Chapter 1
1 神 の 御意 によりてイエス・キリストの 使徒 となれるパウロ 及 び 兄弟 テモテ、書 をコリントに 在 る 神 の 教會、ならびにアカヤ 全國 に 在 る 凡 ての 聖徒 に 贈 る。
2 願 はくは 我 らの 父 なる 神 および 主 イエス・キリストより 賜 ふ 恩惠 と 平安 と 汝 らに 在 らんことを。
3 讃 むべき 哉、われらの 主 イエス・キリストの 父 なる 神、即 ちもろもろの 慈悲 の 父、一切 の 慰安 の 神、
4 われらを 凡 ての 患難 のうちに 慰 め、我等 をして 自 ら 神 に 慰 めらるる 慰安 をもて、諸般 の 患難 に 居 る 者 を 慰 むることを 得 しめ 給 ふ。
5 そはキリストの 苦難 われらに 溢 るる 如 く、我 らの 慰安 も 亦 キリストによりて 溢 るればなり。
6 我 ら 或 は 患難 を 受 くるも 汝 らの 慰安 と 救 とのため、或 は 慰安 を 受 くるも 汝 らの 慰安 の 爲 にして、その 慰安 は 汝 らの 中 に 働 きて、我 らが 受 くる 如 き 苦難 を 忍 ぶことを 得 しむるなり。
7 かくて 汝 らが 苦難 に 與 るごとく、また 慰安 にも 與 ることを 知 れば、汝 らに 對 する 我 らの 望 は 堅 し。
8 兄弟 よ、我 らがアジヤにて 遭 ひし 患難 を 汝 らの 知 らざるを 好 まず、すなはち 壓 せらるること 甚 だしく、力 耐 へがたくして、生 くる 望 を 失 ひ、
9 心 のうちに 死 を 期 するに 至 れり。これ 己 を 頼 まずして、死人 を 甦 へらせ 給 ふ 神 を 頼 まん 爲 なり。
10 神 は 斯 かる 死 より 我 らを 救 ひ 給 へり、また 救 ひ 給 はん。我 らは 後 もなほ 救 ひ 給 はんことを 望 みて 神 を 頼 み、
11 汝 らも 我 らの 爲 に 祈 をもて 助 く。これ 多 くの 人 の 願望 によりて 賜 はる 恩惠 を、多 くの 人 の 感謝 するに 至 らん 爲 なり。
12 われら 世 に 在 りて 殊 に 汝 らに 對 し、神 の 清淨 と 眞實 とをもて、また 肉 の 智慧 によらず、神 の 恩惠 によりて 行 ひし 事 は、我 らの 良心 の 證 する 所 にして、我 らの 誇 なり。
13 我 らの 書 き 贈 ることは、汝 らの 讀 むところ 知 る 所 の 他 ならず。
14 而 して 我 は 汝 等 のうち 或 者 の 既 に 知 れる 如 く、我 らの 主 イエスの 日 に 我 らが 汝 らの 誇、なんぢらが 我 らの 誇 たるを 終 まで 知 らんことを 望 む。
15 この 確信 をもて 先 づ 汝 らに 到 り、再 び 益 を 得 させ、
16 かくて 汝 らを 經 てマケドニアに 往 き、マケドニアより 更 に 復 なんぢらに 到 り、而 して 汝 らに 送 られてユダヤに 往 かんことを 定 めたり。
17 かく 定 めたるは 浮 きたる 事 ならんや。わが 定 むるところ 肉 によりて 定 め、然 り 然 り、否 々 と 言 ふが 如 きこと 有 らんや。
18 神 は 眞實 にて 在 せば、我 らが 汝 らに 對 する 言 も、然 りまた 否 と 言 ふが 如 きにあらず。
19 我 ら 即 ちパウロ、シルワノ、テモテが 汝 らの 中 に 傳 へたる 神 の 子 キリスト・イエスは、然 りまた 否 と 言 ふが 如 き 者 にあらず、然 りと 言 ふことは 彼 によりて 成 りたるなり。
20 神 の 約束 は 多 くありとも、然 りと 言 ふことは 彼 によりて 成 りたれば、彼 によりてアァメンあり、我 ら 神 に 榮光 を 歸 するに 至 る。
21 汝 らと 共 に 我 らをキリストに 堅 くし、且 われらに 膏 を 注 ぎ 給 ひし 者 は 神 なり。
22 神 はまた 我 らに 印 し、保證 として 御靈 を 我 らの 心 に 賜 へり。
23 我 わが 靈魂 を 賭 けて 神 の 證 を 求 む、我 がコリントに 往 くことの 遲 きは、汝 らを 寛 うせん 爲 なり。
24 されど 我 らは 汝 らの 信仰 を 掌 どる 者 にあらず、汝 らの 喜悦 を 助 くる 者 なり、汝 らは 信仰 によりて 立 てばなり。
Chapter 2
1 われ 再 び 憂 をもて 汝 らに 到 らじと 自 ら 定 めたり。
2 我 もし 汝 らを 憂 ひしめば、我 が 憂 ひしむる 者 のほかに 誰 か 我 を 喜 ばせんや。
3 われ 前 に 此 の 事 を 書 き 贈 りしは、我 が 到 らんとき、我 を 喜 ばすべきもの、反 つて 我 を 憂 ひしむる 事 のなからん 爲 にして、汝 らは 皆 わが 喜悦 を 喜悦 とするを 信 ずるに 因 りてなり。
4 われ 大 なる 患難 と 心 の 悲哀 とにより、多 くの 涙 をもて 汝 らに 書 き 贈 れり。これ 汝 らを 憂 ひしめんとにあらず、我 が 汝 らに 對 する 愛 の 溢 るるばかりなるを 知 らしめん 爲 なり。
5 もし 憂 ひしむる 人 あらば、我 を 憂 ひしむるにあらず、幾許 か 汝 ら 衆 を 憂 ひしむるなり。(幾許 かと 云 へるは、われ 激 しく 責 むるを 好 まぬ 故 なり)
6 かかる 人 の 多數 の 者 より 受 けたる 懲罰 は 足 れり。
