Chapter 1
1 ダビデの 子 イスラエルの 王 ソロモンの 箴言
2 こは 人 に 智慧 と 訓誨 とをしらしめ 哲言 を 暁 らせ
3 さとき 訓 と 公義 と 公平 と 正直 とをえしめ
4 拙者 にさとりを 與 へ 少者 に 知識 と 謹愼 とを 得 させん 爲 なり
5 智慧 ある 者 は 之 を 聞 て 學 にすすみ 哲者 は 智略 をうべし
6 人 これによりて 箴言 と 譬喩 と 智慧 ある 者 の 言 とその 隠語 とを 悟 らん
7 ヱホバを 畏 るるは 知識 の 本 なり 愚 なる 者 は 智慧 と 訓誨 とを 軽 んず
8 我 が 子 よ 汝 の 父 の 敎 をきけ 汝 の 母 の 法 を 棄 ることなかれ
9 これ 汝 の 首 の 美 しき 冠 となり 汝 の 項 の 妝飾 とならん
10 わが 子 よ 惡者 なんぢ 誘 ふとも 從 ふことなかれ
11 彼等 なんぢにむかひて 請 ふ われらと 偕 にきたれ 我儕 まちぶせして 人 の 血 を 流 し 無辜 ものを 故 なきに 伏 てねらひ
12 陰府 のごとく 彼等 を 活 たるままにて 呑 み 壯健 なる 者 を 墳 に 下 る 者 のごとくになさん
13 われら 各樣 のたふとき 財貨 をえ 奪 ひ 取 たる 物 をもて 我儕 の 家 に 盈 さん
14 汝 われらと 偕 に 籤 をひけ 我儕 とともに 一 の 金嚢 を 持 べしと 云 とも
15 我 が 子 よ 彼等 とともに 途 を 歩 むことなかれ 汝 の 足 を 禁 めてその 路 にゆくこと 勿 れ
16 そは 彼 らの 足 は 惡 に 趨 り 血 を 流 さんとて 急 げばなり
17 (すべて 鳥 の 目 の 前 にて 羅 を 張 は 徒勞 なり)
18 彼等 はおのれの 血 のために 埋伏 し おのれの 命 をふしてねらふ
19 凡 て 利 を 貧 る 者 の 途 はかくの 如 し 是 その 持主 をして 生命 をうしなはしむるなり
20 智慧 外 に 呼 はり 衢 に 其 聲 をあげ
21 熱閙 しき 所 にさけび 城市 の 門 の 口 邑 の 中 にその 言 をのべていふ
22 なんぢら 拙 者 のつたなきを 愛 し 嘲笑者 のあざけりを 樂 しみ 愚 なる 者 の 知識 を 惡 むは 幾時 までぞや
23 わが 督斥 にしたがひて 心 を 改 めよ 視 よわれ 我 が 霊 を 汝 らにそそぎ 我 が 言 をなんぢらに 示 さん
24 われ 呼 たれども 汝 らこたへず 手 を 伸 たれども 顧 る 者 なく
25 かへつて 我 がすべての 勸告 をすて 我 が 督斥 を 受 ざりしに 由 り
26 われ 汝 らが 禍災 にあふとき 之 を 笑 ひ 汝 らの 恐懼 きたらんとき 嘲 るべし
27 これは 汝 らのおそれ 颶風 の 如 くきたり 汝 らのほろび 颺風 の 如 くきたり 艱難 とかなしみと 汝 らにきたらん 時 なり
28 そのとき 彼等 われを 呼 ばん 然 れどわれ 應 へじ 只管 に 我 を 求 めん されど 我 に 遇 じ
29 かれら 知識 を 憎 み 又 ヱホバを 畏 るることを 悦 ばず
30 わが 勸 に 從 はず 凡 て 我 督斥 をいやしめたるによりて
31 己 の 途 の 果 を 食 ひおのれの 策略 に 飽 べし
32 拙 者 の 違逆 はおのれを 殺 し 愚 なる 者 の 幸福 はおのれを 滅 さん
33 されど 我 に 聞 ものは 平穩 に 住 ひかつ 禍害 にあふ 恐怖 なくして 安然 ならん
Chapter 2
1 我 が 子 よ 汝 もし 我 が 言 をうけ 我 が 誡命 を 汝 のこころに 蔵 め
2 斯 て 汝 の 耳 を 智慧 に 傾 け 汝 の 心 をさとりにむけ
3 もし 知識 を 呼 求 め 聰明 をえんと 汝 の 聲 をあげ
4 銀 の 如 くこれを 探 り 秘 れたる 寳 の 如 くこれを 尋 ねば
5 汝 ヱホバを 畏 るることを 暁 り 神 を 知 ることを 得 べし
6 そはヱホバは 智慧 をあたへ 知識 と 聰明 とその 口 より 出 づればなり
7 かれは 義人 のために 聰明 をたくはへ 直 く 行 む 者 の 盾 となる
8 そは 公平 の 途 をたもち その 聖徒 の 途 すぢを 守 りたまへばなり
9 斯 て 汝 はつひに 公義 と 公平 と 正直 と 一切 の 善 道 を 暁 らん
10 すなはち 智慧 なんぢの 心 にいり 知識 なんぢの 霊魂 に 樂 しからん
11 謹愼 なんぢを 守 り 聰明 なんぢをたもちて
12 惡 き 途 よりすくひ 虚偽 をかたる 者 より 救 はん
13 彼等 は 直 き 途 をはなれて 幽暗 き 路 に 行 み
14 惡 を 行 ふを 樂 しみ 惡者 のいつはりを 悦 び
15 その 途 はまがり その 行爲 は 邪曲 なり
16 聰明 はまた 汝 を 妓女 より 救 ひ 言 をもて 諂 ふ 婦 より 救 はん
17 彼 はわかき 時 の 侶 をすて その 神 に 契約 せしことを 忘 るるなり
18 その 家 は 死 に 下 り その 途 は 陰府 に 赴 く
19 凡 てかれにゆく 者 は 歸 らず また 生命 の 途 に 達 らざるなり
20 聰明 汝 をたもちてよき 途 に 行 ませ 義人 の 途 を 守 らしめん
21 そは 義人 は 地 にながらへをり 完全 者 は 地 に 止 らん
22 されど 惡者 は 地 より 亡 され 悖逆 者 は 地 より 抜 さらるべし
Chapter 3
1 我 が 子 よわが 法 を 忘 るるなかれ 汝 の 心 にわが 誡命 をまもれ
2 さらば 此事 は 汝 の 日 をながくし 生命 の 年 を 延 べ 平康 をなんぢに 加 ふべし
3 仁慈 と 眞實 とを 汝 より 離 すことなかれ 之 を 汝 の 項 にむすび これを 汝 の 心 の 碑 にしるせ
4 さらばなんぢ 神 と 人 との 前 に 恩寵 と 好名 とを 得 べし
5 汝 こころを 盡 してヱホバに 倚賴 め おのれの 聰明 に 倚 ることなかれ
6 汝 すべての 途 にてヱホバをみとめよ さらばなんぢの 途 を 直 くしたまふべし
7 自 から 看 て 聰明 とする 勿 れ ヱホバを 畏 れて 惡 を 離 れよ
8 これ 汝 の 身 に 良薬 となり 汝 の 骨 に 滋潤 とならん
9 汝 の 貨財 と 汝 がすべての 產物 の 初生 をもてヱホバをあがめよ
10 さらば 汝 の 倉庫 はみちて 餘 り 汝 の 酒醡 は 新 しき 酒 にて 溢 れん
11 我 子 よ 汝 ヱホバの 懲治 をかろんずる 勿 れ その 譴責 を 受 くるを 厭 ふこと 勿 れ
12 それヱホバはその 愛 する 者 をいましめたまふ あたかも 父 のその 愛 する 子 を 譴 むるが 如 し
13 智慧 を 求 め 得 る 人 および 聰明 をうる 人 は 福 なり
14 そは 智慧 を 獲 るは 銀 を 獲 るに 愈 りその 利 は 精金 よりも 善 ければなり
15 智慧 は 眞珠 よりも 尊 し 汝 の 凡 ての 財貨 も 之 と 比 ぶるに 足 らず
16 其 右 の 手 には 長壽 あり その 左 の 手 には 富 と 尊貴 とあり
17 その 途 は 樂 しき 途 なり その 徑 すぢは 悉 く 平康 し
18 これは 執 る 者 には 生命 の 樹 なり これ 持 ものは 福 なり
19 ヱホバ 智慧 をもて 地 をさだめ 聰明 をもて 天 を 置 たまへり
20 その 知識 によりて 海洋 はわきいで 雲 は 露 をそそぐなり
21 我 が 子 よこれらを 汝 の 眼 より 離 す 勿 れ 聰明 と 謹愼 とを 守 れ
22 然 ばこれは 汝 の 霊魂 の 生命 となり 汝 の 項 の 妝飾 とならん
23 かくて 汝 やすらかに 汝 の 途 をゆかん 又 なんぢの 足 つまづかじ
24 なんぢ 臥 とき 怖 るるところあらず 臥 ときは 酣 く 睡 らん
25 なんぢ 猝然 なる 恐懼 をおそれず 惡者 の 滅亡 きたる 時 も 之 を 怖 るまじ
26 そはヱホバは 汝 の 倚賴 むものにして 汝 の 足 を 守 りてとらはれしめたまはざるべければなり
27 汝 の 手 善 をなす 力 あらば 之 を 爲 すべき 者 に 爲 さざること 勿 れ
28 もし 汝 に 物 あらば 汝 の 鄰 に 向 ひ 去 て 復 來 れ 明日 われ 汝 に 予 へんといふなかれ
29 汝 の 鄰 なんぢの 傍 に 安 らかに 居 らば 之 にむかひて 惡 を 謀 ること 勿 れ
30 人 もし 汝 に 惡 を 爲 さずば 故 なく 之 と 爭 ふこと 勿 れ
31 暴虐 人 を 羨 むことなく そのすべての 途 を 好 とすることなかれ
32 そは 邪曲 なる 者 はヱホバに 惡 まるればなり されど 義者 はその 親 き 者 とせらるべし
33 ヱホバの 呪詛 は 惡者 の 家 にあり されど 義者 の 室 はかれにめぐまる
34 彼 は 嘲笑者 をあざけり 謙 る 者 に 恩惠 をあたへたまふ
35 智者 は 尊榮 をえ 愚 なる 者 は 羞辱 之 をとりさるべし
Chapter 4
1 小子 等 よ 父 の 訓 をきけ 聰明 を 知 んために 耳 をかたむけよ
2 われ 善 敎 を 汝 らにさづく わが 律 を 棄 つることなかれ
3 われも 我 が 父 には 子 にして 我 が 母 の 目 には 獨 の 愛子 なりき
4 父 われを 敎 へていへらく 我 が 言 を 汝 の 心 にとどめ わが 誡命 をまもれ 然 らば 生 べし
5 智慧 をえ 聰明 をえよ これを 忘 るるなかれ また 我 が 口 の 言 に 身 をそむくるなかれ
6 智慧 をすつることなかれ 彼 なんぢを 守 らん 彼 を 愛 せよ 彼 なんぢを 保 たん
7 智慧 は 第一 なるものなり 智慧 をえよ 凡 て 汝 の 得 たる 物 をもて 聰明 をえよ
8 彼 を 尊 べ さらば 彼 なんぢを 高 く 擧 げん もし 彼 を 懐 かば 彼 汝 を 尊榮 からしめん
9 かれ 美 しき 飾 を 汝 の 首 に 置 き 榮 の 冠弁 を 汝 に 予 へん
10 我 が 子 よきけ 我 が 言 を 納 れよ さらば 汝 の 生命 の 年 おほからん
11 われ 智慧 の 道 を 汝 に 敎 へ 義 しき 徑 筋 に 汝 を 導 けり
12 歩 くとき 汝 の 歩 は 艱 まず 趨 るときも 躓 かじ
13 堅 く 訓誨 を 執 りて 離 すこと 勿 れ これを 守 れ これは 汝 の 生命 なり
14 邪曲 なる 者 の 途 に 入 ることなかれ 惡者 の 路 をあやむこと 勿 れ
15 これを 避 よ 過 ること 勿 れ 離 れて 去 れ
16 そは 彼等 は 惡 を 爲 さざれば 睡 らず 人 を 躓 かせざればいねず
17 不義 のパンを 食 ひ 暴虐 の 酒 を 飮 めばなり
18 義者 の 途 は 旭光 のごとし いよいよ 光輝 をまして 晝 の 正午 にいたる
19 惡者 の 途 は 幽冥 のごとし 彼 らはその 蹟 くもののなになるを 知 ざるなり
20 わが 子 よ 我 が 言 をきけ 我 が 語 るところに 汝 の 耳 を 傾 けよ
21 之 を 汝 の 目 より 離 すこと 勿 れ 汝 の 心 のうちに 守 れ
22 是 は 之 を 得 るものの 生命 にしてまたその 全體 の 良薬 なり
23 すべての 操守 べき 物 よりもまさりて 汝 の 心 を 守 れ そは 生命 の 流 これより 出 ればなり
24 虚偽 の 口 を 汝 より 棄 さり 惡 き 口唇 を 汝 より 遠 くはなせ
25 汝 の 目 は 正 く 視 汝 の 眼瞼 は 汝 の 前 を 眞直 に 視 るべし
26 汝 の 足 の 徑 をかんがへはかり 汝 のすべての 道 を 直 くせよ
27 右 にも 左 にも 偏 ること 勿 れ 汝 の 足 を 惡 より 離 れしめよ
Chapter 5
1 我 が 子 よわが 智慧 をきけ 汝 の 耳 をわが 聰明 に 傾 け
2 しかしてなんぢ 謹愼 を 守 り 汝 の 口唇 に 知識 を 保 つべし
3 娼妓 の 口唇 は 蜜 を 滴 らし 其 口 は 脂 よりも 滑 なり
