兵 スリアの 軍兵 モアブの 軍兵 アンモンの 軍兵 をしてヱホヤキムの 所 に 攻 きたらしめたまへり 即 ちユダを 滅 さんがためにこれをユダに 遣 はしたまふヱホバがその 僕 なる 預言者 等 によりて 言 たまひし 言語 のごとし
3 この 事 は 全 くヱホバの 命 によりてユダにのぞみし 者 にてユダをヱホバの 目 の 前 より 拂 ひ 除 かんがためなりき 是 はマナセがその 凡 てなす 所 において 罪 を 犯 したるにより
4 また 無辜 人 の 血 をながし 無辜 人 の 血 をヱルサレムに 充 したるによりてなりヱホバはその 罪 を 赦 すことをなしたまはざりき
5 ヱホヤキムのその 餘 の 行爲 とその 凡 て 爲 たる 事 はユダの 王 の 歴代 志 の 書 にしるさるるにあらずや
6 ヱホヤキムその 先祖 等 とともに 寝 りその 子 ヱコニアこれに 代 りて 王 となれり
7 却説 またエジプトの 王 は 重 てその 國 より 出 きたらざりき 其 はバビロンの 王 エジプトの 河 よりユフラテ 河 まで 凡 てエジプトの 王 に 屬 する 者 を 悉 く 取 たればなり
8 ヱコニアは 王 となれる 時 十八 歳 にしてヱルサレムにて 三月 世 を 治 めたりその 母 はヱルサレムのエルナタンの 女 にして 名 をネホシタと 云 ふ
9 ヱコニアはその 父 の 凡 てなしたるごとくにヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせり
10 その 頃 バビロンの 王 ネブカデネザルの 臣 ヱルサレムに 攻 のぼりて 邑 を 圍 めり
11 即 ちバビロンの 王 ネブカデネザル 邑 に 攻 來 りてその 臣 にこれを 攻 惱 さしめたれば
12 ユダの 王 ヱコニアその 母 その 臣 その 牧伯等 およびその 侍從 等 とともに 出 てバビロンの 王 に 降 れりバビロンの 王 すなはち 彼 を 執 ふ 是 はその 代 の八 年 にあたれり
13 而 して 彼 ヱホバの 家 の 諸 の 寶物 および 王 の 家 の 寶物 を 其處 より 携 へ 去 りイスラルの 王 ソロモンがヱホバの 宮 に 造 りたる 諸 の 金 の 器 を 切 はがせりヱホバの 言 たまひしごとし
14 彼 またヱルサレムの 一切 の 民 および 一切 の 牧伯等 と 一切 の 大 なる 能力 ある 者 ならびに 工匠 と 鍛冶 とを一 萬人 擄 へゆけり 遺 れる 者 は 國 の 民 の 賤 き 者 のみなりき
15 彼 すなはちヱコニアをバビロンに 擄 へゆきまた 王 の 母 王 の 妻 等 および 侍從 と 國 の 中 の 能力 ある 者 をもエルサレムよりバビロンに 擄 へうつせり
16 凡 て 能力 ある 者 七 千 人 工匠 と 鍛冶 一 千 人 ならびに 強壯 して 善 戰 ふ 者 是等 をバビロンの 王 擄 へてバビロンにうつせり
17 而 してバビロンの 王 またヱコニアの 父 の 兄弟 マツタニヤを 王 となしてヱコニアに 代 へ 其 が 名 をゼデキヤと 改 めたり
18 ゼデキヤは二十一 歳 にして 王 となりヱルサレムにて十一 年 世 を 治 めたりその 母 はリブナのヱレミヤの 女 にして 名 をハムタルと 曰 ふ
19 ゼデキヤはエホヤキムが 凡 てなしたるごとくにヱホバの 目 の 前 に 惡 をなせり
20 ヱルサレムとユダに 斯 る 事 ありしはヱホバの 震怒 による 者 にしてヱホバつひにその 人々 を 自己 の 前 よりはらひ 棄 たまへり 偖 またゼデキヤはバビロンの 王 に 叛 けり
Chapter 25
1 茲 にゼデキヤの 代 の九 年 の十 月 十日 にバビロンの 王 ネブカデネザルその 諸 軍勢 を 率 てヱルサレムに 攻 きたりこれにむかひて 陣 を 張 り 周圍 に 雲梯 を 建 てこれを 攻 たり
2 かくこの 邑 攻 かこまれてゼデキヤ 王 の十一 年 にまでおよびしが
3 その四 月 九日 にいたりて 城邑 の 中 饑 ること 甚 だしくなりその 地 の 民 食物 を 得 ざりき
4 是 をもて 城邑 つひに 打 破 られければ 兵 卒 はみな 王 の 園 の 邊 なる 二箇 の 石垣 の 間 の 途 より 夜 の 中 に 逃 いで 皆 平地 の 途 にしたがひておちゆけり 時 にカルデア 人 は 城邑 を 圍 みをる