7 されば 汝 ら 寧 ろ 彼 を 恕 し、かつ 慰 めよ、恐 らくは 其 の 人、甚 だしき 愁 に 沈 まん。
8 この 故 に 我 なんぢらの 愛 を 彼 に 顯 さんことを 勸 む。
9 前 に 書 き 贈 りしは、凡 ての 事 につきて 汝 らが 從順 なりや 否 やをも 試 み 知 らん 爲 なり。
10 なんぢら 何事 にても 人 を 恕 さば、我 も 亦 これを 恕 さん、われ 恕 したる 事 あらば、汝 らの 爲 にキリストの 前 に 恕 したるなり。
11 これサタンに 欺 かれざらん 爲 なり、我等 はその 詭謀 を 知 らざるにあらず。
12 我 キリストの 福音 の 爲 にトロアスに 到 り、主 われに 門 を 開 き 給 ひたれど、
13 我 が 兄弟 テトスに 逢 はぬによりて 心 に 平安 をえず、彼處 の 者 に 別 を 告 げてマケドニヤに 往 けり。
14 感謝 すべきかな、神 は 何時 にてもキリストにより、我 らを 執 へて 凱旋 し、何處 にても 我等 によりてキリストを 知 る 知識 の 馨 をあらはし 給 ふ。
15 救 はるる 者 にも 亡 ぶる 者 にも、我 らは 神 に 對 してキリストの 香 しき 馨 なり。
16 この 人 には 死 よりいづる 馨 となりて 死 に 至 らしめ、かの 人 には 生命 より 出 づる 馨 となりて 生命 に 至 らしむ。誰 か 此 の 任 に 耐 へんや。
17 我 らは 多 くの 人 のごとく 神 の 言 を 曲 げず、眞實 により 神 による 者 のごとく、神 の 前 にキリストに 在 りて 語 るなり。
Chapter 3
1 我等 ふたたび 己 を 薦 め 始 めんや、また 或 人 のごとく 人 の 推薦 の 書 を 汝 らに 齎 し、また 汝 等 より 受 くることを 要 せんや。
2 汝 らは 即 ち 我 らの 書 にして 我 らの 心 に 録 され、又 すべての 人 に 知 られ、かつ 讀 まるるなり。
3 汝 らは 明 かに 我 らの 職 によりて 書 かれたるキリストの 書 なり。而 も 墨 にあらで 活 ける 神 の 御靈 にて 録 され、石碑 にあらで 心 の 肉碑 に 録 されたるなり。
4 我 らはキリストにより、神 に 對 して 斯 かる 確信 あり。
5 されど 己 は 何事 をも 自 ら 定 むるに 足 らず、定 むるに 足 るは 神 によるなり。
6 神 は 我 らを 新約 の 役者 となるに 足 らしめ 給 へり、儀文 の 役者 にあらず、靈 の 役者 なり。そは 儀文 は 殺 し、靈 は 活 せばなり。
7 石 に 彫 り 書 されたる 死 の 法 の 職 にも 光榮 ありて、イスラエルの 子 等 はそのやがて 消 ゆべきモーセの 顏 の 光榮 を 見 つめ 得 ざりし 程 ならんには、
8 まして 靈 の 職 は 光榮 なからんや。
9 罪 を 定 むる 職 もし 光榮 あらんには、まして 義 とする 職 は 光榮 に 溢 れざらんや。
10 もと 光榮 ありし 者 も 更 に 勝 れる 光榮 に 比 ぶれば、光榮 なき 者 となれり。
11 もし 消 ゆべき 者 に 光榮 ありしならんには、まして 永存 ふるものに 光榮 なからんや。
12 我 らは 斯 くのごとき 希望 を 有 つゆゑに、更 に 臆 せずして 言 ひ、
13 又 モーセの 如 くせざるなり。彼 は 消 ゆべき 者 の 消 えゆくをイスラエルの 子 らに 見 せぬために、面帕 を 顏 におほひたり。
14 然 れど 彼 らの 心 鈍 くなれり。キリストによりて 面帕 の 廢 るべきを 悟 らねば、今日 に 至 るまで 舊約 を 讀 む 時 その 面帕 なほ 存 れり。
15 今日 に 至 るまでモーセの 書 を 讀 むとき、面帕 は 彼 らの 心 のうへに 置 かれたり。
16 然 れど 主 に 歸 する 時、その 面帕 は 取 り 除 かるべし。
17 主 は 即 ち 御靈 なり、主 の 御靈 のある 所 には 自由 あり。
18 我等 はみな 面帕 なくして、鏡 に 映 るごとく 主 の 榮光 を 見、榮光 より 榮光 にすすみ、主 たる 御靈 によりて 主 と 同 じ 像 に 化 するなり。
Chapter 4
1 この 故 に 我 ら 憐憫 を 蒙 りて 此 の 職 を 受 けたれば、落膽 せず、
2 恥 づべき 隱 れたる 事 をすて、惡巧 に 歩 まず、神 の 言 をみださず、眞理 を 顯 して 神 の 前 に 己 を 凡 ての 人 の 良心 に 薦 むるなり。
3 もし 我 らの 福音 おほはれ 居 らば、亡 ぶる 者 に 覆 はれをるなり。
4 この 世 の 神 は 此 等 の 不 信者 の 心 を 暗 まして、神 の 像 なるキリストの 榮光 の 福音 の 光 を 照 さざらしめたり。
5 我 らは 己 の 事 を 宣 べず、ただキリスト・イエスの 主 たる 事 と、我 らがイエスのために 汝 らの 僕 たる 事 とを 宣 ぶ。
6 光、暗 より 照 り 出 でよと 宣 ひし 神 は、イエス・キリストの 顏 にある 神 の 榮光 を 知 る 知識 を 輝 かしめんために、我 らの 心 を 照 し 給 へるなり。
7 我等 この 寶 を 土 の 器 に 有 てり、これ 優 れて 大 なる 能力 の 我等 より 出 でずして、神 より 出 づることの 顯 れんためなり。