4 されど 其 終 は 茵蔯 の 如 くに 苦 く 兩刃 の 劍 の 如 くに 利 し
5 その 足 は 死 に 下 り その 歩 は 陰府 に 趣 く
6 彼 は 生命 の 途 に 入 らず 其 徑 はさだかならねども 自 ら 之 を 知 ざるなり
7 小子 等 よいま 我 にきけ 我 が 口 の 言 を 棄 つる 勿 れ
8 汝 の 途 を 彼 より 遠 く 離 れしめよ 其 家 の 門 に 近 づくことなかれ
9 恐 くは 汝 の 榮 を 他人 にわたし 汝 の 年 を 憐憫 なき 者 にわたすにいたらん
10 恐 くは 他人 なんぢの 資財 によりて 盈 され 汝 の 勞苦 は 他人 の 家 にあらん
11 終 にいたりて 汝 の 身 なんぢの 體 亡 ぶる 時 なんぢ 泣 悲 みていはん
12 われ 敎 をいとひ 心 に 譴責 をかろんじ
13 我 が 師 の 聲 をきかず 我 を 敎 ふる 者 に 耳 を 傾 けず
14 あつまりの 中 會衆 のうちにてほとんど 諸 の 惡 に 陷 れりと
15 汝 おのれの 水溜 より 水 を 飮 み おのれの 泉 より 流 るる 水 をのめ
16 汝 の 流 をほかに 溢 れしめ 汝 の 河 の 水 を 衢 に 流 れしむべけんや
17 これを 自己 に 歸 せしめ 他人 をして 汝 と 偕 にこに 與 らしむること 勿 れ
18 汝 の 泉 に 福祉 を 受 しめ 汝 の 少 き 時 の 妻 を 樂 しめ
19 彼 は 愛 しき 麀 のごとく 美 しき 鹿 の 如 し その 乳房 をもて 常 にたれりとし その 愛 をもて 常 によろこべ
20 我 子 よ 何 なればあそびめをたのしみ 淫婦 の 胸 を 懐 くや
21 それ 人 の 途 はヱホバの 目 の 前 にあり 彼 はすべて 其 行爲 を 量 りたまふ
22 惡者 はおのれの 愆 にとらへられ その 罪 の 繩 に 繋 る
23 彼 は 訓誨 なきによりて 死 その 多 くの 愚 なることに 由 りて 亡 ぶべし
Chapter 6
1 我 子 よ 汝 もし 朋友 のために 保證 をなし 他人 のために 汝 の 手 を 拍 ば
2 汝 その 口 の 言 によりてわなにかかり その 口 の 言 によりてとらへらるるなり
3 我 子 よ 汝 友 の 手 に 陷 りしならば 斯 して 自 ら 救 へ すなはち 往 て 自 ら 謙 だり 只管 なんぢの 友 に 求 め
4 汝 の 目 をして 睡 らしむることなく 汝 の 眼瞼 をして 閉 しむること 勿 れ
5 かりうどの 手 より 鹿 ののがるるごとく 鳥 とる 者 の 手 より 鳥 ののがるる 如 くして みづからを 救 へ
6 惰 者 よ 蟻 にゆき 其 爲 すところを 觀 て 智慧 をえよ
7 蟻 は 首領 なく 有司 なく 君主 なけれども
8 夏 のうちに 食 をそなへ 収穫 のときに 糧 を 斂 む
9 惰 者 よ 汝 いづれの 時 まで 臥 息 むや いづれの 時 まで 睡 りて 起 ざるや
10 しばらく 臥 ししばらく 睡 り 手 を 叉 きてまた 片時 やすむ
11 さらば 汝 の 貧窮 は 盗人 の 如 くきたり 汝 の 缺乏 は 兵士 の 如 くきたるべし
12 邪曲 なる 人 あしき 人 は 虚偽 の 言 をもて 事 を 行 ふ
13 彼 は 眼 をもて 眴 せし 脚 をもてしらせ 指 をもて 示 す
14 その 心 に 虚偽 をたもち 常 に 惡 をはかり 爭端 を 起 す
15 この 故 にその 禍害 にはかに 來 り 援助 なくして 立刻 に 敗 らるべし
16 ヱホバの 憎 みたまふもの 六 あり 否 その 心 に 嫌 ひたまふもの 七 あり
17 即 ち 驕 る 目 いつはりをいふ 舌 つみなき 人 の 血 を 流 す 手
18 惡 き 謀計 をめぐらす 心 すみやかに 惡 に 趨 る 足
19 詐僞 をのぶる 證 人 および 兄弟 のうちに 爭端 をおこす 者 なり
20 我 子 よ 汝 の 父 の 誡命 を 守 り 汝 の 母 の 法 を 棄 る 勿 れ
21 常 にこれを 汝 の 心 にむす び 之 をなんぢの 頸 に 佩 よ
22 これは 汝 のゆくとき 汝 をみちびき 汝 の 寝 るとき 汝 をまもり 汝 の 寤 るとき 汝 とかたらん
23 それ 誡命 は 燈火 なり 法 は 光 なり 敎訓 の 懲治 は 生命 の 道 なり
24 これは 汝 をまもりて 惡 き 婦 よりまぬかれしめ 汝 をたもちて 淫婦 の 舌 の 諂媚 にまどはされざらしめん
25 その 艶美 を 心 に 戀 ふことなかれ その 眼瞼 に 捕 へらるること 勿 れ
26 それ 娼妓 のために 人 はただ 僅 に 一撮 の 糧 をのこすのみにいたる 又 淫婦 は 人 の 尊 き 生命 を 求 むるなり
27 人 は 火 を 懐 に 抱 きてその 衣 を 焚 れざらんや
28 人 は 熱 火 を 踏 て 其 足 を 焚 れざらんや
29 その 隣 の 妻 と 姦淫 をおこなふ 者 もかくあるべし 凡 て 之 に 捫 る 者 は 罪 なしとせられず
30 竊 む 者 もし 饑 しときに 其 饑 を 充 さん 爲 にぬすめるならば 人 これを 藐 ぜじ
31 もし 捕 へられなばその 七倍 を 償 ひ 其 家 の 所有 をことごとく 出 さざるべからず
32 婦 と 姦淫 をおこなふ 者 は 智慧 なきなり 之 を 行 ふ 者 はおのれの 霊魂 を 亡 し
33 傷 と 陵辱 とをうけて 其 恥 を 雪 ぐこと 能 はず
34 妒忌 その 夫 をして 忿怒 をもやさしむればその 怨 を 報 ゆるときかならず 寛 さじ
35 いかなる 贖 物 をも 顧 みず 衆多 の 饋物 をなすともやはらがざるべし
Chapter 7
1 我 子 よわが 言 をまもり 我 が 誡命 を 汝 の 心 にたくはへよ
2 我 が 誡命 をまもりで 生命 をえよ 我 法 を 守 ること 汝 の 眸子 を 守 るが 如 くせよ
3 これを 汝 の 指 にむすび これを 汝 の 心 の 碑 に 銘 せ
4 なんぢ 智慧 にむかひて 汝 はわが 姉妹 なりといひ 明理 にむかひて 汝 はわが 友 なりといへ
5 さらば 汝 をまもりて 淫婦 にまよはざらしめ 言 をもて 媚 る 娼妓 にとほざからしめん
6 われ 我 室 の 牖 により 檑子 よりのぞきて
7 拙 き 者 のうち 幼弱者 のうちに 一人 の 智慧 なき 者 あるを 觀 たり
8 彼 衢 をすぎ 婦 の 門 にちかづき 其 家 の 路 にゆき
9 黄昏 に 半宵 に 夜半 に 黑暗 の 中 にあるけり
10 時 に 娼妓 の 衣 を 着 たる 狡 らなる 婦 かれにあふ
11 この 婦 は 譁 しくしてつつしみなく 其 足 は 家 に 止 らず
12 あるときは 衢 にあり 或 時 はひろばにあり すみずみにたちて 人 をうかがふ
13 この 婦 かれをひきて 接吻 し 恥 しらぬ 面 をもていひけるは
14 われ 酬恩祭 を 献 げ 今日 すでにわが 誓願 を 償 せり
15 これによりて 我 なんぢを 迎 へんとていで 汝 の 面 をたづねて 汝 に 逢 へり
16 わが 榻 には 美 しき 褥 およびエジプトの 文枲 をしき
17 沒藥 蘆薈 桂皮 をもて 我 が 榻 にそそげり
18 來 れわれら 詰朝 まで 情 をつくし 愛 をかよはして 相 なぐさめん
19 そは 夫 は 家 にあらず 遠 く 旅立 して
20 手 に 金嚢 をとれり 望月 ならでは 家 に 歸 らじと
21 多 の 婉言 をもて 惑 し 口唇 の 諂媚 をもて 誘 へば
22 わかき 人 ただちにこれに 隨 へり あだかも 牛 の 宰地 にゆくが 如 く 愚 なる 者 の 桎梏 をかけらるる 爲 にゆくが 如 し
23 遂 には 矢 その 肝 を 刺 さん 鳥 の 速 かに 羅 にいりてその 生命 を 喪 ふに 至 るを 知 ざるがごとし
24 小子等 よいま 我 にきけ 我 が 口 の 言 に 耳 を 傾 けよ
25 なんぢの 心 を 淫婦 の 道 にかたむくること 勿 れ またこれが 徑 に 迷 ふこと 勿 れ
26 そは 彼 は 多 の 人 を 傷 つけて 仆 せり 彼 に 殺 されたる 者 ぞ 多 かる
27 その 家 は 陰府 の 途 にして 死 の 室 に 下 りゆく
Chapter 8
1 智慧 は 呼 はらざるか 聰明 は 聲 を 出 さざるか
2 彼 は 路 のほとりの 高處 また 街衢 のなかに 立 ち
3 邑 のもろもろの 門 邑 の 口 および 門々 の 入 口 にて 呼 はりいふ
4 人々 よわれ 汝 をよび 我 が 聲 をもて 人 の 子等 をよぶ
5 拙 き 者 よなんぢら 聰明 に 明 かなれ 愚 なる 者 よ 汝 ら 明 かなる 心 を 得 よ
6 汝 きけ われ 善事 をかたらん わが 口唇 をひらきて 正 事 をいださん
7 我 が 口 は 眞實 を 述 べ わが 口唇 はあしき 事 を 憎 むなり
8 わが 口 の 言 はみな 義 し そのうちに 虚偽 と 奸邪 とあることなし
9 是 みな 智 者 の 明 かにするところ 知識 をうる 者 の 正 とするところなり
10 なんぢら 銀 をうくるよりは 我 が 敎 をうけよ 精金 よりもむしろ 知識 をえよ
11 それ 智慧 は 眞珠 に 愈 れり 凡 の 寳 も 之 に 比 ぶるに 足 らず
12 われ 智慧 は 聰明 をすみかとし 知識 と 謹愼 にいたる
13 ヱホバを 畏 るるとは 惡 を 憎 むことなり 我 は 傲慢 と 驕奢 惡 道 と 虚偽 の 口 とを 憎 む
14 謀略 と 聰明 は 我 にあり 我 は 了知 なり 我 は 能力 あり
15 我 に 由 て 王 者 は 政 をなし 君 たる 者 は 義 しき 律 をたて
16 我 によりて 主 たる 者 および 牧伯 たちなど 凡 て 地 の 審判人 は 世 ををさむ
17 われを 愛 する 者 は 我 これを 愛 す 我 を 切 に 求 むるものは 我 に 遇 ん
18 富 と 榮 とは 我 にあり 貴 き 寳 と 公義 とも 亦 然 り
19 わが 果 は 金 よりも 精金 よりも 愈 り わが 利 は 精銀 よりもよし
20 我 は 義 しき 道 にあゆみ 公平 なる 路徑 のなかを 行 む
21 これ 我 を 愛 する 者 に 貨財 をえさせ 又 その 庫 を 充 しめん 爲 なり
22 ヱホバいにしへ 其 御 わざをなしそめたまへる 前 に その 道 の 始 として 我 をつくりたまひき
23 永遠 より 元始 より 地 の 有 ざりし 前 より 我 は 立 られ
24 いまだ 海洋 あらず いまだ 大 なるみづの 泉 あらざりしとき 我 すでに 生 れ
25 山 いまださだめられず 陵 いまだ 有 ざりし 前 に 我 すでに 生 れたり
26 即 ち 神 いまだ 地 をも 野 をも 地 の 塵 の 根元 をも 造 り 給 はざりし 時 なり
27 かれ 天 をつくり 海 の 面 に 穹蒼 を 張 たまひしとき 我 かしこに 在 りき
28 彼 うへに 雲氣 をかたく 定 め 淵 の 泉 をつよくならしめ
29 海 にその 限界 をたて 水 をしてその 岸 を 踰 えざらしめ また 地 の 基 を 定 めたまへるとき
30 我 はその 傍 にありて 創造者 となり 日々 に 欣 び 恒 にその 前 に 樂 み
31 その 地 にて 樂 み 又 世 の 人 を 喜 べり
32 されば 小子等 よ いま 我 にきけ わが 道 をまもる 者 は 福 ひなり
33 敎 をききて 智慧 をえよ 之 を 棄 ることなかれ
34 凡 そ 我 にきき 日々 わが 門 の 傍 にまち わが 戸口 の 柱 のわきにたつ 人 は 福 ひなり
35 そは 我 を 得 る 者 は 生命 をえ ヱホバより 恩寵 を 獲 ればなり
36 我 を 失 ふものは 自己 の 生命 を 害 ふ すべて 我 を 惡 むものは 死 を 愛 するなり
Chapter 9
1 智慧 はその 家 を 建 て その 七 の 柱 を 砍成 し
2 その 畜 を 宰 り その 酒 を 混和 せ その 筵 をそなへ
3 その 婢女 をつかはして 邑 の 高 處 に 呼 はりいはしむ