5 茲 にカルデア 人 の 軍勢 王 を 追 ゆきヱリコの 平地 にてこれに 追 つきけるにその 軍勢 みな 彼 を 離 れて 散 しかば
6 カルデア 人 王 を 執 へてこれをリブラにをるバビロンの 王 の 許 に 曳 ゆきてその 罪 をさだめ
7 ゼデキヤの 子等 をゼデキヤの 目 の 前 に 殺 しゼデキヤの 目 を 抉 しこれを 鋼索 につなぎてバビロンにたづさへゆけり
8 バビロンの 王 ネブカデネザルの 代 の十九 年 の五 月 七日 にバビロンの 王 の 臣 侍衛 の 長 ネブザラダン、ヱルサレムにきたり
9 ヱホバの 室 と 王 の 室 を 燒 き 火 をもてヱルサレムのすべての 室 と 一切 の 大 なる 室 を 燒 り
10 また 侍衛 の 長 とともにありしカルデア 人 の 軍勢 ヱルサレムの 四周 の 石垣 を 毀 てり
11 侍衛 の 長 ネブザラダンすなはち 邑 に 遺 されし 殘餘 の 民 およびバビロンの 王 に 降 りし 降 人 と 群衆 の 殘餘 者 を 擄 へうつせり
12 但 し 侍衛 の 長 その 地 の 或 貧者 をのこして 葡萄 をつくる 者 となし 農夫 となせり
13 カルデア 人 またヱホバの 家 の 銅 の 柱 と 洗盤 の 臺 と 銅 の 海 をくだきてその 銅 をバビロンに 運 び
14 また 鍋 と 火鏟 と 燈剪 と 匙 および 凡 て 役事 に 用 ふる 銅 の 器 を 取 り
15 侍衛 の 長 また 火盤 と 鉢 など 金銀 にて 作 れる 物 を 取 り
16 またソロモンがヱホバの 室 に 造 しところの 二 の 柱 と 一 の 海 と 臺 とを 取 り 此 もろもろの 銅 の 重 は 量 るべからず
17 この 柱 は 高 さ十八キユビトにしてその 上 に 銅 の 頂 ありその 頂 の 高 は三キユビトその 頂 の 四周 に 網子 と 石榴 とありて 皆 銅 なり 他 の 柱 とその 網子 もこれに 同 じ
18 侍衛 の 長 は 祭司 の 長 セラヤと 第 二の 祭司 ゼパニヤと三 人 の 門守 を 執 へ
19 また 兵 卒 を 督 どる 一人 の 寺人 と 王 の 前 にはべる 者 の 中 邑 にて 遇 しところの 者 五 人 とその 地 の 民 を 募 る 軍勢 の 長 なる 書記 官 と 城邑 の 中 にて 遇 しところの六十 人 の 者 を 邑 より 擄 へされり
20 侍衛 の 長 ネブザラダンこれらを 執 へてリブラにをるバビロンの 王 の 許 にいたりければ
21 バビロンの 王 ハマテの 地 のリブラにてこれらを 撃 殺 せりかくユダはおのれの 地 よりとらへ 移 されたり
22 かくてバビロンの 王 ネブカデネザルは 自己 が 遺 してユダの 地 に 止 らしめし 民 の 上 にシヤパンの 子 なるアヒカムの 子 ゲダリヤをたててこれをその 督者 となせり
23 茲 に 軍勢 の 長 等 およびこれに 屬 する 人々 みなバビロンの 王 がゲダリヤを 督者 となせしことを 聞 しかばすなはちネタニヤの 子 イシマエル、カレヤの 子 ヨナハン、ネトバ 人 タンホメテの 子 セラヤおよび 或 マアカ 人 の 子 ヤザニヤならびに 彼 らに 屬 する 人々 ミヅパにきたりてゲダリヤの 許 にいたれり
24 ゲダリヤすなはち 彼等 とかれらに 屬 する 人々 に 誓 ひてこれに 言 けるは 汝等 カルデア 人 の 僕 となることを 恐 るるなかれこの 地 に 住 てバビロンの 王 につかへなば 汝等 幸福 ならんと
25 然 るに七 月 に 王 の 血統 なるエリシヤマの 子 ネタニヤの 子 なるイシマエル十 人 の 者 とともに 來 りてゲダリヤを 撃 ころし 又 彼 とともにミヅパにをりしユダヤ 人 とカルデア 人 を 殺 せり
26 是 において 大小 の 民 および 軍勢 の 長 等 みな 起 てエジプトにおもむけり 是 はカルデヤ 人 をおそれたればなり
27 ユダの 王 ヱホヤキムがとらへ 移 れたる 後 三十七 年 の十二 月 二十七 日 バビロンの 王 エビルメロダクその 代 の一 年 にユダの 王 ヱホヤキムを 獄 より 出 してその 首 をあげしめ
28 善言 をもて 彼 をなぐさめその 位 をバビロンにともに 居 るところの 王等 の 位 よりも 高 くし
29 その 獄 の 衣服 を 易 しめたりヱホヤキムは一 生 のあひだつねに 王 の 前 に 食 をなせり
30 かれ一 生 のあひだたえず 日々 の 分 を 王 よりたまはりてその 食物 となせり