Chapter 1
1 ダビデの 子、エルサレムの 王 である 伝道者 の 言葉。
2 伝道者 は 言 う、空 の 空、空 の 空、いっさいは 空 である。
3 日 の 下 で 人 が 労 するすべての 労苦 は、その 身 になんの 益 があるか。
4 世 は 去 り、世 はきたる。しかし 地 は 永遠 に 変 らない。
5 日 はいで、日 は 没 し、その 出 た 所 に 急 ぎ 行 く。
6 風 は 南 に 吹 き、また 転 じて、北 に 向 かい、めぐりにめぐって、またそのめぐる 所 に 帰 る。
7 川 はみな、海 に 流 れ 入 る、しかし 海 は 満 ちることがない。川 はその 出 てきた 所 にまた 帰 って 行 く。
8 すべての 事 は 人 をうみ 疲 れさせる、人 はこれを 言 いつくすことができない。目 は 見 ることに 飽 きることがなく、耳 は 聞 くことに 満足 することがない。
9 先 にあったことは、また 後 にもある、先 になされた 事 は、また 後 にもなされる。日 の 下 には 新 しいものはない。
10 「見 よ、これは 新 しいものだ」と 言 われるものがあるか、それはわれわれの 前 にあった 世々 に、すでにあったものである。
11 前 の 者 のことは 覚 えられることがない、また、きたるべき 後 の 者 のことも、後 に 起 る 者 はこれを 覚 えることがない。
12 伝道者 であるわたしはエルサレムで、イスラエルの 王 であった。
13 わたしは 心 をつくし、知恵 を 用 いて、天 が 下 に 行 われるすべてのことを 尋 ね、また 調 べた。これは 神 が、人 の 子 らに 与 えて、ほねおらせられる 苦 しい 仕事 である。
14 わたしは 日 の 下 で 人 が 行 うすべてのわざを 見 たが、みな 空 であって 風 を 捕 えるようである。
15 曲 ったものは、まっすぐにすることができない、欠 けたものは 数 えることができない。
16 わたしは 心 の 中 に 語 って 言 った、「わたしは、わたしより 先 にエルサレムを 治 めたすべての 者 にまさって、多 くの 知恵 を 得 た。わたしの 心 は 知恵 と 知識 を 多 く 得 た」。
17 わたしは 心 をつくして 知恵 を 知 り、また 狂気 と 愚痴 とを 知 ろうとしたが、これもまた 風 を 捕 えるようなものであると 悟 った。
18 それは 知恵 が 多 ければ 悩 みが 多 く、知識 を 増 す 者 は 憂 いを 増 すからである。
Chapter 2
1 わたしは 自分 の 心 に 言 った、「さあ、快楽 をもって、おまえを 試 みよう。おまえは 愉快 に 過 ごすがよい」と。しかし、これもまた 空 であった。
2 わたしは 笑 いについて 言 った、「これは 狂気 である」と。また 快楽 について 言 った、「これは 何 をするのか」と。
3 わたしの 心 は 知恵 をもってわたしを 導 いているが、わたしは 酒 をもって 自分 の 肉体 を 元気 づけようと 試 みた。また、人 の 子 は 天 が 下 でその 短 い 一生 の 間、どんな 事 をしたら 良 いかを、見 きわめるまでは、愚 かな 事 をしようと 試 みた。
4 わたしは 大 きな 事業 をした。わたしは 自分 のために 家 を 建 て、ぶどう 畑 を 設 け、
5 園 と 庭 をつくり、またすべて 実 のなる 木 をそこに 植 え、
6 池 をつくって、木 のおい 茂 る 林 に、そこから 水 を 注 がせた。
7 わたしは 男女 の 奴隷 を 買 った。またわたしの 家 で 生 れた 奴隷 を 持 っていた。わたしはまた、わたしより 先 にエルサレムにいただれよりも 多 くの 牛 や 羊 の 財産 を 持 っていた。
8 わたしはまた 銀 と 金 を 集 め、王 たちと 国々 の 財宝 を 集 めた。またわたしは 歌 うたう 男、歌 うたう 女 を 得 た。また 人 の 子 の 楽 しみとするそばめを 多 く 得 た。
9 こうして、わたしは 大 いなる 者 となり、わたしより 先 にエルサレムにいたすべての 者 よりも、大 いなる 者 となった。わたしの 知恵 もまた、わたしを 離 れなかった。
10 なんでもわたしの 目 の 好 むものは 遠慮 せず、わたしの 心 の 喜 ぶものは 拒 まなかった。わたしの 心 がわたしのすべての 労苦 によって、快楽 を 得 たからである。そしてこれはわたしのすべての 労苦 によって 得 た 報 いであった。
11 そこで、わたしはわが 手 のなしたすべての 事、およびそれをなすに 要 した 労苦 を 顧 みたとき、見 よ、皆、空 であって、風 を 捕 えるようなものであった。日 の 下 には 益 となるものはないのである。