4 拙 者 よここに 來 れと また 智慧 なき 者 にいふ
5 汝等 きたりて 我 が 糧 を 食 ひ わがまぜあはせたる 酒 をのみ
6 拙劣 をすてて 生命 をえ 聰明 のみちを 行 め
7 嘲笑者 をいましむる 者 は 恥 を 己 にえ 惡人 を 責 むる 者 は 疵 を 己 にえん
8 嘲笑者 を 責 むることなかれ 恐 くは 彼 なんぢを 惡 まん 智慧 ある 者 をせめよ 彼 なんぢを 愛 せん
9 智慧 ある 者 に 授 けよ 彼 はますます 智慧 をえん 義者 を 敎 へよ 彼 は 知識 に 進 まん
10 ヱホバを 畏 るることは 智慧 の 根本 なり 聖者 を 知 るは 聰明 なり
11 我 により 汝 の 日 は 多 くせられ 汝 のいのちの 年 は 増 べし
12 汝 もし 智慧 あらば 自己 のために 智慧 あるなり 汝 もし 嘲 らば 汝 ひとり 之 を 負 ん
13 愚 なる 婦 は 嘩 しく 且 つたなくして 何事 をも 知 らず
14 その 家 の 門 に 坐 し 邑 のたかき 處 にある 座 にすわり
15 道 をますぐに 過 る 往來 の 人 を 招 きていふ
16 拙 者 よここに 來 れと また 智慧 なき 人 にむかひては 之 にいふ
17 竊 みたる 水 は 甘 く 密 かに 食 ふ 糧 は 美味 ありと
18 彼處 にある 者 は 死 し 者 その 客 は 陰府 のふかき 處 にあることを 是等 の 人 は 知 らざるなり
Chapter 10
1 ソロモンの 箴言 智慧 ある 子 は 父 を 欣 ばす 愚 なる 子 は 母 の 憂 なり
2 不義 の 財 は 益 なし されど 正義 は 救 ひて 死 を 脱 かれしむ
3 ヱホバは 義者 の 霊魂 を 餓 ゑしめず 惡者 にその 欲 するところを 得 ざらしむ
4 手 をものうくして 動 くものは 貧 くなり 勤 めはたらく 者 の 手 は 富 を 得
5 夏 のうちに 斂 むる 者 は 智 き 子 なり 収穫 の 時 にねむる 者 は 辱 をきたす 子 なり
6 義者 の 首 には 福祉 きたり 惡者 の 口 は 強暴 を 掩 ふ
7 義者 の 名 は 讃 られ 惡者 の 名 は 腐 る
8 心 の 智 き 者 は 誡命 を 受 く されど 口 の 頑愚 なる 者 は 滅 さる
9 直 くあゆむ 者 はそのあゆむこと 安 し されどその 途 を 曲 ぐる 者 は 知 らるべし
10 眼 をもて 眴 せする 者 は 憂 をおこし 口 の 頑愚 なる 者 は 亡 さる
11 義者 の 口 は 生命 の 泉 なり 惡者 の 口 は 強暴 を 掩 ふ
12 怨恨 は 爭端 をおこし 愛 はすべての 愆 を 掩 ふ
13 哲者 のくちびるには 智慧 あり 智慧 なき 者 の 背 のためには 鞭 あり
14 智慧 ある 者 は 知識 をたくはふ 愚 かなる 者 の 口 はいまにも 滅亡 をきたらす
15 富 者 の 資財 はその 堅 き 城 なり 貧者 のともしきはそのほろびなり
16 義者 が 動作 は 生命 にいたり 惡者 の 利 得 は 罪 にいたる
17 敎 をまもる 者 は 生命 の 道 にあり 懲戒 をすつる 者 はあやまりにおちいる
18 怨 をかくす 者 には 虚偽 のくちびるあり 誹謗 をいだす 者 は 愚 かなる 者 なり
19 言 おほけれぼ 罪 なきことあたはず その 口唇 を 禁 むるものは 智慧 あり
20 義者 の 舌 は 精銀 のごとし 惡者 の 心 は 値 すくなし
21 義者 の 口唇 はおほくの 人 をやしなひ 愚 なる 者 は 智慧 なきに 由 て 死 ぬ
22 ヱホバの 祝福 は 人 を 富 す 人 の 勞苦 はこれに 加 ふるところなし
23 愚 かなる 者 は 惡 をなすを 戯 れごとのごとくす 智慧 のさとかる 人 にとりても 是 のごとし
24 惡者 の 怖 るるところは 自己 にきたり 義者 のねがふところはあたへらる
25 狂風 のすぐるとき 惡者 は 無 に 歸 せん 義者 は 窮 なくたもつ 基 のごとし
26 惰 る 者 のこれを 遣 すものに 於 るは 酢 の 歯 に 於 るが 如 く 煙 の 目 に 於 るが 如 し
27 ヱホバを 畏 るることは 人 の 日 を 多 くす されど 惡者 の 年 はちぢめらる
28 義者 の 望 は 喜悦 にいたり 惡者 の 望 は 絶 べし
29 ヱホバの 途 は 直 者 の 城 となり 惡 を 行 ふものの 滅亡 となる
30 義者 は 何時 までも 動 かされず 惡者 は 地 に 住 むことを 得 じ
31 義者 の 口 は 智慧 をいだすなり 虚偽 の 舌 は 抜 るべし
32 義者 のくちびるは 喜 ばるべきことをわきまへ 惡者 の 口 はいつはりを 語 る
Chapter 11
1 いつはりの 權衝 はヱホバに 惡 まれ 義 しき 法馬 は 彼 に 欣 ばる
2 驕傲 きたれば 辱 も 亦 きたる 謙 だる 者 には 智慧 あり
3 直 者 の 端荘 は 己 を 導 き 悖逆者 の 邪曲 は 己 を 亡 す
4 寳 は 震怒 の 日 に 益 なし されど 正義 は 救 ふて 死 をまぬかれしむ
5 完全 者 はその 正義 によりてその 途 を 直 くせられ 惡者 はその 惡 によりて 跌 るべし
6 直 者 はその 正義 によりて 救 はれ 悖逆 者 は 自己 の 惡 によりて 執 へらる
7 惡人 は 死 るときにその 望 たえ 不義 なる 者 の 望 もまた 絶 べし
8 義者 は 艱難 より 救 はれ 惡者 はこれに 代 る
9 邪曲 なる 者 は 口 をもてその 鄰 を 亡 す されど 義 しき 者 はその 知識 によりて 救 はる
10 義 しきもの 幸福 を 受 ればその 城邑 に 歓喜 あり 惡 きもの 亡 さるれば 歓喜 の 聲 おこる
11 城邑 は 直 者 の 祝 ふに 倚 て 高 く 擧 られ 惡者 の 口 によりて 亡 さる
12 その 鄰 を 侮 る 者 は 智慧 なし 聰明 人 はその 口 を 噤 む
13 往 て 人 の 是非 をいふ 者 は 密事 を 洩 し 心 の 忠信 なる 者 は 事 を 隱 す
14 はかりごとなければ 民 たふれ 議士 多 ければ 平安 なり
15 他人 のために 保證 をなす 者 は 苦難 をうけ 保證 を 嫌 ふ 者 は 平安 なり
16 柔順 なる 婦 は 榮譽 をえ 強 き 男子 は 資財 を 得
17 慈悲 ある 者 は 己 の 霊魂 に 益 をくはへ 殘忍 者 はおのれの 身 を 擾 はす
18 惡者 の 獲 る 報 はむなしく 義 を 播 くものの 得 る 報賞 は 確 し
19 堅 く 義 をたもつ 者 は 生命 にいたり 惡 を 追 もとむる 者 はおのれの 死 をまねく
20 心 の 戻 れる 者 はヱホバに 憎 まれ 直 く 道 を 歩 む 者 は 彼 に 悦 ばる
21 手 に 手 をあはするとも 惡人 は 罪 をまぬかれず 義人 の 苗裔 は 救 を 得
22 美 しき 婦 のつつしみなきは 金 の 環 の 豕 の 鼻 にあるが 如 し
23 義人 のねがふところは 凡 て 福祉 にいたり 惡人 ののぞむところは 震怒 にいたる
24 ほどこし 散 して 反 りて 増 ものあり 與 ふべきを 吝 みてかへりて 貧 しきにいたる 者 あり
25 施與 を 好 むものは 肥 え 人 を 潤 ほす 者 はまた 利潤 をうく
26 穀物 を 蔵 めて 糶 ざる 者 は 民 に 詛 はる 然 れど 售 る 者 の 首 には 祝福 あり
27 善 をもとむる 者 は 恩惠 をえん 惡 をもとむる 者 には 惡 き 事 きたらん
28 おのれの 富 を 恃 むものは 仆 れん されど 義者 は 樹 の 靑 葉 のごとくさかえん
29 おのれの 家 をくるしむるものは 風 をえて 所有 とせん 愚 なる 者 は 心 の 智 きものの 僕 とならん
30 義人 の 果 は 生命 の 樹 なり 智慧 ある 者 は 人 を 捕 ふ
31 みよ 義人 すらも 世 にありて 報 をうくべし 况 て 惡人 と 罪人 とをや
Chapter 12
1 訓誨 を 愛 する 者 は 知識 を 愛 す 懲戒 を 惡 むものは 畜 のごとし
2 善 人 はヱホバの 恩寵 をうけ 惡 き 謀略 を 設 くる 人 はヱホバに 罰 せらる
3 人 は 惡 をもて 堅 く 立 ことあたはず 義人 の 根 は 動 くことなし
4 賢 き 婦 はその 夫 の 冠弁 なり 辱 をきたらする 婦 は 夫 をしてその 骨 に 腐 あるが 如 くならしむ
5 義者 のおもひは 直 し 惡者 の 計 るところは 虚偽 なり
6 惡者 の 言 は 人 の 血 を 流 さんとて 伺 ふ されど 直 者 の 口 は 人 を 救 ふなり
7 惡者 はたふされて 無 ものとならん されど 義者 の 家 は 立 べし
8 人 はその 聰明 にしたがひて 譽 られ 心 の 悖 れる 者 は 藐 めらる
9 卑賤 してしもべある 者 は 自 らたかぶりて 食 に 乏 き 者 に 愈 る
10 義者 はその 畜 の 生命 を 顧 みる されど 惡者 は 殘忍 をもてその 憐憫 とす
11 おのれの 田地 を 耕 すものは 食 にあく 放蕩 なる 人 にしたがふ 者 は 智慧 なし
12 惡者 はあしき 人 の 獲 たる 物 をうらやみ 義者 の 根 は 芽 をいだす
13 惡者 はくちびるの 愆 によりて 罟 に 陷 る されど 義者 は 患難 の 中 よりまぬかれいでん
14 人 はその 口 の徳によりて 福祉 に 飽 ん 人 の 手 の 行爲 はその 人 の 身 にかへるべし
15 愚 なる 者 はみづからその 道 を 見 て 正 しとす されど 智慧 ある 者 はすすめを 容 る
16 愚 なる 者 はただちに 怒 をあらはし 智 きものは 恥 をつつむ
17 眞實 をいふものは 正義 を 述 べ いつはりの 證 人 は 虚偽 をいふ
18 妄 りに 言 をいだし 劍 をもて 刺 がごとくする 者 あり されど 智慧 ある 者 の 舌 は 人 をいやす
19 眞理 をいふ 口唇 は 何時 までも 存 つ されど 虚偽 をいふ 舌 はただ 瞬息 のあひだのみなり
20 惡 事 をはかる 者 の 心 には 欺詐 あり 和平 を 謀 る 者 には 歓喜 あり
21 義者 には 何 の 禍害 も 來 らず 惡者 はわざはひをもて 充 さる
22 いつはりの 口唇 はヱホバに 憎 まれ 眞實 をおこなふ 者 は 彼 に 悦 ばる
23 賢 人 は 知識 をかくす されど 愚 なる 者 のこころは 愚 なる 事 を 述 ぶ
24 勤 めはたらく 者 の 手 は 人 ををさむるにいたり 惰 者 は 人 に 服 ふるにいたる
25 うれひ 人 の 心 にあれば 之 を 屈 ます されど 善言 はこれを 樂 します
26 義者 はその 友 に 道 を 示 す されど 惡者 は 自 ら 途 にまよふ
27 惰 者 はおのれの 猟 獲 たる 物 をも 燔 ず 勉 めはたらくことは 人 の 貴 とき 寳 なり
28 義 しき 道 には 生命 ありその 道 すぢには 死 なし
Chapter 13
1 智慧 ある 子 は 父 の 敎訓 をきき 戯謔 者 は 懲治 をきかず
2 人 はその 口 の 徳 によりて 福祉 をくらひ 悖逆者 の 霊魂 は 強暴 をくらふ
3 その 口 を 守 る 者 はその 生命 を 守 る その 口唇 を 大 きくひらく 者 には 滅亡 きたる
4 惰 る 者 はこころに 慕 へども 得 ることなし 勤 めはたらく 者 の 心 は 豊饒 なり
5 義者 は 虚偽 の 言 をにくみ 惡者 ははぢをかうむらせ 面 を 赤 くせしむ
6 義 は 道 を 直 くあゆむ 者 をまもり 惡 は 罪人 を 倒 す
7 自 ら 富 めりといひあらはして 些少 の 所有 もなき 者 あり 自 ら 貧 しと 稱 へて 資財 おほき 者 あり
8 人 の 資財 はその 生命 を 贖 ふものとなるあり 然 ど 貧者 は 威嚇 をきくことあらず
9 義者 の 光 は 輝 き 惡者 の 燈火 はけさる
10 驕傲 はただ 爭端 を 生 ず 勸告 をきく 者 は 智慧 あり
