Chapter 1
1 神 は、むかしは、預言者 たちにより、いろいろな 時 に、いろいろな 方法 で、先祖 たちに 語 られたが、
2 この 終 りの 時 には、御子 によって、わたしたちに 語 られたのである。神 は 御子 を 万物 の 相続者 と 定 め、また、御子 によって、もろもろの 世界 を 造 られた。
3 御子 は 神 の 栄光 の 輝 きであり、神 の 本質 の 真 の 姿 であって、その 力 ある 言葉 をもって 万物 を 保 っておられる。そして 罪 のきよめのわざをなし 終 えてから、いと 高 き 所 にいます 大能者 の 右 に、座 につかれたのである。
4 御子 は、その 受 け 継 がれた 名 が 御使 たちの 名 にまさっているので、彼 らよりもすぐれた 者 となられた。
5 いったい、神 は 御使 たちのだれに 対 して、「あなたこそは、わたしの 子。きょう、わたしはあなたを 生 んだ」と 言 い、さらにまた、「わたしは 彼 の 父 となり、彼 はわたしの 子 となるであろう」と 言 われたことがあるか。
6 さらにまた、神 は、その 長子 を 世界 に 導 き 入 れるに 当 って、「神 の 御使 たちはことごとく、彼 を 拝 すべきである」と 言 われた。
7 また、御使 たちについては、「神 は、御使 たちを 風 とし、ご 自分 に 仕 える 者 たちを 炎 とされる」と 言 われているが、
8 御子 については、「神 よ、あなたの 御座 は、世々 限 りなく 続 き、あなたの 支配 のつえは、公平 のつえである。
9 あなたは 義 を 愛 し、不法 を 憎 まれた。それゆえに、神、あなたの 神 は、喜 びのあぶらを、あなたの 友 に 注 ぐよりも 多 く、あなたに 注 がれた」と 言 い、
10 さらに、「主 よ、あなたは 初 めに、地 の 基 をおすえになった。もろもろの 天 も、み 手 のわざである。
11 これらのものは 滅 びてしまうが、あなたは、いつまでもいますかたである。すべてのものは 衣 のように 古 び、
12 それらをあなたは、外套 のように 巻 かれる。これらのものは、衣 のように 変 るが、あなたは、いつも 変 ることがなく、あなたのよわいは、尽 きることがない」とも 言 われている。
13 神 は、御使 たちのだれに 対 して、「あなたの 敵 を、あなたの 足 台 とするときまでは、わたしの 右 に 座 していなさい」と 言 われたことがあるか。
14 御使 たちはすべて 仕 える 霊 であって、救 を 受 け 継 ぐべき 人々 に 奉仕 するため、つかわされたものではないか。
Chapter 2
1 こういうわけだから、わたしたちは 聞 かされていることを、いっそう 強 く 心 に 留 めねばならない。そうでないと、おし 流 されてしまう。
2 というのは、御使 たちをとおして 語 られた 御言 が 効力 を 持 ち、あらゆる 罪過 と 不 従順 とに 対 して 正当 な 報 いが 加 えられたとすれば、
3 わたしたちは、こんなに 尊 い 救 をなおざりにしては、どうして 報 いをのがれることができようか。この 救 は、初 め 主 によって 語 られたものであって、聞 いた 人々 からわたしたちにあかしされ、
4 さらに 神 も、しるしと 不思議 とさまざまな 力 あるわざとにより、また、御旨 に 従 い 聖霊 を 各自 に 賜 うことによって、あかしをされたのである。
5 いったい、神 は、わたしたちがここで 語 っているきたるべき 世界 を、御使 たちに 服従 させることは、なさらなかった。
6 聖書 はある 箇所 で、こうあかししている、「人間 が 何者 だから、これを 御 心 に 留 められるのだろうか。人 の 子 が 何者 だから、これをかえりみられるのだろうか。
7 あなたは、しばらくの 間、彼 を 御使 たちよりも 低 い 者 となし、栄光 とほまれとを 冠 として 彼 に 与 え、
8 万物 をその 足 の 下 に 服従 させて 下 さった」。「万物 を 彼 に 服従 させて 下 さった」という 以上、服従 しないものは、何 ひとつ 残 されていないはずである。しかし、今 もなお 万物 が 彼 に 服従 している 事実 を、わたしたちは 見 ていない。
9 ただ、「しばらくの 間、御使 たちよりも 低 い 者 とされた」イエスが、死 の 苦 しみのゆえに、栄光 とほまれとを 冠 として 与 えられたのを 見 る。それは、彼 が 神 の 恵 みによって、すべての 人 のために 死 を 味 わわれるためであった。
10 なぜなら、万物 の 帰 すべきかた、万物 を 造 られたかたが、多 くの 子 らを 栄光 に 導 くのに、彼 らの 救 の 君 を、苦難 をとおして 全 うされたのは、彼 にふさわしいことであったからである。
11 実 に、きよめるかたも、きよめられる 者 たちも、皆 ひとりのかたから 出 ている。それゆえに 主 は、彼 らを 兄弟 と 呼 ぶことを 恥 とされない。
12 すなわち、「わたしは、御名 をわたしの 兄弟 たちに 告 げ 知 らせ、教会 の 中 で、あなたをほめ 歌 おう」と 言 い、
13 また、「わたしは、彼 により 頼 む」、また、「見 よ、わたしと、神 がわたしに 賜 わった 子 らとは」と 言 われた。
14 このように、子 たちは 血 と 肉 とに 共 にあずかっているので、イエスもまた 同様 に、それらをそなえておられる。それは、死 の 力 を 持 つ 者、すなわち 悪魔 を、ご 自分 の 死 によって 滅 ぼし、
15 死 の 恐怖 のために 一 生涯、奴隷 となっていた 者 たちを、解 き 放 つためである。
16 確 かに、彼 は 天使 たちを 助 けることはしないで、アブラハムの 子孫 を 助 けられた。
17 そこで、イエスは、神 のみまえにあわれみ 深 い 忠実 な 大祭司 となって、民 の 罪 をあがなうために、あらゆる 点 において 兄弟 たちと 同 じようにならねばならなかった。
18 主 ご 自身、試錬 を 受 けて 苦 しまれたからこそ、試錬 の 中 にある 者 たちを 助 けることができるのである。
Chapter 3
1 そこで、天 の 召 しにあずかっている 聖 なる 兄弟 たちよ。あなたがたは、わたしたちが 告白 する 信仰 の 使者 また 大祭司 なるイエスを、思 いみるべきである。
2 彼 は、モーセが 神 の 家 の 全体 に 対 して 忠実 であったように、自分 を 立 てたかたに 対 して 忠実 であられた。
3 おおよそ、家 を 造 る 者 が 家 そのものよりもさらに 尊 ばれるように、彼 は、モーセ 以上 に、大 いなる 光栄 を 受 けるにふさわしい 者 とされたのである。