12 わたしはまた、身 をめぐらして、知恵 と、狂気 と、愚痴 とを 見 た。そもそも、王 の 後 に 来 る 人 は 何 をなし 得 ようか。すでに 彼 がなした 事 にすぎないのだ。
13 光 が 暗 きにまさるように、知恵 が 愚痴 にまさるのを、わたしは 見 た。
14 知者 の 目 は、その 頭 にある。しかし 愚者 は 暗 やみを 歩 む。けれどもわたしはなお 同一 の 運命 が 彼 らのすべてに 臨 むことを 知 っている。
15 わたしは 心 に 言 った、「愚者 に 臨 む 事 はわたしにも 臨 むのだ。それでどうしてわたしは 賢 いことがあろう」。わたしはまた 心 に 言 った、「これもまた 空 である」と。
16 そもそも、知者 も 愚者 も 同様 に 長 く 覚 えられるものではない。きたるべき 日 には 皆 忘 れられてしまうのである。知者 が 愚者 と 同 じように 死 ぬのは、どうしたことであろう。
17 そこで、わたしは 生 きることをいとった。日 の 下 に 行 われるわざは、わたしに 悪 しく 見 えたからである。皆 空 であって、風 を 捕 えるようである。
18 わたしは 日 の 下 で 労 したすべての 労苦 を 憎 んだ。わたしの 後 に 来 る 人 にこれを 残 さなければならないからである。
19 そして、その 人 が 知者 であるか、または 愚者 であるかは、だれが 知 り 得 よう。そうであるのに、その 人 が、日 の 下 でわたしが 労 し、かつ 知恵 を 働 かしてなしたすべての 労苦 をつかさどることになるのだ。これもまた 空 である。
20 それでわたしはふり 返 ってみて、日 の 下 でわたしが 労 したすべての 労苦 について、望 みを 失 った。
21 今 ここに 人 があって、知恵 と 知識 と 才能 をもって 労 しても、これがために 労 しない 人 に、すべてを 残 して、その 所有 とさせなければならないのだ。これもまた 空 であって、大 いに 悪 い。
22 そもそも、人 は 日 の 下 で 労 するすべての 労苦 と、その 心 づかいによってなんの 得 るところがあるか。
23 そのすべての 日 はただ 憂 いのみであって、そのわざは 苦 しく、その 心 は 夜 の 間 も 休 まることがない。これもまた 空 である。
24 人 は 食 い 飲 みし、その 労苦 によって 得 たもので 心 を 楽 しませるより 良 い 事 はない。これもまた 神 の 手 から 出 ることを、わたしは 見 た。
25 だれが 神 を 離 れて、食 い、かつ 楽 しむことのできる 者 があろう。
26 神 は、その 心 にかなう 人 に、知恵 と 知識 と 喜 びとをくださる。しかし 罪 びとには 仕事 を 与 えて 集 めることと、積 むことをさせられる。これは 神 の 心 にかなう 者 にそれを 賜 わるためである。これもまた 空 であって、風 を 捕 えるようである。
Chapter 3
1 天 が 下 のすべての 事 には 季節 があり、すべてのわざには 時 がある。
2 生 るるに 時 があり、死 ぬるに 時 があり、植 えるに 時 があり、植 えたものを 抜 くに 時 があり、
3 殺 すに 時 があり、いやすに 時 があり、こわすに 時 があり、建 てるに 時 があり、
4 泣 くに 時 があり、笑 うに 時 があり、悲 しむに 時 があり、踊 るに 時 があり、
5 石 を 投 げるに 時 があり、石 を 集 めるに 時 があり、抱 くに 時 があり、抱 くことをやめるに 時 があり、
6 捜 すに 時 があり、失 うに 時 があり、保 つに 時 があり、捨 てるに 時 があり、
7 裂 くに 時 があり、縫 うに 時 があり、黙 るに 時 があり、語 るに 時 があり、
8 愛 するに 時 があり、憎 むに 時 があり、戦 うに 時 があり、和 らぐに 時 がある。
9 働 く 者 はその 労 することにより、なんの 益 を 得 るか。
10 わたしは 神 が 人 の 子 らに 与 えて、ほねおらせられる 仕事 を 見 た。
11 神 のなされることは 皆 その 時 にかなって 美 しい。神 はまた 人 の 心 に 永遠 を 思 う 思 いを 授 けられた。それでもなお、人 は 神 のなされるわざを 初 めから 終 りまで 見 きわめることはできない。
12 わたしは 知 っている。人 にはその 生 きながらえている 間、楽 しく 愉快 に 過 ごすよりほかに 良 い 事 はない。
13 またすべての 人 が 食 い 飲 みし、そのすべての 労苦 によって 楽 しみを 得 ることは 神 の 賜物 である。