8 われら 四方 より 患難 を 受 くれども 窮 せず、爲 ん 方 つくれども 希望 を 失 はず、
9 責 めらるれども 棄 てられず、倒 さるれども 亡 びず、
10 常 にイエスの 死 を 我 らの 身 に 負 ふ。これイエスの 生命 の 我 らの 身 にあらはれん 爲 なり。
11 それ 我 ら 生 ける 者 の 常 にイエスのため 死 に 付 さるるは、イエスの 生命 の 我 らの 死 ぬべき 肉體 にあらはれん 爲 なり。
12 さらば 死 は 我等 のうちに 働 き、生命 は 汝 等 のうちに 働 くなり。
13 録 して『われ 信 ずるによりて 語 れり』とあるごとく、我等 にも 同 じ 信仰 の 靈 あり、信 ずるに 因 りて 語 るなり。
14 これ 主 イエスを 甦 へらせ 給 ひし 者 の 我等 をもイエスと 共 に 甦 へらせ、汝 らと 共 に 立 たしめ 給 ふことを 我 ら 知 ればなり。
15 凡 ての 事 は 汝 らの 益 なり。これ 多 くの 人 によりて 御惠 の 増 し 加 はり、感謝 いや 増 りて 神 の 榮光 の 顯 れん 爲 なり。
16 この 故 に 我 らは 落膽 せず、我 らが 外 なる 人 は 壞 るれども、内 なる 人 は 日々 に 新 なり。
17 それ 我 らが 受 くる 暫 くの 輕 き 患難 は、極 めて 大 なる 永遠 の 重 き 光榮 を 得 しむるなり。
18 我 らの 顧 みる 所 は 見 ゆるものにあらで 見 えぬものなればなり。見 ゆるものは 暫時 にして、見 えぬものは 永遠 に 至 るなり。
Chapter 5
1 我 らは 知 る、我 らの 幕屋 なる 地上 の 家、壞 るれば、神 の 賜 ふ 建造物、すなはち 天 にある、手 にて 造 らぬ、永遠 の 家 あることを。
2 我等 はその 幕屋 にありて 歎 き、天 より 賜 ふ 住所 をこの 上 に 著 んことを 切 に 望 む。
3 之 を 著 るときは 裸 にてある 事 なからん。
4 我等 この 幕屋 にありて 重荷 を 負 へる 如 くに 歎 く、之 を 脱 がんとにあらで、此 の 上 に 著 んことを 欲 すればなり。これ 死 ぬべき 者 の 生命 に 呑 まれん 爲 なり。
5 我 らを 此 の 事 に 適 ふものとなし、その 證 として 御靈 を 賜 ひし 者 は 神 なり。
6 この 故 に 我 らは 常 に 心 強 し、かつ 身 に 居 るうちは 主 より 離 れ 居 るを 知 る、
7 見 ゆる 所 によらず、信仰 によりて 歩 めばなり。
8 斯 く 心 強 し、願 ふところは 寧 ろ 身 を 離 れて 主 と 偕 に 居 らんことなり。
9 然 れば 身 に 居 るも 身 を 離 るるも、ただ 御心 に 適 はんことを 力 む。
10 我等 はみな 必 ずキリストの 審判 の 座 の 前 にあらはれ、善 にもあれ 惡 にもあれ、各人 その 身 になしたる 事 に 隨 ひて 報 を 受 くべければなり。
11 斯 く 主 の 畏 るべきを 知 るによりて 人々 に 説 き 勸 む。われら 既 に 神 に 知 られたり、亦 なんぢらの 良心 にも 知 られたりと 思 ふ。
12 我等 は 再 び 己 を 汝 らに 薦 むるにあらず、ただ 我等 をもて 誇 とする 機 を 汝 らに 與 へ、心 によらず 外貌 によりて 誇 る 人々 に 答 ふることを 得 させんとするなり。
13 我等 もし 心 狂 へるならば、神 の 爲 なり、心 慥 ならば、汝 らの 爲 なり。
14 キリストの 愛 われらに 迫 れり。我 ら 思 ふに、一人 すべての 人 に 代 りて 死 にたれば、凡 ての 人 すでに 死 にたるなり。
15 その 凡 ての 人 に 代 りて 死 に 給 ひしは、生 ける 人 の 最早 おのれの 爲 に 生 きず、己 に 代 り 死 にて 甦 へり 給 ひし 者 のために、生 きん 爲 なり。
16 されば 今 より 後 われ 肉 によりて 人 を 知 るまじ、曾 て 肉 によりてキリストを 知 りしが、今 より 後 は 斯 くの 如 くに 知 ることをせじ。
17 人 もしキリストに 在 らば 新 に 造 られたる 者 なり、古 きは 既 に 過 ぎ 去 り、視 よ、新 しくなりたり。
18 これらの 事 はみな 神 より 出 づ、神 はキリストによりて 我 らを 己 と 和 がしめ、かつ 和 がしむる 職 を 我 らに 授 け 給 へり。
19 即 ち 神 はキリストに 在 りて 世 を 己 と 和 がしめ、その 罪 を 之 に 負 はせず、かつ 和 がしむる 言 を 我 らに 委 ね 給 へり。
20 されば 我等 はキリストの 使者 たり、恰 も 神 の 我等 によりて 汝 らを 勸 め 給 ふがごとし。我等 キリストに 代 りて 願 ふ、なんぢら 神 を 和 げ。
21 神 は 罪 を 知 り 給 はざりし 者 を 我 らの 代 に 罪 となし 給 へり、これ 我 らが 彼 に 在 りて 神 の 義 となるを 得 んためなり。
Chapter 6
1 我 らは 神 とともに 働 く 者 なれば、神 の 恩惠 を 汝 らが 徒 らに 受 けざらんことを 更 に 勸 む。