4 家 はすべて、だれかによって 造 られるものであるが、すべてのものを 造 られたかたは、神 である。
5 さて、モーセは、後 に 語 らるべき 事 がらについてあかしをするために、仕 える 者 として、神 の 家 の 全体 に 対 して 忠実 であったが、
6 キリストは 御子 として、神 の 家 を 治 めるのに 忠実 であられたのである。もしわたしたちが、望 みの 確信 と 誇 とを 最後 までしっかりと 持 ち 続 けるなら、わたしたちは 神 の 家 なのである。
7 だから、聖霊 が 言 っているように、「きょう、あなたがたがみ 声 を 聞 いたなら、
8 荒野 における 試錬 の 日 に、神 にそむいた 時 のように、あなたがたの 心 を、かたくなにしてはいけない。
9 あなたがたの 先祖 たちは、そこでわたしを 試 みためし、
10 しかも、四十 年 の 間 わたしのわざを 見 たのである。だから、わたしはその 時代 の 人々 に 対 して、いきどおって 言 った、彼 らの 心 は、いつも 迷 っており、彼 らは、わたしの 道 を 認 めなかった。
11 そこで、わたしは 怒 って、彼 らをわたしの 安息 にはいらせることはしない、と 誓 った」。
12 兄弟 たちよ。気 をつけなさい。あなたがたの 中 には、あるいは、不 信仰 な 悪 い 心 をいだいて、生 ける 神 から 離 れ 去 る 者 があるかも 知 れない。
13 あなたがたの 中 に、罪 の 惑 わしに 陥 って、心 をかたくなにする 者 がないように、「きょう」といううちに、日々、互 に 励 まし 合 いなさい。
14 もし 最初 の 確信 を、最後 までしっかりと 持 ち 続 けるならば、わたしたちはキリストにあずかる 者 となるのである。
15 それについて、こう 言 われている、「きょう、み 声 を 聞 いたなら、神 にそむいた 時 のように、あなたがたの 心 を、かたくなにしてはいけない」。
16 すると、聞 いたのにそむいたのは、だれであったのか。モーセに 率 いられて、エジプトから 出 て 行 ったすべての 人々 ではなかったか。
17 また、四十 年 の 間、神 がいきどおられたのはだれに 対 してであったか。罪 を 犯 して、その 死 かばねを 荒野 にさらした 者 たちに 対 してではなかったか。
18 また、神 が、わたしの 安息 に、はいらせることはしない、と 誓 われたのは、だれに 向 かってであったか。不 従順 な 者 に 向 かってではなかったか。
19 こうして、彼 らがはいることのできなかったのは、不 信仰 のゆえであることがわかる。
Chapter 4
1 それだから、神 の 安息 にはいるべき 約束 が、まだ 存続 しているにかかわらず、万一 にも、はいりそこなう 者 が、あなたがたの 中 から 出 ることがないように、注意 しようではないか。
2 というのは、彼 らと 同 じく、わたしたちにも 福音 が 伝 えられているのである。しかし、その 聞 いた 御言 は、彼 らには 無益 であった。それが、聞 いた 者 たちに、信仰 によって 結 びつけられなかったからである。
3 ところが、わたしたち 信 じている 者 は、安息 にはいることができる。それは、「わたしが 怒 って、彼 らをわたしの 安息 に、はいらせることはしないと、誓 ったように」と 言 われているとおりである。しかも、みわざは 世 の 初 めに、でき 上 がっていた。
4 すなわち、聖書 のある 箇所 で、七日 目 のことについて、「神 は、七日 目 にすべてのわざをやめて 休 まれた」と 言 われており、
5 またここで、「彼 らをわたしの 安息 に、はいらせることはしない」と 言 われている。
6 そこで、その 安息 にはいる 機会 が、人々 になお 残 されているのであり、しかも、初 めに 福音 を 伝 えられた 人々 は、不 従順 のゆえに、はいることをしなかったのであるから、
7 神 は、あらためて、ある 日 を「きょう」として 定 め、長 く 時 がたってから、先 に 引用 したとおり、「きょう、み 声 を 聞 いたなら、あなたがたの 心 を、かたくなにしてはいけない」とダビデをとおして 言 われたのである。
8 もしヨシュアが 彼 らを 休 ませていたとすれば、神 はあとになって、ほかの 日 のことについて 語 られたはずはない。
9 こういうわけで、安息日 の 休 みが、神 の 民 のためにまだ 残 されているのである。
10 なぜなら、神 の 安息 にはいった 者 は、神 がみわざをやめて 休 まれたように、自分 もわざを 休 んだからである。
11 したがって、わたしたちは、この 安息 にはいるように 努力 しようではないか。そうでないと、同 じような 不 従順 の 悪例 にならって、落 ちて 行 く 者 が 出 るかもしれない。
12 というのは、神 の 言 は 生 きていて、力 があり、もろ 刃 のつるぎよりも 鋭 くて、精神 と 霊魂 と、関節 と 骨髄 とを 切 り 離 すまでに 刺 しとおして、心 の 思 いと 志 とを 見分 けることができる。
13 そして、神 のみまえには、あらわでない 被 造物 はひとつもなく、すべてのものは、神 の 目 には 裸 であり、あらわにされているのである。この 神 に 対 して、わたしたちは 言 い 開 きをしなくてはならない。
14 さて、わたしたちには、もろもろの 天 をとおって 行 かれた 大祭司 なる 神 の 子 イエスがいますのであるから、わたしたちの 告白 する 信仰 をかたく 守 ろうではないか。
15 この 大祭司 は、わたしたちの 弱 さを 思 いやることのできないようなかたではない。罪 は 犯 されなかったが、すべてのことについて、わたしたちと 同 じように 試錬 に 会 われたのである。
16 だから、わたしたちは、あわれみを 受 け、また、恵 みにあずかって 時機 を 得 た 助 けを 受 けるために、はばかることなく 恵 みの 御座 に 近 づこうではないか。
Chapter 5
1 大祭司 なるものはすべて、人間 の 中 から 選 ばれて、罪 のために 供 え 物 といけにえとをささげるように、人々 のために 神 に 仕 える 役 に 任 じられた 者 である。
2 彼 は 自分 自身、弱 さを 身 に 負 うているので、無知 な 迷 っている 人々 を、思 いやることができると 共 に、
3 その 弱 さのゆえに、民 のためだけではなく 自分 自身 のためにも、罪 についてささげものをしなければならないのである。
4 かつ、だれもこの 栄誉 ある 務 を 自分 で 得 るのではなく、アロンの 場合 のように、神 の 召 しによって 受 けるのである。