14 わたしは 知 っている。すべて 神 がなさる 事 は 永遠 に 変 ることがなく、これに 加 えることも、これから 取 ることもできない。神 がこのようにされるのは、人々 が 神 の 前 に 恐 れをもつようになるためである。
15 今 あるものは、すでにあったものである。後 にあるものも、すでにあったものである。神 は 追 いやられたものを 尋 ね 求 められる。
16 わたしはまた、日 の 下 を 見 たが、さばきを 行 う 所 にも 不正 があり、公義 を 行 う 所 にも 不正 がある。
17 わたしは 心 に 言 った、「神 は 正 しい 者 と 悪 い 者 とをさばかれる。神 はすべての 事 と、すべてのわざに、時 を 定 められたからである」と。
18 わたしはまた、人 の 子 らについて 心 に 言 った、「神 は 彼 らをためして、彼 らに 自分 たちが 獣 にすぎないことを 悟 らせられるのである」と。
19 人 の 子 らに 臨 むところは 獣 にも 臨 むからである。すなわち 一様 に 彼 らに 臨 み、これの 死 ぬように、彼 も 死 ぬのである。彼 らはみな 同様 の 息 をもっている。人 は 獣 にまさるところがない。すべてのものは 空 だからである。
20 みな 一 つ 所 に 行 く。皆 ちりから 出 て、皆 ちりに 帰 る。
21 だれが 知 るか、人 の 子 らの 霊 は 上 にのぼり、獣 の 霊 は 地 にくだるかを。
22 それで、わたしは 見 た、人 はその 働 きによって 楽 しむにこした 事 はない。これが 彼 の 分 だからである。だれが 彼 をつれていって、その 後 の、どうなるかを 見 させることができようか。
Chapter 4
1 わたしはまた、日 の 下 に 行 われるすべてのしえたげを 見 た。見 よ、しえたげられる 者 の 涙 を。彼 らを 慰 める 者 はない。しえたげる 者 の 手 には 権力 がある。しかし 彼 らを 慰 める 者 はいない。
2 それで、わたしはなお 生 きている 生存者 よりも、すでに 死 んだ 死者 を、さいわいな 者 と 思 った。
3 しかし、この 両者 よりもさいわいなのは、まだ 生 れない 者 で、日 の 下 に 行 われる 悪 しきわざを 見 ない 者 である。
4 また、わたしはすべての 労苦 と、すべての 巧 みなわざを 見 たが、これは 人 が 互 にねたみあってなすものである。これもまた 空 であって、風 を 捕 えるようである。
5 愚 かなる 者 は 手 をつかねて、自分 の 肉 を 食 う。
6 片手 に 物 を 満 たして 平穏 であるのは、両手 に 物 を 満 たして 労苦 し、風 を 捕 えるのにまさる。
7 わたしはまた、日 の 下 に 空 なる 事 のあるのを 見 た。
8 ここに 人 がある。ひとりであって、仲 間 もなく、子 もなく、兄弟 もない。それでも 彼 の 労苦 は 窮 まりなく、その 目 は 富 に 飽 くことがない。また 彼 は 言 わない、「わたしはだれのために 労 するのか、どうして 自分 を 楽 しませないのか」と。これもまた 空 であって、苦 しいわざである。
9 ふたりはひとりにまさる。彼 らはその 労苦 によって 良 い 報 いを 得 るからである。
10 すなわち 彼 らが 倒 れる 時 には、そのひとりがその 友 を 助 け 起 す。しかしひとりであって、その 倒 れる 時、これを 助 け 起 す 者 のない 者 はわざわいである。
11 またふたりが 一緒 に 寝 れば 暖 かである。ひとりだけで、どうして 暖 かになり 得 ようか。
12 人 がもし、そのひとりを 攻 め 撃 ったなら、ふたりで、それに 当 るであろう。三つよりの 綱 はたやすくは 切 れない。
13 貧 しくて 賢 いわらべは、老 いて 愚 かで、もはや、いさめをいれることを 知 らない 王 にまさる。
14 たとい、その 王 が 獄屋 から 出 て、王位 についた 者 であっても、また 自分 の 国 に 貧 しく 生 れて 王位 についた 者 であっても、そうである。
15 わたしは 日 の 下 に 歩 むすべての 民 が、かのわらべのように 王 に 代 って 立 つのを 見 た。
16 すべての 民 は 果 てしがない。彼 はそのすべての 民 を 導 いた。しかし 後 に 来 る 者 は 彼 を 喜 ばない。たしかに、これもまた 空 であって、風 を 捕 えるようである。
Chapter 5
1 神 の 宮 に 行 く 時 には、その 足 を 慎 むがよい。近 よって 聞 くのは 愚 かな 者 の 犠牲 をささげるのにまさる。彼 らは 悪 を 行 っていることを 知 らないからである。
2 神 の 前 で 軽々 しく 口 をひらき、また 言葉 を 出 そうと、心 にあせってはならない。神 は 天 にいまし、あなたは 地 におるからである。それゆえ、あなたは 言葉 を 少 なくせよ。