2 (神 いひ 給 ふ『われ 惠 の 時 に 汝 に 聽 き、救 の 日 に 汝 を 助 けたり』と。視 よ、今 は 惠 のとき、視 よ、今 は 救 の 日 なり)
3 我等 この 職 の 謗 られぬ 爲 に 何事 にも 人 を 躓 かせず。
4 反 つて 凡 ての 事 において 神 の 役者 のごとく 己 をあらはす、即 ち 患難 にも、窮乏 にも、苦難 にも、
5 打 たるるにも、獄 に 入 るにも、騷擾 にも、勞動 にも、眠 らぬにも、斷食 にも、大 なる 忍耐 を 用 ひ、
6 また 廉潔 と 知識 と 寛容 と 仁慈 と 聖 靈 と 虚僞 なき 愛 と、
7 眞 の 言 と 神 の 能力 と 左右 に 持 ちたる 義 の 武器 とにより、
8 また 光榮 と 恥辱 と 惡名 と 美名 とによりて 表 す。我 らは 人 を 惑 す 者 の 如 くなれども 眞、
9 人 に 知 られぬ 者 の 如 くなれども 人 に 知 られ、死 なんとする 者 の 如 くなれども、視 よ、生 ける 者、懲 さるる 者 の 如 くなれども 殺 されず、
10 憂 ふる 者 の 如 くなれども 常 に 喜 び、貧 しき 者 の 如 くなれども 多 くの 人 を 富 ませ、何 も 有 たぬ 者 の 如 くなれども 凡 ての 物 を 有 てり。
11 コリント 人 よ、我 らの 口 は 汝 らに 向 ひて 開 け、我 らの 心 は 廣 くなれり。
12 汝 らの 狹 くせらるるは 我 らに 因 るにあらず、反 つて 己 が 心 に 因 るなり。
13 汝 らも 心 を 廣 くして 我 に 報 をせよ。(我 わが 子 に 對 する 如 く 言 ふなり)
14 不 信者 と 軛 を 同 じうすな、釣合 はぬなり、義 と 不義 と 何 の 干與 かあらん、光 と 暗 と 何 の 交際 かあらん。
15 キリストとベリアルと 何 の 調和 かあらん、信者 と 不 信者 と 何 の 關係 かあらん。
16 神 の 宮 と 偶像 と 何 の 一致 かあらん、我 らは 活 ける 神 の 宮 なり、即 ち 神 の 言 ひ 給 ひしが 如 し。曰 く『われ 彼 らの 中 に 住 み、また 歩 まん。我 かれらの 神 となり、彼 等 わが 民 とならん』と。
17 この 故 に『主 いひ 給 ふ、「汝 等 かれらの 中 より 出 で、之 を 離 れ、穢 れたる 者 に 觸 るなかれ」と。「さらば 我 なんぢらを 受 け、
18 われ 汝 らの 父 となり、汝 等 わが 息子 むすめとならん」と、全能 の 主 いひ 給 ふ』とあるなり。
Chapter 7
1 されば 愛 する 者 よ、我 らかかる 約束 を 得 たれば、肉 と 靈 との 汚穢 より 全 く 己 を 潔 め、神 を 畏 れてその 清潔 を 成就 すべし。
2 我 らを 受 け 容 れよ、われら 誰 にも 不義 をなしし 事 なく、誰 をも 害 ひし 事 なく、誰 をも 掠 めし 事 なし。
3 わが 斯 く 言 ふは、汝 らを 咎 めんとにあらず、そは 我 が 既 に 言 へる 如 く、汝 らは 我 らの 心 にありて、共 に 死 に 共 に 生 くればなり。
4 我 なんぢらを 信 ずること 大 なり、また 汝 等 をもて 誇 とすること 大 なり、我 は 慰安 にみち、凡 ての 患難 の 中 にも 喜悦 あふるるなり。
5 マケドニヤに 到 りしとき、我 らの 身 はなほ 聊 かも 平安 を 得 ずして、樣々 の 患難 に 遭 ひ、外 には 分爭、内 には 恐懼 ありき。
6 然 れど 哀 なる 者 を 慰 むる 神 は、テトスの 來 るによりて 我 らを 慰 め 給 へり。
7 唯 その 來 るに 因 りてのみならず、彼 が 汝 らによりて 得 たる 慰安 をもて 慰 め 給 へり。即 ち 汝 らの 我 を 慕 ふこと、歎 くこと、我 に 對 して 熱心 なることを 我 らに 告 ぐるによりて、我 ますます 喜 べり。
8 われ 書 をもて 汝 らを 憂 ひしめたれども 悔 いず、その 書 の 汝 らを 暫 く 憂 ひしめしを 見 て、前 には 悔 いたれども 今 は 喜 ぶ。
9 わが 喜 ぶは 汝 らの 憂 ひしが 故 にあらず、憂 ひて 悔改 に 至 りし 故 なり。汝 らは 神 に 從 ひて 憂 ひたれば、我等 より 聊 かも 損 を 受 けざりき。
10 それ 神 にしたがふ 憂 は、悔 なきの 救 を 得 るの 悔改 を 生 じ、世 の 憂 は 死 を 生 ず。
11 視 よ、汝 らが 神 に 從 ひて 憂 ひしことは、如何 ばかりの 奮勵・辯明・憤激・恐懼・愛慕・熱心・罪 を 責 むる 心 などを 汝 らの 中 に 生 じたりしかを。汝 等 かの 事 に 就 きては 全 く 潔 きことを 表 せり。
12 されば 前 に 書 を 汝 らに 書 き 贈 りしも、不義 をなしたる 人 の 爲 にあらず、また 不義 を 受 けたり 人 の 爲 にあらず、我 らに 對 する 汝 らの 奮勵 の、神 の 前 にて 汝 らに 顯 れん 爲 なり。
13 この 故 に 我 らは 慰安 を 得 たり。慰安 を 得 たる 上 にテトスの 喜悦 によりて 更 に 喜 べり。そは 彼 の 心 なんぢら 一同 によりて 安 んぜられたればなり。
14 われ 曩 に 彼 の 前 に 汝 らに 就 きて 誇 りたれど 恥 づることなし、我 らが 汝 らに 語 りし 事 のみな 誠實 なりし 如 く、テトスの 前 に 誇 りし 事 もまた 誠實 となれり。