5 同様 に、キリストもまた、大祭司 の 栄誉 を 自分 で 得 たのではなく、「あなたこそは、わたしの 子。きょう、わたしはあなたを 生 んだ」と 言 われたかたから、お 受 けになったのである。
6 また、ほかの 箇所 でこう 言 われている、「あなたこそは、永遠 に、メルキゼデクに 等 しい 祭司 である」。
7 キリストは、その 肉 の 生活 の 時 には、激 しい 叫 びと 涙 とをもって、ご 自分 を 死 から 救 う 力 のあるかたに、祈 と 願 いとをささげ、そして、その 深 い 信仰 のゆえに 聞 きいれられたのである。
8 彼 は 御子 であられたにもかかわらず、さまざまの 苦 しみによって 従順 を 学 び、
9 そして、全 き 者 とされたので、彼 に 従順 であるすべての 人 に 対 して、永遠 の 救 の 源 となり、
10 神 によって、メルキゼデクに 等 しい 大祭司 と、となえられたのである。
11 このことについては、言 いたいことがたくさんあるが、あなたがたの 耳 が 鈍 くなっているので、それを 説 き 明 かすことはむずかしい。
12 あなたがたは、久 しい 以前 からすでに 教師 となっているはずなのに、もう一 度 神 の 言 の 初歩 を、人 から 手 ほどきしてもらわねばならない 始末 である。あなたがたは 堅 い 食物 ではなく、乳 を 必要 としている。
13 すべて 乳 を 飲 んでいる 者 は、幼 な 子 なのだから、義 の 言葉 を 味 わうことができない。
14 しかし、堅 い 食物 は、善悪 を 見 わける 感覚 を 実際 に 働 かせて 訓練 された 成人 のとるべきものである。
Chapter 6
1 そういうわけだから、わたしたちは、キリストの 教 の 初歩 をあとにして、完成 を 目 ざして 進 もうではないか。今 さら、死 んだ 行 いの 悔改 めと 神 への 信仰、
2 洗 いごとについての 教 と 按手、死人 の 復活 と 永遠 のさばき、などの 基本 の 教 をくりかえし 学 ぶことをやめようではないか。
3 神 の 許 しを 得 て、そうすることにしよう。
4 いったん、光 を 受 けて 天 よりの 賜物 を 味 わい、聖霊 にあずかる 者 となり、
5 また、神 の 良 きみ 言葉 と、きたるべき 世 の 力 とを 味 わった 者 たちが、
6 そののち 堕落 した 場合 には、またもや 神 の 御子 を、自 ら 十字架 につけて、さらしものにするわけであるから、ふたたび 悔改 めにたち 帰 ることは 不可能 である。
7 たとえば、土地 が、その 上 にたびたび 降 る 雨 を 吸 い 込 で、耕 す 人々 に 役立 つ 作物 を 育 てるなら、神 の 祝福 にあずかる。
8 しかし、いばらやあざみをはえさせるなら、それは 無用 になり、やがてのろわれ、ついには 焼 かれてしまう。
9 しかし、愛 する 者 たちよ。こうは 言 うものの、わたしたちは、救 にかかわる 更 に 良 いことがあるのを、あなたがたについて 確信 している。
10 神 は 不義 なかたではないから、あなたがたの 働 きや、あなたがたがかつて 聖徒 に 仕 え、今 もなお 仕 えて、御名 のために 示 してくれた 愛 を、お 忘 れになることはない。
11 わたしたちは、あなたがたがひとり 残 らず、最後 まで 望 みを 持 ちつづけるためにも、同 じ 熱意 を 示 し、
12 怠 ることがなく、信仰 と 忍耐 とをもって 約束 のものを 受 け 継 ぐ 人々 に 見習 う 者 となるように、と 願 ってやまない。
13 さて、神 がアブラハムに 対 して 約束 されたとき、さして 誓 うのに、ご 自分 よりも 上 のものがないので、ご 自分 をさして 誓 って、
14 「わたしは、必 ずあなたを 祝福 し、必 ずあなたの 子孫 をふやす」と 言 われた。
15 このようにして、アブラハムは 忍耐 強 く 待 ったので、約束 のものを 得 たのである。
16 いったい、人間 は 自分 より 上 のものをさして 誓 うのであり、そして、その 誓 いはすべての 反対 論 を 封 じる 保証 となるのである。
17 そこで、神 は、約束 のものを 受 け 継 ぐ 人々 に、ご 計画 の 不変 であることを、いっそうはっきり 示 そうと 思 われ、誓 いによって 保証 されたのである。
18 それは、偽 ることのあり 得 ない 神 に 立 てられた二つの 不変 の 事 がらによって、前 におかれている 望 みを 捕 えようとして 世 をのがれてきたわたしたちが、力強 い 励 ましを 受 けるためである。
19 この 望 みは、わたしたちにとって、いわば、たましいを 安全 にし 不動 にする 錨 であり、かつ「幕 の 内」にはいり 行 かせるものである。
20 その 幕 の 内 に、イエスは、永遠 にメルキゼデクに 等 しい 大祭司 として、わたしたちのためにさきがけとなって、はいられたのである。
Chapter 7
1 このメルキゼデクはサレムの 王 であり、いと 高 き 神 の 祭司 であったが、王 たちを 撃破 して 帰 るアブラハムを 迎 えて 祝福 し、
2 それに 対 して、アブラハムは 彼 にすべての 物 の十 分 の一を 分 け 与 えたのである。その 名 の 意味 は、第 一に 義 の 王、次 にまたサレムの 王、すなわち 平和 の 王 である。
3 彼 には 父 がなく、母 がなく、系図 がなく、生涯 の 初 めもなく、生命 の 終 りもなく、神 の 子 のようであって、いつまでも 祭司 なのである。
4 そこで、族長 のアブラハムが 最 もよいぶんどり 品 の十 分 の一を 与 えたのだから、この 人 がどんなにすぐれた 人物 であったかが、あなたがたにわかるであろう。
5 さて、レビの 子 のうちで 祭司 の 務 をしている 者 たちは、兄弟 である 民 から、同 じくアブラハムの 子孫 であるにもかかわらず、十 分 の一を 取 るように、律法 によって 命 じられている。
6 ところが、彼 らの 血統 に 属 さないこの 人 が、アブラハムから十 分 の一を 受 けとり、約束 を 受 けている 者 を 祝福 したのである。
7 言 うまでもなく、小 なる 者 が 大 なる 者 から 祝福 を 受 けるのである。
8 その 上、一方 では 死 ぬべき 人間 が、十 分 の一を 受 けているが、他方 では「彼 は 生 きている 者」とあかしされた 人 が、それを 受 けている。
9 そこで、十 分 の一を 受 けるべきレビでさえも、アブラハムを 通 じて十 分 の一を 納 めた、と 言 える。
10 なぜなら、メルキゼデクがアブラハムを 迎 えた 時 には、レビはまだこの 父祖 の 腰 の 中 にいたからである。