11 詭計 をもて 得 たる 資財 は 減 る されど 手 をもて 聚 めたくはふる 者 はこれを 増 すことを 得
12 望 を 得 ること 遅 きときは 心 を 疾 しめ 願 ふ 所 旣 にとぐるときは 生命 の 樹 を 得 たるがごとし
13 御 言 をかろんずる 者 は 亡 され 誡命 をおそるる 者 は 報賞 を 得
14 智慧 ある 人 の 敎訓 はいのちの 泉 なり 能 く 人 をして 死 の 罟 を 脱 れしむ
15 善 にして 哲 きものは 恩 を 蒙 る されど 悖逆 者 の 途 は 艱難 なり
16 凡 そ 賢 者 は 知識 に 由 りて 事 をおこなひ 愚 なる 者 はおのれの 痴 を 顯 す
17 惡 き 使者 は 災禍 に 陷 る されど 忠信 なる 使者 は 良薬 の 如 し
18 貧乏 と 恥辱 とは 敎訓 をすつる 者 にきたる されど 譴責 を 守 る 者 は 尊 まる
19 望 を 得 れば 心 に 甘 し 愚 なる 者 は 惡 を 棄 つることを 嫌 ふ
20 智慧 ある 者 と 偕 にあゆむものは 智慧 をえ 愚 なる 者 の 友 となる 者 はあしくなる
21 わざはひは 罪人 を 追 ひ 義者 は 善 報 をうく
22 善 人 はその 產業 を 子孫 に 遺 す されど 罪人 の 資財 は 義者 のために 蓄 へらる
23 貧 しき 者 の 新田 にはおほくの 糧 あり されど 不義 によりて 亡 る 者 あり
24 鞭 をくはへざる 者 はその 子 を 憎 むなり 子 を 愛 する 者 はしきりに 之 をいましむ
25 義 しき 者 は 食 をえて 飽 く されど 惡者 の 腹 は 空 し
Chapter 14
1 智慧 ある 婦 はその 家 をたて 愚 なる 婦 はおのれの 手 をもて 之 を 毀 つ
2 直 くあゆむ 者 はヱホバを 畏 れ 曲 りてあゆむ 者 はこれを 侮 る
3 愚 なる 者 の 口 にはその 傲 のために 鞭笞 あり 智者 の 口唇 はおのれを 守 る
4 牛 なければ 飼蒭 倉 むなし 牛 の 力 によりて 生 產 る 物 おほし
5 忠信 の 證 人 はいつはらず 虚偽 のあかしびとは 謊言 を 吐 く
6 嘲笑者 は 智慧 を 求 むれどもえず 哲者 は 知識 を 得 ること 容易 し
7 汝 おろかなる 者 の 前 を 離 れされ つひに 知識 の 彼 にあるを 見 ざるべし
8 賢 者 の 智慧 はおのれの 道 を 暁 るにあり 愚 なる 者 の 痴 は 欺 くにあり
9 おろろかなる 者 は 罪 をかろんず されど 義者 の 中 には 恩惠 あり
10 心 の 苦 みは 心 みづから 知 る 其 よろこびには 他人 あづからず
11 惡者 の 家 は 亡 され 正直 き 者 の 幕屋 はさかゆ
12 人 のみづから 見 て 正 しとする 途 にしてその 終 はつひに 死 にいたる 途 となるものあり
13 笑 ふ 時 にも 心 に 悲 あり 歓樂 の 終 に 憂 あり
14 心 の 悖 れる 者 はおのれの 途 に 飽 かん 善 人 もまた 自己 に 飽 かん
15 拙 者 はすべての 言 を 信 ず 賢 者 はその 行 を 愼 む
16 智慧 ある 者 は 怖 れて 惡 をはなれ 愚 なる 者 はたかぶりて 怖 れず
17 怒 り 易 き 者 は 愚 なることを 行 ひ 惡 き 謀計 を 設 くる 者 は 惡 まる
18 拙 者 は 愚 なる 事 を 得 て 所有 となし 賢 者 は 知識 をもて 冠弁 となす
19 惡者 は 善 者 の 前 に 俯伏 し 罪 ある 者 は 義者 の 門 に 俯伏 す
20 貧者 はその 鄰 にさへも 惡 まる されど 富 者 を 愛 する 者 はおほし
21 その 鄰 を 藐 むる 者 は 罪 あり 困苦 者 を 憐 むものは 幸福 あり
22 惡 を 謀 る 者 は 自己 をあやまるにあらずや 善 を 謀 る 者 には 憐憫 と 眞實 とあり
23 すべての 勤勞 には 利益 あり されど 口唇 のことばは 貧乏 をきたらするのみなり
24 智慧 ある 者 の 財寳 はその 冠弁 となる 愚 なる 者 のおろかはただ 痴 なり
25 眞實 の 證 人 は 人 のいのちを 救 ふ 謊言 を 吐 く 者 は 偽 人 なり
26 ヱホバを 畏 るることは 堅 き 依賴 なり その 兒 輩 は 逃避 場 をうべし
27 ヱホバを 畏 るることは 生命 の 泉 なり 人 を 死 の 罟 より 脱 れしむ
28 王 の 榮 は 民 の 多 きにあり 牧伯 の 衰敗 は 民 を 失 ふにあり
29 怒 を 遅 くする 者 は 大 なる 知識 あり 氣 の 短 き 者 は 愚 なることを 顯 す
30 心 の 安穩 なるは 身 のいのちなり 娼嫉 は 骨 の 腐 なり
31 貧者 を 虐 ぐる 者 はその 造主 を 侮 るなり 彼 をうやまふ 者 は 貧者 をあはれむ
32 惡者 はその 惡 のうちにて 亡 され 義者 はその 死 ぬる 時 にも 望 あり
33 智慧 は 哲者 の 心 にとどまり 愚 なる 者 の 衷 にある 事 はあらはる
34 義 は 國 を 高 くし 罪 は 民 を 辱 しむ
35 さとき 僕 は 王 の 恩 を 蒙 ぶり 辱 をきたらす 者 はその 震怒 にあふ
Chapter 15
1 柔和 なる 答 は 憤恨 をとどめ 厲 しき 言 は 怒 を 激 す
2 智慧 ある 者 の 舌 は 知識 を 善 きものとおもはしめ 愚 なる 者 の 口 はおろかをはく
3 ヱホバの 目 は 何處 にもありて 惡人 と 善 人 とを 鑒 みる
4 温柔 き 舌 は 生命 の 樹 なり 悖 れる 舌 は 霊魂 を 傷 ましむ
5 愚 なる 者 はその 父 の 訓 をかろんず 誡命 をまもる 者 は 賢 者 なり
6 義者 の 家 には 多 くの 資財 あり 惡者 の 利潤 には 擾累 あり
7 智者 のくちびるは 知識 をひろむ 愚 なる 者 の 心 は 定 りなし
8 惡者 の 祭物 はヱホバに 憎 まれ 直 き 人 の 祈 は 彼 に 悦 ばる
9 惡者 の 道 はヱホバに 憎 まれ 正義 をもとむる 者 は 彼 に 愛 せらる
10 道 をはなるる 者 には 嚴 しき 懲治 あり 譴責 を 惡 む 者 は 死 ぬべし
11 陰府 と 沉淪 とはヱホバの 目 の 前 にあり 况 て 人 の 心 をや
12 嘲笑 者 は 誡 めらるることを 好 まず また 智慧 ある 者 に 近 づかず
13 心 に 喜樂 あれば 顔 色 よろこばし 心 に 憂苦 あれば 氣 ふさぐ
14 哲者 のこころは 知識 をたづね 愚 なる 者 の 口 は 愚 をくらふ
15 艱難者 の 日 はことごとく 惡 く 心 の 懽 べる 者 は 恒 に 酒宴 にあり
16 すこしの 物 を 有 てヱホバを 畏 るるは 多 の 寳 をもちて 擾煩 あるに 愈 る
17 蔬菜 をくらひて 互 に 愛 するは 肥 たる 牛 を 食 ひて 互 に 恨 むるに 愈 る
18 憤 ほり 易 きものは 爭端 をおこし 怒 をおそくする 者 は 爭端 をとどむ
19 惰 者 の 道 は 棘 の 籬 に 似 たり 直 者 の 途 は 平坦 なり
20 智慧 ある 子 は 父 をよろこばせ 愚 なる 人 はその 母 をかろんず
21 無知 なる 者 は 愚 なる 事 をよろこび 哲者 はその 途 を 直 くす
22 相 議 ることあらざれば 謀計 やぶる 議者 おほければ 謀計 かならず 成 る
23 人 はその 口 の 答 によりて 喜樂 をう 言語 を 出 して 時 に 適 ふはいかに 善 らずや
24 智人 の 途 は 生命 の 路 にして 上 へ 昇 りゆく これ 下 にあるところの 陰府 を 離 れんが 爲 なり
25 ヱホバはたかぶる 者 の 家 をほろぼし 寡婦 の 地界 をさだめたまふ
26 あしき 謀計 はヱホバに 憎 まれ 温柔 き 言 は 潔白 し
27 不義 の 利 をむさぼる 者 はその 家 をわづらはせ 賄賂 をにくむ 者 は 活 ながらふべし
28 義者 の 心 は 答 ふべきことを 考 へ 惡者 の 口 は 惡 を 吐 く
29 ヱホバは 惡者 に 遠 ざかり 義者 の 祈祷 をききたまふ
30 目 の 光 は 心 をよろこばせ 好 音信 は 骨 をうるほす
31 生命 の 誡命 をきくところの 耳 は 智慧 ある 者 の 中間 に 駐 まる
32 敎 をすつる 者 は 自己 の 生命 をかろんずるなり 懲治 をきく 者 は 聰明 を 得
33 ヱホバを 畏 るることは 智慧 の 訓 なり 謙遜 は 尊貴 に 先 だつ
Chapter 16
1 心 に 謀 るところは 人 にあり 舌 の 答 はヱホバより 出 づ
2 人 の 途 はおのれの 目 にことごとく 潔 しと 見 ゆ 惟 ヱホバ 霊魂 をはかりたまふ
3 なんぢの 作爲 をヱホバに 託 せよ さらば 汝 の 謀 るところ 必 ず 成 るべし
4 ヱホバはすべての 物 をおのおのその 用 のために 造 り 惡人 をも 惡 き 日 のために 造 りたまへり
5 すべて 心 たかぶる 者 はヱホバに 惡 まれ 手 に 手 をあはするとも 罪 をまぬかれじ
6 憐憫 と 眞實 とによりて 愆 は 贖 はる ヱホバを 畏 るることによりて 人 惡 を 離 る
7 ヱホバもし 人 の 途 を 喜 ばば その 人 の 敵 をも 之 と 和 がしむべし
8 義 によりて 得 たるところの 僅少 なる 物 は 不義 によりて 得 たる 多 の 資財 にまさる
9 人 は 心 におのれの 途 を 考 へはかる されどその 歩履 を 導 くものはヱホバなり
10 王 のくちびるには 神 のさばきあり 審判 するときその 口 あやまる 可 らず
11 公平 の 權衡 と 天秤 とはヱホバのものなり 嚢 にある 法馬 もことごとく 彼 の 造 りしものなり
12 惡 をおこなふことは 王 の 憎 むところなり 是 その 位 は 公義 によりて 堅 く 立 ばなり
13 義 しき 口唇 は 王 によろこばる 彼等 は 正直 をいふものを 愛 す
14 王 の 怒 は 死 の 使者 のごとし 智慧 ある 人 はこれをなだむ
15 王 の 面 の 光 には 生命 あり その 恩寵 は 春雨 の 雲 のごとし
16 智慧 を 得 るは 金 をうるよりも 更 に 善 らずや 聰明 をうるは 銀 を 得 るよりも 望 まし
17 惡 を 離 るるは 直 き 人 の 路 なり おのれの 道 を 守 るは 霊魂 を 守 るなり
18 驕傲 は 滅亡 にさきだち 誇 る 心 は 傾跌 にさきだつ
19 卑 き 者 に 交 りて 謙 だるは 驕 ぶる 者 と 偕 にありて 贓物 をわかつに 愈 る
20 愼 みて 御 言 をおこなふ 者 は 益 をうべし ヱホバに 倚賴 むものは 福 なり
21 心 に 智慧 あれば 哲者 と 稱 へらる くちびる 甘 ければ 人 の 知識 をます
22 明哲 はこれを 持 つものに 生命 の 泉 となる 愚 なる 者 をいましむる 者 はおのれの 痴 是 なり
23 智慧 ある 者 の 心 はおのれの 口 ををしへ 又 おのれの 口唇 に 知識 をます
24 こころよき 言 は 蜂 蜜 のごとくにして 霊魂 に 甘 く 骨 に 良薬 となる
25 人 の 自 から 見 て 正 しとする 途 にして その 終 はつひに 死 にいたる 途 となるものあり
26 勞 をるものは 飮 食 のために 骨 をる 是 その 口 おのれに 迫 ればなり
27 邪曲 なる 人 は 惡 を 掘 る その 口唇 には 烈 しき 火 のごときものあり
28 いつはる 者 はあらそひを 起 し つけぐちする 者 は 朋友 を 離 れしむ
29 強暴人 はその 鄰 をいざなひ 之 を 善 らざる 途 にみちびく
30 その 目 を 閉 て 惡 を 謀 り その 口唇 を 蹙 めて 惡事 を 成 遂 ぐ
31 白 髮 は 榮 の 冠弁 なり 義 しき 途 にてこれを 見 ん
32 怒 を 遅 くする 者 は 勇士 に 愈 り おのれの 心 を 治 むる 者 は 城 を 攻取 る 者 に 愈 る
33 人 は 籤 をひく されど 事 をさだむるは 全 くヱホバにあり
Chapter 17