3 夢 は 仕事 の 多 いことによってきたり、愚 かなる 者 の 声 は 言葉 の 多 いことによって 知 られる。
4 あなたは 神 に 誓 いをなすとき、それを 果 すことを 延 ばしてはならない。神 は 愚 かな 者 を 喜 ばれないからである。あなたの 誓 ったことを 必 ず 果 せ。
5 あなたが 誓 いをして、それを 果 さないよりは、むしろ 誓 いをしないほうがよい。
6 あなたの 口 が、あなたに 罪 を 犯 させないようにせよ。また 使者 の 前 にそれは 誤 りであったと 言 ってはならない。どうして、神 があなたの 言葉 を 怒 り、あなたの 手 のわざを 滅 ぼしてよかろうか。
7 夢 が 多 ければ 空 なる 言葉 も 多 い。しかし、あなたは 神 を 恐 れよ。
8 あなたは 国 のうちに 貧 しい 者 をしえたげ、公道 と 正義 を 曲 げることのあるのを 見 ても、その 事 を 怪 しんではならない。それは 位 の 高 い 人 よりも、さらに 高 い 者 があって、その 人 をうかがうからである。そしてそれらよりもなお 高 い 者 がある。
9 しかし、要 するに 耕作 した 田畑 をもつ 国 には 王 は 利益 である。
10 金銭 を 好 む 者 は 金銭 をもって 満足 しない。富 を 好 む 者 は 富 を 得 て 満足 しない。これもまた 空 である。
11 財産 が 増 せば、これを 食 う 者 も 増 す。その 持 ち 主 は 目 にそれを 見 るだけで、なんの 益 があるか。
12 働 く 者 は 食 べることが 少 なくても 多 くても、快 く 眠 る。しかし 飽 き 足 りるほどの 富 は、彼 に 眠 ることをゆるさない。
13 わたしは 日 の 下 に 悲 しむべき 悪 のあるのを 見 た。すなわち、富 はこれをたくわえるその 持 ち 主 に 害 を 及 ぼすことである。
14 またその 富 は 不幸 な 出来事 によってうせ 行 くことである。それで、その 人 が 子 をもうけても、彼 の 手 には 何 も 残 らない。
15 彼 は 母 の 胎 から 出 てきたように、すなわち 裸 で 出 てきたように 帰 って 行 く。彼 はその 労苦 によって 得 た 何 物 をもその 手 に 携 え 行 くことができない。
16 人 は 全 くその 来 たように、また 去 って 行 かなければならない。これもまた 悲 しむべき 悪 である。風 のために 労 する 者 になんの 益 があるか。
17 人 は 一生、暗 やみと、悲 しみと、多 くの 悩 みと、病 と、憤 りの 中 にある。
18 見 よ、わたしが 見 たところの 善 かつ 美 なる 事 は、神 から 賜 わった 短 い 一生 の 間、食 い、飲 み、かつ 日 の 下 で 労 するすべての 労苦 によって、楽 しみを 得 る 事 である。これがその 分 だからである。
19 また 神 はすべての 人 に 富 と 宝 と、それを 楽 しむ 力 を 与 え、またその 分 を 取 らせ、その 労苦 によって 楽 しみを 得 させられる。これが 神 の 賜物 である。
20 このような 人 は 自分 の 生 きる 日 のことを 多 く 思 わない。神 は 喜 びをもって 彼 の 心 を 満 たされるからである。
Chapter 6
1 わたしは 日 の 下 に一つの 悪 のあるのを 見 た。これは 人々 の 上 に 重 い。
2 すなわち 神 は 富 と、財産 と、誉 とを 人 に 与 えて、その 心 に 慕 うものを、一つも 欠 けることのないようにされる。しかし 神 は、その 人 にこれを 持 つことを 許 されないで、他人 がこれを 持 つようになる。これは 空 である。悪 しき 病 である。
3 たとい 人 は百 人 の 子 をもうけ、また 命 長 く、そのよわいの 日 が 多 くても、その 心 が 幸福 に 満足 せず、また 葬 られることがなければ、わたしは 言 う、流産 の 子 はその 人 にまさると。
4 これはむなしく 来 て、暗 やみの 中 に 去 って 行 き、その 名 は 暗 やみにおおわれる。
5 またこれは 日 を 見 ず、物 を 知 らない。けれどもこれは 彼 よりも 安 らかである。
6 たとい 彼 は千 年 に 倍 するほど 生 きても 幸福 を 見 ない。みな 一 つ 所 に 行 くのではないか。
7 人 の 労苦 は 皆、その 口 のためである。しかしその 食欲 は 満 たされない。
8 賢 い 者 は 愚 かな 者 になんのまさるところがあるか。また 生 ける 者 の 前 に 歩 むことを 知 る 貧 しい 者 もなんのまさるところがあるか。