11 もし 全 うされることがレビ 系 の 祭司 制 によって 可能 であったら――民 は 祭司 制 の 下 に 律法 を 与 えられたのであるが――なんの 必要 があって、なお、「アロンに 等 しい」と 呼 ばれない、別 な「メルキゼデクに 等 しい」祭司 が 立 てられるのであるか。
12 祭司 制 に 変更 があれば、律法 にも 必 ず 変更 があるはずである。
13 さて、これらのことは、いまだかつて 祭壇 に 奉仕 したことのない、他 の 部族 に 関 して 言 われているのである。
14 というのは、わたしたちの 主 がユダ 族 の 中 から 出 られたことは、明 らかであるが、モーセは、この 部族 について、祭司 に 関 することでは、ひとことも 言 っていない。
15 そしてこの 事 は、メルキゼデクと 同様 な、ほかの 祭司 が 立 てられたことによって、ますます 明白 になる。
16 彼 は、肉 につける 戒 めの 律法 によらないで、朽 ちることのないいのちの 力 によって 立 てられたのである。
17 それについては、聖書 に「あなたこそは、永遠 に、メルキゼデクに 等 しい 祭司 である」とあかしされている。
18 このようにして、一方 では、前 の 戒 めが 弱 くかつ 無益 であったために 無効 になると 共 に、
19 (律法 は、何事 をも 全 うし 得 なかったからである)、他方 では、さらにすぐれた 望 みが 現 れてきて、わたしたちを 神 に 近 づかせるのである。
20 その 上 に、このことは 誓 いをもってなされた。人々 は、誓 いをしないで 祭司 とされるのであるが、
21 この 人 の 場合 は、次 のような 誓 いをもってされたのである。すなわち、彼 について、こう 言 われている、「主 は 誓 われたが、心 を 変 えることをされなかった。あなたこそは、永遠 に 祭司 である」。
22 このようにして、イエスは 更 にすぐれた 契約 の 保証 となられたのである。
23 かつ、死 ということがあるために、務 を 続 けることができないので、多 くの 人々 が 祭司 に 立 てられるのである。
24 しかし 彼 は、永遠 にいますかたであるので、変 らない 祭司 の 務 を 持 ちつづけておられるのである。
25 そこでまた、彼 は、いつも 生 きていて 彼 らのためにとりなしておられるので、彼 によって 神 に 来 る 人々 を、いつも 救 うことができるのである。
26 このように、聖 にして、悪 も 汚 れもなく、罪人 とは 区別 され、かつ、もろもろの 天 よりも 高 くされている 大祭司 こそ、わたしたちにとってふさわしいかたである。
27 彼 は、ほかの 大祭司 のように、まず 自分 の 罪 のため、次 に 民 の 罪 のために、日々、いけにえをささげる 必要 はない。なぜなら、自分 をささげて、一 度 だけ、それをされたからである。
28 律法 は、弱 さを 身 に 負 う 人間 を 立 てて 大祭司 とするが、律法 の 後 にきた 誓 いの 御言 は、永遠 に 全 うされた 御子 を 立 てて、大祭司 としたのである。
Chapter 8
1 以上 述 べたことの 要点 は、このような 大祭司 がわたしたちのためにおられ、天 にあって 大能者 の 御座 の 右 に 座 し、
2 人間 によらず 主 によって 設 けられた 真 の 幕屋 なる 聖所 で 仕 えておられる、ということである。
3 おおよそ、大祭司 が 立 てられるのは、供 え 物 やいけにえをささげるためにほかならない。したがって、この 大祭司 もまた、何 かささぐべき 物 を 持 っておられねばならない。
4 そこで、もし 彼 が 地上 におられたなら、律法 にしたがって 供 え 物 をささげる 祭司 たちが、現 にいるのだから、彼 は 祭司 ではあり 得 なかったであろう。
5 彼 らは、天 にある 聖所 のひな 型 と 影 とに 仕 えている 者 にすぎない。それについては、モーセが 幕屋 を 建 てようとしたとき、御 告 げを 受 け、「山 で 示 された 型 どおりに、注意 してそのいっさいを 作 りなさい」と 言 われたのである。
6 ところがキリストは、はるかにすぐれた 務 を 得 られたのである。それは、さらにまさった 約束 に 基 いて 立 てられた、さらにまさった 契約 の 仲保者 となられたことによる。
7 もし 初 めの 契約 に 欠 けたところがなかったなら、あとのものが 立 てられる 余地 はなかったであろう。
8 ところが、神 は 彼 らを 責 めて 言 われた、「主 は 言 われる、見 よ、わたしがイスラエルの 家 およびユダの 家 と、新 しい 契約 を 結 ぶ 日 が 来 る。
9 それは、わたしが 彼 らの 先祖 たちの 手 をとって、エジプトの 地 から 導 き 出 した 日 に、彼 らと 結 んだ 契約 のようなものではない。彼 らがわたしの 契約 にとどまることをしないので、わたしも 彼 らをかえりみなかったからであると、主 が 言 われる。
10 わたしが、それらの 日 の 後、イスラエルの 家 と 立 てようとする 契約 はこれである、と 主 が 言 われる。すなわち、わたしの 律法 を 彼 らの 思 いの 中 に 入 れ、彼 らの 心 に 書 きつけよう。こうして、わたしは 彼 らの 神 となり、彼 らはわたしの 民 となるであろう。
11 彼 らは、それぞれ、その 同胞 に、また、それぞれ、その 兄弟 に、主 を 知 れ、と 言 って 教 えることはなくなる。なぜなら、大 なる 者 から 小 なる 者 に 至 るまで、彼 らはことごとく、わたしを 知 るようになるからである。
12 わたしは、彼 らの 不義 をあわれみ、もはや、彼 らの 罪 を 思 い 出 すことはしない」。
13 神 は、「新 しい」と 言 われたことによって、初 めの 契約 を 古 いとされたのである。年 を 経 て 古 びたものは、やがて 消 えていく。
Chapter 9
1 さて、初 めの 契約 にも、礼拝 についてのさまざまな 規定 と、地上 の 聖所 とがあった。
2 すなわち、まず 幕屋 が 設 けられ、その 前 の 場所 には 燭台 と 机 と 供 えのパンとが 置 かれていた。これが、聖所 と 呼 ばれた。
3 また 第 二の 幕 の 後 に、別 の 場所 があり、それは 至聖所 と 呼 ばれた。
4 そこには 金 の 香 壇 と 全面 金 でおおわれた 契約 の 箱 とが 置 かれ、その 中 にはマナのはいっている 金 のつぼと、芽 を 出 したアロンのつえと、契約 の 石板 とが 入 れてあり、
5 箱 の 上 には 栄光 に 輝 くケルビムがあって、贖罪所 をおおっていた。これらのことについては、今 ここで、いちいち 述 べることができない。