15 彼 は 汝 等 みな 從順 にして 畏 れ 戰 き、己 を 迎 へしことを 思 ひ 出 して、心 を 汝 らに 寄 すること 増々 深 し。
16 われ 凡 ての 事 に 汝 らに 就 きて 心 強 きを 喜 ぶ。
Chapter 8
1 兄弟 よ、我 らマケドニヤの 諸 教會 に 賜 ひたる 神 の 恩惠 を 汝 らに 知 らす。
2 即 ち 患難 の 大 なる 試練 のうちに 彼 らの 喜悦 あふれ、又 その 甚 だしき 貧窮 は 吝 みなく 施 す 富 の 溢 るるに 至 れり。
3 われ 證 す、彼 らは 聖徒 に 事 ふることに 與 る 惠 を 切 に 我 らに 請 ひ 求 め、みづから 進 みて、力 に 應 じ、否 これに 過 ぎて 施濟 をなせり。
4 われ 證 す、彼 らは 聖徒 に 事 ふることに 與 る 惠 を 切 に 我 らに 請 ひ 求 め、みづから 進 みて、力 に 應 じ、否 これに 過 ぎて 施濟 をなせり。
5 我 らの 望 のほかに 先 づ 己 を 主 にささげ、神 の 御意 によりて 我 らにも 身 を 委 ねたり。
6 されば 我 らはテトスが 前 に 此 の 慈惠 のことを 汝 らの 中 に 始 めたれば、又 これを 成就 せんことを 勸 めたり。
7 汝 等 もろもろの 事、すなはち 信仰 に、言 に、知識 に、凡 ての 奮勵 に、また 我 らに 對 する 愛 に 富 めるごとく、此 の 慈惠 にも 富 むべし。
8 われ 斯 く 言 ふは 汝 らに 命 ずるにあらず、ただ 他 の 人 の 奮勵 によりて、汝 らの 愛 の 眞實 を 試 みん 爲 なり。
9 汝 らは 我 らの 主 イエス・キリストの 恩惠 を 知 る。即 ち 富 める 者 にて 在 したれど、汝 等 のために 貧 しき 者 となり 給 へり。これ 汝 らが 彼 の 貧窮 によりて 富 める 者 とならん 爲 なり。
10 施濟 のことに 就 きて 我 ただ 意見 を 述 ぶ、これは 汝 らの 益 なり。汝 らは 此 の 事 をただに 一年 前 より 人 に 先 だちて 行 ひしのみならず、又 これを 願 い 始 めし 事 なれば、
11 今 これを 成 し 遂 げよ、汝 らが 心 より 願 ひしごとく、所有 に 應 じて 成 し 遂 げよ。
12 人 もし 志望 あらば、其 の 有 たぬ 所 に 由 るにあらず、其 の 有 つ 所 に 由 りて 嘉納 せらるるなり。
13 これ 他 の 人 を 安 くして 汝 らを 苦 しめんとにあらず、均 しくせんとするなり。
14 すなはち 今 なんぢらの 餘 るところは 彼 らの 足 らざるを 補 ひ、後 また 彼 らの 餘 る 所 は 汝 らの 足 らざるを 補 ひて、均 しくなるに 至 らんためなり。
15 録 して『多 く 集 めし 者 にも 餘 る 所 なく、少 く 集 めし 者 にも 足 らざる 所 なかりき』とあるが 如 し。
16 汝 らに 對 する 同 じ 熱心 をテトスの 心 にも 賜 へる 神 に 感謝 す。
17 彼 はただに 勸 を 容 れしのみならず、甚 だ 熱心 にして、自 ら 進 んで 汝 らに 往 くなり。
18 我等 また 彼 とともに 一人 の 兄弟 を 遣 す。この 人 は 福音 をもて 諸 教會 のうちに 譽 を 得 たる 上 に、
19 主 の 榮光 と 我 らの 志望 とを 顯 さんがために、掌 どれる 此 の 慈惠 に 就 きて、諸 教會 より 我 らの 道伴 として 選 ばれたる 者 なり。
20 彼 を 遣 すは、此 の 大 なる 醵金 を 掌 どるに、人 に 咎 めらるる 事 を 避 けんためなり。
21 そは 主 の 前 のみならず、人 の 前 にも 善 からんことを 慮 ぱかりてなり。
22 また 一人 の 兄弟 を 彼 らと 共 につかはす、我 らは 多 くの 事 につきて 屡次 かれの 熱心 なるを 認 めたり。而 して 今 は 彼 が 汝 らを 深 く 信 ずるに 因 りて、その 熱心 の 更 に 加 はるを 認 む。
23 テトスのことを 言 へば、我 が 友 なり、汝 らに 對 して 我 が 同勞者 なり。この 兄弟 たちの 事 をいへば、彼 らは 諸 教會 の 使 なり、キリストの 榮光 なり。
24 されば 汝 らの 愛 と 我 らが 汝 らに 就 きて 誇 れる 事 との 證 を、諸 教會 の 前 にて 彼 らに 顯 せ。
Chapter 9
1 聖徒 に 施 すことに 就 きては 汝 らに 書 きおくるに 及 ばず、
2 我 なんぢらの 志望 あるを 知 ればなり。その 志望 につき 汝 らの 事 をマケドニヤ 人 に 誇 りて、アカヤは 既 に 一年 前 に 準備 をなせりと 云 へり。かくて 汝 らの 熱心 は 多 くの 人 を 勵 ましたり。
3 されどわれ 兄弟 たちを 遣 すは、我 が 言 ひしごとく 汝 らに 準備 をなさしめ、之 につきて 我 らの 誇 りし 事 の 空 しくならざらん 爲 なり。
4 もしマケドニヤ 人 われと 共 に 來 りて 汝 らの 準備 なきを 見 ば、汝 らは 言 ふに 及 ばず、我 らも 確信 せしによりて 恐 らくは 恥 を 受 けん。