9 目 に 見 る 事 は 欲望 のさまよい 歩 くにまさる。これもまた 空 であって、風 を 捕 えるようなものである。
10 今 あるものは、すでにその 名 がつけられた。そして 人 はいかなる 者 であるかは 知 られた。それで 人 は 自分 よりも 力強 い 者 と 争 うことはできない。
11 言葉 が 多 ければむなしい 事 も 多 い。人 になんの 益 があるか。
12 人 はその 短 く、むなしい 命 の 日 を 影 のように 送 るのに、何 が 人 のために 善 であるかを 知 ることができよう。だれがその 身 の 後 に、日 の 下 に 何 があるであろうかを 人 に 告 げることができるか。
Chapter 7
1 良 き 名 は 良 き 油 にまさり、死 ぬる 日 は 生 るる 日 にまさる。
2 悲 しみの 家 にはいるのは、宴会 の 家 にはいるのにまさる。死 はすべての 人 の 終 りだからである。生 きている 者 は、これを 心 にとめる。
3 悲 しみは 笑 いにまさる。顔 に 憂 いをもつことによって、心 は 良 くなるからである。
4 賢 い 者 の 心 は 悲 しみの 家 にあり、愚 かな 者 の 心 は 楽 しみの 家 にある。
5 賢 い 者 の 戒 めを 聞 くのは、愚 かな 者 の 歌 を 聞 くのにまさる。
6 愚 かな 者 の 笑 いはかまの 下 に 燃 えるいばらの 音 のようである。これもまた 空 である。
7 たしかに、しえたげは 賢 い 人 を 愚 かにし、まいないは 人 の 心 をそこなう。
8 事 の 終 りはその 初 めよりも 良 い。耐 え 忍 ぶ 心 は、おごり 高 ぶる 心 にまさる。
9 気 をせきたてて 怒 るな。怒 りは 愚 かな 者 の 胸 に 宿 るからである。
10 「昔 が 今 よりもよかったのはなぜか」と 言 うな。あなたがこれを 問 うのは 知恵 から 出 るのではない。
11 知恵 に 財産 が 伴 うのは 良 い。それは 日 を 見 る 者 どもに 益 がある。
12 知恵 が 身 を 守 るのは、金銭 が 身 を 守 るようである。しかし、知恵 はこれを 持 つ 者 に 生命 を 保 たせる。これが 知識 のすぐれた 所 である。
13 神 のみわざを 考 えみよ。神 の 曲 げられたものを、だれがまっすぐにすることができるか。
14 順境 の 日 には 楽 しめ、逆境 の 日 には 考 えよ。神 は 人 に 将来 どういう 事 があるかを、知 らせないために、彼 とこれとを 等 しく 造 られたのである。
15 わたしはこのむなしい 人生 において、もろもろの 事 を 見 た。そこには 義人 がその 義 によって 滅 びることがあり、悪人 がその 悪 によって 長生 きすることがある。
16 あなたは 義 に 過 ぎてはならない。また 賢 きに 過 ぎてはならない。あなたはどうして 自分 を 滅 ぼしてよかろうか。
17 悪 に 過 ぎてはならない。また 愚 かであってはならない。あなたはどうして、自分 の 時 のこないのに、死 んでよかろうか。
18 あなたがこれを 執 るのはよい、また 彼 から 手 を 引 いてはならない。神 をかしこむ 者 は、このすべてからのがれ 出 るのである。
19 知恵 が 知者 を 強 くするのは、十 人 のつかさが 町 におるのにまさる。
20 善 を 行 い、罪 を 犯 さない 正 しい 人 は 世 にいない。
21 人 の 語 るすべての 事 に 心 をとめてはならない。これはあなたが、自分 のしもべのあなたをのろう 言葉 を 聞 かないためである。
22 あなたもまた、しばしば 他人 をのろったのを 自分 の 心 に 知 っているからである。
23 わたしは 知恵 をもってこのすべての 事 を 試 みて、「わたしは 知者 となろう」と 言 ったが、遠 く 及 ばなかった。
24 物事 の 理 は 遠 く、また、はなはだ 深 い。だれがこれを 見 いだすことができよう。
25 わたしは、心 を 転 じて、物 を 知 り、事 を 探 り、知恵 と 道理 を 求 めようとし、また 悪 の 愚 かなこと、愚痴 の 狂気 であることを 知 ろうとした。
26 わたしは、その 心 が、わなと 網 のような 女、その 手 が、かせのような 女 は、死 よりも 苦 い 者 であることを 見 いだした。神 を 喜 ばす 者 は 彼女 からのがれる。しかし 罪 びとは 彼女 に 捕 えられる。
27 伝道者 は 言 う、見 よ、その 数 を 知 ろうとして、いちいち 数 えて、わたしが 得 たものはこれである。
28 わたしはなおこれを 求 めたけれども、得 なかった。わたしは千 人 のうちにひとりの 男子 を 得 たけれども、そのすべてのうちに、ひとりの 女子 をも 得 なかった。