6 これらのものが、以上 のように 整 えられた 上 で、祭司 たちは 常 に 幕屋 の 前 の 場所 にはいって 礼拝 をするのであるが、
7 幕屋 の 奥 には 大祭司 が 年 に一 度 だけはいるのであり、しかも 自分 自身 と 民 とのあやまちのためにささげる 血 をたずさえないで 行 くことはない。
8 それによって 聖霊 は、前方 の 幕屋 が 存在 している 限 り、聖所 にはいる 道 はまだ 開 かれていないことを、明 らかに 示 している。
9 この 幕屋 というのは 今 の 時代 に 対 する 比喩 である。すなわち、供 え 物 やいけにえはささげられるが、儀式 にたずさわる 者 の 良心 を 全 うすることはできない。
10 それらは、ただ 食物 と 飲 み 物 と 種々 の 洗 いごとに 関 する 行事 であって、改革 の 時 まで 課 せられている 肉 の 規定 にすぎない。
11 しかしキリストがすでに 現 れた 祝福 の 大祭司 としてこられたとき、手 で 造 られず、この 世 界に 属 さない、さらに 大 きく、完全 な 幕屋 をとおり、
12 かつ、やぎと 子 牛 との 血 によらず、ご 自身 の 血 によって、一 度 だけ 聖所 にはいられ、それによって 永遠 のあがないを 全 うされたのである。
13 もし、やぎや 雄 牛 の 血 や 雌牛 の 灰 が、汚 れた 人 たちの 上 にまきかけられて、肉体 をきよめ 聖 別 するとすれば、
14 永遠 の 聖霊 によって、ご 自身 を 傷 なき 者 として 神 にささげられたキリストの 血 は、なおさら、わたしたちの 良心 をきよめて 死 んだわざを 取 り 除 き、生 ける 神 に 仕 える 者 としないであろうか。
15 それだから、キリストは 新 しい 契約 の 仲保者 なのである。それは、彼 が 初 めの 契約 のもとで 犯 した 罪過 をあがなうために 死 なれた 結果、召 された 者 たちが、約束 された 永遠 の 国 を 受 け 継 ぐためにほかならない。
16 いったい、遺言 には、遺言者 の 死 の 証明 が 必要 である。
17 遺言 は 死 によってのみその 効力 を 生 じ、遺言者 が 生 きている 間 は、効力 がない。
18 だから、初 めの 契約 も、血 を 流 すことなしに 成立 したのではない。
19 すなわち、モーセが、律法 に 従 ってすべての 戒 めを 民 全体 に 宣言 したとき、水 と 赤色 の 羊毛 とヒソプとの 外 に、子 牛 とやぎとの 血 を 取 って、契約 書 と 民 全体 とにふりかけ、
20 そして、「これは、神 があなたがたに 対 して 立 てられた 契約 の 血 である」と 言 った。
21 彼 はまた、幕屋 と 儀式 用 の 器具 いっさいにも、同様 に 血 をふりかけた。
22 こうして、ほとんどすべての 物 が、律法 に 従 い、血 によってきよめられたのである。血 を 流 すことなしには、罪 のゆるしはあり 得 ない。
23 このように、天 にあるもののひな 型 は、これらのものできよめられる 必要 があるが、天 にあるものは、これらより 更 にすぐれたいけにえで、きよめられねばならない。
24 ところが、キリストは、ほんとうのものの 模型 にすぎない、手 で 造 った 聖所 にはいらないで、上 なる 天 にはいり、今 やわたしたちのために 神 のみまえに 出 て 下 さったのである。
25 大祭司 は、年 ごとに、自分 以外 のものの 血 をたずさえて 聖所 にはいるが、キリストは、そのように、たびたびご 自身 をささげられるのではなかった。
26 もしそうだとすれば、世 の 初 めから、たびたび 苦難 を 受 けねばならなかったであろう。しかし 事実、ご 自身 をいけにえとしてささげて 罪 を 取 り 除 くために、世 の 終 りに、一 度 だけ 現 れたのである。
27 そして、一 度 だけ 死 ぬことと、死 んだ 後 さばきを 受 けることとが、人間 に 定 まっているように、
28 キリストもまた、多 くの 人 の 罪 を 負 うために、一 度 だけご 自身 をささげられた 後、彼 を 待 ち 望 んでいる 人々 に、罪 を 負 うためではなしに二 度目 に 現 れて、救 を 与 えられるのである。
Chapter 10
1 いったい、律法 はきたるべき 良 いことの 影 をやどすにすぎず、そのものの 真 のかたちをそなえているものではないから、年 ごとに 引 きつづきささげられる 同 じようないけにえによっても、みまえに 近 づいて 来 る 者 たちを、全 うすることはできないのである。
2 もしできたとすれば、儀式 にたずさわる 者 たちは、一 度 きよめられた 以上、もはや 罪 の 自覚 がなくなるのであるから、ささげ 物 をすることがやんだはずではあるまいか。
3 しかし 実際 は、年 ごとに、いけにえによって 罪 の 思 い 出 がよみがえって 来 るのである。
4 なぜなら、雄 牛 ややぎなどの 血 は、罪 を 除 き 去 ることができないからである。
5 それだから、キリストがこの 世 にこられたとき、次 のように 言 われた、「あなたは、いけにえやささげ 物 を 望 まれないで、わたしのために、からだを 備 えて 下 さった。
6 あなたは 燔祭 や 罪祭 を 好 まれなかった。
7 その 時、わたしは 言 った、『神 よ、わたしにつき、巻物 の 書物 に 書 いてあるとおり、見 よ、御旨 を 行 うためにまいりました』」。
8 ここで、初 めに、「あなたは、いけにえとささげ 物 と 燔祭 と 罪祭 と(すなわち、律法 に 従 ってささげられるもの)を 望 まれず、好 まれもしなかった」とあり、
9 次 に、「見 よ、わたしは 御旨 を 行 うためにまいりました」とある。すなわち、彼 は、後 のものを 立 てるために、初 めのものを 廃止 されたのである。
10 この 御旨 に 基 きただ一 度 イエス・キリストのからだがささげられたことによって、わたしたちはきよめられたのである。
11 こうして、すべての 祭司 は 立 って 日 ごとに 儀式 を 行 い、たびたび 同 じようないけにえをささげるが、それらは 決 して 罪 を 除 き 去 ることはできない。
12 しかるに、キリストは 多 くの 罪 のために一つの 永遠 のいけにえをささげた 後、神 の 右 に 座 し、
13 それから、敵 をその 足 台 とするときまで、待 っておられる。
14 彼 は一つのささげ 物 によって、きよめられた 者 たちを 永遠 に 全 うされたのである。
15 聖霊 もまた、わたしたちにあかしをして、