1 睦 じうして 一塊 の 乾 けるパンあるは あらそひありて 宰 れる 畜 の 盈 たる 家 に 愈 る
2 かしこき 僕 は 恥 をきたらする 子 ををさめ 且 その 子 の 兄弟 の 中 にありて 產業 を 分 ち 取 る
3 銀 を 試 むる 者 は 坩堝 金 を 試 むる 者 は 鑢 人 の 心 を 試 むる 者 はヱホバなり
4 惡 を 行 ふものは 虚偽 のくちびるにきき 虚偽 をいふ 者 はあしき 舌 に 耳 を 傾 ぶく
5 貧 人 を 嘲 るものはその 造主 をあなどるなり 人 の 災禍 を 喜 ぶものは 罪 をまぬかれず
6 孫 は 老人 の 冠弁 なり 父 は 子 の 榮 なり
7 勝 れたる 事 をいふは 愚 なる 人 に 適 はず 况 て 虚偽 をいふ 口唇 は 君 たる 者 に 適 はんや
8 贈物 はこれを 受 る 者 の 目 には 貴 き 珠 のごとし その 向 ふところにて 凡 て 幸福 を 買 ふ
9 愛 を 追 求 むる 者 は 人 の 過失 をおほふ 人 の 事 を 言 ひふるる 者 は 朋友 をあひ 離 れしむ
10 一句 の 誡命 の 智人 に 徹 るは 百囘 扑 つことの 愚 なる 人 に 徹 るよりも 深 し
11 叛 きもとる 者 はただ 惡 きことのみをもとむ 比 故 に 彼 にむかひて 殘忍 なる 使者 遣 はさる
12 愚 なる 者 の 愚妄 をなすにあはんよりは 寧 ろ 子 をとられたる 牝 熊 にあへ
13 惡 をもて 善 に 報 ゆる 者 は 惡 その 家 を 離 れじ
14 爭端 の 起 源は 堤 より 水 をもらすに 似 たり この 故 にあらそひの 起 らざる 先 にこれを 止 むべし
15 惡者 を 義 とし 義者 を 惡 しとするこの 二 の 者 はヱホバに 憎 まる
16 愚 なる 者 はすでに 心 なし 何 ぞ 智慧 をかはんとて 手 にその 價 の 金 をもつや
17 朋友 はいづれの 時 にも 愛 す 兄弟 は 危難 の 時 のために 生 る
18 智慧 なき 人 は 手 を 拍 てその 友 の 前 にて 保證 をなす
19 爭端 をこのむ 者 は 罪 を 好 み その 門 を 高 くする 者 は 敗壞 を 求 む
20 邪曲 なる 心 ある 者 はさいはひを 得 ず その 舌 をみだりにする 者 はわざはひに 陷 る
21 愚 なる 者 を 產 むものは 自己 の 憂 を 生 じ 愚 なる 者 の 父 は 喜樂 を 得 ず
22 心 のたのしみは 良薬 なり 霊魂 のうれひは 骨 を 枯 す
23 惡者 は 人 の 懐 より 賄賂 をうけて 審判 の 道 をまぐ
24 智慧 は 哲者 の 面 のまへにあり されど 愚 なる 者 は 目 を 地 の 極 にそそぐ
25 愚 なる 子 は 其 父 の 憂 となり 亦 これを 生 る 母 の 煩勞 となる
26 義者 を 罰 するは 善 らず 貴 き 者 をその 義 きがために 扑 は 善 らず
27 言 を 寡 くする 者 は 知識 あり 心 の 靜 なる 者 は 哲 人 なり
28 愚 なる 者 も 默 するときは 智慧 ある 者 と 思 はれ その 口唇 を 閉 るときは 哲者 とおもはるべし
Chapter 18
1 自己 を 人 と 異 にする 者 はおのれの 欲 するところのみを 求 めてすべての 善 き 考察 にもとる
2 愚 なる 者 は 明哲 を 喜 ばず 惟 おのれの 心意 を 顯 すことを 喜 ぶ
3 惡者 きたれば 藐視 したがひてきたり 恥 きたれば 凌辱 もともに 來 る
4 人 の 口 の 言 は 深 水 の 如 し 湧 てながるる 川 智慧 の 泉 なり
5 惡者 を 偏視 るは 善 らず 審判 をなして 義者 を 惡 しとするも 亦 善 らず
6 愚 なる 者 の 口唇 はあらそひを 起 し その 口 は 打 るることを 招 く
7 愚 なる 者 の 口 はおのれの 敗壞 となり その 口唇 はおのれの 霊魂 の 罟 となる
8 人 の 是非 をいふものの 言 はたはぶれのごとしといへども 反 つて 腹 の 奧 にいる
9 その 行爲 をおこたる 者 は 滅 すものの 兄弟 なり
10 ヱホバの 名 はかたき 櫓 のごとし 義者 は 之 に 走 りいりて 救 を 得
11 富 者 の 資財 はその 堅 き 城 なり これを 高 き 石垣 の 如 くに 思 ふ
12 人 の 心 のたかぶりは 滅亡 に 先 だち 謙遜 はたふとまるる 事 にさきだつ
13 いまだ 事 をきかざるさきに 應 ふる 者 は 愚 にして 辱 をかうぶる
14 人 の 心 は 尚 其 疾 を 忍 ぶべし されど 心 の 傷 める 時 は 誰 かこれに 耐 んや
15 哲者 の 心 は 知識 をえ 智慧 ある 者 の 耳 は 知識 を 求 む
16 人 の 贈物 はその 人 のために 道 をひらき かつ 貴 きものの 前 にこれを 導 く
17 先 に 訴訟 の 理由 をのぶるものは 正義 に 似 たれども その 鄰 人 きたり 詰 問 ひてその 事 を 明 かにす
18 籤 は 爭端 をとどめ 且 つよきものの 間 にへだてとなる
19 怒 れる 兄弟 はかたき 城 にもまさりて 説 き 伏 せがたし 兄弟 のあらそひは 櫓 の 貫木 のごとし
20 人 は 口 の 徳 によりて 腹 をあかし その 口唇 の 徳 によりて 自 ら 飽 べし
21 死 生 は 舌 の 權能 にあり これを 愛 する 者 はその 果 を 食 はん
22 妻 を 得 るものは 美 物 を 得 るなり 且 ヱホバより 恩寵 をあたへらる
23 貧者 は 哀 なる 言 をもて 乞 ひ 富 人 は 厲 しき 答 をなす
24 多 の 友 をまうくる 人 は 遂 にその 身 を 亡 す 但 し 兄弟 よりもたのもしき 知己 もまたあり
Chapter 19
1 ただしく 歩 むまづしき 者 は くちびるの 悖 れる 愚 なる 者 に 愈 る
2 心 に 思慮 なければ 善 らず 足 にて 急 ぐものは 道 にまよふ
3 人 はおのれの 痴 によりて 道 につまづき 反 て 心 にヱホバを 怨 む
4 資財 はおほくの 友 をあつむ されど 貧者 はその 友 に 疎 まる
5 虚偽 の 證 人 は 罰 をまぬかれず 謊言 をはくものは 避 るることをえず
6 君 に 媚 る 者 はおほし 凡 そ 人 は 贈物 を 與 ふる 者 の 友 となるなり
7 貧者 はその 兄弟 すらも 皆 これをにくむ 况 てその 友 これに 遠 ざからざらんや 言 をはなちてこれを 呼 とも 去 てかへらざるなり
8 智慧 を 得 る 者 はおのれの 霊魂 を 愛 す 聰明 をたもつ 者 は 善福 を 得 ん
9 虚偽 の 證 人 は 罰 をまぬかれず 謊言 をはく 者 はほろぶべし
10 愚 なる 者 の 驕奢 に 居 るは 適当 からず 况 て 僕 にして 上 に 在 る 者 を 治 むることをや
11 聰明 は 人 に 怒 をしのばしむ 過失 を 宥 すは 人 の 榮譽 なり
12 王 の 怒 は 獅 の 吼 るが 如 く その 恩典 は 草 の 上 におく 露 のごとし
13 愚 なる 子 はその 父 の 災禍 なり 妻 の 相 爭 そふは 雨 漏 のたえぬにひとし
14 家 と 資財 とは 先祖 より 承 嗣 ぐもの 賢 き 妻 はヱホバより 賜 ふものなり
15 懶惰 は 人 を 酣寐 せしむ 懈怠 人 は 饑 べし
16 誡命 を 守 るものは 自己 の 霊魂 を 守 るなり その 道 をかろむるものは 死 ぬべし
17 貧者 をあはれむ 者 はヱホバに 貸 すなり その 施濟 はヱホバ 償 ひたまはん
18 望 ある 間 に 汝 の 子 を 打 て これを 殺 すこころを 起 すなかれ
19 怒 ることの 烈 しき 者 は 罰 をうく 汝 もしこれを 救 ふともしばしば 然 せざるを 得 じ
20 なんぢ 勸 をきき 訓 をうけよ 然 ばなんぢの 終 に 智慧 あらん
21 人 の 心 には 多 くの 計畫 あり されど 惟 ヱホバの 旨 のみ 立 べし
22 人 のよろこびは 施濟 をするにあり 貧者 は 謊人 に 愈 る
23 ヱホバを 畏 るることは 人 をして 生命 にいたらしめ かつ 恒 に 飽 足 りて 災禍 に 遇 ざらしむ
24 惰 者 はその 手 を 盤 にいるるも 之 をその 口 に 擧 ることをだにせず
25 嘲笑者 を 打 て さらば 拙 者 も 愼 まん 哲者 を 譴 めよ さらばかれ 知識 を 得 ん
26 父 を 煩 はし 母 を 逐 ふは 羞赧 をきたらし 凌辱 をまねく 子 なり
27 わが 子 よ 哲言 を 離 れしむる 敎 を 聽 くことを 息 めよ
28 惡 き 證 人 は 審判 を 嘲 り 惡者 の 口 は 惡 を 呑 む
29 審判 は 嘲笑者 のために 備 へられ 鞭 は 愚 なる 者 の 背 のために 備 へらる
Chapter 20
1 酒 は 人 をして 嘲 らせ 濃酒 は 人 をして 騒 がしむ 之 に 迷 はさるる 者 は 無智 なり
2 王 の 震怒 は 獅 の 吼 るがごとし 彼 を 怒 らする 者 は 自己 のいのちを 害 ふ
3 穩 かに 居 りて 爭 はざるは 人 の 榮譽 なりすべて 愚 なる 者 は 怒 り 爭 ふ
4 惰 者 は 寒 ければとて 耕 さず この 故 に 収穫 のときにおよびて 求 るとも 得 るところなし
5 人 の 心 にある 謀計 は 深 き 井 の 水 のごとし 然 れど 哲人 はこれを 汲 出 す
6 凡 そ 人 は 各自 おのれの 善 を 誇 る されど 誰 か 忠信 なる 者 に 遇 しぞ
7 身 を 正 しくして 歩履 む 義人 はその 後 の 子孫 に 福祉 あるべし
8 審判 の 位 に 坐 する 王 はその 目 をもてすべての 惡 を 散 す
9 たれか 我 わが 心 をきよめ わが 罪 を 潔 められたりといひ 得 るや
10 二種 の 權衡 二種 の 斗量 は 等 しくヱホバに 憎 まる
11 幼子 といへどもその 動作 によりておのれの 根性 の 清 きか 或 は 正 しきかをあらはす
12 聽 くところの 耳 と 視 るところの 眼 とはともにヱホバの 造 り 給 へるものなり
13 なんぢ 睡眠 を 愛 すること 勿 れ 恐 くは 貧窮 にいたらん 汝 の 眼 をひらけ 然 らば 糧 に 飽 べし
14 買 者 はいふ 惡 し 惡 しと 然 れど 去 りて 後 はみづから 誇 る
15 金 もあり 眞珠 も 多 くあれど 貴 き 器 は 知識 のくちびるなり
16 人 の 保證 をなす 者 よりは 先 その 衣 をとれ 他人 の 保證 をなす 者 をばかたくとらへよ
17 欺 きとりし 糧 は 人 に 甜 し されど 後 にはその 口 に 沙 を 充 されん
18 謀計 は 相 議 るによりて 成 る 戰 はんとせば 先 よく 議 るべし
19 あるきめぐりて 人 の 是非 をいふ 者 は 密事 をもらす 口唇 をひらきてあるくものと 交 ること 勿 れ
20 おのれの 父母 を 罵 るものはその 燈火 くらやみの 中 に 消 ゆべし
21 初 に 俄 に 得 たる 產業 はその 終 さいはひならず
22 われ 惡 に 報 いんと 言 ふこと 勿 れ ヱホバを 待 て 彼 なんぢを 救 はん
23 二種 の 法馬 はヱホバに 憎 まる 虚偽 の 權衡 は 善 らず
24 人 の 歩履 はヱホバによる 人 いかで 自 らその 道 を 明 かにせんや
25 漫 に 誓願 をたつることは 其人 の 罟 となる 誓願 をたててのちに 考 ふることも 亦 然 り
26 賢 き 王 は 箕 をもて 簸 るごとく 惡人 を 散 し 車輪 をもて 碾 すごとく 之 を 罰 す
27 人 の 霊魂 はヱホバの 燈火 にして 人 の 心 の 奧 を 窺 ふ
28 王 は 仁慈 と 眞實 をもて 自 らたもつ その 位 もまた 恩惠 のおこなひによりて 堅 くなる
29 少者 の 榮 はその 力 おいたる 者 の 美 しきは 白髮 なり
30 傷 つくまでに 打 たば 惡 きところきよまり 打 てる 鞭 は 腹 の 底 までもとほる
Chapter 21