29 見 よ、わたしが 得 た 事 は、ただこれだけである。すなわち、神 は 人 を 正 しい 者 に 造 られたけれども、人 は 多 くの 計略 を 考 え 出 した 事 である。
Chapter 8
1 だれが 知者 のようになり 得 よう。だれが 事 の 意義 を 知 り 得 よう。人 の 知恵 はその 人 の 顔 を 輝 かせ、またその 粗暴 な 顔 を 変 える。
2 王 の 命 を 守 れ。すでに 神 をさして 誓 ったことゆえ、驚 くな。
3 事 が 悪 い 時 は、王 の 前 を 去 れ、ためらうな。彼 はすべてその 好 むところをなすからである。
4 王 の 言葉 は 決定的 である。だれが 彼 に「あなたは 何 をするのか」と 言 うことができようか。
5 命令 を 守 る 者 は 災 にあわない。知者 の 心 は 時 と 方法 をわきまえている。
6 人 の 悪 が 彼 の 上 に 重 くても、すべてのわざには 時 と 方法 がある。
7 後 に 起 る 事 を 知 る 者 はない。どんな 事 が 起 るかをだれが 彼 に 告 げ 得 よう。
8 風 をとどめる 力 をもつ 人 はない。また 死 の 日 をつかさどるものはない。戦 いには 免除 はない。また 悪 はこれを 行 う 者 を 救 うことができない。
9 わたしはこのすべての 事 を 見 た。また 日 の 下 に 行 われるもろもろのわざに 心 を 用 いた。時 としてはこの 人 が、かの 人 を 治 めて、これに 害 をこうむらせることがある。
10 またわたしは 悪人 の 葬 られるのを 見 た。彼 らはいつも 聖所 に 出入 りし、それを 行 ったその 町 でほめられた。これもまた 空 である。
11 悪 しきわざに 対 する 判決 がすみやかに 行 われないために、人 の 子 らの 心 はもっぱら 悪 を 行 うことに 傾 いている。
12 罪 びとで百 度 悪 をなして、なお 長生 きするものがあるけれども、神 をかしこみ、み 前 に 恐 れをいだく 者 には 幸福 があることを、わたしは 知 っている。
13 しかし 悪人 には 幸福 がない。またその 命 は 影 のようであって 長 くは 続 かない。彼 は 神 の 前 に 恐 れをいだかないからである。
14 地 の 上 に 空 な 事 が 行 われている。すなわち、義人 であって、悪人 に 臨 むべき 事 が、その 身 に 臨 む 者 がある。また、悪人 であって、義人 に 臨 むべき 事 が、その 身 に 臨 む 者 がある。わたしは 言 った、これもまた 空 であると。
15 そこで、わたしは 歓楽 をたたえる。それは 日 の 下 では、人 にとって、食 い、飲 み、楽 しむよりほかに 良 い 事 はないからである。これこそは 日 の 下 で、神 が 賜 わった 命 の 日 の 間、その 勤労 によってその 身 に 伴 うものである。
16 わたしは 心 をつくして 知恵 を 知 ろうとし、また 地上 に 行 われるわざを 昼 も 夜 も 眠 らずに 窮 めようとしたとき、
17 わたしは 神 のもろもろのわざを 見 たが、人 は 日 の 下 に 行 われるわざを 窮 めることはできない。人 はこれを 尋 ねようと 労 しても、これを 窮 めることはできない。また、たとい 知者 があって、これを 知 ろうと 思 っても、これを 窮 めることはできないのである。
Chapter 9
1 わたしはこのすべての 事 に 心 を 用 いて、このすべての 事 を 明 らかにしようとした。すなわち 正 しい 者 と 賢 い 者、および 彼 らのわざが、神 の 手 にあることを 明 らかにしようとした。愛 するか 憎 むかは 人 にはわからない。彼 らの 前 にあるすべてのことは 空 である。
2 すべての 人 に 臨 むところは、みな 同様 である。正 しい 者 にも 正 しくない 者 にも、善良 な 者 にも 悪 い 者 にも、清 い 者 にも 汚 れた 者 にも、犠牲 をささげる 者 にも、犠牲 をささげない 者 にも、その 臨 むところは 同様 である。善良 な 人 も 罪 びとも 異 なることはない。誓 いをなす 者 も、誓 いをなすことを 恐 れる 者 も 異 なることはない。
3 すべての 人 に 同一 に 臨 むのは、日 の 下 に 行 われるすべての 事 のうちの 悪事 である。また 人 の 心 は 悪 に 満 ち、その 生 きている 間 は、狂気 がその 心 のうちにあり、その 後 は 死者 のもとに 行 くのである。
4 すべて 生 ける 者 に 連 なる 者 には 望 みがある。生 ける 犬 は、死 せるししにまさるからである。