16 「わたしが、それらの 日 の 後、彼 らに 対 して 立 てようとする 契約 はこれであると、主 が 言 われる。わたしの 律法 を 彼 らの 心 に 与 え、彼 らの 思 いのうちに 書 きつけよう」と 言 い、
17 さらに、「もはや、彼 らの 罪 と 彼 らの 不法 とを、思 い 出 すことはしない」と 述 べている。
18 これらのことに 対 するゆるしがある 以上、罪 のためのささげ 物 は、もはやあり 得 ない。
19 兄弟 たちよ。こういうわけで、わたしたちはイエスの 血 によって、はばかることなく 聖所 にはいることができ、
20 彼 の 肉体 なる 幕 をとおり、わたしたちのために 開 いて 下 さった 新 しい 生 きた 道 をとおって、はいって 行 くことができるのであり、
21 さらに、神 の 家 を 治 める 大 いなる 祭司 があるのだから、
22 心 はすすがれて 良心 のとがめを 去 り、からだは 清 い 水 で 洗 われ、まごころをもって 信仰 の 確信 に 満 たされつつ、みまえに 近 づこうではないか。
23 また、約束 をして 下 さったのは 忠実 なかたであるから、わたしたちの 告白 する 望 みを、動 くことなくしっかりと 持 ち 続 け、
24 愛 と 善行 とを 励 むように 互 に 努 め、
25 ある 人 たちがいつもしているように、集会 をやめることはしないで 互 に 励 まし、かの 日 が 近 づいているのを 見 て、ますます、そうしようではないか。
26 もしわたしたちが、真理 の 知識 を 受 けたのちにもなお、ことさらに 罪 を 犯 しつづけるなら、罪 のためのいけにえは、もはやあり 得 ない。
27 ただ、さばきと、逆 らう 者 たちを 焼 きつくす 激 しい 火 とを、恐 れつつ 待 つことだけがある。
28 モーセの 律法 を 無視 する 者 が、あわれみを 受 けることなしに、二、三の 人 の 証言 に 基 いて 死刑 に 処 せられるとすれば、
29 神 の 子 を 踏 みつけ、自分 がきよめられた 契約 の 血 を 汚 れたものとし、さらに 恵 みの 御霊 を 侮 る 者 は、どんなにか 重 い 刑罰 に 価 することであろう。
30 「復讐 はわたしのすることである。わたし 自身 が 報復 する」と 言 われ、また「主 はその 民 をさばかれる」と 言 われたかたを、わたしたちは 知 っている。
31 生 ける 神 のみ 手 のうちに 落 ちるのは、恐 ろしいことである。
32 あなたがたは、光 に 照 されたのち、苦 しい 大 きな 戦 いによく 耐 えた 初 めのころのことを、思 い 出 してほしい。
33 そしられ 苦 しめられて 見 せ 物 にされたこともあれば、このようなめに 会 った 人々 の 仲間 にされたこともあった。
34 さらに 獄 に 入 れられた 人々 を 思 いやり、また、もっとまさった 永遠 の 宝 を 持 っていることを 知 って、自分 の 財産 が 奪 われても 喜 んでそれを 忍 んだ。
35 だから、あなたがたは 自分 の 持 っている 確信 を 放棄 してはいけない。その 確信 には 大 きな 報 いが 伴 っているのである。
36 神 の 御旨 を 行 って 約束 のものを 受 けるため、あなたがたに 必要 なのは、忍耐 である。
37 「もうしばらくすれば、きたるべきかたがお 見 えになる。遅 くなることはない。
38 わが 義人 は、信仰 によって 生 きる。もし 信仰 を 捨 てるなら、わたしのたましいはこれを 喜 ばない」。
39 しかしわたしたちは、信仰 を 捨 てて 滅 びる 者 ではなく、信仰 に 立 って、いのちを 得 る 者 である。
Chapter 11
1 さて、信仰 とは、望 んでいる 事 がらを 確信 し、まだ 見 ていない 事実 を 確認 することである。
2 昔 の 人 たちは、この 信仰 のゆえに 賞賛 された。
3 信仰 によって、わたしたちは、この 世 界が 神 の 言葉 で 造 られたのであり、したがって、見 えるものは 現 れているものから 出 てきたのでないことを、悟 るのである。
4 信仰 によって、アベルはカインよりもまさったいけにえを 神 にささげ、信仰 によって 義 なる 者 と 認 められた。神 が、彼 の 供 え 物 をよしとされたからである。彼 は 死 んだが、信仰 によって 今 もなお 語 っている。
5 信仰 によって、エノクは 死 を 見 ないように 天 に 移 された。神 がお 移 しになったので、彼 は 見 えなくなった。彼 が 移 される 前 に、神 に 喜 ばれた 者 と、あかしされていたからである。
6 信仰 がなくては、神 に 喜 ばれることはできない。なぜなら、神 に 来 る 者 は、神 のいますことと、ご 自身 を 求 める 者 に 報 いて 下 さることとを、必 ず 信 じるはずだからである。
7 信仰 によって、ノアはまだ 見 ていない 事 がらについて 御 告 げを 受 け、恐 れかしこみつつ、その 家族 を 救 うために 箱舟 を 造 り、その 信仰 によって 世 の 罪 をさばき、そして、信仰 による 義 を 受 け 継 ぐ 者 となった。
8 信仰 によって、アブラハムは、受 け 継 ぐべき 地 に 出 て 行 けとの 召 しをこうむった 時、それに 従 い、行 く 先 を 知 らないで 出 て 行 った。
9 信仰 によって、他国 にいるようにして 約束 の 地 に 宿 り、同 じ 約束 を 継 ぐイサク、ヤコブと 共 に、幕屋 に 住 んだ。
10 彼 は、ゆるがぬ 土台 の 上 に 建 てられた 都 を、待 ち 望 んでいたのである。その 都 をもくろみ、また 建 てたのは、神 である。
11 信仰 によって、サラもまた、年老 いていたが、種 を 宿 す 力 を 与 えられた。約束 をなさったかたは 真実 であると、信 じていたからである。
12 このようにして、ひとりの 死 んだと 同様 な 人 から、天 の 星 のように、海 べの 数 えがたい 砂 のように、おびただしい 人 が 生 れてきたのである。
13 これらの 人 はみな、信仰 をいだいて 死 んだ。まだ 約束 のものは 受 けていなかったが、はるかにそれを 望 み 見 て 喜 び、そして、地上 では 旅人 であり 寄留者 であることを、自 ら 言 いあらわした。
14 そう 言 いあらわすことによって、彼 らがふるさとを 求 めていることを 示 している。
15 もしその 出 てきた 所 のことを 考 えていたなら、帰 る 機会 はあったであろう。
16 しかし 実際、彼 らが 望 んでいたのは、もっと 良 い、天 にあるふるさとであった。だから 神 は、彼 らの 神 と 呼 ばれても、それを 恥 とはされなかった。事実、神 は 彼 らのために、都 を 用意 されていたのである。