5 この 故 に 兄弟 たちを 勸 めて、先 づ 汝 らに 往 かしめ、曩 に 汝 らが 約束 したる 慈惠 を、吝 むが 如 くせずして、惠 む 心 よりせん 爲 に 預 じめ 調 へしむるは、必要 のことと 思 へり。
6 それ 少 く 播 く 者 は 少 く 刈 り、多 く 播 く 者 は 多 く 刈 るべし。
7 おのおの 吝 むことなく、強 ひてすることなく、その 心 に 定 めし 如 くせよ。神 は 喜 びて 與 ふる 人 を 愛 し 給 へばなり。
8 神 は 汝 等 をして 常 に 凡 ての 物 に 足 らざることなく、凡 ての 善 き 業 に 溢 れしめんために、凡 ての 恩惠 を 溢 るるばかり 與 ふることを 得給 ふなり。
9 録 して『彼 は 散 して 貧 しき 者 に 與 へたり。その 正義 は 永遠 に 存 らん』とある 如 し。
10 播 く 人 に 種 と 食 するパンとを 與 ふる 者 は、汝 らにも 種 をあたへ、且 これを 殖 し、また 汝 らの 義 の 果 を 増 し 給 ふべし。
11 汝 らは 一切 に 富 みて 吝 みなく 施 すことを 得、かくて 我 らの 事 により、人々 神 に 感謝 するに 至 るなり。
12 此 の 施濟 の 務 は、ただに 聖徒 の 窮乏 を 補 ふのみならず、充 ち 溢 れて 神 に 對 する 感謝 を 多 からしむ。
13 即 ち 彼 らは 此 の 務 を 證據 として、汝 らがキリストの 福音 に 對 する 言明 に 順 ふことと、彼 らにも 凡 ての 人 にも 吝 みなく 施 すこととに 就 きて、神 に 榮光 を 歸 し、
14 かつ 神 の 汝 らに 給 ひし 優 れたる 恩惠 により、汝 らを 慕 ひて 汝 等 のために 祈 らん。
15 言 ひ 盡 しがたき 神 の 賜物 につきて 感謝 す。
Chapter 10
1 汝 らに 對 し 面前 にては 謙 だり、離 れゐては 勇 ましき 我 パウロ、自 らキリストの 柔和 と 寛容 とをもて 汝 らに 勸 む。
2 我 らを 肉 に 從 ひて 歩 むごとく 思 ふ 者 あれば、斯 かる 者 に 對 しては 雄々 しくせんと 思 へど、願 ふ 所 は 我 が 汝 らに 逢 ふとき 斯 く 勇 ましくせざらん 事 なり。
3 我 らは 肉 にありて 歩 めども、肉 に 從 ひて 戰 はず。
4 それ 我 らの 戰爭 の 武器 は 肉 に 屬 するにあらず、神 の 前 には 城砦 を 破 るほどの 能力 あり、我等 はもろもろの 論説 を 破 り、
5 神 の 示教 に 逆 ひて 建 てたる 凡 ての 櫓 を 毀 ち、凡 ての 念 を 虜 にしてキリストに 服 はしむ。
6 且 なんぢらの 從順 の 全 くならん 時、すべての 不 從順 を 罰 せんと 覺悟 せり。
7 汝 らは 外貌 のみを 見 る、若 し 人 みづからキリストに 屬 する 者 と 信 ぜば、己 がキリストに 屬 する 如 く、我 らも 亦 キリストに 屬 する 者 なることを 更 に 考 ふべし。
8 假令 われ 汝 らを 破 る 爲 ならずして 建 つる 爲 に、主 が 我 らに 賜 ひたる 權威 につきて 誇 ること 稍 過 ぐとも 恥 とはならじ。
9 われ 書 をもて 汝 らを 嚇 すと 思 はざれ。
10 彼 らは 言 ふ『その 書 は 重 くかつ 強 し、その 逢 ふときの 容貌 は 弱 く、言 は 鄙 し』と。
11 斯 くのごとき 人 は 思 ふべし。我 らが 離 れをる 時 おくる 書 の 言 のごとく、逢 ふときの 行爲 も 亦 然 るを。
12 我 らは 己 を 譽 むる 人 と 敢 へて 竝 び、また 較 ぶる 事 をせず、彼 らは 己 によりて 己 を 度 り、己 をもて 己 に 較 ぶれば 智 なき 者 なり。
13 我 らは 範圍 を 踰 えて 誇 らず、神 の 我 らに 分 ち 賜 ひたる 範圍 にしたがひて 誇 らん。その 範圍 は 汝 らに 及 べり。
14 汝 らに 及 ばぬ 者 のごとく 範圍 を 踰 えて 身 を 延 すに 非 ず、キリストの 福音 を 傳 へて 汝 らにまで 到 れるなり。
15 我 らは 己 が 範圍 を 踰 えて 他 の 人 の 勞 を 誇 らず、唯 なんぢらの 信仰 の 彌増 すにより、我 らの 範圍 に 循 ひて 汝 らのうちに 更 に 大 ならんことを 望 む。
16 これ 他 の 人 の 範圍 に 既 に 備 りたるものを 誇 らず、汝 らを 踰 えて 外 の 處 に 福音 を 宣傳 へん 爲 なり。
17 誇 る 者 は 主 によりて 誇 るべし。
18 そは 是 とせらるるは 己 を 譽 むる 者 にあらず、主 の 譽 め 給 ふ 者 なればなり。
Chapter 11
1 願 はくは 汝 等 わが 少 しの 愚 を 忍 ばんことを。請 ふ 我 を 忍 べ。
2 われ 神 の 熱心 をもて 汝 らを 慕 ふ、われ 汝 らを 潔 き 處女 として 一人 の 夫 なるキリストに 献 げんとて、之 に 許嫁 したればなり。
3 されど 我 が 恐 るるは、蛇 の 惡巧 によりてエバの 惑 されし 如 く、汝 らの 心 害 はれてキリストに 對 する 眞心 と 貞操 とを 失 はん 事 なり。
4 もし 人 きたりて 我 らの 未 だ 宣 べざる 他 のイエスを 宣 ぶる 時、また 汝 らが 未 だ 受 けざる 他 の 靈 を 受 け、未 だ 受 け 容 れざる 他 の 福音 を 受 くるときは、汝 ら 能 く 之 を 忍 ばん。