5 生 きている 者 は 死 ぬべき 事 を 知 っている。しかし 死者 は 何事 をも 知 らない、また、もはや 報 いを 受 けることもない。その 記憶 に 残 る 事 がらさえも、ついに 忘 れられる。
6 その 愛 も、憎 しみも、ねたみも、すでに 消 えうせて、彼 らはもはや 日 の 下 に 行 われるすべての 事 に、永久 にかかわることがない。
7 あなたは 行 って、喜 びをもってあなたのパンを 食 べ、楽 しい 心 をもってあなたの 酒 を 飲 むがよい。神 はすでに、あなたのわざをよみせられたからである。
8 あなたの 衣 を 常 に 白 くせよ。あなたの 頭 に 油 を 絶 やすな。
9 日 の 下 で 神 から 賜 わったあなたの 空 なる 命 の 日 の 間、あなたはその 愛 する 妻 と 共 に 楽 しく 暮 すがよい。これはあなたが 世 にあってうける 分、あなたが 日 の 下 で 労 する 労苦 によって 得 るものだからである。
10 すべてあなたの 手 のなしうる 事 は、力 をつくしてなせ。あなたの 行 く 陰府 には、わざも、計略 も、知識 も、知恵 もないからである。
11 わたしはまた 日 の 下 を 見 たが、必 ずしも 速 い 者 が 競走 に 勝 つのではなく、強 い 者 が 戦 いに 勝 つのでもない。また 賢 い 者 がパンを 得 るのでもなく、さとき 者 が 富 を 得 るのでもない。また 知識 ある 者 が 恵 みを 得 るのでもない。しかし 時 と 災難 はすべての 人 に 臨 む。
12 人 はその 時 を 知 らない。魚 がわざわいの 網 にかかり、鳥 がわなにかかるように、人 の 子 らもわざわいの 時 が 突然 彼 らに 臨 む 時、それにかかるのである。
13 またわたしは 日 の 下 にこのような 知恵 の 例 を 見 た。これはわたしにとって 大 きな 事 である。
14 ここに一つの 小 さい 町 があって、そこに 住 む 人 は 少 なかったが、大 いなる 王 が 攻 めて 来 て、これを 囲 み、これに 向 かって 大 きな 雲梯 を 建 てた。
15 しかし、町 のうちにひとりの 貧 しい 知恵 のある 人 がいて、その 知恵 をもって 町 を 救 った。ところがだれひとり、その 貧 しい 人 を 記憶 する 者 がなかった。
16 そこでわたしは 言 う、「知恵 は 力 にまさる。しかしかの 貧 しい 人 の 知恵 は 軽 んぜられ、その 言葉 は 聞 かれなかった」。
17 静 かに 聞 かれる 知者 の 言葉 は、愚 かな 者 の 中 のつかさたる 者 の 叫 びにまさる。
18 知恵 は 戦 いの 武器 にまさる。しかし、ひとりの 罪 びとは 多 くの 良 きわざを 滅 ぼす。
Chapter 10
1 死 んだはえは、香料 を 造 る 者 のあぶらを 臭 くし、少 しの 愚痴 は 知恵 と 誉 よりも 重 い。
2 知者 の 心 は 彼 を 右 に 向 けさせ、愚者 の 心 は 左 に 向 けさせる。
3 愚者 は 道 を 行 く 時、思慮 が 足 りない、自分 の 愚 かなことをすべての 人 に 告 げる。
4 つかさたる 者 があなたに 向 かって 立腹 しても、あなたの 所 を 離 れてはならない。温順 は 大 いなるとがを 和 らげるからである。
5 わたしは 日 の 下 に一つの 悪 のあるのを 見 た。それはつかさたる 者 から 出 るあやまちに 似 ている。
6 すなわち 愚 かなる 者 が 高 い 地位 に 置 かれ、富 める 者 が 卑 しい 所 に 座 している。
7 わたしはしもべたる 者 が 馬 に 乗 り、君 たる 者 が 奴隷 のように 徒歩 であるくのを 見 た。
8 穴 を 掘 る 者 はみずからこれに 陥 り、石 がきをこわす 者 は、へびにかまれる。
9 石 を 切 り 出 す 者 はそれがために 傷 をうけ、木 を 割 る 者 はそれがために 危険 にさらされる。
10 鉄 が 鈍 くなったとき、人 がその 刃 をみがかなければ、力 を 多 くこれに 用 いねばならない。しかし、知恵 は 人 を 助 けてなし 遂 げさせる。
11 へびがもし 呪文 をかけられる 前 に、かみつけば、へび 使 は 益 がない。
12 知者 の 口 の 言葉 は 恵 みがある、しかし 愚者 のくちびるはその 身 を 滅 ぼす。
13 愚者 の 口 の 言葉 の 初 めは 愚痴 である、またその 言葉 の 終 りは 悪 い 狂気 である。
14 愚者 は 言葉 を 多 くする、しかし 人 はだれも 後 に 起 ることを 知 らない。だれがその 身 の 後 に 起 る 事 を 告 げることができようか。
15 愚者 の 労苦 はその 身 を 疲 れさせる、彼 は 町 にはいる 道 をさえ 知 らない。