17 信仰 によって、アブラハムは、試錬 を 受 けたとき、イサクをささげた。すなわち、約束 を 受 けていた 彼 が、そのひとり 子 をささげたのである。
18 この 子 については、「イサクから 出 る 者 が、あなたの 子孫 と 呼 ばれるであろう」と 言 われていたのであった。
19 彼 は、神 が 死人 の 中 から 人 をよみがえらせる 力 がある、と 信 じていたのである。だから 彼 は、いわば、イサクを 生 きかえして 渡 されたわけである。
20 信仰 によって、イサクは、きたるべきことについて、ヤコブとエサウとを 祝福 した。
21 信仰 によって、ヤコブは 死 のまぎわに、ヨセフの 子 らをひとりびとり 祝福 し、そしてそのつえのかしらによりかかって 礼拝 した。
22 信仰 によって、ヨセフはその 臨終 に、イスラエルの 子 らの 出 て 行 くことを 思 い、自分 の 骨 のことについてさしずした。
23 信仰 によって、モーセの 生 れたとき、両親 は、三か 月 のあいだ 彼 を 隠 した。それは、彼 らが 子供 のうるわしいのを 見 たからである。彼 らはまた、王 の 命令 をも 恐 れなかった。
24 信仰 によって、モーセは、成人 したとき、パロの 娘 の 子 と 言 われることを 拒 み、
25 罪 のはかない 歓楽 にふけるよりは、むしろ 神 の 民 と 共 に 虐待 されることを 選 び、
26 キリストのゆえに 受 けるそしりを、エジプトの 宝 にまさる 富 と 考 えた。それは、彼 が 報 いを 望 み 見 ていたからである。
27 信仰 によって、彼 は 王 の 憤 りをも 恐 れず、エジプトを 立 ち 去 った。彼 は、見 えないかたを 見 ているようにして、忍 びとおした。
28 信仰 によって、滅 ぼす 者 が、長子 らに 手 を 下 すことのないように、彼 は 過越 を 行 い 血 を 塗 った。
29 信仰 によって、人々 は 紅海 をかわいた 土地 をとおるように 渡 ったが、同 じことを 企 てたエジプト 人 はおぼれ 死 んだ。
30 信仰 によって、エリコの 城壁 は、七日 にわたってまわったために、くずれおちた。
31 信仰 によって、遊女 ラハブは、探 りにきた 者 たちをおだやかに 迎 えたので、不 従順 な 者 どもと 一緒 に 滅 びることはなかった。
32 このほか、何 を 言 おうか。もしギデオン、バラク、サムソン、エフタ、ダビデ、サムエル 及 び 預言者 たちについて 語 り 出 すなら、時間 が 足 りないであろう。
33 彼 らは 信仰 によって、国々 を 征服 し、義 を 行 い、約束 のものを 受 け、ししの 口 をふさぎ、
34 火 の 勢 いを 消 し、つるぎの 刃 をのがれ、弱 いものは 強 くされ、戦 いの 勇者 となり、他国 の 軍 を 退 かせた。
35 女 たちは、その 死者 たちをよみがえらさせてもらった。ほかの 者 は、更 にまさったいのちによみがえるために、拷問 の 苦 しみに 甘 んじ、放免 されることを 願 わなかった。
36 なおほかの 者 たちは、あざけられ、むち 打 たれ、しばり 上 げられ、投獄 されるほどのめに 会 った。
37 あるいは、石 で 打 たれ、さいなまれ、のこぎりで 引 かれ、つるぎで 切 り 殺 され、羊 の 皮 や、やぎの 皮 を 着 て 歩 きまわり、無一物 になり、悩 まされ、苦 しめられ、
38 (この 世 は 彼 らの 住 む 所 ではなかった)、荒野 と 山 の 中 と 岩 の 穴 と 土 の 穴 とを、さまよい 続 けた。
39 さて、これらの 人々 はみな、信仰 によってあかしされたが、約束 のものは 受 けなかった。
40 神 はわたしたちのために、さらに 良 いものをあらかじめ 備 えて 下 さっているので、わたしたちをほかにしては 彼 らが 全 うされることはない。
Chapter 12
1 こういうわけで、わたしたちは、このような 多 くの 証人 に 雲 のように 囲 まれているのであるから、いっさいの 重荷 と、からみつく 罪 とをかなぐり 捨 てて、わたしたちの 参加 すべき 競走 を、耐 え 忍 んで 走 りぬこうではないか。
2 信仰 の 導 き 手 であり、またその 完成 者 であるイエスを 仰 ぎ 見 つつ、走 ろうではないか。彼 は、自分 の 前 におかれている 喜 びのゆえに、恥 をもいとわないで 十字架 を 忍 び、神 の 御座 の 右 に 座 するに 至 ったのである。
3 あなたがたは、弱 り 果 てて 意気 そそうしないために、罪人 らのこのような 反抗 を 耐 え 忍 んだかたのことを、思 いみるべきである。
4 あなたがたは、罪 と 取 り 組 んで 戦 う 時、まだ 血 を 流 すほどの 抵抗 をしたことがない。
5 また 子 たちに 対 するように、あなたがたに 語 られたこの 勧 めの 言葉 を 忘 れている、「わたしの 子 よ、主 の 訓練 を 軽 んじてはいけない。主 に 責 められるとき、弱 り 果 ててはならない。
6 主 は 愛 する 者 を 訓練 し、受 けいれるすべての 子 を、むち 打 たれるのである」。
7 あなたがたは 訓練 として 耐 え 忍 びなさい。神 はあなたがたを、子 として 取 り 扱 っておられるのである。いったい、父 に 訓練 されない 子 があるだろうか。
8 だれでも 受 ける 訓練 が、あなたがたに 与 えられないとすれば、それこそ、あなたがたは 私生子 であって、ほんとうの 子 ではない。
9 その 上、肉親 の 父 はわたしたちを 訓練 するのに、なお 彼 をうやまうとすれば、なおさら、わたしたちは、たましいの 父 に 服従 して、真 に 生 きるべきではないか。
10 肉親 の 父 は、しばらくの 間、自分 の 考 えに 従 って 訓練 を 与 えるが、たましいの 父 は、わたしたちの 益 のため、そのきよさにあずからせるために、そうされるのである。
11 すべての 訓練 は、当座 は、喜 ばしいものとは 思 われず、むしろ 悲 しいものと 思 われる。しかし 後 になれば、それによって 鍛え られる 者 に、平安 な 義 の 実 を 結 ばせるようになる。
12 それだから、あなたがたのなえた 手 と、弱 くなっているひざとを、まっすぐにしなさい。
13 また、足 のなえている 者 が 踏 みはずすことなく、むしろいやされるように、あなたがたの 足 のために、まっすぐな 道 をつくりなさい。
14 すべての 人 と 相 和 し、また、自 らきよくなるように 努 めなさい。きよくならなければ、だれも 主 を 見 ることはできない。