1 王 の 心 はヱホバの 手 の 中 にありて 恰 かも 水 の 流 れのごとし 彼 その 聖旨 のままに 之 を 導 きたまふ
2 人 の 道 はおのれの 目 に 正 しとみゆ されどヱホバは 人 の 心 をはかりたまふ
3 正義 と 公平 を 行 ふは 犠牲 よりも 愈 りてヱホバに 悦 ばる
4 高 ぶる 目 と 驕 る 心 とは 惡人 の 光 にしてただ 罪 のみ
5 勤 めはたらく 者 の 圖 るところは 遂 にその 身 を 豊裕 ならしめ 凡 てさわがしく 急 ぐ 者 は 貧乏 をいたす
6 虚偽 の 舌 をもて 財 を 得 るは 吹 はらはるる 雲烟 のごとし 之 を 求 むる 者 は 死 を 求 むるなり
7 惡者 の 殘虐 は 自己 を 亡 す これ 義 しきを 行 ふことを 好 まざればなり
8 罪人 の 道 は 曲 り 潔 者 の 行爲 は 直 し
9 相 爭 ふ 婦 と 偕 に 室 に 居 らんよりは 屋蓋 の 隅 にをるはよし
10 惡者 の 霊魂 は 惡 をねがふ その 鄰 も 彼 にあはれみ 見 られず
11 あざけるもの 罰 をうくれば 拙 者 は 智慧 を 得 ちゑあるもの 敎 をうくれば 知識 を 得
12 義 しき 神 は 惡者 の 家 をみとめて 惡者 を 滅亡 に 投 いれたまふ
13 耳 を 掩 ひて 貧者 の 呼 ぶ 聲 をきかざる 者 は おのれ 自 ら 呼 ぶときもまた 聽 れざるべし
14 潜 なる 饋物 は 忿恨 をなだめ 懐中 の 賄賂 は 烈 しき 瞋恚 をやはらぐ
15 公義 を 行 ふことは 義者 の 喜樂 にして 惡 を 行 ふものの 敗壞 なり
16 さとりの 道 を 離 るる 人 は 死 し 者 の 集會 の 中 にをらん
17 宴樂 を 好 むものは 貧 人 となり 酒 と 膏 とを 好 むものは 富 をいたさじ
18 惡者 は 義者 のあがなひとなり 悖 れる 者 は 直 き 者 に 代 る
19 爭 ひ 怒 る 婦 と 偕 にをらんよりは 荒野 に 居 るはよし
20 智慧 ある 者 の 家 には 貴 き 寳 と 膏 とあり 愚 なる 人 は 之 を 呑 つくす
21 正義 と 憐憫 と 追 求 むる 者 は 生命 と 正義 と 尊貴 とを 得 べし
22 智慧 ある 者 は 強者 の 城 にのぼりて その 堅 く 賴 むところを 倒 す
23 口 と 舌 とを 守 る 者 はその 霊魂 を 守 りて 患難 に 遇 せじ
24 高 ぶり 驕 る 者 を 嘲笑者 となづく これ 驕奢 を 逞 しくして 行 ふものなり
25 惰 者 の 情 慾 はおのれの 身 を 殺 す 是 はその 手 を 肯 て 働 かせざればなり
26 人 は 終日 しきりに 慾 を 圖 る されど 義者 は 與 へて 吝 まず
27 惡者 の 献 物 は 憎 まる 况 て 惡 き 事 のために 献 ぐる 者 をや
28 虚偽 の 證人 は 滅 さる 然 れど 聽 く 人 は 恒 にいふべし
29 惡人 はその 面 を 厚 くし 義者 はその 道 を 謹 む
30 ヱホバにむかひては 智慧 も 明哲 も 謀略 もなすところなし
31 戰闘 の 日 のために 馬 を 備 ふ されど 勝利 はヱホバによる
Chapter 22
1 嘉 名 は 大 なる 富 にまさり 恩寵 は 銀 また 金 よりも 佳 し
2 富 者 と 貧者 と 偕 に 世 にをる 凡 て 之 を 造 りし 者 はヱホバなり
3 賢 者 は 災禍 を 見 てみづから 避 け 拙 者 はすすみて 罰 をうく
4 謙遜 とヱホバを 畏 るる 事 との 報 は 富 と 尊貴 と 生命 となり
5 悖 れる 者 の 途 には 荊棘 と 罟 とあり 霊魂 を 守 る 者 は 遠 くこれを 離 れん
6 子 をその 道 に 從 ひて 敎 へよ 然 ばその 老 たる 時 も 之 を 離 れじ
7 富 者 は 貧者 を 治 め 借 者 は 貸 人 の 僕 となる
8 惡 を 播 くものは 禍害 を 穡 り その 怒 の 杖 は 廢 るべし
9 人 を 見 て 惠 む 者 はまた 惠 まる 此 はその 糧 を 貧者 に 與 ふればなり
10 嘲笑者 を 逐 へば 爭論 も 亦 さり 且 闘諍 も 恥辱 もやむ
11 心 の 潔 きを 愛 する 者 はその 口唇 に 憐憫 をもてり 王 その 友 とならん
12 ヱホバの 目 は 知識 ある 者 を 守 る 彼 は 悖 れる 者 の 言 を 敗 りたまふ
13 惰 者 はいふ 獅 そとにあり われ 衢 にて 殺 されんと
14 妓婦 の 口 は 深 き 坑 なり ヱホバに 憎 まるる 者 これに 陷 らん
15 痴 なること 子 の 心 の 中 に 繋 がる 懲治 の 鞭 これを 逐 いだす
16 貧者 を 虐 げて 自 らを 富 さんとする 者 と 富 者 に 與 ふる 者 とは 遂 にかならず 貧 しくなる
17 汝 の 耳 を 傾 ぶけて 智慧 ある 者 の 言 をきき 且 なんぢの 心 をわが 知識 に 用 ゐよ
18 之 を 汝 の 腹 にたもちて 盡 くなんぢの 口唇 にそなはらしめば 樂 しかるべし
19 汝 をしてヱホバに 倚 賴 ましめんが 爲 にわれ 今日 これを 汝 に 敎 ふ
20 われ 勸言 と 知識 とをふくみたる 勝 れし 言 を 汝 の 爲 に 録 ししにあらずや
21 これ 汝 をして 眞 の 言 の 確實 なることを 暁 らしめ 且 なんぢを 遣 しし 者 に 眞 の 言 を 持 歸 らしめん 爲 なり
22 弱 き 者 を 弱 きがために 掠 むることなかれ 艱難者 を 門 にて 壓 つくること 勿 れ
23 そはヱホバその 訴 を 糺 し 且 かれらを 害 ふものの 生命 をそこなはん
24 怒 る 者 と 交 ること 勿 れ 憤 ほる 人 とともに 往 ことなかれ
25 恐 くは 汝 その 道 に 效 ひてみづから 罟 に 陷 らん
26 なんぢ 人 と 手 をうつ 者 となることなかれ 人 の 負債 の 保證 をなすこと 勿 れ
27 汝 もし 償 ふべきものあらずば 人 なんぢの 下 なる 臥牀 までも 奪 ひ 取 ん 是 豈 よからんや
28 なんぢの 先祖 がたてし 古 き 地界 を 移 すこと 勿 れ
29 汝 その 業 に 巧 なる 人 を 見 るか 斯 る 人 は 王 の 前 に 立 ん かならず賤 者 の 前 にたたじ
Chapter 23
1 なんぢ 侯 たる 者 とともに 坐 して 食 ふときは 愼 みて 汝 の 前 にある 者 の 誰 なるかを 思 へ
2 汝 もし 食 を 嗜 む 者 ならば 汝 の 喉 に 刀 をあてよ
3 その 珍饈 を 貧 り 食 ふこと 勿 れ これ 迷惑 の 食物 なればなり
4 富 を 得 んと 思 煩 らふこと 勿 れ 自己 の 明哲 を 恃 むこと 勿 れ
5 なんぢ 虚 しきに 歸 すべき 者 に 目 をとむるか 富 はかならず 自 ら 翅 を 生 じて 鷲 のごとく 天 に 飛 さらん
6 惡 目 をする 者 の 糧 をくらふことなく その 珍饈 をむさぼりねがふことなかれ
7 そはその 心 に 思 ふごとくその 人 となりも 亦 しかればなり 彼 なんぢに 食 へ 飮 めといふこといへどもその 心 は 汝 に 眞實 ならず
8 汝 つひにその 食 へる 物 を 吐 出 すにいたり 且 その 出 しし 懇懃 の 言 もむなしくならん
9 愚 なる 者 の 耳 に 語 ること 勿 れ 彼 なんぢが 言 の 示 す 明哲 を 藐 めん
10 古 き 地界 を 移 すことなかれ 孤子 の 畑 を 侵 すことなかれ
11 そはかれが 贖者 は 強 し 必 ず 汝 に 對 らひて 之 が 訴 をのべん
12 汝 の 心 を 敎 に 用 ゐ 汝 の 耳 を 知識 の 言 に 傾 けよ
13 子 を 懲 すことを 爲 ざるなかれ 鞭 をもて 彼 を 打 とも 死 ることあらじ
14 もし 鞭 をもて 彼 をうたばその 霊魂 を 陰府 より 救 ふことをえん
15 わが 子 よもし 汝 のこころ 智 からば 我 が 心 もまた 歓 び
16 もし 汝 の 口唇 ただしき 事 をいはば 我 が 腎腸 も 喜 ぶべし
17 なんぢ 心 に 罪人 をうらやむ 勿 れ ただ 終日 ヱホバを 畏 れよ
18 そは 必 ず 應報 ありて 汝 の 望 は 廢 らざればなり
19 わが 子 よ 汝 ききて 智慧 をえ かつ 汝 の 心 を 道 にかたぶけよ
20 酒 にふけり 肉 をたしむものと 交 ること 勿 れ
21 それ 酒 にふける 者 と 肉 を 嗜 む 者 とは 貧 しくなり 睡眠 を 貧 る 者 は 敞 れたる 衣 をきるにいたらん
22 汝 を 生 る 父 にきけ 汝 の 老 たる 母 を 軽 んずる 勿 れ
23 眞理 を 買 へ これを 售 るなかれ 智慧 と 誡命 と 知識 とまた 然 あれ
24 義 き 者 の 父 は 大 によろこび 智慧 ある 子 を 生 る 者 はこれがために 樂 しまん
25 汝 の 父母 を 樂 しませ 汝 を 生 る 者 を 喜 ばせよ
26 わが 子 よ 汝 の 心 を 我 にあたへ 汝 の 目 にわが 途 を 樂 しめ
27 それ 妓婦 は 深 き 坑 のごとく 淫婦 は 狭 き 井 のごとし
28 彼 は 盗賊 のごとく 人 を 窺 ひ かつ 世 の 人 の 中 に 悖 れる 者 を 増 なり
29 禍害 ある 者 は 誰 ぞ 憂愁 ある 者 は 誰 ぞ 爭端 をなす 者 は 誰 ぞ 煩慮 ある 者 は 誰 ぞ 故 なくして 傷 をうくる 者 は 誰 ぞ 赤 目 ある 者 は 誰 ぞ
30 是 すなはち 酒 に 夜 をふかすもの 往 て 混和 せたる 酒 を 味 ふる 者 なり
31 酒 はあかく 盃 の 中 に 泡 だち 滑 かにくだる 汝 これを 見 るなかれ
32 是 は 終 に 蛇 のごとく 噬 み 蝮 の 如 く 刺 すべし
33 また 汝 の 目 は 怪 しきものを 見 なんぢの 心 は 諕言 をいはん
34 汝 は 海 のなかに 偃 すもののごとく 帆桅 の 上 に 偃 すもののごとし
35 汝 いはん 人 われを 撃 ども 我 いたまず 我 を 拷 けども 我 おぼえず 我 さめなばまた 酒 を 求 めんと
Chapter 24
1 なんぢ 惡 き 人 を 羨 むことなかれ 又 これと 偕 に 居 らんことを 願 ふなかれ
2 そはその 心 に 暴虐 をはかり その 口唇 に 人 を 害 ふことをいへばなり
3 家 は 智慧 によりて 建 られ 明哲 によりて 堅 くせられ
4 また 室 は 知識 によりて 各種 の 貴 く 美 しき 寳 にて 充 されん
5 智慧 ある 者 は 強 し 知識 ある 人 は 力 をます
6 汝 よき 謀計 をもて 戰闘 をなせ 勝利 は 議者 の 多 きによる
7 智慧 は 高 くして 愚 なる 者 の 及 ぶところにあらず 愚 なる 者 は 門 にて 口 を 啓 くことをえず
8 惡 をなさんと 謀 る 者 を 邪曲 なる 者 と 稱 ふ
9 愚 なる 者 の 謀 るところは 罪 なり 嘲笑者 は 人 に 憎 まる
10 汝 もし 患難 の 日 に 氣 を 挫 かば 汝 の 力 は 弱 し
11 なんぢ 死 地 に 曳 れゆく 者 を 拯 へ 滅亡 によろめきゆく 者 をすくはざる 勿 れ
12 汝 われら 之 を 知 らずといふとも 心 をはかる 者 これを 暁 らざらんや 汝 の 霊魂 をまもる 者 これを 知 ざらんや 彼 はおのおのの 行爲 によりて 人 に 報 ゆべし
13 わが 子 よ 蜜 を 食 へ 是 は 美 ものなり また 蜂 のすの 滴瀝 を 食 へ 是 はなんぢの 口 に 甘 し
14 智慧 の 汝 の 霊魂 におけるも 是 の 如 しと 知 れ これを 得 ばかならず 報 いありて 汝 の 望 すたれじ
15 惡者 よ 義者 の 家 を 窺 ふことなかれ その 安居 所 を 攻 ること 勿 れ
16 そは 義者 は 七次 たふるるともまた 起 く されど 惡者 は 禍災 によりて 亡 ぶ
17 汝 の 仇 たふるるとき 樂 しむこと 勿 れ 彼 の 亡 ぶるときこころに 喜 ぶことなかれ
18 恐 くはヱホバこれを 見 て 惡 しとし その 震怒 を 彼 より 離 れしめたまはん