5 我 は 何事 にもかの 大使徒 たちに 劣 らずと 思 ふ。
6 われ 言 に 拙 けれども 知識 には 然 らず、凡 ての 事 にて 全 く 之 を 汝 らに 顯 せり。
7 われ 汝 らを 高 うせんために 自己 を 卑 うし、價 なくして 神 の 福音 を 傳 へたるは 罪 なりや。
8 我 は 他 の 教會 より 奪 ひ 取 り、その 俸給 をもて 汝 らに 事 へたり。
9 又 なんぢらの 中 に 在 りて 乏 しかりしとき、誰 をも 煩 はさず、マケドニヤより 來 りし 兄弟 たち 我 が 窮乏 を 補 へり。斯 く 凡 ての 事 に 汝 らを 煩 はすまじと 愼 みたるが、此 の 後 もなほ 愼 まん。
10 我 に 在 るキリストの 誠實 によりて 言 ふ、我 この 誇 をアカヤの 地方 にて 阻 まるる 事 あらじ。
11 これ 何 故 ぞ、汝 らを 愛 せぬに 因 るか、神 は 知 りたまふ。
12 我 わが 行 ふ 所 をなほ 行 はん、これ 機會 をうかがふ 者 の 機會 を 斷 ち、彼 等 をしてその 誇 る 所 につき 我 らの 如 くならしめん 爲 なり。
13 かくの 如 きは 僞 使徒 また 詭計 の 勞動人 にして、己 をキリストの 使徒 に 扮 へる 者 どもなり。
14 これ 珍 しき 事 にあらず、サタンも 己 を 光 の 御使 に 扮 へば、
15 その 役者 らが 義 の 役者 のごとく 扮 ふは 大事 にはあらず、彼 等 の 終局 はその 業 に 適 ふべし。
16 われ 復 いはん、誰 も 我 を 愚 と 思 ふな。もし 然 おもふとも、少 しく 誇 る 機 を 我 にも 得 させん 爲 に、愚 なる 者 として 受 け 容 れよ。
17 今 いふ 所 は 主 によりて 言 ふにあらず、愚 なる 者 として 大膽 に 誇 りて 言 ふなり。
18 多 くの 人、肉 によりて 誇 れば、我 も 誇 るべし。
19 汝 らは 智 き 者 なれば 喜 びて 愚 なる 者 を 忍 ぶなり。
20 人 もし 汝 らを 奴隷 とすとも、食 ひ 盡 すとも、掠 めとるとも、驕 るとも、顏 を 打 つとも、汝 らは 之 を 忍 ぶ。
21 われ 恥 ぢて 言 ふ、我 らは 弱 き 者 の 如 くなりき。されど 人 の 雄々 しき 所 は 我 もまた 雄々 し、われ 愚 にも 斯 く 言 ふなり。
22 彼 らヘブル 人 なるか、我 も 然 り、彼 らイスラエル 人 なるか、我 も 然 り、彼 らアブラハムの 裔 なるか、我 も 然 り。
23 彼 らキリストの 役者 なるか、われ 狂 へる 如 く 言 ふ、我 はなほ 勝 れり。わが 勞 は 更 におほく、獄 に 入 れられしこと 更 に 多 く、鞭 うたれしこと 更 に 夥 だしく、死 に 瀕 みたりしこと 屡次 なりき。
24 ユダヤ 人 より 四十 に 一 つ 足 らぬ 鞭 を 受 けしこと 五度、
25 笞 にて 打 たれしこと 三 たび、石 にて 打 たれしこと 一 たび、破船 に 遭 ひしこと 三度 にして、一晝夜 海 にありき。
26 しばしば 旅行 して 河 の 難、盜賊 の 難、同族 の 難、異邦人 の 難、市中 の 難、荒野 の 難、海上 の 難、僞 兄弟 の 難 にあひ、
27 勞 し、苦 しみ、しばしば 眠 らず、飢 ゑ 渇 き、しばしば 斷食 し、凍 え、裸 なりき。
28 ここに 擧 げざる 事 もあるに、なほ 日々 われに 迫 る 諸 教會 の 心勞 あり。
29 誰 か 弱 りて 我 弱 らざらんや、誰 か 躓 きて 我 燃 えざらんや。
30 もし 誇 るべくは、我 が 弱 き 所 につきて 誇 らん。
31 永遠 に 讃 むべき 者、すなはち 主 イエスの 神 また 父 は、我 が 僞 らざるを 知 り 給 ふ。
32 ダマスコにてアレタ 王 の 下 にある 總督、われを 捕 へんとてダマスコ 人 の 町 を 守 りたれば、
33 我 は 籠 にて 窓 より 石垣傳 ひに 縋 り 下 されて 其 の 手 を 脱 れたり。
Chapter 12
1 わが 誇 るは 益 なしと 雖 も 止 むを 得 ざるなり、茲 に 主 の 顯示 と 默示 とに 及 ばん。
2 我 はキリストにある 一人 の 人 を 知 る。この 人、十四年 前 に 第三 の 天 にまで 取去 られたり(肉體 にてか、われ 知 らず、肉體 を 離 れてか、われ 知 らず、神 しり 給 ふ)
3 われ 斯 くのごとき 人 を 知 る(肉體 にてか、肉體 の 外 にてか、われ 知 らず、神 しり 給 ふ)
4 かれパラダイスに 取去 られて、言 ひ 得 ざる 言、人 の 語 るまじき 言 を 聞 けり。
5 われ 斯 くのごとき 人 のために 誇 らん、されど 我 が 爲 には 弱 き 事 のほか 誇 るまじ。
6 もし 自 ら 誇 るとも 我 が 言 ふところ 誠實 なれば、愚 なる 者 とならじ。されど 之 を 罷 めん。恐 らくは 人 の 我 を 見 われに 聞 くところに 過 ぎて、我 を 思 ふことあらん。
7 我 は 我 が 蒙 りたる 默示 の 鴻大 なるによりて 高 ぶることのなからん 爲 に、肉體 に 一 つの 刺 を 與 へらる、即 ち 高 ぶることなからん 爲 に 我 を 撃 つサタンの 使 なり。