15 気 をつけて、神 の 恵 みからもれることがないように、また、苦 い 根 がはえ 出 て、あなたがたを 悩 まし、それによって 多 くの 人 が 汚 されることのないようにしなさい。
16 また、一杯 の 食 のために 長子 の 権利 を 売 ったエサウのように、不品行 な 俗悪 な 者 にならないようにしなさい。
17 あなたがたの 知 っているように、彼 はその 後、祝福 を 受 け 継 ごうと 願 ったけれども、捨 てられてしまい、涙 を 流 してそれを 求 めたが、悔改 めの 機会 を 得 なかったのである。
18 あなたがたが 近 づいているのは、手 で 触 れることができ、火 が 燃 え、黒雲 や 暗 やみやあらしにつつまれ、
19 また、ラッパの 響 や、聞 いた 者 たちがそれ 以上、耳 にしたくないと 願 ったような 言葉 がひびいてきた 山 ではない。
20 そこでは、彼 らは、「けものであっても、山 に 触 たら、石 で 打 ち 殺 されてしまえ」という 命令 の 言葉 に、耐 えることができなかったのである。
21 その 光景 が 恐 ろしかったのでモーセさえも、「わたしは 恐 ろしさのあまり、おののいている」と 言 ったほどである。
22 しかしあなたがたが 近 づいているのは、シオンの 山、生 ける 神 の 都、天 にあるエルサレム、無数 の 天使 の 祝 会、
23 天 に 登録 されている 長子 たちの 教会、万民 の 審判者 なる 神、全 うされた 義人 の 霊、
24 新 しい 契約 の 仲保者 イエス、ならびに、アベルの 血 よりも 力強 く 語 るそそがれた 血 である。
25 あなたがたは、語 っておられるかたを 拒 むことがないように、注意 しなさい。もし 地上 で 御旨 を 告 げた 者 を 拒 んだ 人々 が、罰 をのがれることができなかったなら、天 から 告 げ 示 すかたを 退 けるわたしたちは、なおさらそうなるのではないか。
26 あの 時 には、御 声 が 地 を 震 わせた。しかし 今 は、約束 して 言 われた、「わたしはもう一 度、地 ばかりでなく 天 をも 震 わそう」。
27 この「もう一 度」という 言葉 は、震 われないものが 残 るために、震 われるものが、造 られたものとして 取 り 除 かれることを 示 している。
28 このように、わたしたちは 震 われない 国 を 受 けているのだから、感謝 をしようではないか。そして 感謝 しつつ、恐 れかしこみ、神 に 喜 ばれるように、仕 えていこう。
29 わたしたちの 神 は、実 に、焼 きつくす 火 である。
Chapter 13
1 兄弟 愛 を 続 けなさい。
2 旅人 をもてなすことを 忘 れてはならない。このようにして、ある 人々 は、気 づかないで 御使 たちをもてなした。
3 獄 につながれている 人 たちを、自分 も 一緒 につながれている 心持 で 思 いやりなさい。また、自分 も 同 じ 肉体 にある 者 だから、苦 しめられている 人 たちのことを、心 にとめなさい。
4 すべての 人 は、結婚 を 重 んずべきである。また 寝床 を 汚 してはならない。神 は、不品行 な 者 や 姦淫 をする 者 をさばかれる。
5 金銭 を 愛 することをしないで、自分 の 持 っているもので 満足 しなさい。主 は、「わたしは、決 してあなたを 離 れず、あなたを 捨 てない」と 言 われた。
6 だから、わたしたちは、はばからずに 言 おう、「主 はわたしの 助 け 主 である。わたしには 恐 れはない。人 は、わたしに 何 ができようか」。
7 神 の 言 をあなたがたに 語 った 指導者 たちのことを、いつも 思 い 起 しなさい。彼 らの 生活 の 最後 を 見 て、その 信仰 にならいなさい。
8 イエス・キリストは、きのうも、きょうも、いつまでも 変 ることがない。
9 さまざまな 違 った 教 によって、迷 わされてはならない。食物 によらず、恵 みによって、心 を 強 くするがよい。食物 によって 歩 いた 者 は、益 を 得 ることがなかった。
10 わたしたちには一つの 祭壇 がある。幕屋 で 仕 えている 者 たちは、その 祭壇 の 食物 をたべる 権利 はない。
11 なぜなら、大祭司 によって 罪 のためにささげられるけものの 血 は、聖所 のなかに 携 えて 行 かれるが、そのからだは、営所 の 外 で 焼 かれてしまうからである。
12 だから、イエスもまた、ご 自分 の 血 で 民 をきよめるために、門 の 外 で 苦難 を 受 けられたのである。
13 したがって、わたしたちも、彼 のはずかしめを 身 に 負 い、営所 の 外 に 出 て、みもとに 行 こうではないか。
14 この 地上 には、永遠 の 都 はない。きたらんとする 都 こそ、わたしたちの 求 めているものである。
15 だから、わたしたちはイエスによって、さんびのいけにえ、すなわち、彼 の 御名 をたたえるくちびるの 実 を、たえず 神 にささげようではないか。
16 そして、善 を 行 うことと 施 しをすることとを、忘 れてはいけない。神 は、このようないけにえを 喜 ばれる。
17 あなたがたの 指導者 たちの 言 うことを 聞 きいれて、従 いなさい。彼 らは、神 に 言 いひらきをすべき 者 として、あなたがたのたましいのために、目 をさましている。彼 らが 嘆 かないで、喜 んでこのことをするようにしなさい。そうでないと、あなたがたの 益 にならない。
18 わたしたちのために、祈 ってほしい。わたしたちは 明 らかな 良心 を 持 っていると 信 じており、何事 についても、正 しく 行動 しようと 願 っている。
19 わたしがあなたがたの 所 に 早 く 帰 れるため、祈 ってくれるように、特 にお 願 いする。
20 永遠 の 契約 の 血 による 羊 の 大牧者、わたしたちの 主 イエスを、死人 の 中 から 引 き 上 げられた 平和 の 神 が、
21 イエス・キリストによって、みこころにかなうことをわたしたちにして 下 さり、あなたがたが 御旨 を 行 うために、すべての 良 きものを 備 えて 下 さるようにこい 願 う。栄光 が、世々 限 りなく 神 にあるように、アァメン。
22 兄弟 たちよ。どうかわたしの 勧 めの 言葉 を 受 けいれてほしい。わたしは、ただ 手 みじかに 書 いたのだから。
23 わたしたちの 兄弟 テモテがゆるされたことを、お 知 らせする。もし 彼 が 早 く 来 れば、彼 と 一緒 にわたしはあなたがたに 会 えるだろう。
24 あなたがたの 指導者 一同 と 聖徒 たち 一同 に、よろしく 伝 えてほしい。イタリヤからきた 人々 から、あなたがたによろしく。
25 恵 みが、あなたがた 一同 にあるように。