19 なんぢ 惡者 を 怒 ることなかれ 邪曲 なる 者 を 羨 むなかれ
20 それ 惡者 には 後 の 善 賚 なし 邪曲 なる 者 の 燈火 は 滅 されん
21 わが 子 よヱホバと 王 とを 畏 れよ 叛逆者 に 交 ること 勿 れ
22 斯 るものらの 災禍 は 速 におこる この 兩者 の 滅亡 はたれか 知 えんや
23 是等 もまた 智慧 ある 者 の 箴言 なり 偏 り 鞫 するは 善 らず
24 罪人 に 告 て 汝 は 義 しといふものをは 衆人 これを 詛 ひ 諸民 これを 惡 まん
25 これを 譴 る 者 は 恩 をえん また 福祉 これにきたるべし
26 ほどよき 應答 をなす 者 は 口唇 に 接吻 するなり
27 外 にて 汝 の 工 をととのへ 田圃 にてこれを 自己 のためにそなへ 然 るのち 汝 の 家 を 建 よ
28 故 なく 汝 の 鄰 に 敵 して 證 することなかれ 汝 なんぞ 口唇 をもて 欺 くべけんや
29 彼 の 我 に 爲 しし 如 く 我 も 亦 かれになすべし われ 人 の 爲 ししところに 循 ひてこれに 報 いんといふこと 勿 れ
30 われ 曾 て 惰 人 の 田圃 と 智慧 なき 人 の 葡萄園 とをすぎて 見 しに
31 荊棘 あまねく 生 え 薊 その 地面 を 掩 ひ その 石垣 くづれゐたり
32 我 これをみて 心 をとどめ これを 觀 て 敎 をえたり
33 しばらく 臥 し 暫 らく 睡 り 手 を 叉 きて 又 しばらく 休 む
34 さらば 汝 の 貧窮 は 盗人 のごとく 汝 の 缺乏 は 兵士 の 如 くきたるべし
Chapter 25
1 此 等 もまたソロモンの 箴言 なり ユダの 王 ヒゼキヤに 屬 せる 人々 これを 輯 めたり
2 事 を 隱 すは 神 の 榮譽 なり 事 を 窮 むるは 王 の 榮譽 なり
3 天 の 高 さと 地 の 深 さと 王 たる 者 の 心 とは 測 るべからず
4 銀 より 渣滓 を 除 け さらば 銀 工 の 用 ふべき 器 いでん
5 王 の 前 より 惡者 をのぞけ 然 ばその 位 義 によりて 堅 く 立 ん
6 王 の 前 に 自 ら 高 ぶることなかれ 貴人 の 場 に 立 つことなかれ
7 なんぢが 目 に 見 る 王 の 前 にて 下 にさげらるるよりは ここに 上 れといはるること 愈 れり
8 汝 かろがろしく 出 でて 爭 ふことなかれ 恐 くは 終 にいたりて 汝 の 鄰 に 辱 しめられん その 時 なんぢ 如何 になさんとするか
9 なんぢ 鄰 と 爭 ふことあらば 只 これと 爭 へ 人 の 密事 を 洩 すなかれ
10 恐 くは 聞 者 なんぢを 卑 しめん 汝 そしられて 止 ざらん
11 機 にかなひて 語 る 言 は 銀 の 彫刻物 に 金 の 林檎 を 嵌 たるが 如 し
12 智慧 をもて 譴 むる 者 の 之 をきく 者 の 耳 におけることは 金 の 耳 環 と 精金 の 飾 のごとし
13 忠信 なる 使者 は 之 を 遣 す 者 におけること 穡收 の 日 に 冷 かなる 雪 あるがごとし 能 その 主 の 心 を 喜 ばしむ
14 おくりものすと 偽 りて 誇 る 人 は 雨 なき 雲 風 の 如 し
15 怒 を 緩 くすれば 君 も 言 を 容 る 柔 かなる 舌 は 骨 を 折 く
16 なんぢ 蜜 を 得 るか 惟 これを 足 る 程 に 食 へ 恐 くは 食 ひ 過 して 之 を 吐 出 さん
17 なんぢの 足 を 鄰 の 家 にしげくするなかれ 恐 くは 彼 なんぢを 厭 ひ 惡 まん
18 その 鄰 に 敵 して 虚偽 の 證 をたつる 人 は 斧 刃 または 利 き 箭 のごとし
19 艱難 に 遇 ふとき 忠實 ならぬ 者 を 賴 むは 惡 しき 歯 または 跛 たる 足 を 恃 むがごとし
20 心 の 傷 める 人 の 前 に 歌 をうたふは 寒 き 日 に 衣 をぬぐが 如 く 曹達 のうへに 酢 を 注 ぐが 如 し
21 なんぢの 仇 もし 饑 ゑなば 之 に 糧 をくらはせ もし 渇 かば 之 に 水 を 飮 ませよ
22 なんぢ 斯 するは 火 をこれが 首 に 積 むなり ヱホバなんぢに 報 いたまふべし
23 北 風 は 雨 をおこし かげごとをいふ 舌 は 人 の 顔 をいからす
24 爭 ふ 婦 と 偕 に 室 に 居 らんより 屋蓋 の 隅 にをるは 宜 し
25 遠 き 國 よりきたる 好 き 消息 は 渇 きたる 人 における 冷 かなる 水 のごとし
26 義者 の 惡者 の 前 に 服 するは 井 の 濁 れるがごとく 泉 の 汚 れたるがごとし
27 蜜 をおほく 食 ふは 善 らず 人 おのれの 榮譽 をもとむるは 榮譽 にあらず
28 おのれの 心 を 制 へざる 人 は 石垣 なき 壞 れたる 城 のごとし
Chapter 26
1 榮譽 の 愚 なる 者 に 適 はざるは 夏 の 時 に 雪 ふり 穡收 の 時 に 雨 ふるがごとし
2 故 なき 詛 は 雀 の 翔 り 燕 の 飛 ぶが 如 くにきたるものにあらず
3 馬 の 爲 には 策 あり 驢馬 の 爲 には 銜 あり 愚 なる 者 の 背 のために 杖 あり
4 愚 なる 者 の 痴 にしたがひて 答 ふること 勿 れ 恐 くはおのれも 是 と 同 じからん
5 愚 なる 者 の 痴 にしたがひて 之 に 答 へよ 恐 くは 彼 おのれの 目 に 自 らを 智者 と 見 ん
6 愚 なる 者 に 托 して 事 を 言 おくる 者 はおのれの 足 をきり 身 に 害 をうく
7 跛者 の 足 は 用 なし 愚 なる 者 の 口 の 箴 もかくのごとし
8 榮譽 を 愚 なる 者 に 與 ふるは 石 を 投石索 に 繋 ぐが 如 し
9 愚 なる 者 の 口 にたもつ 箴言 は 酔 へるものの 刺 ある 杖 を 手 にて 擧 ぐるがごとし
10 愚 なる 者 を 傭 ひ 流浪 者 を 傭 ふ 者 は すべての 人 を 傷 くる 射手 の 如 し
11 狗 のかへり 來 りてその 吐 たる 物 を 食 ふがごとく 愚 なる 者 は 重 ねてその 痴 なる 事 をおこなふ
12 汝 おのれの 目 に 自 らを 智慧 ある 者 とする 人 を 見 るか 彼 よりも 却 て 愚 なる 人 に 望 あり
13 惰 者 は 途 に 獅 あり 衢 に 獅 ありといふ
14 戸 の 蝶鉸 によりて 轉 るごとく 惰 者 はその 牀 に 輾轉 す
15 惰 者 はその 手 を 盤 にいるるも 之 をその 口 に 擧 ることを 厭 ふ
16 惰 者 はおのれの 目 に 自 らを 善 く 答 ふる 七 人 の 者 よりも 智慧 ありとなす
17 路 をよぎり 自己 に 關 りなき 爭擾 にたづさはる 者 は 狗 の 耳 をとらふる 者 のごとし
18 旣 にその 鄰 を 欺 くことをなして 我 はただ 戯 れしのみといふ 者 は 火 箭 または 鎗 または 死 を 擲 つ 狂人 のごとし
19 旣 にその 鄰 を 欺 くことをなして 我 はただ 戯 れしのみといふ 者 は 火 箭 または 鎗 または 死 を 擲 つ 狂人 のごとし
20 薪 なければ 火 はきえ 人 の 是非 をいふ 者 なければ 爭端 はやむ
21 煨火 に 炭 をつぎ 火 に 薪 をくぶるがごとく 爭論 を 好 む 人 は 爭論 を 起 す
22 人 の 是非 をいふものの 言 はたはぶれのごとしと 雖 もかへつて 腹 の 奧 に 入 る
23 温 かき 口唇 をもちて 惡 き 心 あるは 銀 の 滓 をきせたる 瓦 片 のごとし
24 恨 むる 者 は 口唇 をもて 自 ら 飾 れども 心 の 衷 には 虚偽 をいだく
25 彼 その 聲 を 和 らかにするとも 之 を 信 ずるなかれ その 心 に 七 の 憎 むべき 者 あればなり
26 たとひ 虚偽 をもてその 恨 をかくすとも その 惡 は 會集 の 中 に 顯 はる
27 坑 を 掘 るものは 自 ら 之 に 陷 らん 石 を 轉 ばしあぐる 者 の 上 にはその 石 まろびかへらん
28 虚偽 の 舌 はおのれの 害 す 者 を 憎 み 諂 ふ 口 は 滅亡 をきたらす
Chapter 27
1 なんぢ 明日 のことを 誇 るなかれ そは 一日 の 生 ずるところの 如何 なるを 知 ざればなり
2 汝 おのれの 口 をもて 自 ら 讃 むることなく 人 をして 己 を 讃 めしめよ 自己 の 口唇 をもてせず 他人 をして 己 をほめしめよ
3 石 は 重 く 沙 は 軽 からず 然 ど 愚 なる 者 の 怒 はこの 二 よりも 重 し
4 忿怒 は 猛 く 憤恨 は 烈 し されど 嫉妬 の 前 には 誰 か 立 ことをを 得 ん
5 明白 に 譴 むるに 秘 に 愛 するに 愈 る
6 愛 する 者 の 傷 つくるは 眞實 よりし 敵 の 接吻 するは 偽詐 よりするなり
7 飽 るものは 蜂 の 蜜 をも 踐 つく されど 饑 たる 者 には 苦 き 物 さへもすべて 甘 し
8 その 家 を 離 れてさまよふ 人 は その 巣 を 離 れてさまよふ 鳥 のごとし
9 膏 と 香 とは 人 の 心 をよろこばすなり 心 よりして 勸言 を 與 ふる 友 の 美 しきもまた 斯 のごとし
10 なんぢの 友 と 汝 の 父 の 友 とを 棄 るなかれ なんぢ 患難 にあふ 日 に 兄弟 の 家 にいることなかれ 親 しき 隣 は 疏 き 兄弟 に 愈 れり
11 わが 子 よ 智慧 を 得 てわが 心 を 悦 ばせよ 然 ば 我 をそしる 者 に 我 こたふることを 得 ん
12 賢 者 は 禍害 を 見 てみづから 避 け 拙 者 はすすみて 罰 をうく
13 人 の 保證 をなす 者 よりは 先 その 衣 をとれ 他人 の 保證 をなす 者 をば 固 くとらへよ
14 晨 はやく 起 て 大聲 にその 鄰 を 祝 すれば 却 て 呪詛 と 見 なされん
15 相 爭 ふ 婦 は 雨 ふる 日 に 絶 ずある 雨 漏 のごとし
16 これを 制 ふるものは 風 をおさふるがごとく 右 の 手 に 膏 をつかむがごとし
17 鐵 は 鐵 をとぐ 斯 のごとくその 友 の 面 を 研 なり
18 無花果 の 樹 をまもる 者 はその 果 をくらふ 主 を 貴 ぶものは 譽 を 得
19 水 に 照 せば 面 と 面 と 相 肖 るがごとく 人 の 心 は 人 の 心 に 似 たり
20 陰府 と 沈淪 とは 飽 ことなく 人 の 目 もまた 飽 ことなし
21 坩堝 によりて 銀 をためし 鑢 によりて 金 をためし その 讃 らるる 所 によりて 人 をためす
22 なんぢ 愚 なる 者 を 臼 にいれ 杵 をもて 麥 と 偕 にこれを 搗 ともその 愚 は 去 らざるなり
23 なんぢの 羊 の 情况 をよく 知 り なんぢの 群 に 心 を 留 めよ
24 富 は 永 く 保 つものにあらず いかで 位 は 世々 にたもたん
25 艸 枯 れ 苗 いで 山 の 蔬菜 あつめらる
26 羔羊 はなんぢの 衣服 を 出 し 牝 羊 は 田圃 を 買 ふ 價 となり
27 牝 羊 の 乳 はおほくして 汝 となんぢの 家人 の 糧 となり 汝 の 女 をやしなふにたる
Chapter 28
1 惡者 は 逐 ふ 者 なけれども 逃 げ 義者 は 獅子 のごとくに 勇 まし
2 國 の 罪 によりて 侯伯 多 くなり 智 くして 知識 ある 人 によりて 國 は 長 く 保 つ
3 弱者 を 虐 ぐる 貧 人 は 糧 をのこさざる 暴 しき 雨 のごとし
4 律法 を 棄 るものは 惡者 をほめ 律法 を 守 る 者 はこれに 敵 す
5 惡人 は 義 きことを 覺 らず ヱホバを 求 むる 者 は 凡 の 事 をさとる
6 義 しくあゆむ 貧者 は 曲 れる 路 をあゆむ 富者 に 愈 る
7 律法 を 守 る 者 は 智 子 なり 放蕩 なる 者 に 交 るものは 父 を 辱 かしむ
8 利息 と 高利 とをもてその 財產 を 増 すものは 貧 人 をめぐむ 者 のために 之 をたくはふるなり