16 あなたの 王 はわらべであって、その 君 たちが 朝 から、ごちそうを 食 べる 国 よ、あなたはわざわいだ。
17 あなたの 王 は 自主 の 子 であって、その 君 たちが 酔 うためでなく、力 を 得 るために、適当 な 時 にごちそうを 食 べる 国 よ、あなたはさいわいだ。
18 怠惰 によって 屋根 は 落 ち、無精 によって 家 は 漏 る。
19 食事 は 笑 いのためになされ、酒 は 命 を 楽 しませる。金銭 はすべての 事 に 応 じる。
20 あなたは 心 のうちでも 王 をのろってはならない、また 寝室 でも 富 める 者 をのろってはならない。空 の 鳥 はあなたの 声 を 伝 え、翼 のあるものは 事 を 告 げるからである。
Chapter 11
1 あなたのパンを 水 の 上 に 投 げよ、多 くの 日 の 後、あなたはそれを 得 るからである。
2 あなたは一つの 分 を七つまた八つに 分 けよ、あなたは、どんな 災 が 地 に 起 るかを 知 らないからだ。
3 雲 がもし 雨 で 満 ちるならば、地 にそれを 注 ぐ、また 木 がもし 南 か 北 に 倒 れるならば、その 木 は 倒 れた 所 に 横 たわる。
4 風 を 警戒 する 者 は 種 をまかない、雲 を 観測 する 者 は 刈 ることをしない。
5 あなたは、身 ごもった 女 の 胎 の 中 で、どうして 霊 が 骨 にはいるかを 知 らない。そのようにあなたは、すべての 事 をなされる 神 のわざを 知 らない。
6 朝 のうちに 種 をまけ、夕 まで 手 を 休 めてはならない。実 るのは、これであるか、あれであるか、あるいは二つともに 良 いのであるか、あなたは 知 らないからである。
7 光 は 快 いものである。目 に 太陽 を 見 るのは 楽 しいことである。
8 人 が 多 くの 年、生 きながらえ、そのすべてにおいて 自分 を 楽 しませても、暗 い 日 の 多 くあるべきことを 忘 れてはならない。すべて、きたらんとする 事 は 皆 空 である。
9 若 い 者 よ、あなたの 若 い 時 に 楽 しめ。あなたの 若 い 日 にあなたの 心 を 喜 ばせよ。あなたの 心 の 道 に 歩 み、あなたの 目 の 見 るところに 歩 め。ただし、そのすべての 事 のために、神 はあなたをさばかれることを 知 れ。
10 あなたの 心 から 悩 みを 去 り、あなたのからだから 痛 みを 除 け。若 い 時 と 盛 んな 時 はともに 空 だからである。
Chapter 12
1 あなたの 若 い 日 に、あなたの 造 り 主 を 覚 えよ。悪 しき 日 がきたり、年 が 寄 って、「わたしにはなんの 楽 しみもない」と 言 うようにならない 前 に、
2 また 日 や 光 や、月 や 星 の 暗 くならない 前 に、雨 の 後 にまた 雲 が 帰 らないうちに、そのようにせよ。
3 その 日 になると、家 を 守 る 者 は 震 え、力 ある 人 はかがみ、ひきこなす 女 は 少 ないために 休 み、窓 からのぞく 者 の 目 はかすみ、
4 町 の 門 は 閉 ざされる。その 時 ひきこなす 音 は 低 くなり、人 は 鳥 の 声 によって 起 きあがり、歌 の 娘 たちは 皆、低 くされる。
5 彼 らはまた 高 いものを 恐 れる。恐 ろしいものが 道 にあり、あめんどうは 花 咲 き、いなごはその 身 をひきずり 歩 き、その 欲望 は 衰 え、人 が 永遠 の 家 に 行 こうとするので、泣 く 人 が、ちまたを 歩 きまわる。
6 その 後、銀 のひもは 切 れ、金 の 皿 は 砕 け、水 がめは 泉 のかたわらで 破 れ、車 は 井戸 のかたわらで 砕 ける。
7 ちりは、もとのように 土 に 帰 り、霊 はこれを 授 けた 神 に 帰 る。
8 伝道者 は 言 う、「空 の 空、いっさいは 空 である」と。
9 さらに 伝道者 は 知恵 があるゆえに、知識 を 民 に 教 えた。彼 はよく 考 え、尋 ねきわめ、あまたの 箴言 をまとめた。
10 伝道者 は 麗 しい 言葉 を 得 ようとつとめた。また 彼 は 真実 の 言葉 を 正 しく 書 きしるした。
11 知者 の 言葉 は 突 き 棒 のようであり、またよく 打 った 釘 のようなものであって、ひとりの 牧者 から 出 た 言葉 が 集 められたものである。
12 わが 子 よ、これら 以外 の 事 にも 心 を 用 いよ。多 くの 書 を 作 れば 際限 がない。多 く 学 べばからだが 疲 れる。
13 事 の 帰 する 所 は、すべて 言 われた。すなわち、神 を 恐 れ、その 命令 を 守 れ。これはすべての 人 の 本分 である。
14 神 はすべてのわざ、ならびにすべての 隠 れた 事 を 善悪 ともにさばかれるからである。