8 われ 之 がために 三度 まで 之 を 去 らしめ 給 はんことを 主 に 求 めたるに、
9 言 ひたまふ『わが 恩惠 なんぢに 足 れり、わが 能力 は 弱 きうちに 全 うせらるればなり』さればキリストの 能力 の 我 を 庇 はんために、寧 ろ 大 に 喜 びて 我 が 微弱 を 誇 らん。
10 この 故 に 我 はキリストの 爲 に 微弱・恥辱・艱難・迫害・苦難 に 遭 ふことを 喜 ぶ、そは 我 よわき 時 に 強 ければなり。
11 われ 汝 らに 強 ひられて 愚 になれり、我 は 汝 らに 譽 めらるべかりしなり。我 は 數 ふるに 足 らぬ 者 なれども、何事 にもかの 大使徒 たちに 劣 らざりしなり。
12 我 は 徴 と 不思議 と 能力 ある 業 とを 行 ひ、大 なる 忍耐 を 用 ひて 汝 等 のうちに 使徒 の 徴 をなせり。
13 なんぢら 他 の 教會 に 何 の 劣 る 所 かある、唯 わが 汝 らを 煩 はさざりし 事 のみならずや、此 の 不義 は 請 ふ 我 に 恕 せ。
14 視 よ、茲 に 三度 なんぢらに 到 らんとして 準備 したれど、尚 なんぢらを 煩 はすまじ。我 は 汝 らの 所有 を 求 めず、ただ 汝 らを 求 む。それ 子 は 親 のために 貯 ふべきにあらず、親 は 子 のために 貯 ふべきなり。
15 我 は 大 に 喜 びて 汝 らの 靈魂 のために 物 を 費 し、また 身 をも 費 さん。我 なんぢらを 多 く 愛 するによりて、汝 ら 我 を 少 く 愛 するか。
16 或 人 いはん、我 なんぢらを 煩 はさざりしも、狡猾 にして 詭計 をもて 取 りしなりと。
17 然 れど 我 なんぢらに 遣 しし 者 のうちの 誰 によりて 汝 らを 掠 めしや。
18 我 テトスを 勸 めて 汝 らに 遣 し、これと 共 にかの 兄弟 を 遣 せり、テトスは 汝 らを 掠 めしや。我 らは 同 じ 御靈 によりて 歩 み、同 じ 足跡 を 蹈 みしにあらずや。
19 汝 らは 夙 くより 我等 なんぢらに 對 して 辯明 すと 思 ひしならん。されど 我 らはキリストに 在 りて 神 の 前 にて 語 る。愛 する 者 よ、これ 皆 なんぢらの 徳 を 建 てん 爲 なり。
20 わが 到 りて 汝 らを 見 ん 時、わが 望 の 如 くならず、汝 らが 我 を 見 んとき、亦 なんぢらの 望 の 如 くならざらんことを 恐 れ、かつ 分爭・嫉妬・憤恚・徒黨・誹謗・讒言・驕傲・騷亂 などの 有 らんことを 恐 る。
21 また 重 ねて 到 らん 時、わが 神 われを 汝 等 のまへにて 辱 しめ、且 おほくの 人 の、前 に 罪 を 犯 して 行 ひし 不潔 と 姦淫 と 好色 とを 悔改 めざるを 悲 しましめ 給 ふことあらん 乎 と 恐 る。
Chapter 13
1 今 われ 三度 なんぢらに 到 らんとす、二 三 の 證人 の 口 によりて 凡 てのこと 慥 めらるべし。
2 われ 既 に 告 げたれど、今 離 れをりて、二度 なんぢらに 逢 ひし 時 のごとく、前 に 罪 を 犯 したる 者 とその 他 の 凡 ての 人々 とに 預 じめ 告 ぐ、われ 復 いたらば 決 して 宥 さじ。
3 汝 らはキリストの 我 にありて 語 りたまふ 證據 を 求 むればなり。キリストは 汝 らに 對 ひて 弱 からず、汝 等 のうちに 強 し。
4 微弱 によりて 十字架 に 釘 けられ 給 ひたれど、神 の 能力 によりて 生 き 給 へばなり。我 らもキリストに 在 りて 弱 き 者 なれど、汝 らに 向 ふ 神 の 能力 によりて 彼 と 共 に 生 きん。
5 なんぢら 信仰 に 居 るや 否 や、みづから 試 み 自 ら 驗 しみよ。汝 らみづから 知 らざらんや、若 し 棄 てらるる 者 ならずば、イエス・キリストの 汝 らの 中 に 在 す 事 を、
6 我 は 我 らの 棄 てらるる 者 ならぬを 汝 らの 知 らんことを 望 む。
7 我 らは 汝 らの 少 しにても 惡 を 行 はざらんことを 神 に 祈 る。これ 我 らの 是 とせらるるを 顯 さん 爲 にあらず、よし 我 らは 棄 てらるる 者 の 如 くなるとも、汝 らの 善 を 行 はん 爲 なり。
8 我 らは 眞理 に 逆 ひて 能力 なく、眞理 のためには 能力 あり。
9 われら 弱 くして 汝 らの 強 きことを 喜 ぶ、また 之 に 就 きて 祈 るは、汝 らの 全 くならん 事 なり。
10 われ 離 れ 居 りて 此 等 のことを 書 き 贈 るは、汝 らに 逢 ふとき、主 の 破 る 爲 ならずして 建 つる 爲 に 我 に 賜 ひたる 權威 に 隨 ひて 嚴 しくせざらん 爲 なり。
11 終 に 言 はん、兄弟 よ、汝 ら 喜 べ、全 くなれ、慰安 を 受 けよ、心 を 一 つにせよ、睦 み 親 しめ、然 らば 愛 と 平和 との 神 なんぢらと 偕 に 在 さん。
12 潔 き 接吻 をもて 相 互 に 安否 を 問 へ、
13 凡 ての 聖徒 なんぢらに 安否 を 問 ふ。
14 願 はくは 主 イエス・キリストの 恩惠・神 の 愛・聖 靈 の 交感、なんぢら 凡 ての 者 と 偕 にあらんことを。