9 耳 をそむけて 律法 を 聞 ざる 者 はその 祈 すらも 憎 まる
10 義者 を 惡 き 道 に 惑 す 者 はみづから 自己 の 阱 に 陷 らん されど 質直 なる 者 は 福祉 をつぐべし
11 富者 はおのれの 目 に 自 らを 智慧 ある 者 となす されど 聰明 ある 貧者 は 彼 をはかり 知 る
12 義者 の 喜 ぶときは 大 なる 榮 あり 惡者 の 起 るときは 民 身 を 匿 す
13 その 罪 を 隱 すものは 榮 ゆることなし 然 ど 認 らはして 之 を 離 るる 者 は 憐憫 をうけん
14 恒 に 畏 るる 人 は 幸福 なり その 心 を 剛愎 にする 者 は 災禍 に 陷 るべし
15 貧 しき 民 を 治 むるあしき 侯伯 は 吼 る 獅子 あるひは 饑 たる 熊 のごとし
16 智 からざる 君 はおほく 暴虐 をおこなふ 不義 の 利 を 惡 む 者 は 遐 齢 をうべし
17 人 を 殺 してその 血 を 心 に 負 ふ 者 は 墓 に 奔 るなり 人 これを 阻 むること 勿 れ
18 義 く 行 む 者 は 救 をえ 曲 れる 路 に 行 む 者 は 直 に 跌 れん
19 おのれの 田地 を 耕 す 者 は 糧 にあき 放蕩 なる 者 に 從 ふものは 貧乏 に 飽 く
20 忠信 なる 人 は 多 くの 幸福 をえ 速 かに 富 を 得 んとする 者 は 罪 を 免 れず
21 人 を 偏視 るはよからず 人 はただ 一片 のパンのために 愆 を 犯 すなり
22 惡 目 をもつ 者 は 財 をえんとて 急 がはしく 却 て 貧窮 のおのれに 來 るを 知 らず
23 人 を 譴 むる 者 は 舌 をもて 諂 ふ 者 よりも 大 なる 感謝 をうく
24 父母 の 物 を 竊 みて 罪 ならずといふ 者 は 滅 す 者 の 友 なり
25 心 に 貧 る 者 は 爭端 を 起 し ヱホバに 倚賴 むものは 豊饒 になるべし
26 おのれの 心 を 恃 む 者 は 愚 なり 智慧 をもて 行 む 者 は 救 をえん
27 貧者 に 賙 すものは 乏 しからず その 目 を 掩 ふ 者 は 詛 を 受 ること 多 し
28 惡者 の 起 るときは 人 匿 れ その 滅 るときは 義者 ます
Chapter 29
1 しばしば 責 られてもなほ 強項 なる 者 は 救 はるることなくして 猝然 に 滅 されん
2 義者 ませば 民 よろこび 惡 きもの 權 を 掌 らば 民 かなしむ
3 智慧 を 愛 する 人 はその 父 を 悦 ばせ 妓婦 に 交 る 者 はその 財產 を 費 す
4 王 は 公義 をもて 國 を 堅 うす されど 租税 を 征 取 る 者 はこれを 滅 す
5 その 鄰 に 諂 ふ 者 はかれの 脚 の 前 に 羅 を 張 る
6 惡人 の 罪 の 中 には 罟 あり 然 ど 義者 は 歓 び 樂 しむ
7 義 きものは 貧 きものの 訟 をかへりみる 然 ど 惡人 は 之 を 知 ることを 願 はず
8 嘲笑 人 は 城邑 を 擾 し 智慧 ある 者 は 怒 をしづむ
9 智慧 ある 人 おろかなる 人 と 爭 へば 或 は 怒 り 或 は 笑 ひて 休 むことなし
10 血 をながす 人 は 直 き 人 を 惡 む されど 義 き 者 はその 生命 を 救 はんことを 求 む
11 愚 なる 者 はその 怒 をことごとく 露 はし 智慧 ある 者 は 之 を 心 に 蔵 む
12 君王 もし 虚偽 の 言 を 聽 かばその 臣 みな 惡 し
13 貧者 と 苛酷 者 と 偕 に 世 にをる ヱホバは 彼等 の 目 に 光 をあたへ 給 ふ
14 眞實 をもて 弱者 を 審判 する 王 はその 位 つねに 堅 く 立 つべし
15 鞭 と 譴責 とは 智慧 をあたふ 任意 になしおかれたる 子 はその 母 を 辱 しむ
16 惡 きもの 多 ければ 罪 も 亦 おほし 義者 は 彼等 の 傾覆 をみん
17 なんぢの 子 を 懲 せ さらば 彼 なんぢを 安 からしめ 又 なんぢの 心 に 喜樂 を 與 へん
18 默示 なければ 民 は 放肆 にす 律法 を 守 るものは 福 ひなり
19 僕 は 言 をもて 譴 むるとも 改 めず 彼 は 知 れども 從 はざればなり
20 なんぢ 言 を 謹 まざる 人 を 見 しや 彼 よりは 却 て 愚 なる 者 に 望 あり
21 僕 をその 幼 なき 時 より 柔 かに 育 てなば 終 には 子 の 如 くならしめん
22 怒 る 人 は 爭端 を 起 し 憤 る 人 は 罪 おほし
23 人 の 傲慢 はおのれを 卑 くし 心 に 謙 だる 者 は 榮譽 を 得
24 盗人 に 黨 する 者 はおのれの 霊魂 を 惡 むなり 彼 は 誓 を 聽 けども 説 述 べず
25 人 を 畏 るれば 罟 におちいる ヱホバをたのむ 者 は 護 られん
26 君 の 慈悲 を 求 むる 者 はおほし 然 れど 人 の 事 を 定 むるはヱホバによる
27 不義 をなす 人 は 義者 の 惡 むところ 義 くあゆむ 人 は 惡者 の 惡 むところなり
Chapter 30
1 ヤケの 子 アグルの 語 なる 箴言 かれイテエルにむかひて 之 をいへり 即 ちイテエルとウカルとにいへる 所 のものなり
2 我 は 人 よりも 愚 なり 我 には 人 の 聰明 あらず
3 我 いまた 智慧 をならひ 得 ず またいまだ 至 聖 きものを 暁 ることをえず
4 天 に 昇 りまた 降 りし 者 は 誰 か 風 をその 掌中 に 聚 めし 者 は 誰 か 水 を 衣 につつみし 者 は 誰 か 地 のすべての 限界 を 定 めし 者 は 誰 か その 名 は 何 ぞ その 子 の 名 は 何 ぞ 汝 これを 知 るや
5 神 の 言 はみな 潔 よし 神 は 彼 を 賴 むものの 盾 なり
6 汝 その 言 に 加 ふること 勿 れ 恐 くは 彼 なんぢをせめ 又 なんぢを 謊 る 者 となしたまはん
7 われ 二 の 事 をなんぢに 求 めたり 我 が 死 ざる 先 にこれをたまへ
8 即 ち 虚假 と 謊言 とを 我 より 離 れしめ 我 をして 貧 からしめずまた 富 しめず 惟 なくてならぬ 糧 をあたへ 給 へ
9 そは 我 あきて 神 を 知 ずといひヱホバは 誰 なりやといはんことを 恐 れ また 貧 くして 窃盗 をなし 我 が 神 の 名 を 汚 さんことを 恐 るればなり
10 なんぢ 僕 をその 主 に 讒 ることなかれ 恐 くは 彼 なんぢを 詛 ひてなんぢ 罪 せられん
11 その 父 を 詛 ひその 母 を 祝 せざる 世類 あり
12 おのれの 目 に 自 らを 潔 者 となして 尚 その 汚穢 を 滌 はれざる 世類 あり
13 また 一 の 世類 あり 嗚呼 その 眼 はいかに 高 きぞや その 瞼 は 昂 れり
14 その 歯 は 劍 のごとく その 牙 は 刃 のごとき 世類 あり 彼等 は 貧 き 者 を 地 より 呑 み 窮乏 者 を 人 の 中 より 食 ふ
15 蛭 に 二人 の 女 あり 與 ヘよ 與 へよと 呼 はる 飽 ことを 知 ざるもの 三 あり 否 な 四 あり 皆 たれりといはず
16 即 ち 陰府 姙 まざる 胎 水 に 滿 されざる 地 足 りといはざる 火 これなり
17 おのれの 父 を 嘲 り 母 に 從 ふことをいやしとする 眼 は 谷 の 鴉 これを 抜 いだし 鷲 の 雛 これを 食 はん
18 わが 奇 とするもの 三 あり 否 な 四 あり 共 にわが 識 ざる 者 なり
19 即 ち 空 にとぷ 鷲 の 路 磐 の 上 にはふ 蛇 の 路 海 にはしる 舟 の 路 男 の 女 にあふの 路 これなり
20 淫婦 の 途 も 亦 しかり 彼 は 食 ひてその 口 を 拭 ひ われ 惡 きことを 爲 ざりきといふ
21 地 は 三 の 者 によりて 震 ふ 否 な 四 の 者 によりて 耐 ることあたはざるなり
22 即 ち 僕 たるもの 王 となるに 因 り 愚 なるもの 糧 に 飽 るにより
23 厭 忌 はれたる 婦 の 嫁 ぐにより 婢女 その 主 母 に 續 に 因 りてなり
24 地 に 四 の 物 あり 微小 といへども 最 智 し
25 蟻 は 力 なき 者 なれどもその 糧 を 夏 のうちに 備 ふ
26 山 鼠 ば 強 からざれどもその 室 を 磐 につくる
27 蝗 は 王 なけれどもみな 隊 を 立 ていづ
28 守宮 は 手 をもてつかまり 王 の 宮 にをる
29 善 あゆむもの 三 あり 否 な 四 あり 皆 よく 歩 く
30 獣 の 中 にて 最 も 強 くもろもろのものの 前 より 退 かざる 獅子
31 肚 帶 せし 戰馬 牡 野羊 および 當 ること 能 はざる 王 これなり
32 汝 もし 愚 にして 自 から 高 ぶり 或 は 惡 きことを 計 らば 汝 の 手 を 口 に 當 つべし
33 それ 乳 を 搾 れば 乾酪 いで 鼻 を 搾 れば 血 いで 怒 を 激 ふれば 爭端 おこる
Chapter 31
1 レムエル 王 のことば 即 ちその 母 の 彼 に 敎 へし 箴言 なり
2 わが 子 よ 何 を 言 んか わが 胎 の 子 よ 何 をいはんか 我 が 願 ひて 得 たる 子 よ 何 をいはんか
3 なんぢの 力 を 女 につひやすなかれ 王 を 滅 すものに 汝 の 途 をまかする 勿 れ
4 レムエルよ 酒 を 飮 は 王 の 爲 べき 事 に 非 ず 王 の 爲 べき 事 にあらず 醇醪 を 求 むるは 牧伯 の 爲 すべき 事 にあらず
5 恐 くは 酒 を 飮 て 律法 をわすれ 且 すべて 惱 まさるる 者 の 審判 を 枉 げん
6 醇醪 を 亡 びんとする 者 にあたへ 酒 を 心 の 傷 める 者 にあたへよ
7 かれ 飮 てその 貧窮 をわすれ 復 その 苦楚 を 憶 はざるべし
8 なんぢ 瘖者 のため 又 すべての 孤者 の 訟 のために 口 をひらけ
9 なんぢ 口 をひらきて 義 しき 審判 をなし 貧者 と 窮乏 者 の 訟 を 糺 せ
10 誰 か 賢 き 女 を 見 出 すことを 得 ん その 價 は 眞珠 よりも 貴 とし
11 その 夫 の 心 は 彼 を 恃 み その 產業 は 乏 しくならじ
12 彼 が 存命 ふる 間 はその 夫 に 善事 をなして 惡 き 事 をなさず
13 彼 は 羊 の 毛 と 麻 とを 求 め 喜 びて 手 から 操 き
14 商賈 の 舟 のごとく 遠 き 國 よりその 糧 を 運 び
15 夜 のあけぬ 先 に 起 てその 家人 に 糧 をあたへ その 婢女 に 日 用 の 分 をあたふ
16 田畝 をはかりて 之 を 買 ひ その 手 の 操作 をもて 葡萄園 を 植 ゑ
17 力 をもて 腰 に 帶 し その 手 を 強 くす
18 彼 はその 利潤 の 益 あるを 知 る その 燈火 は 終夜 きえず
19 かれ 手 を 紡線 車 にのべ その 指 に 紡錘 をとり
20 手 を 貧者 にのべ 手 を 困苦 者 に 舒 ぶ
21 彼 は 家人 の 爲 に 雪 をおそれず 蓋 その 家人 みな 蕃紅 の 衣 をきればなり
22 彼 はおのれの 爲 に 美 しき 褥子 をつくり 細布 と 紫 とをもてその 衣 とせり
23 その 夫 はその 地 の 長老 とともに 邑 の 門 に 坐 するによりて 人 に 知 るるなり
24 彼 は 細布 の 衣 を 製 りてこれをうり 帶 をつくりて 商賈 にあたふ
25 彼 は 筋力 と 尊貴 とを 衣 とし 且 のちの 日 を 笑 ふ
26 彼 は 口 を 啓 きて 智慧 をのぶ 仁愛 の 敎誨 その 舌 にあり
27 かれはその 家 の 事 を 鑒 み 怠惰 の 糧 を 食 はず
28 その 衆子 は 起 て 彼 を 祝 す その 夫 も 彼 を 讃 ていふ
29 賢 く 事 をなす 女子 は 多 けれども 汝 はすべての 女子 に 愈 れり
30 艶麗 はいつはりなり 美色 は 呼吸 のごとし 惟 ヱホバを 畏 るる 女 は 譽 られん
31 その 手 の 操作 の 果 をこれにあたへ その 行爲 によりてこれを 邑 の 門 にほめよ